- 著者
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野田 勉
- 出版者
- 一般社団法人映像情報メディア学会
- 雑誌
- テレビジョン学会誌 (ISSN:03866831)
- 巻号頁・発行日
- vol.47, no.6, pp.898-904, 1993-06-20
第2世代EDTVの高音質化として, 映像搬送波を直交変調して多重伝送するディジタル音声信号伝送システムの検討を進めている.この方式では, 現行テレビ放送との両立性のために, 多重信号の低域成分を抑圧したディジタル符号化が必要である.ディジタル符号化として, ダイコード符号などのパーシャルレスポンス符号を対象に, 現行テレビ放送受信機への妨害を定量評価し, ダイコード符号が優れていることを確認した.一方, 直交多重受信機の帯域が充分でない場合の多重信号の再生を考えると, パーシャルレスポンス符号のクラス4が有利である.本文では, 両者の優位さを兼ね備えた方式として, 送信符号をダイコード符号とし, 直交多重受信機で1+D処理してパーシャルレスポンス符号のクラス4に変換して復号する方式を考案し, その改善効果をシミュレーションにより確認している.