著者
山田 芳郎 和気 一博 田崎 三郎
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会技術報告 (ISSN:03864227)
巻号頁・発行日
vol.14, no.55, pp.33-38, 1990-10-24

Capability of the progressive reproduction is a factor desirable for embedded data compression scheme in image database systems. This paper presents an image data compression scheme based on a hierarchical bicubic spline interpolation and vector quantization. In our method, input images are decomposed hierarchically into a decimated image and some decimated residual images with various decimation ratios, e.g. 8 : 1,4 : 1 and 2 : 1. In order to remove redundancy among samples, an adaptive decimation method is introduced. And then the decimated samples are quantised by the tree search vector quantizers. Simulation experiments are done for the three-stage hierarchical decimation/interpolation and the four-dimensional eight-bit tree search vector quantization.
著者
橋本 賢治 村井 克己
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会技術報告 (ISSN:03864227)
巻号頁・発行日
vol.19, no.31, pp.31-36, 1995-06-22

近年、計算機の情報入力デバイスとしてCCDが注目されている。カメラやスキャナーから画素単位で取り込まれる情報は加工や蓄積などの処理に適しておらず、応用が限られたものになっている。これに対して図形の表現では、スプライン曲線と呼ばれる区分的多項式で表現される自由曲線が様々な局面で利用されるようになってきており、図形の情報を簡潔に表現できる。本稿では、カメラ画像から得た図形の輪郭線への曲線の自動あてはめについて、円錐曲線による中心点統合手法と多項式2次スプライン曲線を人の視覚解像度を誤差基準としたあてはめ手法について検討し、比較的良好な結果を得ることができた。
著者
雄山 厚 大山 宏 河本 典之
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン (ISSN:03743470)
巻号頁・発行日
vol.28, no.10, pp.805-810, 1974-10-01
被引用文献数
3

VHFテレビ受信用の小型単指向性アンテナを開発した.このアンテナは2本の放射素子を用い, ハイブリッド回路, 移相回路および整合回路を介して位相給電したものであり, VHFテレビ全帯域にわたって単方向の指向性を示すものである.また小型化しているが, その利得は-5〜+2.5dB程度であり, E面指向性はVHFテレビオールバンド8素子アンテナと同等なので, 強・中電界では従来の八木アンテナに代って使用できる.
著者
三宅 洋一
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会技術報告 (ISSN:03864227)
巻号頁・発行日
vol.17, no.77, pp.13-17, 1993-12-02

平成5年10月4日から8日までPacifico Yokohamaで行なわれたThe 9th International Congress on Advances in Non-Impact Printing Technologies/Japan Hardcopy'93 "Color Hardcopy Technology for the 21th Century"で発表された研究の中で画質評価、カラー画像の色再現、画像処理、画像入力に関連する主要な研究を紹介する。
著者
田崎 三郎 高島 隆雄 山田 芳郎 都築 伸二
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会技術報告 (ISSN:03864227)
巻号頁・発行日
vol.16, no.72, pp.7-12, 1992-11-12
被引用文献数
4

本稿においては,従来形3値記録符号の一形式に属する3B-2T符号及び4B-3T符号に対して各種PRML(Partial Response Maximum Likelihood)方式を適用し,状態推移行列とシンボル推移行列を考慮して,ビット誤り率特性を計算機シミュレーションによって求めている.その結果,検討したPRMLとの組合せの内で,PR(1,0,-1)MLとの組合せにおいて両符号とも,最も良い性能が得られ,ビットバイビット検出に比べて誤り率が10^<14>を達成するのに必要な読みだし点でのSNRは,3B-2T符号で約2.3dB,4B-3T符号で約2.2dB改善された.また,PR(1,0,-1)方式の際にk_1制約を考慮することにより,両符号ともさらに0.4dBの改善があった.
著者
柘植 康彦 大西 昇
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.23, no.8, pp.1-6, 1999-02-02
参考文献数
10

