2 0 0 0 OA 同盟協会

著者
坂本 正雄[訳] 坂本 正雄
出版者
和歌山大学
雑誌
和歌山大学教育学部紀要. 人文科学 (ISSN:1342582X)
巻号頁・発行日
vol.61, pp.13-20, 2011-02
著者
須佐 宏
出版者
和歌山大学
雑誌
奨励研究
巻号頁・発行日
2010

本研究は「紀伊万葉」に代表されるようなご当地ソングを小学校の歴史学習とも関連づけながら、子どもたちの興味・関心を誘い,古典学習の教材としてどう活かしていくかの研究である。取り上げた歌は、山部赤人が和歌浦の地で読んだ「和歌浦 潮満ち来れば 潟を無み 芦辺をさして田鶴鳴き渡る」の歌。4年生と1年生で実践を試みた。4年生では、教材化にあたって、実際に見たことのある景色を事前にデジタル画像として保存し、子どもたちのつまづきや気づきに合わせて提示できるようにした。また,子どもたちが実際に足を運んで記録してきたデジタルデータも保存できるようにした。また、音声言語として声に出して読むことが児童の古典理解を大きく助けるものだと考え、個々の音読データを記録し、自己の読み声も確かめられるようにもした。1年生では、親子体験プログラムという計画を立て、撮ってきた画像を使った万葉クイズや親子暗記対決などをし、親子で楽しみながら少しずつ身近なものになるよう心がけた。1年生にとって意味理解は難しいが、ことばのリズムとして体得するにはちょうどよく、1年生の子どもであっても、容易にこの歌を覚えて暗唱できるようになった。親子で行った歌会では、1年生が★なみのおと こころにひびき 気もちいい けしきもよくて すてきなじかん(まりん)★かたおなみ みんなできたよ たのしいな あそんでいたら しおがひいたね(たいが)★かたおなみ 大きいうみが ありました こんどはなつに いってみたいよ(こうせい)などの歌を詠むことが出来き、和歌浦を身近に感じると共に、五七五七七のリズムを楽しみながら身につけていく機会を持つことができた。
著者
滝野 邦雄
出版者
和歌山大学
雑誌
経済理論 (ISSN:04516222)
巻号頁・発行日
vol.355, pp.141-152, 2010-05
著者
入野 俊夫 河原 英紀 津崎 実 西村 竜一
出版者
和歌山大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009

音声知覚の基盤となる聴知覚特性を明確にし、数理的な理論の構築/検証を行った。1)寸法・形状知覚:発声方法による寸法弁別閾の違いが無いことや時間特性を明確にした。2)聴覚フィルタ特性/難聴者・健聴者の聴知覚特性:聴覚フィルタの周波数選択性や圧縮特性の同時測定と、模擬難聴を実現できる枠組みを世界に先駆けて開発した。3)機能的磁気共鳴像(fMRI)実験:音声からの寸法知覚の情報処理の座に関して知見を得た。4)音声知覚モデル化/音声・音響処理:理論的な背景をもとに話者の声道長推定が精度良くできることを示した。また、知覚的音響処理の改善も行った。
著者
床井 浩平
出版者
和歌山大学
雑誌
経済理論 (ISSN:04516222)
巻号頁・発行日
vol.240, pp.46-59, 1991
著者
宮永 健史 石塚 亙 藤田 利光 中村 文子
出版者
和歌山大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2005

