著者
加藤 剛士
出版者
北海道大学
巻号頁・発行日
2014-03-25

Modern people tends to have soft food . Therefore experimentalstudies have been performed to examine unfavorable influences to growth ofmasticatory muscles and craniofacial bone induced by such a dietary habits.The aim of the present study was to clarify the effects of soft diet on thetemporomandibular joint (TMJ) in growing rats using thehistomorphometrical and immunohistochemical methods. Twenty-four maleWistar rats were weaned at age 21 days and were divided into control andexperimental groups. Control rats were fed a solid food and experimentalones fed a liquid food from 1 to 8 weeks. After injection with5-bromo-2’-deoxyuridine (BrdU), the animals were perfused with 4%paraformaldehyde solution and the whole heads were removed. Serialcoronal sections of TMJ were stained with Haematoxylin and Eosin or withBrdU-immunohistochemistry. Three dimensions and the thickness ofcartilage layer of the TMJ were measured using histological sections, andcell proliferation in the TMJ was examined using immunostained sections.The height and width of the zygomatic process of mandibular fossa inexperimental group were smaller than in control group after 4 weeks. Thewidth and length of the condyle of experimental animals were also smallerthan those of controls after 4 weeks. In the mandibular fossa, articular zone(AZ) and hypertrophic zone (HZ) at 4 weeks and AZ and intermediate zone(IZ) at 8 weeks in the experimental groups were thinner than in the control.All zones at 4 weeks and AZ at 8 weeks of the condyle in the experimentalgroup were also thinner. The labeling indices of BrdU in IZ of themandibular fossa and of the condyle in the experimantal groups were lowerthan in the controls at 4 weeks and at 1 and 4 weeks, respectively. Thesefindings suggest that the soft food-intake inhibits the growth of the TMJ ofrats, due to low proliferative activity of cells in IZ.

1 0 0 0 IR 林芙美子研究

著者
姜 銓鎬
出版者
北海道大学
巻号頁・発行日
2020

文学研究科(言語文学専攻)
著者
西川 淳 舘野 高 大高 友斗 橘 唯至 羽賀 健亮
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2015-04-01

本研究では,閉ループ電気生理を用いて特定の脳領域における神経応答特性を制御する新規手法を提案した.まず,フラビンタンパク質蛍光イメージングと局所電場電位計測を用いて齧歯類聴覚皮質における各サブ領域および層における時間周波数受容野(STRF)を体系的に調べた.特に,覚醒自由行動下のマウス聴覚皮質では,異なる2つの行動文脈においてSTRFの特性が動的に遷移することを明らかにした.得られた知見をもとに,各サブ領域および層にまたがる多点シリコン電極を刺入し,聴覚応答を計測しながらSTRFを実時間で推定し,その結果に応じて特定のチャンネルを多点電流刺激できるシステムを構築することに成功した.
著者
山崎 幸治
出版者
北海道大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2015-04-01

本研究では、アイヌ木製盆について、そのソースコミュニティの人々とともに調査をおこない、そこに作風と呼べるものが存在することを確認するとともに、制作地や制作者について検討をおこなった。数は多くはないが、制作地や制作者などの背景情報をともなわないアイヌ木製盆が、本研究をつうじてソースコミュニティの人々と再会し、地域の歴史のなかへと帰還したことは一つの成果といえる。また、民族誌資料データベースと先住民族との共同調査のあり方について検討した。
著者
小島 千裕
出版者
北海道大学
雑誌
研究活動スタート支援
巻号頁・発行日
2020-09-11

「国語」という概念のもとで政策が始動して以降、地域性の影響を強く受ける話しことばの統一が指向され、教育界では方言撲滅がなされてきたと考えられてきた。だが、明治30年代の岩手県について検討したところ、それとは異なる実態が見えてきた。これをふまえ、本研究では明治末から大正期の岩手県を対象として、地域の教育会雑誌にもとづき、教員らがそもそも地域のことばをどのように捉え、教育上扱おうとしていたのかを明らかにし、その変遷をたどる。
著者
村井 祐一 石川 正明 田坂 裕司 熊谷 一郎 北川 石英 大石 義彦
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2012-04-01

