著者
伊藤 セツ
出版者
北海道大学
巻号頁・発行日
1984

博士論文
著者
津野 倫明
出版者
北海道大学
巻号頁・発行日
1998

Hokkaido University(北海道大学). 博士(文学)
著者
村田 潔
出版者
北海道大学
雑誌
經濟學研究 (ISSN:04516265)
巻号頁・発行日
vol.57, no.4, pp.13-22, 2008-03-10
被引用文献数
1

ネット上に公開されている無数の情報の中から,自らが利用したい情報を見つけ出すためのツールとして,検索エンジンは広く利用されている。あらゆるタイプのメディアがデジタルメディアに集約化され,サイバースペースがリアルスペースの「ミラーワールド」であると見なされるようになりつつある今日,検索エンジンは,人々が何を見て,何を知ることができるのかを決定する要因となってきている。このことは,個人や組織が知ることのできる情報が検索エンジンによって制約されるばかりではなく,個人や組織が発信した情報が他者によって知覚されるか否かについても検索エンジンの機能が大きく影響していることを意味する。この点において,検索エンジンがどのような検索結果を表示するのかは,民主主義の根幹である言論の自由に対する直接的な影響力を持ち,したがって,ネット検索企業は,その社会責任の重さを認識し,それを全うするよう行動しなければならないのである。
著者
鄭 明政
出版者
北海道大学
雑誌
研究活動スタート支援
巻号頁・発行日
2011

生存権の段階的保障を憲法に基礎づけるためには、「人権のパンチ力」を維持しようと試みる「切り札としての人権論」よりも、基本権の実現の最大化を図る理論を構成するべきである。このことは、台湾の憲法15条の生存権条項だけでなく、22条の包括的条項や人間の尊厳からも導かれる。社会的弱者に適切な配慮がなされたかどうかを狭く深い引導的な司法審査することにより、生存権の段階的保障を促進できるように思われる。
著者
松田 彰 綿矢 有佑 宮坂 貞 牧 敬文
出版者
北海道大学
雑誌
重点領域研究
巻号頁・発行日
1991

本研究班では、従来の医薬品開発を目標に直結したランダムスクリ-ニング的発想に基づく研究ではなく、核酸の構造や代謝の分子論的な解析を基に新しい機能性ヌクレオシドの創出を図ることを目的にしている。松田は、ヌクレオシドレベルでは化学的に安定であるがDNAに組み込まれると鎖切断などの反応性を示すヌクレオシドの設計を行っており、今年度は、2'ーdeoxycytidineの2'ーβ位にシアノ基、イリシアノ基、エチニル基を含む誘導体の合成を行った。この中で、シアノ基を含むCNDACは強い細胞毒性を示し、その5'ートリリン酸体は牛由来のDNAポリメラ-ゼαの強力な阻害剤となった。この時の阻害様式は、chainーterminator型であったが鎖切断の結果そうなったのかどうかについて更に検討を行っている。牧は、アデノシン誘導体が電子移動により酸化される新しい反応を見い出し、その反応を利用し、DNAやRNAの鎖切断へ応用しようと試みている。宮坂は、AIDSの原因ウイルスであるHIVーIを新しい様式で阻害するアシクロウリジン誘導体を合成した。その中でこれらの化合物は、従来のAZTやddIが感染細胞中の酵素によりトリリン酸体に変換されて、逆転写酵素を阻害するのとは異なり、リン酸化を受けずに阻害すること、また天然の基質であるTTPと非競合型の阻害を示すことから、逆転写酵素のTTP結合部位でアロステリックな阻害を示すことを明らかにした。綿矢は、ヌクレオシドやヌクレオチドの生物種間での差異を明らかにするために、寄生原虫をヒト由来細胞を用いて、糖部や塩基部が天然型とは異なる誘導体を用いて代謝系を調べた。リュ-シュマニアが特にプリン生合成がヒトとは異なることを利用して強い抗原虫作用を示すヌクレオシドを数種見い出した。
著者
松田 彰 綿矢 有佑 宮坂 貞 牧 敬文
出版者
北海道大学
雑誌
重点領域研究
巻号頁・発行日
1993

