著者
三浦 麻子 楠見 孝
出版者
日本選挙学会
雑誌
選挙研究 (ISSN:09123512)
巻号頁・発行日
vol.30, no.2, pp.49-59, 2014 (Released:2018-02-02)
参考文献数
8

本研究では,投票を高度な意思決定過程を伴う社会的選択行動としてとらえ,個人的態度との関連を検討した。有権者を対象とした2波のオンラインパネル調査を実施し,次の2点,すなわちまず,投票の有無や投票に際しての熟慮,正確な投票行動(Correct voting)の自己認知と批判的思考態度の関連を,政治意識や他の心理社会的要因をふまえて検討した。また,選挙ごとの投票先の記憶と実際の投票先の一致・不一致にもとづいて同定した主体的Swing voterの特徴に注目して検討した。Correct voting認知に対する批判的思考態度の正の影響や主体的Swing voterにおけるリスク回避傾向の低さなど,投票行動やそれについての認知と個人的態度の関わりの一端が明らかとなった。
著者
柳瀬 昇
出版者
日本選挙学会
雑誌
選挙研究 (ISSN:09123512)
巻号頁・発行日
vol.24, no.2, pp.74-87, 2009

2003年7月に行われた5例目の電子投票による選挙では,電子投票機の異常により 投票が中断するなどの大規模なトラブルが発生し,選挙人から行政不服申立てや選挙無効訴訟が提起されるに至った。名古屋高等裁判所は,2005年3月,投票機の異常によって選挙の結果に異動を及ぼすおそれがあったとして選挙を無効と判示し,最高裁判所も,その判断を支持した。 本稿では,この岐阜県可児市電子投票事件について,事件の概要,選挙人からの行政不服申立てとそれに対する市・県選管による判断および裁判所の判断を概観したうえで,電子投票を用いた選挙の手続の瑕疵をただす方途について検討しつつ,各機関による法的判断について評釈を行った。
著者
河村 和徳
出版者
日本選挙学会
雑誌
選挙研究 (ISSN:09123512)
巻号頁・発行日
vol.16, pp.78-88,182, 2001-02-28 (Released:2009-01-22)
参考文献数
20

1999年に実施された愛媛県松山市長選挙は,相乗り候補に対して政党の支援を受けない候補者が当選したという点で注目に値する選挙であった。この松山市長選挙を分析した結果,相乗りに批判的な態度をとる有権者が必ずしも新人候補者を支援していたわけではなく,また政治不信も有権者が新人を志向することとは直接的な関連性はなかったことが,明らかとなった。一方,県議選挙直後における現職知事の新人支持発言とそれに伴う自民党愛媛県連の推薦見送りは,現職志向の有権者の態度変容を促す結果となっていた。その傾向は,政治的関心が高く地方の政治に不満を有していた有権者に顕著にみられた。本稿の分析結果は,相乗り候補者に対して草の根候補者が対抗するためには不信と投票方向を結びつける媒介変数が必要なことを示唆している。

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出版者
日本選挙学会
雑誌
選挙研究 (ISSN:09123512)
巻号頁・発行日
vol.32, no.1, pp.77-93, 2016 (Released:2019-12-01)
著者
上ノ原 秀晃
出版者
日本選挙学会
雑誌
選挙研究 (ISSN:09123512)
巻号頁・発行日
vol.30, no.2, pp.116-128, 2014

2013年の参議院選挙は,初めての「ネット選挙」であった。近年,インターネットではソーシャルメディアの比重が増しており,海外では選挙運動にも広く利用されている。そこで本論文では,「ネット選挙」解禁に候補者がどう対応し,(代表的なソーシャルメディアである)ツイッターを活用したのかを分析する。具体的には,①どのような候補者がツイッターの利用に積極的であったのか,②どのような内容を投稿したのかを分析する。 分析の結果,小政党の候補者,競合的な選挙区もしくは比例区の候補者がツイッターに積極的であったことが分かった。また,コンピューターによる内容分析の結果,多くの投稿が告知や報告に関わるものであり,政策関連の投稿は少ないことは分かった。いくつかの小政党の候補者はツイッターの双方向機能を活用し,有権者との情報交換に積極的であった。
著者
砂原 庸介
出版者
日本選挙学会
雑誌
選挙研究 (ISSN:09123512)
巻号頁・発行日
vol.27, no.1, pp.43-56, 2011 (Released:2017-07-03)
参考文献数
92