1、実験工作キャラバン隊ボランティア団体「実験工作キャラバン隊」を組織し、地域の小中学校、教育委員会、子ども会等の要請に応じて出かけていき、実験工作教室を開いた。平成17〜18年度中の開催回数は51回、参加学生は延べ352人、教職員は延べ87人で、参加した児童生徒は1849人であった。この児童生徒数には、科学まつりや大学祭等、大きな催しの中の1つの出し物として参加した場合に指導した児童生徒数を含めていないので、学生達が実際に指導した児童生徒数は更に2000人程度増加すると思われる。活動の様子はホームページに公開した。また、レーザープリンタを使って実験工作の説明資料を作り参加児童生徒に配布した。参加した児童生徒の95%が「大変おもしろかった」または「おもしろかった」と答えており、子ども達に科学に親しむ場を提供する上で大きな成果があった。参加学生達も自分たちの「子どもを指導する力」、「子ども達との接し方」が向上したと感じており、教員養成の面でも大きな成果があった。また、いくつかの実験テーマを選び、その学問的基礎、実験方法、実験装置の作成方法、授業展開例、等をまとめたパンフレットを作り学生教育の充実を図った。2、サイエンス・ものづくり指導実習実験工作キャラバン隊の活動を、正規の教員養成カリキュラムに取り入れるため、平成17年度から「教科または教職」科目の1つとして「サイエンス・ものづくり指導実習」(通年集中、2単位)を開設している。平成17、18年度に携わった教員9人、受講生は合計27人であった。学生達は4月から7月の問に「実験工作キャラバン隊」の出向に参加し、実験工作教室を体験した。そして、11月から12月の間に小学校、中学校に出かけていき、各人5時間以上の理科実験やものづくりに関する授業を行った。学生達は、授業する力、子ども達と接する力、実験ものづくりの授業を企画する力等が向上したと評価している。最後に協力校の教諭とのシンポジウムを開き、この授業が学生の実践的指導力を付ける上で大変有効であることが分かった。
著者
田中 存 菅 千索
出版者
和歌山大学
雑誌
和歌山大学教育学部紀要. 教育科学 (ISSN:13425331)
巻号頁・発行日
vol.57, pp.15-22, 2007-02-28
被引用文献数
4

近年、学生の無気力・不登校などの学校不適応が問題となっている。大学生では不登校の出現率は1.2〜2.0%と推測されている。不登校者を小学生から大学生まで含めるとさらに多い。そのきっかけには、本人に関わる問題や、対人関係に関わる問題が挙げられる。さらに、その要因には不安や情緒的なものが挙げられる。学生が抱える不安について調査し、その要因を考えていくことは、学校不適応や不登校、登校拒否など教育現場の深刻な問題にアプローチする重要な手がかりになると考えられる。そこで、本研究では大学生を対象とし、大学生活で抱く不安のみならず日常生活で抱く不安についても考えていく。そして、不安に影響を与えている要因を生活状況・性格特性・対人関係の3方向から、検討していくことを目的とし、和歌山大学教育学部の学生196名(男子101名、女子95名)に対して質問紙による調査を行った。大学生活における不安としては「日常生活不安」「評価不安」「大学不適応」とその合計であ「大学生活不安尺度」の4変数を用いた。また性格特性では、「社会的外向」「神経質」「抑うつ性」の3変数、対人関係では、「社会的スキル」「他者志向性」「演技性」の3変数を使用した。学年と不安に関して分散分析を行った結果、「大学不適応」で、1回生と4回生の間に有意な差が見られた。「大学生活不安」に関しては、対人関係の影響よりも性格特性の影響の方がより強く関係していた。影響力の強い変数から順に、「神経質」>「抑うつ性」>「社会的スキル」であった。「大学生活不安尺度」の下位尺度である「日常生活不安」「評価不安」、「大学不適応」では、日常生活不安」では「神経質」「抑うつ性」「社会的スキル」、また「評価不安」で「神経質」「抑うつ性」「演技性」、さらに「大学不適応」では「抑うつ性」「社会的外向」が強い影響を与えていた。「他者志向性」に関しては大学生活の不安に、影響を与えていなかった。大学生活で抱く不安に関しては、対人関係の影響よりも性格特性の影響の方が強いことが示された。また、不安の高い項目で、対人関係に高い不安を感じているという結果も得られている。現在の大学生では個人差はあるものの、ほとんどの学生が不安を抱えている。特に日常生活における不安と評価に対する不安が高かった。しかし、それらの不安は大学生活の中での漠然としたものに対し多くの不安を抱えるが、単位習得や卒業に対しては、楽観的で甘えのある考えが出てくると考えられる。また、就職など現実的に進む道が見つかった時、不安を感じなくなると考えられる。本研究では、大学生活での不安にどのような要因が関係しているのかを明らかにすることを目的としていたが、その中には日常生活での不安も含まれており、求めたいものが幅広くなりすぎていた。そのため、今後はより目的を絞っていく必要があろう。