著者
李 軍
出版者
東京大学
雑誌
東京大学大学院教育学研究科紀要 (ISSN:13421050)
巻号頁・発行日
vol.38, pp.125-134, 1998-03-26

Confucius (551-479 B. C.), the most famous ancient Chinese educator and philosopher, successfully ran the largest private school of his time and explored a vast spectrum of educational issues. Revered as the first great educator in Chinese history, Confucius cast a long shadow not only on Chinese education but on Chinese society and the state as a whole. This paper tries to explore the relationship of Confucian educational ideology to Traditional Chinese Culture through perspectives of Educational sociology and history. The author holds that Confucius clearly defined the role of education in the development of society, developed the most comprehensive curriculum of his time which centered on the six arts and a highly innovative and flexible pedagogy, and at last founded his Confucian educational ideology which influenced deeply on the formation of ancient Chinese culture. The research also focuses on the role of Confucian educational ideology in the formation and development of traditional Chinese culture from five aspects which are : 1) Confucian benevolence and Chinese philosophy of life; 2) Confucian etiquette and Chinese social principles; 3) Confucian golden mean and Chinese thinking model; 4) Confucian Six Classics and Chinese national characteristics; and 5) Confucianism and China's respecting teachers and attaching importance to education. What Confucius emphasized on was You Jiao Wu Lei (provide education for all people without social discrimination) which is the first statement about equality and expansion of educational opportunity in the world history. The author points out that Confucian educational ideology emphasized on the responsibility of individual to society and nation, and is conducive to cultivating global citizens in the future.
著者
小野原 彩香
出版者
東京大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2013-04-01

本研究は言語変化の微細な動態を明らかにするために、地域性、社会構造の異なる複数の小規模な地域を対象として、言語形式と言語外的要因との関係を定量的に明らかにし、言語動態を把握することを目的としている。以上の目的を達成するために最終年度(2016年4月1日~2016年9月30日)には、次のような調査・研究を行った。前年度に、はびろネット(滋賀県米原市柏原の市民グループ)と共同で行った米原市及び岐阜県関ヶ原町の語彙と文法に関するアンケート調査では行わなかったアクセント調査を行った。これは、当初予定していた通り、網羅的にデータを収集し、各側面の変化や伝播の違いを明らかにするためである。この調査では、昨年度行ったアンケート調査の地域と同一地域において、調査を行い、現在も継続中である。被調査者も前回のアンケート調査で対象とした祖父母世代、親世代、中学生世代の各世代を対象とし、調査内容は、名詞、形容詞、動詞、付属語アクセントである。また、前述の米原市及び岐阜県関ヶ原町の語彙と文法に関するアンケート調査のデータを用いて、言語変化と変化の要因についての定量的な分析を行った。このアンケート調査では、中学生、親世代、祖父母世代の3世代の言語使用状況について調査を行ったが、そのうち、祖父母世代から中学生世代への各質問項目の使用率の増減を言語変化率として利用した。この言語変化率と関連する要素として、先行研究で取り扱われてきた人口に関する要素、面積、年齢構成(高齢化率、15歳未満率)と、新たに土地の利用割合を選択し、言語変化率を目的変数、各言語外的要因を説明変数として、一般化線形混合モデルへの当てはめを行った。
著者
迫田 真由子
出版者
東京大学
雑誌
学校臨床研究
巻号頁・発行日
vol.1, no.1, pp.31-37, 2000-03-31
著者
宮村 泰直
出版者
東京大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2011

昨年度までに、独自に開発した重合闘始剤を利用した「ジエンモノマーのシンジオタクティック選択的立体規則性重合」によって、剛直な主鎖に対して側鎖が上下方向に交互に突き出した「くさび型ポリマー」を得ることに成功している。また、その特異な分子構造によって側鎖が分子間で互いに噛み合い、ナノファイバーを形成することで溶液をゲル化するなどの興味深い性質を有していることが明らかになっている。上述のように、シンジオタクティックな立体配置を有するくさび型ポリマーは側鎖を一次元的に突き出した構造をもつため、側鎖に導入した官能墓を対面的に固定することが可能である。当該年度は、このくさび型ポリマーにπ共役系の機能団を導入し、これらの側鎖官能基群が対面型に配置されることを利用したエキシマー発光材料の開拓に取り組んだ。最も単純なπ共役ユニットとしてフェニル基を選択し、これを側鎖に導入したくさび型ポリマーの合成を行った。得られたポリマーの溶液・固体状態ともに、紫外光(320nm)照射によってほぼ白色に発光することが明らかになった。単体では紫外領域にのみ発光性を示すフェニル基が可視光領域に及ぶ広い発光スペクトルを示すようになったことから、エキシマー発光を与えるポリマーを得られたことがわかる。対象実験として、立体規則性の異なるイソタクティックポリマーの側鎖にフェニル基を導入して同様の実験を行ったところ、発光強度・量子収率が低い水準に留まった。イソタクティックポリマーはらせん型構造をとることがしられており、以上の検討からフェニル基が対面型に配置されるくさび型構造がエキシマー発光に重要であることが示された。本研究で開拓した単一の発光種から白色発光をあたえる分子デザインは、今後の有機白色LEDの開発に新たな指針を与えるものである。
著者
田中 純
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