政党システムの分析において,これまで注目されてきたのは,基本的には社会的亀裂と政党システムの存続・変化との関係であり,地方の多様性や新党の存在は,必ずしも注目されてこなかった。しかし,近年の研究においては,地方の多様性や新党の参入を政党システムの存続・変化と結びつけた議論が進められている。本稿では,そのような議論を整理した上で,地方の多様性や新党の参入を含めて政党システムを包括的に捉える政党システムの制度化というアプローチを紹介し,今後の研究においては中央レベルと地方レベルの政党間競争を動態的に捉える観点が重要になることを指摘する。
著者
芦谷 圭祐
出版者
日本選挙学会
雑誌
選挙研究 (ISSN:09123512)
巻号頁・発行日
vol.36, no.2, pp.68-79, 2020 (Released:2023-11-16)
参考文献数
29

地方議員は議会でどのような争点を取り上げているのだろうか。本稿は,量的テキスト分析を用いて,10万件を超える大規模なテキストデータを機械的に解析することにより,地方議員の代表活動の特徴を量的に明らかにする。具体的には,五大市の議会常任委員会における常任委員の全発言に対して,構造的トピックモデルを用いた分析を実施する。明らかになったのは,以下の通りである。第一に,特別に有権者や議員の関心が高い争点を除けば,議員は概ね有権者の関心の高い争点を議会で取り上げている。第二に,争点ごとに積極的に言及する議員は異なっている。女性議員など,特定の属性の議員が取り上げやすい争点もあれば,特定の政党が一体的に取り上げている争点もある。以上の結果からは,議会が多様な属性を有する議員によって構成されるようになると,議会討論もより多様な争点に及ぶものになることが示唆される。
著者
砂原 庸介
出版者
日本選挙学会
雑誌
選挙研究 (ISSN:09123512)
巻号頁・発行日
vol.36, no.2, pp.9-24, 2020 (Released:2023-11-16)
参考文献数
89

本稿では,政府間関係の議論として,地方政府間関係に焦点を当てる。欧米で蓄積されてきた地方政府間の連携についての先行研究を参考にしながら,「なぜ地方政府が他の地方政府と連携を行うか」について,地方政府間の集合行為に注目した説明を行う。次に,日本において地方政府内の対立・地方政府間の競合・国と地方の関係という三つの点について規定する政治制度から,日本における地方政府間関係の特徴について整理する。それを踏まえて,集合行為に注目した説明が,地方政府間の競争を基調として,国が必要に応じて合併を促すという,これまでの実証的な分析が示してきた特徴について整合的に説明できることを示す。さらに地方分権改革以降国と地方の関係が変わる中で,これまでの政治制度の特徴を考慮すれば,今後は都市の中心をめぐる競争と近年の住民投票による民意の表出が制度の議論にとって重要な論点になることを論じる。
著者
善教 将大 木村 高宏
出版者
日本選挙学会
雑誌
選挙研究 (ISSN:09123512)
巻号頁・発行日
vol.37, no.1, pp.86-93, 2021 (Released:2023-11-16)
参考文献数
13