音源が何であるかを識別することは, 聴覚によるシーン解析の基本であり, 次に何をするかを決定する上で大変重要である.しかし, 聴覚障害者は音源識別が困難なため, 何か音がした時すぐさま回りの状況の変化に対処することができない.特に, もしそれが踏切の音や非常ベルの音といった警告音の場合には命に関わる問題となる.そこで本研究では, 多変量解析の手法を用いて, 環境音の中から警告音を識別するシステムの研究開発を行なった.本システムでは、全部で5種類(車のクラクション, 踏切, 非常ベル, 電車の警笛, サイレン)の警告音を識別でき, CDと実音からの音源での識別実験を行ない, 平均99%の識別率を得た.
著者
松橋 聡 藤本 研司 中村 納 南 敏
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会誌 (ISSN:03866831)
巻号頁・発行日
vol.49, no.6, pp.787-797, 1995-06-20
参考文献数
17
被引用文献数
49 13

顔画像認識技術における重要な研究課題として, 撮像時の環境変動に対する処理精度の安定性の向上が挙げられる.これに対し, 筆者らは任意背景中からの人物領域の抽出法として, HSV表色系と特異値分解を用いた手法を提案している.本手法は, 人物の肌色が彩度値において比較的高いことに着目して, 彩度成分画像に対して特異値分解を施すことにより, 人物位置の特定を行っている.しかし, 従来の彩度の変換式では, 本来, 彩度が低いはずの黒に近い色が高い彩度を示し, 低彩度として表せていなかった.これが, 顔領域の抽出に悪影響を及ぼす場合があり, この影響を避けるためには黒に近い色を低彩度として表す必要がある.本論文では, 彩度を無彩色からの距離として定義した, より人間の視覚に近い彩度の変換式を提案するとともに, 提案方式による顔領域抽出実験の結果について報告する.実験は, 従来手法で人物の位置の特定が正しく行えなかった画像111枚を用いて行われ, そのうち99枚について人物の位置特定が正しく行われ, 提案方式の有効性が確認された.
著者
小久保 温 角田 均 和島 茂
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.36, no.16, pp.125-128, 2012-03-09
参考文献数
8

障害者と健常者がともに楽しむことができるような,美術館や博物館のユニバーサル化が模索されている。美術館や博物館にはさまざまな展示物があるが,絵画は視覚障害者にとって鑑賞することが難しい対象である.本研究では,青森県立美術館と連携し,視覚障害者が絵画を楽しむことができるようにするため,画像処理技術,CAD,3Dプリンタ,切削機などを活用して,絵画を複数の方法により立体化して出力した.立体化の方法は,具体的には,1)油彩画の明度を高さに変換,2)木版画を版木のような表現に変換,3)舞台背景画をレリーフに翻案の3種類である.制作の過程では,視覚障害者の方に鑑賞していただき,改善をはかった.また,青森県立美術館で2011年秋に開催された特別展Touch the Art!展に作品を出展した.
著者
中村 孝一
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン (ISSN:03743470)
巻号頁・発行日
vol.20, no.10, pp.658-665, 1966-10-01

写真フィルムに関して, その写真的な性質について今日常識化し, 多くの人が知っているが, 写真フィルムの基体をなすフィルムベースについてはあまり知られていない.この解説では, 写真フィルムベースに関して説明すると同時に, その問題点および日本における現状についての筆者の考えをのべた.写真乳剤とベースとは車の両輪の関係にあり, いずれか一方の性質が劣っても, 良い写真フィルムはできない.
著者
鈴木 孝十郎
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会技術報告 (ISSN:03864227)
巻号頁・発行日
vol.15, no.53, pp.19-24, 1991-09-27

世界陸上選手権大会はオリンピックが本来の価値をうすれさせた一方でトップレベルのアスリートが一堂に会し、真の世界一の力と技を競うものとなった。第3回東京大会では日本テレビがホストブロードキヤスターとして、ガイドラインにのつとり、プランを具体化して最大規模の中継放送を行なった。そのカバレージシステムの特徴については各所に新しい試みを盛り込んだ物となつた。長い間の周到な準備と担当者がそれぞれのスペシャリストとなる努力をして送り出した番組は海外からも高い評価を受ける物となった。