本研究班では、核酸の構造や代謝の分子論的な解析を基にした機能性ヌクレオシド誘導体の創生を計ることを目指している.松田は、新しいアミノリンカーを持つDNAオリゴマーの設計と合成を行なった.これらは標的とするRNAと安定な二本鎖を形成し,さらに、リンカーにインターカレーターなどの機能性分子を導入することが可能である.これらのオリゴマーは天然型のリン酸ジエステル結合を持つにもかかわらずヌクレアーゼに抵抗性を示すこと,および,RNase Hの基質になることを明らかにした.DNA鎖切断型の自殺基質として分子設計したCNDACがモデルテンプレート・プライマー系でDNApolymeraseを作用させたとき予想通りの鎖切断を引き起こすことを確認した.牧は、光励起下で活性酸素の模倣物として機能する特異な複素環N-オキシド(POP)を用いてヌクレオシド類の光酸化反応を詳細に検討した.さらに、POPが水中で水酸ラジカルを発生しDNA鎖を効率的に切断することを明かにした.宮坂は、HIV-1の逆転写酵素(RT)に特異的に結合する化合物(BEMI)を用いてこの化合物に対する耐性株の遺伝子分析を行なった.本化合物によるRT耐性は103番目のリシンがグルタミン酸に,181番目のチロシンがシステインに変化していることによることを明らかにした.綿矢は、ヒトに感染しマラリアを引き起こす4種類のマラリア原虫を識別できるDNA診断法を開発した.さらに,5-fluoroorotateとスルファモノメトキシンを併用することによりクロロキン耐性マラリア(ネズミマラリア感染マウス)を治癒出きることを明らかにした.
著者
長谷部 晃 佐伯 歩
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

口腔カンジダ症の原因病原体のCandida albicansが、なぜ口腔内に常在できるのか不明である。我々は、C. albicansの経口摂取がそれに対する経口免疫寛容が誘導するからではないかと考えた。経口免疫寛容とは、食物に免疫反応が起こらないのと同様に、口から摂取された異物に対して免疫反応が起こらないシステムのことである。そこで、経口的にC. albicansを若いマウスや高齢のマウス、TLR2遺伝子欠損マウスに摂取させたがC. albicans特異的血中抗体に対する免疫抑制を誘導せず、TLR2の有無もC. albicansに特異的な抗体産生誘導には影響しないとわかった。
著者
幸田 泰則
出版者
北海道大学
雑誌
北海道大学農学部邦文紀要 (ISSN:03675726)
巻号頁・発行日
vol.16, no.1, pp.82-128, 1988-03-31
著者
朝倉 政典 大坪 紀之
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2015-04-01

本研究課題においては、代数多様体の周期積分とレギュレーターの研究を数論的観点から行った。一連の研究において、超幾何関数は主要な役割を果たしている。研究成果は、大きくわけて3種類に分類される。ひとつは、代数多様体の周期積分に関するグロス・ドリーニュ予想の研究であり、パリ大学のフレサン氏との共同研究である。ふたつ目は、超幾何ファイブレーションのレギュレーターに関するものであり、これは千葉大学の大坪紀之氏との共同研究である。最後に、p進レギュレーターに関する研究成果をあげた。これは広島大学の宮谷和尭氏との共同研究である。いずれの研究成果も論文にしており、将来的に出版する予定である。
著者
内田 毅
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2016-04-01

鉄はすべての生物において必須の元素である。本研究課題では、病原菌の鉄の獲得を阻害することで、新規な抗菌剤の開発につながることを期待する。病原菌の主な鉄源はヘムであり、ヘムを取り込み、分解し、鉄を取り出す。そこで、これらに関するタンパク質の機能について検討した。ゲノム配列からコレラ菌のヘム獲得に関するタンパク質 (Hut:Heme utilization) と推定されていたが、実験的証拠はなかった。そこで、Hutの一つであるHutBの発現系を構築し、発現・精製した。HutBの全長タンパク質は多量体を形成したが、N末端の22残基を削除すると単量体として精製されたことから、N末端はシグナル配列であり、ペリプラズムへの移行シグナルとして、使用されていることが示唆された。また、吸収スペクトルと変異体の解析から、TyrとHisがヘムの配位に関係していることがわかった。これは、緑膿菌のヘム輸送タンパク質であるHasAと同じ構造であることから、HutBがペリプラズムでヘムの輸送に関連していることがわかった。次に、ヘム分解酵素であるHutZの酵素機構について、検討した。HutZのヘム分解機構はヒトのヘム分解酵素であるHOと同一であることは初年度に明らかにしていたが、ヘムの配位子であるHis170とその近傍にあるAsp132との水素結合がHutZに特有であることから、この役割について検討した。この水素結合により、His170は負電荷を帯びるため、ヘムの分解過程には不利に働くと考えられたが、この水素結合はヘムの取り込みに関与しており、切断するとヘム分解活性が消失することがわかった。His170とAsp132は酸化酵素と異なり、異なるサブユニットに存在しており、サブユニット間の相互作用を変化させることにより、水素結合の強度を変化させ、酵素活性を調節するという新規なヘム分解機構を見出した。
著者
内田 毅
出版者
北海道大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2006