本稿では,注意喚起を目的とする警告メッセージが,サーベイ実験における読み飛ばし行為の抑止や実験結果に与える影響を明らかにする。近年,日本の政治学ではサーベイ実験を用いた研究が増加傾向にあるが,実験結果の妥当性を向上させる方法論については,研究が十分に蓄積されていない。本稿は,図書館の民間委託への選好を推定するサーベイ実験を題材に,先行研究で有効性が示された複数の警告メッセージを取り上げ,これらがサーベイ実験の結果などに与える効果を分析する。実験の結果,警告メッセージはサーベイ実験の処置効果に影響を与えるとはいえないことが明らかとなった。この知見は,警告メッセージにより実験結果の妥当性を向上させるには,メッセージの内容やそれを発するタイミングに注意すべきであること,さらには適切な実験設計が妥当な結果を得る上で何より重要であることを示すものである。
著者
福元 健太郎 菊田 恭輔
出版者
日本選挙学会
雑誌
選挙研究 (ISSN:09123512)
巻号頁・発行日
vol.37, no.1, pp.47-57, 2021 (Released:2023-11-16)
参考文献数
31

投票所の閉鎖時刻は原則として午後8時だが,午後4時までなら繰り上げることができる。本稿は,2009年から2013年までの衆参の選挙について,全市区町村のデータを作成し,差の差分析により,繰り上げが投票率だけでなく自民党や諸派の絶対得票率とも逆相関することを示す。さらに,前回選挙期日の降水量を操作変数として利用することにより,前回選挙の棄権率が今回選挙の繰り上げを抑制する因果的効果があることを実証する。
著者
只野 雅人
出版者
日本選挙学会
雑誌
選挙研究 (ISSN:09123512)
巻号頁・発行日
vol.36, no.2, pp.80-91, 2020 (Released:2023-11-16)
参考文献数
53

第二次安倍政権成立以降,国会,官僚機構,野党に対して,また与党内部でも,首相の優位が際立った。それは,1990年代以降の一連の制度改革と安倍政権下の選挙が生み出した政治的条件の帰結である。本稿では,首相の優位がとくに際立った2017年の衆議院解散総選挙と臨時国会召集の問題をとりあげ,首相の優位に対する抑制・均衡のメカニズムについて検討する。日本国憲法は統治機構に関する規定が簡略な,テクストの余白が広い憲法である。裁量的権限を規制するためには,憲法テクストと適用をつなぐものとして,政治的アクターの合意によって形成されるルール(習律あるいは政治法)が重要な意味をもつ。このような視点から,内閣(実質的には首相)による裁量的な解散権行使に対する習律による制約の可能性について,検討する。野党による臨時国会召集要求に内閣が応じないという問題をめぐっては,法律によるルール化と合理的な慣行の必要性を論じる。
著者
金 相美
出版者
日本選挙学会
雑誌
選挙研究 (ISSN:09123512)
巻号頁・発行日
vol.25, no.1, pp.74-88, 2009 (Released:2017-03-08)
参考文献数
53
被引用文献数
1

本論文の目的は政治過程におけるインターネットの効果を日本と韓国で比較・検討することである。この研究は,日本と韓国の有権者を対象に行ったネット調査の結果を元に(日本n=930,韓国n=1013)投票参加における掲示板・ブログ・SNS 等の参加型ネットツールの利用の有効性及び政治的傾向の偏向性について分析を行った。日本における投票参加を最もよく予測できる変数は,年齢,収入,政治関心,新聞購読時間であり,参加型ネットツールの有効性は見当たらなかった。韓国の場合,年齢,政治関心,インターネット利用時間,参加型ネットツールの閲覧頻度が有効な変数として示された。一方,日韓いずれにおいても参加型ネットツールのポスト行動は選挙行動を規定する変数として認められなかった。日本の場合,保守的傾向の人が匿名掲示板の閲覧・ポスト頻度が高い傾向が見られる一方,韓国では逆に革新的傾向の人が掲示板・ブログ・SNS のすべてのツールのポストにおいて頻度が高い傾向が示された。
著者
新井 誠
出版者
日本選挙学会
雑誌
選挙研究 (ISSN:09123512)
巻号頁・発行日
vol.34, no.1, pp.81-93, 2018 (Released:2021-07-16)

