著者
猿渡 章太郎 胡 振程 Feraud Thomas
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.37, no.4, pp.5-8, 2013-01-23
被引用文献数
1

SLAMとは自己位置を計測しながら障害物マップを作ることであり,ロボットや自律走行分野に広く応用されてきた.従来ではジャイロセンサーや車速センサーを等の手法が主流であるが,タイヤの空回りやスリップに対応できないため,近年画像処理に基づいたVisual SLAMの手法が注目を集めている.本研究では,複数台のカメラを接続した全方位カメラから取得した画像を用いたVisual SLAMを提案する.この手法は単眼カメラより範囲が広く,曲面ミラーを用いた全方位カメラより使える部分が多い画像を用いることでより正確な自己位置の計測を可能にしている.
著者
斎藤 隆弘 武尾 英哉 相澤 清晴 原島 博 宮川 洋
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会技術報告 (ISSN:03864227)
巻号頁・発行日
vol.9, no.12, pp.105-112, 1985-07

Formerly we proposed a method for designing parallel gain/shape vector quantizers in the 8*8 DCT (Discrete Cosine Transform) domain [12]. This paper proposes a method for magnifying the block of this quantizer. In this method, the block is magnified by symmetrizing the structure of the shape code book. By magnifying the block to 16*16,at a fixed coding rate signal-to-noise ratio is increased by about 1 (dB), and this coding scheme yields a perfomance advantage of 1〜2 (dB) over the DCT coding scheme with scalor, Max-type quantizers.
著者
池下 源一郎 平岩 昭三
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン (ISSN:03743470)
巻号頁・発行日
vol.25, no.2, pp.112-117, 1971-02-01

カラーバーストをパルス化し, サンプルホールドパルスとして, カラーバースト自動利得調整(Color Burst AGC)回路をサンプル値制御系として構成し, 応答速度, 振幅ジッター等を改善することができた。従来, 一般に連続信号系としての概念で構成されていたので, 振幅ジッターを少なくするために応答速度が犠牲になっていた.今回, この系をサンプル値制御系として解析し, また, P変換により振幅ジッターを解析し, 系の応答と振幅ジッターを改善することができ, 設計上有効であった.
著者
平井 正一
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会誌 (ISSN:03866831)
巻号頁・発行日
vol.32, no.2, pp.82-86, 1978-02-01

昭和52年3月5日, , 技術試験衛星「きく2号」が東経130°に見事に静止した.本文は, この「きく2号」の機能および打ち上げについての概要を紹介し, あわせてこれにつづく静止気象衛星GMS, 実験用中容量静止通信衛星CS, 実験用中型放送衛星BSおよび実験用静止通信衛星ECSの開発の概況を述べる.
著者
松島 立弥 渡辺 大地
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.37, no.17, pp.31-34, 2013-03-08

ドット絵はコンピュータグラフィックスの描写表現の1つである.低解像度でもキャラクターや物体の概要を視認可能な画像を指し,古い手法ながら近年でもビデオゲームなどに用いられている.ドット絵はキャラクターや物体のアニメーション表現を行うことが多いが,アニメーション表現を行うには多くの画像の制作が必要となる.そのため,近年では3Dモデルをプリレンダリングし,ドット絵の下書きとして用いる事例が増えてきた.しかし,低解像度のドット絵制作において,既存の手法では出力結果への修正が必要になる.本研究ではドット絵の輪郭線に着目し,3Dモデルを用いてドット絵制作に適した画像を生成する手法を提案する.
著者
羽鳥 光俊 永田 宇征 和田 正裕 奥田 治雄
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会誌 : 映像情報メディア (ISSN:13426907)
巻号頁・発行日
vol.62, no.12, pp.1905-1908, 2008-12-01
被引用文献数
1

緒方研二氏は,新聞記者から政治家になった父竹虎氏のもと1917年(大正6年)に生まれた.数学が好きだったことから大学は通信・弱電分野で成果を挙げていた東北帝国大学に進んだ.在学中に委託生として海軍に入り,卒業後技術士官として海軍横須賀工廠を経て技術研究所に所属した.海軍と陸軍の対立や現実離れした研究開発方針に疑問を持ちつつ,わずかの期間に次々と新しい仕事に挑戦し,レーダの開発と実用化,戦地でのレーダの取り付けなどの仕事を任された.そうした中,過酷で悲惨な戦争を体験したことは,その後の研究生活に大きな影響を与えた.戦後は,逓信省電気試験所,電電公社において,マイクロウェーブやケーブル伝送の研究開発などで,リーダーシップを発揮して研究開発本部長まで務め,その後,日本電気の副社長などを務めた.戦時中の苦労に比して,その後の人生は幸運に恵まれ,やりたいことをし終えた.
著者
岸 啓補 三枝 太 森島 繁生
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.22, no.12, pp.67-74, 1998-02-20

