- 著者
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大竹 翼
- 出版者
- 北海道大学
- 雑誌
- 挑戦的研究(萌芽)
- 巻号頁・発行日
- 2017-06-30
天然に産する様々な超苦鉄質岩を出発物質として摂氏90度での蛇紋岩化反応実験を行った結果、未変質なハルツバージャイト(かんらん石と輝石を含む石)が最も高い水素生成量を示した。溶液および固相分析の結果から、これらの実験系では、輝石の溶解によって低結晶性マグネシウムケイ酸塩鉱物でpH緩衝能を持つM-S-Hが沈殿し、かんらん石や輝石の溶解速度が促進されることで高い水素生成量を示したと考えられる。実際に出発物質にシリカを添加した系で実験を行ったところ、水素生成量が約50%増加した。さらに、地球化学モデリングの結果からは、開放系の実験系において水素生成量が100倍程度まで増大する可能性を示した。