著者
名井 康人 大鶴 祥介 宮本 照雄 米田 俊之 大重 豊実 西野 功 鈴木 文雄 田中 正明 友田 利正 奥田 滝夫 小泉 寿男
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会技術報告 (ISSN:03864227)
巻号頁・発行日
vol.18, no.80, pp.79-84, 1994-12-16

人間の視覚特性に適合した新方式の液晶プロジェクタを開発した。これは、テレビ映像信号の輝度、色信号を処理して輝度画像、色画像を別個の液晶パネルで再生した後、光学的に重畳させることによりカラー映像を得るものである。人の目は輝度画像の解像能力に比較して、色画像に対する解像能力が低いため、色画像用として解像度の低い液晶パネルが使用でき、実用的なプロジェクタが低価格で実現できる。プロジェクタ光学系として偏光ビームスプリッタによる光源光の分離、合成を行う方式を採用し、対角1.3インチの小さなパネルを用いて、中心照度600ルクス(40インチ換算)の高い値が得られた。
著者
中洲 俊信 チャンドラシリ N.P. 苗村 健 原島 博
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会誌 (ISSN:13426907)
巻号頁・発行日
vol.61, no.6, pp.779-788, 2007
被引用文献数
5 3

A caricature can express an artist's impression of the target face.We propose an interactive facial caricature drawing system "NIGAO".Our aim is to create a system that can be used by anyone to synthesize a caricature with one's impression of the target face.NIGAO has two modes:"selection and adjustment of facial parts mode",in which the user can directly manipulate the location or geometry of facial parts,and "interactive genetic algorithm (IGA) mode",in which he or she can use [facial characteristics from] a group of caricatures to influence her desired caricature by selecting some of them as the dominant genes.Users can switch between modes when needed.We let 15 users imagine the faces of two famous people and synthesize their caricatures using NIGAO.Results of this experiment show that a caricature synthesized using the latter mode after using the former mode reflects the artist's impression of the target face better than caricatures synthesized using only the former mode.These results also demonstrate the effectiveness of NIGAO's interface for synthesizing caricatures.
著者
佐藤 睦智 佐々木 剛 山田 博之 下村 浩一 矢嶋 航 丸谷 良 山内 伸二
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会誌 : 映像情報メディア (ISSN:13426907)
巻号頁・発行日
vol.66, no.4, pp.293-298, 2012-04-01

司会は昨年に引き続き嵐のみなさんと連続テレビ小説「おひさま」のヒロイン役を務めた井上真央さん.出場者は55組で随所に5ヵ所の中継や企画コーナーが加わる内容である.放送時間は19時15分から4時間25分(途中ニュースで5分間中断)の生放送で,総合テレビとラジオ第一が同時放送された.舞台セットは,点と点が繋がりみんなが一つになっていくことをコンセプトとした三角形の骨組みと映像を映し出すLEDスクリーンが基本セットである.前回から始まったテレビ副音声での「裏トーク」は,NHKホールの2階席に実況席が設けられ,生のステージを見ながらテリー伊藤さんと,神田愛花アナウンサがゲストを交えながら自由に話すというコンセプトで放送された.その他,3Dやスーパーハイビジョンの制作も平行して行った.
著者
奥屋 武志 奥屋 大樹 藪野 健 坂井 滋和
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.39, no.14, pp.145-146, 2015-03-07

人物を被写体とする画像において人物のみを半透明表示しようとしたとき,人物に覆われた背景部分の処理が問題となる.本研究では,人物の背後にあたる背景部分を周辺部分の画像情報を元に生成し,光沢を付加する方法によって,半透明化した人物の画像を違和感なく表現する手法を開発した.
著者
矢野 澄男 江本 正喜 三橋 哲雄
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会誌 : 映像情報メディア = The journal of the Institute of Image Information and Television Engineers (ISSN:13426907)
巻号頁・発行日
vol.57, no.9, pp.1187-1193, 2003-09-01
参考文献数
14
被引用文献数
17 6

We studied the degree of visual fatigue in subjects watching HDTV stereoscopic images. The images used as visual stimuli contained only absolute, with no relative, parallax. The examination of visual fatigue was carried out with a five-grade subjective evaluation test and measurements of the accommodation response after watching the images for one hour. We found that when they were displayed within the corresponding range of depth of focus and remained static in the depth direction, the degree of visual fatigue was almost the same as that induced by watching the images displayed on the screen. However, visual fatigue was clearly induced, when they were displayed outside the corresponding range. Moreover, even if they were displayed within the corresponding range, visual fatigue was induced if they were moved in depth according to a step pulse function.
著者
前田 寿之 石川 理 羽生 康浩
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.25, no.33, pp.1-5, 2001-05-24

提供CGを作成するには、多数の提供ロゴ(企業ロゴ)を管理し、そのロゴを提供社数に合わせて組み合わせをする作業があるため、多くの人手を要する。少ない人数で効率的に運用するため、EDPSで複数の提供ロゴとテンプレートを指定することにより、提供CGを自動で作成できるシステムを構築した。最近は動きのついたロゴも多く存在するので、提供CGはHDで3Dのアニメーション動画も可能にした。自動で作られた提供CGはマスターのAPC制御によって送出されるので、ほとんど人の操作を介さずにすむ。
著者
秋吉 信雄 秋吉 仰三
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.27, no.21, pp.25-28, 2003-03-18

