著者
山口 二郎 杉田 敦 遠藤 乾 空井 護 吉田 徹 渡辺 将人 木宮 正史 川島 真 遠藤 誠治 高安 健将 村上 信一郎 宮本 太郎 小川 有美 中北 浩爾 水野 和夫
出版者
法政大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2012-04-01

20世紀後半に民主主義国で確立された二大政党制、二極的政党システムにおける政権交代というモデルは、1980年代の新保守主義的政治、1990年代後半の中道左派の復活までは、順調に作動し、民意の吸収と政策転換という効果をもたらした。しかし、2000年代に入って、経済のグローバル化の一層の進展と、雇用の不安定化や格差の拡大は政治的安定の基盤をなした経済的安定を侵食した。その結果、政権交代に対する国民の期待が低下し、ポピュリズムが現れた。こうした危機を打開するためには、従来の左右を超えた政党再編が必要とされている。
著者
高安 健将
出版者
成蹊大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2009

本研究は、英国の議院内閣制が多数代表型構造を維持しつつも、政治不信という時代状況のなかで、レファレンダムの使用、新設の最高裁判所の定着、二院制の再検討という事態から、議会と政府がこれまでの自由な裁量を制約される制度配置が英国で少しずつ検討され、定着していることを明らかにした。
著者
品田 裕 大西 裕 曽我 謙悟 藤村 直史 山田 真裕 河村 和徳 高安 健将 今井 亮佑 砂原 庸介 濱本 真輔 増山 幹高 堤 英敬 平野 淳一
出版者
神戸大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010

本研究は、国会議員を主とする政治家と有権者の関係、あるいは政治家同士の関係がどのように変容しつつあるのかを調査し、その変化の要因を実証的に解明することを目的として開始された。その結果、本研究では、選挙区レベルの詳細な観察・データを基に、実証的に現代日本の選挙政治の変容を明らかにすることができた。取り上げた研究対象は、集票活動・有権者と政治家の関係・政治家同士の関係・議員活動・政治家のキャリアパス・政党下部組織など、多岐にわたった。これらの分析から得られた成果を基礎に、さらに、国会のあり方や選挙制度にまで分析を進めることができ、現代日本の選挙政治理解に一定の貢献を果たすことができた。
著者
高安 健将
出版者
日本政治学会
雑誌
年報政治学 (ISSN:05494192)
巻号頁・発行日
vol.62, no.2, pp.2_147-2_177, 2011 (Released:2016-02-24)
参考文献数
54

Party cohesion is a distinctive feature of British politics. This article explores the extent to which the party leadership can achieve cohesion within the Conservative party and the Labour party. Three ways can be recognized to achieve party cohesion: agreement of MPs' preferences, socialization of MPs, and party discipline. Party leadership can intervene in these processes in parliament and constituency organisations. In parliament the leadership exploits appointments and promotions of MPs for party discipline, while the whip's office mobilizes various resources to socialize and discipline MPs. Nonetheless, the party leadership does not possess the critical power resources to control its own MPs. Constituency organisations are crucially important, for they are primarily responsible for candidate selection, and re-selection and de-selection of MPs. The leadership of both the Conservative party and the Labour party hardly intervened in these processes officially, although the Labour party leadership was more inclined to do so. However, severe factional disputes arose within the Conservative party from the late 1980s and within the Labour party from the 1970s. The leadership of both parties gradually strengthened their intervention in the candidate-selection processes and their constituency organisations after facing such internal disputes, although it has not prevented MPs from rebelling against the leadership.
著者
高安 健将
出版者
成蹊大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

議院内閣制は、議会と政府を同じ政治勢力が掌握するシステムである。それゆえに、その政治勢力には大きな権力が委ねられることになる。このような強い権力の出現が許容されてきたのは、政治エリートへの信頼と政権党による民意の集約が前提とされたからである。しかし、近年、日英両国でこうした前提が成立しなくなっている。本研究は、議院内閣制を成立させる前提条件が変化する中で、それとは必ずしも一貫性を持たない、第二院や最高裁判所の活性化、分権化や権力移譲といった制度とその運用に注目し、議院内閣制に対する影響を考察した。「マディソン主義」は近年の日英両国における政治の動きを捉えようとして導入された視座である。