著者
福元 健太郎
出版者
日本選挙学会
雑誌
選挙研究 (ISSN:09123512)
巻号頁・発行日
vol.19, pp.101-110,173, 2004-02-28 (Released:2009-01-22)
参考文献数
22

本稿は,1947年から1990年までの衆参両院議員を対象として,どのような前歴•属性を持った者が選挙を経て国会議員としてリクルートされるのかという側面と,いつ何故国会議員たることを止めるのかという論点について,国際比較を交えつつ検討する。その際,従来のように議員の前歴を1つに限るのではなく,複数の前歴を考慮することで相互の連関を検討する。その結果,公明党と共産党の引退年齢が若いこと,公明党は若年層•地方議会議員出身が多いこと,社会党において議員ポストが年を経るにつれて労組幹部の上がり職と化していったこと,共産党•民社党は社会党ほど官公労に人材を依存していないこと,地方政治家が国会議員になる上で県会議員を経ることが重みを年々増してきたこと,などが明らかになった。
著者
福元 健太郎 中川 馨
出版者
日本選挙学会
雑誌
選挙研究
巻号頁・発行日
vol.29, no.2, pp.118-128, 2013

本稿の課題は,現代日本政治において世襲議員が何故多いのかを考えるために,得票継承率(ある選挙である候補に投票した有権者のうち,次の選挙でその候補の後継候補にも投票する者の割合)に対する世襲の効果を推定することである。本稿はそのための統計分析の方法として,世襲新人候補と非世襲新人候補を比較することを提唱する。これにより,選挙研究におけるより大きな課題である政党投票と候補者投票の割合も,集計データから分かるようになる。小選挙区の自民党公認候補のデータを分析すると,①世襲新人候補は,前職候補と少なくとも同程度に,非世襲新人候補より有利である,②政党投票の大きさは世襲の効果と同程度だが,候補者投票の存在は確認できない,③世襲候補の特徴である若年や多選それ自体は選挙で有利に働くわけではない,ことが明らかとなった。
著者
福元 健太郎 古田 紘也
雑誌
東洋文化研究 (ISSN:13449850)
巻号頁・発行日
no.14, pp.243-265, 2012-03-31

We study to what extent the amount of newspaper reports on China and North and South Korea affect how much Japanese like or dislike these countries. Some news is good news, while others are bad news. Thus, we are not sure whether more reports on a country make people either like or dislike the country under consideration (expected value constant hypothesis). On the other hand, since more reports provide more information, more people change their minds in either direction(variance increase hypothesis)。 We analyze monthly data from 1960 to 2010 and find that these hypotheses are supported. In addition, it turned out that, as trade with a country increases, more peoPle tend to dislike the country in the long run.
著者
田中 愛治 河野 勝 清水 和巳 山田 真裕 渡部 幹 西澤 由隆 栗山 浩一 久米 郁男 西澤 由隆 長谷川 真理子 船木 由喜彦 品田 裕 栗山 浩一 福元 健太郎 今井 亮佑 日野 愛郎 飯田 健
出版者
早稲田大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2006

本研究では、全国の有権者から無作為抽出した対象者(サンプル)に対し、ノート・パソコンを用いた世論調査(CASI方式)を日本で初めて実施した。さらに、ノート・パソコンによるCASI調査に、認知心理学的視点を加えた政治経済学実験の要素を組み込み、実験を導入した世界初のCASI方式全国世論調査に成功した。これにより、政治変動をもたらす日本人の意志決定のメカニズムの解明を可能にし得る新たな研究を踏み出した。
著者
福元 健太郎 坂本 孝治郎 待鳥 聡史 増山 幹高
出版者
学習院大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