本研究は、シトクロムcという原核生物から真核生物までほぼすべての生物が有するタンパク質の成熟化を行うタンパク質群であるCcm(Cytochrome c maturation)の作用機構を明らかにすることを目的としている。シトクロムcはミトコンドリアの呼吸鎖における電子伝達タンパク質と機能する他、細胞死であるアポトーシスの引き金となるタンパク質であることから、生成及びその品質管理を理解することは重要であると共に、CcmはC型ヘムを有するタンパク質を大腸菌や無細胞系で発現させる時には必須である、その効率の点で未解明な部分が多く、Ccmの理解はタンパク質工学的にも重要な課題の一つである。本研究の共同研究者であるOxford大学のFerguson教授らの研究により、8個存在するCcmタンパク質の中でもCcmEがヘムをシトクロムcに引き渡し、チオエーテル結合の形成という翻訳後修飾を行うことが生化学的に報告されていた。我々はこの機構を詳細に検討することを試みた。Ferguson教授らは細菌(Hydrogenobacter thermophilus)由来のシトクロムcを用いていたが、今回、ホ乳類であるウマ、及び酵母であるSaccharomyces cerevisiae由来のシトクロムcを用い、翻訳後修飾過程を検討したが、翻訳後修飾は形成されなかった。これは、CcmEによるシトクロムcの選択性を表している。CcmEとこれらのシトクロムcの相互作用を表面プラズモン共鳴装置により解析したが、全く相互作用しなかった。以上のことから、CcmEはシトクロムcのある特定の部位を認識し、ヘムの受け渡しを行っていることがわかった。今後はH. thermophilus由来のシトクロムcの認識部位を明らかにすることを試みる。それにより、CcmEを利用したより広汎なC型ヘムをもつタンパク質の翻訳後修飾につながり、外来タンパク質の発現における有用な情報が得られると期待される。
著者
内田 毅
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

本研究は病原菌の一つであるコレラ菌が増殖に必要とする鉄を獲得する機構を明らかにすることを目的とした研究である。主要な鉄源は血液中のヘモグロビンに存在するヘムがであることから、ヘモグロビンからのヘムを獲得とそれを分解し、鉄を取り出す一連のタンパク質を網羅的に解析した。その結果、VCA0907がヘム分解酵素であり、その酵素活性は活性中心に存在する水素結合の強度により、制御されることがわかった。また、基質であるヘムはVCA0908から受け取ることがわかった。ヘムを分解し、鉄を取り出す過程は病原菌の増殖に必須の過程であることから、新たな病原菌増殖剤の開発につながら可能性を見いだすことができた。
著者
田口 精一 平石 知裕 高瀬 和真 前田 理久
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2002