ヴァルター・ベンヤミンやアビ・ヴァールブルクといった思想家たちが草稿などにおいて用いた、学術的言語表現と図像との中間的存在であるダイアグラムについて比較研究を行ない、徴候的知の表われとしてのダイアグラムが共通して有する規則性やその文化的背景を分析した。また、W・G・ゼーバルトの小説に数多く挿入されている写真を一種のダイアグラムとして考察し、それらが徴候的知としての歴史的記憶を喚起していることを明らかにした。
著者
菅沢 勉
出版者
東京大学
巻号頁・発行日
1961

博士論文
著者
芝 祐順 大浜 幾久子 野口 裕之
出版者
東京大学
雑誌
東京大学教育学部紀要 (ISSN:04957849)
巻号頁・発行日
vol.20, pp.111-128, 1981-02-20
被引用文献数
1

Vocabulary of Japanese children who live in a bilingual or trilingual environment was measured and analyzed in relation to results of a questionnire. A semi-adaptive test of Japanese vocabulary was administered to about four hundred Japanese children from the first to the ninth graders in Canada, U.S.A., Australia ,and Switzerland. Testing procedure consists of two steps; a short form of the stratified adaptive test for preliminary measurements and a conventional test for accurate measurement. Each child was tested individually, at first, by the short form, and then was tested again by one of the ten forms of the conventional tests with appropriate difficulty. The distributions of scores of vocabulary were lower and wider in their ranges, in general, comparing to the distributions of the scores obtained from standard group of children in Tokyo. Children who have been abroad for long years show more retardation in their vocabulary development. This tendency was especially significant among children from the first to the forth graders. It was suggested that the critical period for the acquistion of maternal language might exist by the age of ten years old. From methodological point of view, the efficiency of the testing procedure was evaluated. Test information curves obtained from the results of the stratified adaptive test show, in most cases, that the adaptive test works fairly well as the preliminary measurement in choosing an appropriate form of conventional test.
著者
井上 健司
出版者
東京大学
巻号頁・発行日
1993

報告番号: 乙11266 ; 学位授与年月日: 1993-05-13 ; 学位の種別: 論文博士 ; 学位の種類: 博士(工学) ; 学位記番号: 第11266号 ; 研究科・専攻: 工学系研究科精密機械工学専攻
著者
青柳 誠司
出版者
東京大学
巻号頁・発行日
1994

報告番号: 乙11595 ; 学位授与年月日: 1993-02-10 ; 学位の種別: 論文博士 ; 学位の種類: 博士(工学) ; 学位記番号: 第11595号 ; 研究科・専攻: 工学系研究科精密機械工学専攻
著者
関 啓明
出版者
東京大学
巻号頁・発行日
1996

報告番号: 甲11589 ; 学位授与年月日: 1996-03-18 ; 学位の種別: 課程博士 ; 学位の種類: 博士(工学) ; 学位記番号: 博工第3539号 ; 研究科・専攻: 工学系研究科精密機械工学専攻

1 0 0 0 親族法

著者
我妻 栄
出版者
東京大学
巻号頁・発行日
1961

博士論文
著者
半田 利弘
出版者
東京大学
巻号頁・発行日
1987

博士論文
著者
新井 良一 赤井 裕
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1995

本研究は、日本産タナゴ類の分岐分類によって提唱された3属について、分析形質セットの特徴から、3属の仮説が中国や朝鮮半島のタナゴ類にも適用されるか否かを検証することを目的とする。結論として、3属の仮説は中国や朝鮮半島のタナゴ類にも適用されることが、形態形質およびミトコンドリアの遺伝子による系統解析によっても反証されなかった。以下に具体的な研究成果を年度ごとに報告する。1.平成7年度は中国の採集標本および海外の博物館から借用した標本を基にして分類学的に混乱している種の整理をした。すなわち、Rhodcus sinensisの地理的変異、体色斑紋を研究、また、中国から初めてTanakia lanccolataを発見した(Arai et al,1995)。2.平成8年度は中国、浙江省で染色体数2n=46の種を発見した(Ueda et al.,1996)。また、アジア大陸および日本のタナゴ亜科魚類の系統解析のため、日本産15種-亜種、中国産9種-亜種、朝鮮半島産1種、ヨーロッパ産1種の頭部感覚管の比較解剖を行った。3.平成9年度はアジア産および日本産のタナゴ類のミトコンドリアの12S rRNA遺伝子の塩基配列を研究し、分子系統樹を構築した。その結果、形態および分子による系統樹に矛盾は見られず、Acheilognathus属の単系統性が確認された。また、中国産タナゴ2種の核型を明らかにする(Ucda et al.,1997)とともに、Rhodeus sinensisの種の整理を終えた(Akai and Arai,1998)。