全裁判官の経歴に関するデータ・べースを構築した。これを用いて、9月開催のアメリカ政治学会で、福元・増山は共著論文を発表した。これは、裁判官の青年法律家協会への加入の有無が部総括への昇進を遅らせるとする先行研究に対して、分割母集団生存分析とマッチングの手法を用いるとそうした効果は見られないことを示した。福元は次の研究を行った。(1)立法府から行政府への委任は、最終的な司法府の判断を考慮に入れながらなされる。立法府の議員の選好が多様であることも委任をもたらす。(2)議院が他の議院の政策選好に関する情報が不確実であったり、法案が重要であったりすると、後議院修正や両院協議会が起きる。坂本は、政治・司法関係の変遷について、1962年の臨時司法制度調査会の発足から1987年の中曾根内閣終了までに関し、衆参の法務委員会における司法行政や関連法案の審議に際し、どのような頻度で最高裁事務総局裁判官が出席を求められ、どのような質問をされたか、その頻度データや質疑内容の分析をおこなった。それに、最高裁長官がどのような行事に出席しているか、三権の長が揃って出席する催しにはどんなものがあるか、事例を収集・整理した。待鳥は、日本の地方政府を素材として、行政府と立法府の部門間関係が政策選択に与える影響について分析した共著書『日本の地方政治-二元代表制政府の政策選択-』を刊行した。また、二元代表制が地方政府の運営に与える影響を概観した小論も公表した。増山は二院制の論点整理を試み、第二院と行政権の問に「信任関係」を制度化する方策を検討し、「二院制と行政権」と題する論文を日本公共政策学会で報告するとともに、戦後の日本における首相の信任、不信任に関してより多角的な検討を進めている。
著者
福元 健太郎 前田 幸男 飯田 健 大村 華子 籠谷 公司
出版者
学習院大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2014-04-01

我々は、国内外の政治的・経済的な出来事が内閣支持率に対して複雑な影響を与えることを明らかにした。この影響は、時期によって大きく異なることはなかった。また、韓国と北朝鮮に関する報道がそれらの国々に対する好き嫌いの度合いに影響すること、経済に関する報道が内閣支持率に影響することも明らかとなった。さらには、各個人が内閣を支持する確率は収斂することが明らかとなった。これは、内閣が存続すればするほど、情報が行き渡るためである。
著者
福元 健太郎
出版者
東京大学出版会
雑誌
UP (ISSN:09133291)
巻号頁・発行日
vol.40, no.9, pp.45-50, 2011-09
著者
川人 貞史 増山 幹高 山田 真裕 待鳥 聡史 奈良岡 聰智 村井 良太 福元 健太郎
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

この研究では,政治制度と政治アクターの相互作用のダイナミックスを,民主政治の機能に焦点を当てて分析する.共通する研究課題として,(a)政治制度は民主政治の機能にとってどのような影響・効果を持つか,(b)政治制度がどのようにして形成・創設されたか.それが,政治制度の効果にどのような関連性を持つか,を設定して,明文,不文の政治制度ルールを分析する.
著者
福元 健太郎
出版者
創文社
雑誌
創文 (ISSN:13436147)
巻号頁・発行日
no.414, pp.1-4, 1999-10
著者
川人 貞史 坂本 孝治郎 増山 幹高 待鳥 聡史 福元 健太郎 空井 護
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2002

1.国会運営ルールの形成と変化(1)予算国会の衆院予算委の審議日程等に関するデータを整理し,運営方式の変遷や争点の推移を概観できるようにした.(2)国会中心主義の国会制度と議院内閣制に関する法整備の分析を進め,国会制度の形成・変容とその政治的帰結を分析する研究を本にまとめた.(3)戦後国会における両院間調整の制度がどのように運用され,そこで参議院の意向がどの程度まで政策結果に反映されるかに関する論文を執筆し,衆議院の優越が条件付きにとどまることを示した.2.立法案件データの作成(1)法案の議事日程の資料整備を進め,会期延長と法案成立に要する日数の関係を分析し,また厚生省関連法案の動向と所管部局再編の関連を検証した.(2)両院間調整に至った議案についてのデータを,閣法,衆法,参法についても完成させた.(3)第119回〜141回国会の内閣提出法案審議状況を一覧形式で資料としてまとめた論文を公刊した.3.国会運営の制度と立法行動を説明するための理論と実証(1)国会法改正が法案の議事日程に及ぼした作用を検証した.(2)参議院議員は衆議院議員に比べてシニアとは限らないことを,全国会議員のデータ分析で明らかにした.(3)米連邦議会の予算編成改革を比較政治学的観点から分析した単著を公刊した.(4)国会における内閣提出法案を対象とした議事運営の計量分析を本にまとめた.(5)国会運営の制度分析を行う際に,諸外国や地方の議会との比較の視座を導入する意義を示した論文を執筆した.(6)内閣提出法案と議員提出法案の立法過程を法案個々の成立確率という意味において比較し,権力の集中と分散を規定する国会の憲法構造的作用を戦後の長期的な時系列変化という観点から検証する論文を執筆した.(7)日本の国会と内閣の関係を概説し,内閣が選挙や立法においてリーダーシップを発揮する状況を分析した論文を公刊した.