サイバースペースにおける仮想人物の合成やコミュニケーションシステムの実現にむけ、コンピュータグラフィクスによる人物画像合成等が注目を集めている。本稿では、特に人物のCGの中でも合成が難しいとされる頭髪の表現方法について述べる。人物画像において頭髪は視覚的に重要であるにも関わらず、簡単な曲面や背景の一部で代用されることが多い。頭髪を一つの物体として扱い、マッピング技術を用いて表現する手法が成果をあげているが運動の表現は不可能である。そこで頭髪をテクスチャを用いずに空間曲線を用いて作成する。頭髪の部分的な集まりである房をモデル化することで簡略化したヘアスタイルデザインシステムを提案し、房をモデル化する手法、レンダリング手法について述べ、実際にこのヘアスタイルデザインシステムを用いて作成した頭髪画像を示す。
著者
巻渕 有哉 加藤 晴久 米山 暁夫
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会冬季大会講演予稿集 (ISSN:13434357)
巻号頁・発行日
no.2012, pp.7-3-1, 2012-12-18

For augmented reality system using optical see-through HMD, its calibration needs to be performed in advance and requires user's six-times pointing in the previous method. In this paper, we evaluate the previous method in the experiments and then propose an approach to perform calibration with less-times pointing.
著者
今村 浩一郎 濱住 啓之 渋谷 一彦 佐々木 誠 大和田 雄之 佐伯 暖 金井 隆夫 福原 黎児 高瀬 徹 川瀬 克行
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.24, no.43, pp.17-22, 2000-07-27
被引用文献数
15

地上デジタル放送におけるSFNを放送波中継で実現する場合、中継放送所の送受アンテナ間の回り込みによる発振や信号の劣化が大きな問題となる。この回り込み対策として、回路的に回り込みを打ち消す回り込みキャンセラ、ならびに、低サイドローブ特性を有する平面受信アンテナの開発を行っている。本報告では、平成12年3月に近畿地区の地上デジタル放送研究開発用共同利用施設である北淡垂水中継局を用いて行ったSFNでの放送波中継実験の結果について述べる。この実験において、回り込みキャンセラと低サイドローブ受信アンテナを併用することで、回り込み波の受信電力が親局波と同程度の厳しい条件下でも、安定に中継できることを確認した。
著者
真野 航 齋藤 豪
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.37, no.55, pp.25-28, 2013-11-29

セルアニメーションにおけるキャラクタは、非現実的な動作や変化といった現実の人間とは異なった描画のされ方をしている。しかし、その描画は視聴者に大きな違和感を与えない場合が多い。すなわち、ただ単純に3DCGモデルを画面に投影したものとは異なるが、見る者に違和感を与えないような描画のされ方をしている。本稿ではキャラクタの振り向き動作時の顔の描画の分析をするために作成した、フレーム毎に顔の各要素の特徴点位置を記録するプログラムについての報告と、要素間の距離変化の分析の報告を行う。
著者
後藤 智英 向井 信彦 小杉 信
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.34, no.15, pp.1-4, 2010-03-12

本論文は,コンピュータグラフィックスにより現実感のある滑雪シーンを生成する手法を提案する.具体的には,屋根雪の落滑雪を,滑雪開始,滑雪中,雪の分割,滑落中,滑落後の5つのステップに分け,それぞれのステップごとに調査・研究文献データをもとに雪の動きを算出した.さらに,中点変位法やポイントスプライト技術を用いて雪を表現することで,屋根の上に積もった雪が滑雪し地面に衝突するまでの一連の動作の滑雪シミュレーションを実現した.このとき,屋根,家形状,雪質および気温の各パラメータを任意に与えることにより多様なリアルタイムでの滑雪シミュレーションを可能とした.
著者
仮屋崎 拓 後藤 富朗 平野 智 桜井 優
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.33, no.33, pp.9-12, 2009-08-03