公職選挙法は,禁錮刑以上の受刑者の選挙権を制限しているが,これは「成年者による普通選挙を保障する」日本国憲法15条3項との関連において正当化されるのか。近年,これに関連する訴訟がいくつか提起され,それに対する判決が出されている。本稿は,こうした受刑者の選挙権制限をめぐる裁判所の判決動向とその検討を行う。これについてまず,選挙権制限と憲法との関係を示す。その後,在外国民の選挙権(行使)の制限を違憲とした最高裁平成17年判決と,その判断枠組みに関するその後の影響を踏まえつつ,近年見られた受刑者の選挙権制限に関する2つの訴訟(大阪訴訟,広島訴訟)の地裁判決,高裁判決を概説,分析する。そして,それらを比較検討する過程で,特に最近示された広島高裁判決の論理的問題について検討する。以上をふまえて受刑者の選挙権制限を論じるにあたっての今後の課題を示す。
著者
白崎 護
出版者
日本選挙学会
雑誌
選挙研究 (ISSN:09123512)
巻号頁・発行日
vol.33, no.2, pp.21-40, 2017 (Released:2020-03-01)
参考文献数
58

2016年参院選の公示日直前と投票日直後における2波の全国パネル世論調査を扱う。2度の調査では主な項目で同一の質問を試み,公示期間前後の回答の変化を捉える。公示期間に選挙情報を得る上で役立ったインターネットとマスメディアの各々につき,自民党寄りの党派性を認識するメディアに囲繞される場合と囲繞されない場合を比べると,公示期間前後で政治意識に生じる変化は異なるか否かを検証する。この因果推論を伴う調査・分析の方法は,傾向スコア法とDifference-in-Differencesである。その結果,自民党寄りの党派性を帯びたインターネット環境では首相の独走を危惧しつつ自民党の独自路線を望む感情が増すほか,争点より外れた原発問題を重視する意識が減じた。また自民党寄りの党派性を帯びたマスメディア環境では,報道上の制約により優位に立つ自民党への好感が増すほか,争点化した安保法制につき自身と意見の異なる他者への好悪が変化した。
著者
中谷 美穂
出版者
日本選挙学会
雑誌
選挙研究 (ISSN:09123512)
巻号頁・発行日
vol.25, no.1, pp.24-46, 2009 (Released:2017-03-08)
参考文献数
34
被引用文献数
2

議会の機能に関する研究では,政策アウトプットにおける議会の影響を扱う研究が多く,議会のパフォーマンスを対象とし,かつ議会間の差を検討する研究が少ない。また議会の機能を説明する変数としては,議会の党派性や首長と議会の会派構成の違いなどが要因として用いられており,アクターの心理的変数,ならびにそれを集団的に捉えた政治文化的変数を用いる研究が少ない。 そこで本稿では,地方分権が進展する中,議会にも政策立案機能が求められていることを背景とし,都道府県間の議員提案による政策条例数をパフォーマンス指標として取り上げ,その規定要因として議会内の立法型役割意識の程度,首長―議会間での是々非々意識といった政治文化変数を用い,他の要因も含めて分析を行った。その結果,2つの政治文化変数が政策条例を促進する要因として有意であることがわかり,また鳥取県の事例研究からも同様の結果を得ることができた。
著者
福元 健太郎 中川 馨
出版者
日本選挙学会
雑誌
選挙研究 (ISSN:09123512)
巻号頁・発行日
vol.29, no.2, pp.118-128, 2013 (Released:2017-12-06)
参考文献数
29

