著者
山口 二郎 杉田 敦 遠藤 乾 空井 護 吉田 徹 渡辺 将人 木宮 正史 川島 真 遠藤 誠治 高安 健将 村上 信一郎 宮本 太郎 小川 有美 中北 浩爾 水野 和夫
出版者
法政大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2012-04-01 (Released:2013-05-15)

20世紀後半に民主主義国で確立された二大政党制、二極的政党システムにおける政権交代というモデルは、1980年代の新保守主義的政治、1990年代後半の中道左派の復活までは、順調に作動し、民意の吸収と政策転換という効果をもたらした。しかし、2000年代に入って、経済のグローバル化の一層の進展と、雇用の不安定化や格差の拡大は政治的安定の基盤をなした経済的安定を侵食した。その結果、政権交代に対する国民の期待が低下し、ポピュリズムが現れた。こうした危機を打開するためには、従来の左右を超えた政党再編が必要とされている。
著者
高安 健将
出版者
成蹊大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2009 (Released:2009-04-01)

本研究は、英国の議院内閣制が多数代表型構造を維持しつつも、政治不信という時代状況のなかで、レファレンダムの使用、新設の最高裁判所の定着、二院制の再検討という事態から、議会と政府がこれまでの自由な裁量を制約される制度配置が英国で少しずつ検討され、定着していることを明らかにした。
著者
品田 裕 大西 裕 曽我 謙悟 藤村 直史 山田 真裕 河村 和徳 高安 健将 今井 亮佑 砂原 庸介 濱本 真輔 増山 幹高 堤 英敬 平野 淳一
巻号頁・発行日
2010 (Released:2010-08-23)

本研究は、国会議員を主とする政治家と有権者の関係、あるいは政治家同士の関係がどのように変容しつつあるのかを調査し、その変化の要因を実証的に解明することを目的として開始された。その結果、本研究では、選挙区レベルの詳細な観察・データを基に、実証的に現代日本の選挙政治の変容を明らかにすることができた。取り上げた研究対象は、集票活動・有権者と政治家の関係・政治家同士の関係・議員活動・政治家のキャリアパス・政党下部組織など、多岐にわたった。これらの分析から得られた成果を基礎に、さらに、国会のあり方や選挙制度にまで分析を進めることができ、現代日本の選挙政治理解に一定の貢献を果たすことができた。
著者
高安 健将
出版者
日本政治学会
雑誌
年報政治学 (ISSN:05494192)
巻号頁・発行日
vol.62, no.2, pp.2_147-2_177, 2011 (Released:2016-02-24)
参考文献数
54

Party cohesion is a distinctive feature of British politics. This article explores the extent to which the party leadership can achieve cohesion within the Conservative party and the Labour party. Three ways can be recognized to achieve party cohesion: agreement of MPs' preferences, socialization of MPs, and party discipline. Party leadership can intervene in these processes in parliament and constituency organisations. In parliament the leadership exploits appointments and promotions of MPs for party discipline, while the whip's office mobilizes various resources to socialize and discipline MPs. Nonetheless, the party leadership does not possess the critical power resources to control its own MPs. Constituency organisations are crucially important, for they are primarily responsible for candidate selection, and re-selection and de-selection of MPs. The leadership of both the Conservative party and the Labour party hardly intervened in these processes officially, although the Labour party leadership was more inclined to do so. However, severe factional disputes arose within the Conservative party from the late 1980s and within the Labour party from the 1970s. The leadership of both parties gradually strengthened their intervention in the candidate-selection processes and their constituency organisations after facing such internal disputes, although it has not prevented MPs from rebelling against the leadership.
著者
高安 健将
出版者
成蹊大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01 (Released:2014-04-04)

本研究は、英国政治と日本政治の比較研究である。日本政治については、首相の権力に対する評価が戦後なぜ安定せず、変化してきたのかを検討した。日本は英国と同じ議院内閣制と言われながら、なぜ首相のパフォーマンスに関する評価が異なるのか、また定まらないのかを、特に首相と両院の関係から考察した。その成果は、『成蹊法学』に ‘Is The Prime Minister Too Weak or Too Strong?: An Institutional Analysis’と題する論文として発表された。英国政治については、英国の政治運営の基本的なパターンが変化してきたのではないかとの問題意識に基づき、学説の展開と現実政治の変化の連動を捉える試みを行った。集権的であると言われる英国政治にあって、実は政策決定は政府内外で相当程度に分権的であったことを確認する一方、1980年代後半以降、徐々に集権化が進んだことを明らかにした。特にマスメディアの監視、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドの権限委譲を受けた議会の権限、裁判所、欧州連合や欧州人権裁判所の影響力が強まるほどに、政府は集権的に問題解決を図り、あるいは図るようにみせようとする傾向を示してきた。この成果は、2015年度比較政治学会共通論題報告「責任政治の挑戦」にまとめられた。このほかには、2015年にあった英国の総選挙結果の分析として、『世界』に「変化の胎動を秘めた現状維持 - 2015年英国総選挙」と題する論考を発表した。また、日英比較の人的交流の一環として、2016年3月25日より、University College Londonのメグ・ラッセル教授を招いて研究会や講演会を行い、有意義な知見の交換ができた。なお、ラッセル教授の招聘については、北海道大学の岡田信弘教授の科研費基盤研究(A)「二院制に関する動態論と規範論の交差的研究」との共同プロジェクトとして実施した。