ワンセグ放送では,伝送帯域が狭いため画像を高圧縮する必要があり,動画像圧縮規格であるH.264を用いて符号化されている.そのため,復号後の画像にはブロックひずみが混入してしまう.H.264ではブロックひずみを低減するためにデブロッキングフィルタが採用されている.しかし,このデブロッキングフィルタは画像の鮮鋭感を損なわせるという問題がある.そこで,本研究ではウェーブレット変換を用いたブロックひずみ低減手法を提案し,画像の鮮鋭感を損なうことなく,より効率的にブロックひずみを低減する.
著者
井川 誠一 種野 浩嗣 梅田 昌利 山岸 哲夫 野尻 裕司 小泉 裕一 大橋 正和
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会年次大会講演予稿集 (ISSN:13431846)
巻号頁・発行日
no.2001, pp.61-62, 2001-08-27

We developed the Video On Demand System for the short programs (commercials, news films and other short programs) in the YOKOHAMA Broadcast Library, using TAO's (Telecommunications Advancement Organization of Japan experimental system in January 2001. We report about the storage, distribution and viewing part of the system.
著者
木村 達人 檜山 茂雄
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.36, no.16, pp.187-188, 2012-03-09

多摩川の岩石の表面を少しずつ削り、ディジタルカメラで1枚1枚コマ撮りしたアニメーションです。
著者
伊藤 達明 中村 幸博 手塚 博久 武藤 伸洋 阿部 匡伸
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.33, no.37, pp.81-86, 2009-09-24

放送やネットワークの高度化に伴い,視聴者は自宅に居ながら様々な番組を視聴できるようになった.その一方で,TV番組の選択肢も増えるため,大量の番組の中から視聴者の嗜好にあった番組を見つけ出すための仕組みが求められている.本稿では,それらの問題を解決するために,ユーザの嗜好を内在し,多様な情報が継続的に更新されるという特徴をもつライフログを活用したTV番組レコメンドシステムを提案する.さらに,TV番組の視聴履歴に加え,滞在地履歴やWWW閲覧履歴といったライフログを活用することで,TV番組レコメンドにおいて発見性や満足度を向上させ得ることを検証するため,提案手法に基づくプロトタイプシステムを実装し,評価実験を行う.
著者
高橋 友美 大島 俊 山脇 大造
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.32, no.45, pp.1-6, 2008-10-22

1Gbps以上の高データレートが必要な次世代無線アプリケーションには,数100MS/s以上の高サンプルレートと有効分解能10b以上の高分解能を,低消費電力で実現するADCが求められている。このためのアプローチとして,デジタルキャリブレーション型ADCが注目を集めている。本報では,TDD方式の無線送受信機向けRF-ICへの搭載に適したフォアグランドキャリブレーション型ADCを提案する。マクロベースシミュレーションにより提案するキャリブレーション方式において,高い収束能力で高精度にA/D変換できることを実証したので報告する。
著者
吉田 哲雄 青山 憲太郎 坂井 正 弓削田 毅
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン (ISSN:03743470)
巻号頁・発行日
vol.23, no.3, pp.205-213, 1969-03-01

香港地区におけるUHFテレビジョン放送設備につき, その設備概要ならびに, これに採用されたNew PAL方式規格(CCIR Standard system I)につき説明した.
著者
熊野 秀樹 菅野 恒雄 寺町 康昌 長橋 宏
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会技術報告 (ISSN:03864227)
巻号頁・発行日
vol.20, no.46, pp.29-34, 1996-09-13
被引用文献数
3

我々は, 人間が顔を見て男女を識別するときの, 無意識に行う男女識別の過程を解析するために, 中心視の動きを詳しくとらえる装置が必要であると考える.従来, このような研究はアイカメラを用いて行われてきた.しかし, アイカメラでは有効視野に制限がないため周辺視を除いた中心視のみの動きを捉えることは困難であり, アイカメラの複雑な初期設定や被験者にかかる負担等を除くため, 本研究では, 制限した視野領域をマウス操作で動かすシステムを試作した.このシステムを用いて顔画像の男女識別に関する実験を行った結果、被験者の注視点が顔画像に向かって左側に偏るという結果が得られた.また, 識別過程の前半期において, 注視点を左眼周辺, 右眼周辺, 鼻, 口という順で動かす規則性が見られた.