2011年の大震災以来,エネルギーの効率的な生産と効果的な利用が,持続可能な社会を目指す上で早急に実現すべき人類の課題として最重要視されてきた.このうち海運分野で重責を担う革新的省エネ技術が,二相流を利用した乱流摩擦抵抗低減技術である.船舶の10%の抵抗低減が世界全体で2GW(年間CO2換算で2100メガトン)の省エネを実現する.本課題では,高レイノルズ数環境にある二相流力学的な「摂理」(多次元性,マルチスケール性,ならびに著しい非定常性・不規則性)を真正面から扱い,5%以下の僅かなボイド率で30%以上の正味抵抗低減率を「常に」得るような二相乱流のスマート制御を達成した.
著者
SUGIMURA Makoto FURUHATA Kitao OHTAISHI Noriyuki KUDO Norio MIFUNE Yoshikatsu
出版者
北海道大学
雑誌
Japanese journal of veterinary research (ISSN:00471917)
巻号頁・発行日
vol.13, no.3, pp.96-"103-14", 1965-09

Peculiar nuclear inclusions, "nucleoloid bodies", were found in nuclei of several types of cells in mouse lymph nodes and in sheep hemal nodes. The nucleoloid bodies were morphologically independent of the nucleolus and the chromatin. They were spherical in shape, ranging from 200 to 900mμ in size, with outer and inner layers that could be differentiated. The outer layer consisted of numerous filaments arranged concentrically or spirally which encircle completely the inner layer. The filaments were helical coils, measuring 70〜80 Å in width. The diameter of the fibril coiled into the helix was approximately 20〜30 Å. The same helical fibrils were also found in the chromatins of nucleoplasm around the nucleoloid bodies. The inner layer was composed of a homogeneous substance of lower electron density and of a variable number of dense granules which were similar to ribosomes in appearance. At high magnification, however, the granules seemed to be twisted threads in which thinner fibrils were coiled. The threads were 200〜250 Å in width and the helical fibrils measured about 50 Å in diameter. The nucleoloid bodies were separated into two types. The first type was small, about 200〜300 mμ in size, and had no or a few dense granular elements in the inner layer. The second type was larger, over 400 mμ in size, whose inner layer had numerous granular elements. The nucleoloid bodies were most often observed in small lymphocytes, in particular the large bodies (second type) were almost limited to the small lymphocytes, though rarely in plasma cells as well. Even if nucleoloid bodies were found in cells other than small lymphocytes, it was rare finding and usually involved the small bodies (first type) only. The nucleoloid bodies seemed to derive from the true nucleoli and were observed in the chromosomes throughout mitosis. From the ultrastructure of the nucleoloid bodies, it was suggested that the bodies consist of a specialized nuclear protein unlike the chromosomes.
著者
伊東 孝之
出版者
北海道大学
雑誌
スラヴ研究 (ISSN:05626579)
巻号頁・発行日
vol.26, pp.159-206, 1980-08-28
著者
村田 知慧
出版者
北海道大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2009

トゲネズミ属3種のうち、アマミトゲネズミとトクノシマトゲネズミは、XO/XO型の性染色体構成をもち、Y染色体だけでなく性決定遺伝子SRYを消失した極めてめずらしい哺乳類である。一方、オキナワトゲネズミ(以下オキナワ)は、一般的なXX/XY型の性染色体をもつが、その性染色体は一対の常染色体の転座により大型化し、SRYは特異的なアミノ酸置換と重複により独自の進化を遂げている。トゲネズミ属のY染色体の進化過程を明らかにすることを目的とし、平成22年度はオキナワにおいて、性染色体のさらなる構造変化の有無の検出、祖先Y染色体領域の同定、SRYの機能性予測をおこなった。29のマウスのcDNAクローンを用いたFISH解析の結果、オキナワの祖先X染色体領域(Xq)および性染色体に転座した常染色体領域(Xp、Yp)は他のネズミ類の遺伝子オーダーと一致し、構造変化はみられなかった。ただし、アマミトゲネズミの性決定候補遺伝子であるCBX2が、オキナワにおいて常染色体の転座に伴い、性染色体に連鎖し、さらに他の染色体に重複していた。また、CGH解析の結果、オキナワのY染色体に性特異的な領域は検出されなかったが、単一のY連鎖遺伝子と同定されたDDX3YとUTYのcDNAクローンを用いたFISHの結果、両遺伝子はYpの動原体付近に存在し、祖先Y染色体領域がYp動原体付近に保持されていることをつきとめた。さらに、SOX9の精巣特異的エンハンサー領域にあるSRY結合配列の保存性を、マウス、ラット、ヒト、オキナワにおいて比較した結果、結合サイトの一つにオキナワ特異的な置換がみられ、保存性が失われていた。今回の結果から、トゲネズミ共通祖先はY染色体にいくつかのY連鎖遺伝子を保持していたことが明らかとなったが、SRYの機能はトゲネズミ共通祖先において、すでに低下もしくは消失していた可能性が考えられた。トゲネズミ属のY染色体進化を解明するために、オキナワは鍵となる重要な種であることが本研究によって強く示された。
著者
寺田 龍男
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2020-04-01