本稿の課題は,現代日本政治において世襲議員が何故多いのかを考えるために,得票継承率(ある選挙である候補に投票した有権者のうち,次の選挙でその候補の後継候補にも投票する者の割合)に対する世襲の効果を推定することである。本稿はそのための統計分析の方法として,世襲新人候補と非世襲新人候補を比較することを提唱する。これにより,選挙研究におけるより大きな課題である政党投票と候補者投票の割合も,集計データから分かるようになる。小選挙区の自民党公認候補のデータを分析すると,①世襲新人候補は,前職候補と少なくとも同程度に,非世襲新人候補より有利である,②政党投票の大きさは世襲の効果と同程度だが,候補者投票の存在は確認できない,③世襲候補の特徴である若年や多選それ自体は選挙で有利に働くわけではない,ことが明らかとなった。
著者
大森 翔子 平野 浩
出版者
日本選挙学会
雑誌
選挙研究 (ISSN:09123512)
巻号頁・発行日
vol.33, no.2, pp.73-87, 2017 (Released:2020-03-01)
参考文献数
39

近年,マスメディア報道の多様化を受けて,娯楽化したニュースが有権者の政治意識・投票行動に与える影響についての研究が進められている。本稿は,そうしたニューススタイルの中でも「戦略型フレーム」とされる報道への接触と,有権者の外的及び内的有効性感覚との関連について,受け手の政治知識レベルとの交互作用を含めて検討を加えるものである。JESⅢ2003年衆院選データを用いた分析の結果,戦略型フレーム報道への接触は,政治知識レベルの高い受け手については外的,内的いずれの有効性感覚ともネガティブな関連が見られることが示されたが,政治知識レベルの低い受け手においては外的有効性感覚との関連は殆ど無く,内的有効性感覚についてはむしろポジティブな関連があることが示された。この結果について,それを生じさせる心理学的メカニズム及びその民主政治に及ぼす影響が考察された。
著者
辻 陽
出版者
日本選挙学会
雑誌
選挙研究 (ISSN:09123512)
巻号頁・発行日
vol.26, no.1, pp.38-52, 2010 (Released:2017-05-08)
参考文献数
10
被引用文献数
4

本稿は,1955年から2007年の日本の知事選挙を題材として,政党の中央地方関係における凝集性の変化を見たものである。1990年代の衆議院議員選挙制度改革は政党の凝集性を高める方向に,同年代の政界再編と2000年に施行された地方分権改革は政党の地方組織の自律性を高める方向に,それぞれ作用したと考えられるが,実際に確認できたのは1990年代以降の政党の地方組織の自律性の高まりであった。1980年代以降の社会党と同様に,1990年代国政レヴェルでは自民党と対決姿勢を示していた新党のいずれもが,多くの知事選挙で自民党と同一候補を推していた。また,2000年代に入る前後からは,地方政党組織が独自に応援態勢を築く知事選が散見されるようになり,政党本部よりも知事候補の意向に左右される地方政党組織の存在が浮き彫りになった。
著者
高安 健将
出版者
日本選挙学会
雑誌
選挙研究 (ISSN:09123512)
巻号頁・発行日
vol.30, no.2, pp.35-48, 2014 (Released:2018-02-02)
参考文献数
52
被引用文献数
1

首相の権力は議院内閣制下において何によって規定されるのであろうか。戦後日本の首相については,首相のもつ公的権力資源,官僚制の強さ,国会議員を選出する選挙制度,政権党の執行部がもつ権力資源などさまざまな要因が指摘されてきた。これに対し,本稿は,首相に対する政権党の拘束力に注目する。本稿は,プリンシパル・エージェント・モデルを援用し,特にプリンシパルとしての政権党という視座に焦点を当てる。プリンシパルとしての政権党は複数のメンバーから構成されており,意見集約の困難さを意味する「複数のプリンシパル問題」を抱えている。この問題の本質は集合行為問題である。集合行為問題を克服できる政権党は首相を強く拘束でき,克服できない政権党は首相を拘束することができない。政権党が集合行為問題を克服できるか否かはその政党の組織構造次第である。本稿は,自民党政権下の首相の権力の変化を,集合行為問題に着目しつつ,結党から今日に至るまでの自民党組織の変遷を通して考察する。