バイオオポリエステル生合成酵素の質的改変をとおして、ポリエステルの生産性・物性を積極的に改善する研究を展開している。今年度は、3HBをベースとしたPHA共重合体を合成できるPseudomonas sp.61-3重合酵素(PhaC_<Ps>)を対象に、望みの共重合組成(3HBとそれ以外のモノマーユニットとのモル比)を有するPHAの合成を実現する進化酵素をさらに多数創成すると同時に変異解析に基づく本酵素の構造と機能の相関について総括的考察をおこなった。対象酵素PhaC_<Ps>は、3BベースのPHA共重合体を合成できるが、3HB基質取り込み能力が微弱であるという課題があった。そこで、この性質を利用することによって、3HBだけから成るPHBホモポリマーの蓄積能力が向上する(PhaC_<Ps>の3HBに対する基質特異性向上あるいは全活性の向上)ということを指標としたスクリーニング系を構築した。この人工進化実験の特徴は、野生型酵素だと微量のポリマーしか蓄積できない組換え大腸菌(JM109株使用)との比較で、より多くポリマー蓄積する進化酵素保有大腸菌株を精度高く識別できる(ポジティブセレクション)という点にある。すでに確立した人工進化システムから得られた複数の優良変異点のうち、477番目のSerと130番目のGlyに着目し、これらのサイトにおいて総アミノ酸置換を実施した。全変異酵素を保有する組換え大腸菌(β酸化系変異株LS5218使用)によって生成されるポリマーの含量およびモノマー組成は、HPLCおよびGCにて分析した。その結果、JM109株でのPHBホモポリマー蓄積量において野生型を上回る変異体酵素が得られた。さらに、LS5218株にC4からC12までのモノマー基質を供給できる酵素遺伝子(phaA<Re>B_<Re>J_<Pa>)を補強した状態で、各変異酵素遺伝子を導入した。その結果、PHA共重合体の生産性が向上すると同時に、モノマー組成の多様性が生じていた。このインビボでのPHA含量の向上あるいはモノマー組成変化から、477番目のポジションが酵特に基質特異性決定に関与することが、130番目のポジションが特に比活性向上に関与することが推定された。これらの結果は、一部インビトロでの活性測定結果とよい一致を示し、立体構造情報が無くてもPHA重合酵素の機能マッピングができることを始めて示すことができた。
著者
MARK H・B・Radford 中根 允文
出版者
北海道大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1992

本研究の第一段階として文化と価値および行動の関係を明らかにした。SMGC及び従来の測定法により測定された文化と,自己の文化への同一化,および個人の価値システムとの関係を明らかにするための研究を行った。この目的のため,平成3年度に開発されたSMGC及び従来の文化測定法を札幌と長崎の学生に適用すると同時に,価値の普遍的心理構造を測定するため価値尺度を用いて,調査対象者の価値システムを測定した。また同時に,文化と価値が行動に及ぼす影響を調べるため,意志決定行動のいくつかの側面を測定するための尺度を実施した。本研究の第二段階として意志決定様式の文化差を説明する原理を主観的測定法を用いて測定された文化内容から引き出せるかどうか検討を行った。このため上の調査で明らかにされた正常人の文化概念とうつ病患者の持つ文化概念を比較検討し分析の手がかりを得ることをめざした。具体的には長崎大学医学部付属病院の入院および外来の精神病患者とその家族を対象として,彼らの価値体系及び精神病に対する知覚を測定した。この研究にあたっては,伝統的コミュニティーの間で異なった価値体系が存在しており,かつ精神病患者の症状に特徴の多く見られる五島列島の患者が中心となった。同時に,それぞれのコミュニティーの文化の特徴の測定を行い,文化と精神障害の関係を明らかにした。
著者
内田 純一
出版者
北海道大学
雑誌
大学院国際広報メディア研究科言語文化部紀要 (ISSN:13470280)
巻号頁・発行日
vol.44, pp.33-64, 2003-03-14

The purpose of this study is to analyze the role that the corporate strategy plays in theeBusiness. Finally, it is tried to propose a strategic course when the business domain isenhanced to eBusiness area.In a typical research on current eBusiness, The question of the method of the new entryto eBusiness is still open. Moreover, it has been said that the core resource is importantwhen entering about eBusiness by a current early research. However, the method ofclarifying the core resource at a start-up stage of the business is unsettled.In this text, the aspect of value creation was introduced as an index which clarified thecore resource. The aim is in giving the concept of value to a past theory about ResourcebasedView of the firm.This research provides the value creation process in eBusiness by an empirical study.The comparison case study of the theory verification type was chosen as a research methodfor the solution of the research topic. Two companies were picked up as a material of thecase study. The first case is "AMAZON. COM". This case concerns the Internet distributorof the retail goods including the book. The second case is "DELL. COM". This caseconcerns a direct distributor of the personal computer and the network equipment.These cases were analyzed by using "Layer model of the business system" which wasthe research framework of this research. It is possible to pay attention to the coreresource of the enterprise by using this framework.As a result of this research, the mechanism of the value creation process by the use ofthe core resource became clear. In conclusion, I proposed the portfolio to select thestrategic course in eBusiness.