中世ドイツ英雄叙事詩の一ジャンルである「ディートリヒ叙事詩」には,写本が書き継がれる過程で本文が大きく流動する作品群「ディートリヒの冒険叙事詩」(以下「冒険叙事詩」)がある。その流動の原因は従来,唯一の原本を後の写字生が自由に改作した結果であると説明されてきた。しかしこの解釈では,多くの作品に複数ある系統の成立とその後の動態を十分には説明できない。本申請研究は,冒険叙事詩の諸作品において,①書記伝承の初期の段階ですでに内容の異なる複数の「原本」があったこと②異なる系統の本文が混じり合う写本の中には,写字生が先行する複数の写本を校合勘案して書かれたものがあること以上2点の論証を目標とする。
著者
山村 高淑
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2016-04-01

本研究では、日本のアニメ作品が海外の観光地形成に影響を与える場合には大きく二つのパターンがあることを明らかにした。すなわち、第一に、クリエイターが実在の場所をモデル地として設定したり、実際にロケハンを実施したりすることが、結果として観光地形成につながる場合。第二に、作品とは全く関連しない場所において、作品関連のイベントが開催されたり、ファン自身が作品との結び付けを行ったりすることが、観光地形成につながる場合、である。そのうえで、これら2つのタイプの典型事例の実地調査を行うことで、アニメイメージや物語世界の受容実態、国際観光地化の経緯と実態を具体的に明らかにした。
著者
増渕 隆史
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2018-04-01

平成30年度は研究の基礎固めとして、関連文献・資料の収集・分析および関連学会等における情報収集を行った。関連資料としては、金融分野における法的責務の分析のための金融商品取引法関連の研究書や、金融業における人工知能の利用に関する書籍を15冊(うち洋書3冊)を購入し、先行研究及び現状の把握を行った。関連学会での情報収集としては、平成30年6月開催の日本経営倫理学会および平成30年10月開催の日本倫理学会に参加して、関連情報の収集を行った。また、上記の活動を基に得られた研究成果について、平成30年12月22日開催の北海道大学哲学会研究発表会にて発表を行った(発表題目:契約行為における人工知能の地位 -「道具」からの脱却は可能か)。また、平成31年3月7日に開催された北海道大学大学院文学研究科応用倫理・応用哲学研究教育センター主催の平成30年度 第9回 応用倫理・応用哲学研究会においても研究発表を行った(研究題目:AIトレードと金融市場の倫理 ―AIがもたらす市場の混乱とモラル・ディレンマ―)本研究の意義であるが、まず研究発表「契約行為における人工知能の地位 -「道具」からの脱却は可能か」においては、ビジネスにおける基本的行為である契約における人工知能の行為主体性に関する法学分野に議論を分析し、人工知能に「代理人」として道具以上の人間類似の行使主体としての地位を認めうることを示した点にある。また「AIトレードと金融市場の倫理 ―AIがもたらす市場の混乱とモラル・ディレンマ―」においては、人工知能を活用した金融取引が金融市場の不安定化を引き起こす原因と、それが金融市場関係者の倫理に与える影響を分析し、人工知能を利用した金融取引の普及が金融市場の倫理的ディレンマを惹起していることを示し、そのディレンマの克服の方向性を示した点に意義があると考える。