CPFとはCritical Point Filterと呼ばれる多重解像度フィルター(日米特許取得済み)の略で、与えられた2枚の静止画画像間の対応を画像構成の最小単位であるピクセル単位に全自動的に求め、対応関係を符号関数化する技術を提供する。この一連のプロセスは統べて自動化されており、一般ユーザーでもデジタルカメラを使用して低コスト(費用、時間、技術)にて容易にデジタル・コンテンツを作成する事が可能になった。さらに、対応点の事前指定、対応後の修正などを簡単に行う編集・加工ソフトウェアも用意されており、プロダクションはもちろん、一般ユーザーにとっても便利な機能が整備されている。また関数符号化されたマッチング結果を利用して、各種ユーザー・インタラクティビティー機能が既に関連ソフトウェアに実装されており、CPF画像フォーマットを用いたスローモーション再生、早送り再生、一時停止、コマ落し、逆方向再生などの再生速度に関する各種オプション機能、並びに本技術を利用して作成した擬似3次元映像に対する自由視点機能提供などECビジネスに最適なECコンテンツ制作ツール並びにビューイングソフトなどの各機能が提供されつつある。また、使用電子機器処理能力、利用回線速度環境に合わせた画質、解像度、再生画像枚数/秒の最適化等が容易に実現できる等、従来技術には無い柔軟なソルーションをもユーザーに提供可能となっている。商用的には、FF(Frame Free^<TM>)応用技術として、各種アプリケーション・ソフトが今後市場に提供されて行く。なお、現在急速に普及拡大しつつあるBBネットワーク・ビジネスの最重要課題であるデジタル・コンテンツの、作成・供給を容易にするFFオーサリング・ツールの提供、インターネット・ブラウザーヘのFFソフト・プラグ・イン開発、FFネットワーク・ストリーミング事業など、各種ビジネスモデル、アプリケーション・ソフト開発が現在進行中であり、本年中に順次サービス提供される予定となっている。
著者
渡辺 将史 長島 史弥 作田 泰隆 後藤 富朗 平野 智 桜井 優
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.37, no.15, pp.1-4, 2013-03-07

従来の超解像技術の中でもTotal Variation (TV)正則化手法は,エッジを保持しつつ劣化を防ぐ,最も効果的な手法である.しかし,計算コストが大きいことが問題とされている.本論文ではショックフィルタを組み合わせることによって同等以上の画質を維持しつつ,処理時間の削減を試みる.
著者
片田 直行 青木 清隆 三島 由里栄 新見 啄司 田村 寿
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.21, no.15, pp.43-48, 1997-02-27
被引用文献数
1

The Virtual Studio System is a joint development project by NHK and Matsushita Electric Indsustrial Co., Ltd. It is installed in Studio CT-415,which is an NHK studio for normal program production. The system produces 3D-CG images which are synchronized with the movements of three television cameras (panning, tilting, zooming and focusing), and composites CG images with studio blue screen images of the performer by using Chromakey with 3D-depth. From September 1996,NHK Production Operations Center has started wide use of this system to produce programs. This paper explains this system and its use in program production.
著者
比留間 伸行 橋本 佳三 武田 常広
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会誌 (ISSN:03866831)
巻号頁・発行日
vol.48, no.10, pp.1293-1300, 1994-10-20
被引用文献数
13

両眼融合式立体テレビの試作番組を観視している被験者の調節応答を, 眼球運動を追尾して測定可能なTDO III(Three-Dimensional Optometer III)で測定を行った.試作番組は, 2系統のハイビジョンカメラとVTRで制作してNTSCにダウンコンバートし, 液晶シャッタを用いた時分割立体ディスプレイで提示した.番組観視中は, 通常の平面のディスプレイの場合に比べ, 被験者の眼球の焦点位置が近方に調節される傾向があること, また, シーンのカット切り換えの直後に被写体が画面いっぱいに現われ, 距離感が急激に変化するような演出の立体画像や, 主な被写体がスクリーン面より手前にある画像では, この効果が強く現れることが計測された.これらの知見は, 立体画像の視覚への影響の解明や立体テレビ番組の制作に役立つであろう.
著者
関根 雅人 小川 克彦
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.35, no.51, pp.13-16, 2011-12-02

モーショングラフィックス映像の印象評価実験を通じて得られた「複雑さ」「激しさ」「飽きなさ」「心地よさ」についての印象得点と、フレーム間差分量の時系列的変動特性(スペクトル構成)との相関性の分析を行った.その結果、2sec以上の長い変動に240-700msecの変動が混ざっている場合に、「複雑さ」「飽きなさ」の印象が高くなる傾向があり、「飽きなさ」は240-700msecの変動の影響がより大きいことが示唆された.「激しさ」の印象は、700msec〜1.7sec周期の変動と、スペクトルの総エネルギー量の影響が大きいことが示唆された.
著者
宮里 勉 井上 誠喜
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会誌 : 映像情報メディア (ISSN:13426907)
巻号頁・発行日
vol.53, no.3, pp.429-432, 1999-03-20
被引用文献数
3

国宝級の陶芸品などの実物の代わりにCGで再現・展示する際に, 見る方向を自由に変える展示方法だけでなく, 観客の持つ光源による透視ライトの照射という対話的な操作で, 希望する領域が透けて見えるMagic Lightシステムについて述べる.
著者
安田 庸三
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン (ISSN:03743470)
巻号頁・発行日
vol.19, no.5, pp.326-334, 1965-05-01

映画用磁気録音は, 画と音とが完全に同期することが絶対条件である.これには磁気フィルム方式, 磁気ストライプ方式, 同期信号制御形6mmテープ方式等があるが, 本稿では磁気フィルム方式と磁気ストライプ方式についての問題点を解説し, 特に磁気ストライプ方式はストライプの実際について, また, フィルム方式は, ベースの厚さの点から発生する各種の障害を解説した.そのほか, 劇映画製作における磁気録音の利用状況などについても説明して, テレビ関係者の参考とする.