著者
佐藤 嘉彦
出版者
横浜国立大学
雑誌
横浜国立大学教育学部理科教育実習施設研究報告
巻号頁・発行日
vol.5, pp.15-25, 1989-03-25

Leaves of five forma of Hydrangea macrophylla group listed below were anatomically investigated and many variations were found in the epidermal and mesophyll tissue. (1) Hydrangea macrophylla var. macrophylla forma macrophylla (2) H. macrophylla var. macrophylla forma normalis (3) H. macrophylla var. megacarpa forma megacarpa (4) H. macrophylla var. acuminata forma acuminata (5) H. macrophylla var. angusta forma angusta There was no difference in the anatomical characters between two forma of H. macrophylla var. macrophylla. Their leaves were composed of one-layered epidermis, in which the outline of the cell walls was straight, and ten or more cell-layers of the mesophyll, of which adaxial two-three layers were palisadal. In other three forma, also, the epidermis was one layer of cells, but the outline of cell walls was curved inwardly or outwardly. The palisade tissue was composed of only one layer of cells. It is known that section Hydrangea possesses unicellular hairs with a hillock-like structure at their base (STERN, 1978). Besides the hairs, unicellular hairs without a hillock-like structure at their base were found. These variations are fully expected to have an important significance, when an intra-specific relationship of H. macrophylla or/and an inter-specific one of the genus Hydrangea will be discussed in future.

2 0 0 0 OA 広告と媚態

著者
中野 弘美
出版者
横浜国立大学
雑誌
横浜経営研究 (ISSN:03891712)
巻号頁・発行日
vol.26, no.3, pp.51-63, 2006-03
著者
臼井 功
出版者
横浜国立大学
雑誌
横浜経営研究 (ISSN:03891712)
巻号頁・発行日
vol.18, no.2, pp.83-98, 1997-09
著者
岡田 依里 田中 政光
出版者
横浜国立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2004

本研究は、技術・知財の蓄積が大きいが、そのままでは成長が見込めない企業を対象とし、その技術・知財を新規事業創造に結びつけるメカニズムを、知財戦略経営との関係で追求することを目的とする。知財戦略経営の論点は、「開発の戦略的方向性」と「学習組織」である。その論点をふまえ、本研究では、従来とは異なる顧客機能と技術開発の組み合わせにより、新規事業を創造するメカニズムを考察した。検討の過程で、たとえば異種成膜を可能とする半導体製造装置のように、デバイスメーカーの文脈の観察と相互作用によるプロセスイノベーションと知財創造が、あるタイミングで大きな製品イノベーションにつながることが確認された。また、デバイスメーカー側では、内製化へ向けた対処や新しい形のソフトウェア知的財産が自社利益の確保に必要であることも発見された.公的機関の基礎性の強い知的財産を事業プロジェクトに結びつけることをドメインの1つとするベンチャー企業の場合、知的財産を要素分解の上、上位概念に統合して発明を操作化し、新たな用途を生み出して事業化に結びつけている。科学・技術の進化は独立になされるが、発明概念の分解・統合がそれを用途に結びつけるポイントとなっている。こうして知的財産は、企業のビジョンと中核能力をふまえた方向性を示し組織学習に組み込まれて価値創造に結びつくのであり、解析的実証においても、技術・知的財産の蓄積が組織内の他の知的資産と結合しながら価値創造へと結びつくことが観察された。効果は、イノベーションをプロセスでみたときの観察から、Cohen, M.D., J.D.March and J. P.Ohlsen[1972]から導き出した、ゴミ箱モデルと整合する。このモデルの基本的発想は、課題設定の曖昧さや複雑さ、将来予測の困難性にあり、組織内過程をとおして参加者は、自分たちが何をしようとしているのか、の解釈に到達する、という命題である(田中[1990])。こうしたプロセスは、Simon[1957]にいう、不完全情報にもとづく人間の意思決定、あるいはAlison[1971]にいう、「重要な問題で完全に組織の1つの領域に属する問題はほとんどない」という現実に由来する。こうしたプロセスに際し、現在多くの企業はステージゲートへの知的財産部の参加、部局横断的判断、ポートフォリオ経営などにより、曖昧さと将来予測困難性の中で、知的財産でみた自社の中核能力が活かせる方向性を示し、異質なアイデアを組み込み、ペットプロジェクトやゆがんだ形でのゲートキーパーを廃するよう留意している。
著者
高田 一 新谷 真功 松浦 慶総
出版者
横浜国立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1997

人間(人体)は,実生活で種々の動的環境下にさらされている.この場合は作業性,たとえば,重機の運転・操作など,また振動・騒音を中心とした労働環境条件が問題となっている.これらは,作業者にとっては,(1)振動機械・工具などからの直接的外乱および,(2)視覚による外乱,つまり注視している対象物が揺れ動くことにより無意識の起こる人体の揺れ,あるいは,(3)聴覚による外乱,すなわち,まわりの音の強さが揺れることにより無意識に起こる人体の揺れ,などによる作業特性の低下などがあげられる.そこで,本研究では,視野が揺れることによる人体の振動(視覚的加振)および音源が揺れることによる人体の振動(聴覚的加振)を考え,人体の応答について,人体が直接,床振動により加速度入力され揺れる場合との比較を行う.また、人体の耐震機構を解明するため、人体モデルを樹脂とセンサ、アクチュエータで作製し、実験を行った。さらに、人体の姿勢制御を考慮して、人体の応答特性を持ったシミュレーションモデルを剛体リンクソフトにより作成した。この結果、人体の特性をよく表すモデルの作成に成功し、今後、種々の体勢での人体モデル作成の可能性が高まった。
著者
大里 俊晴 木下 長宏 BERNDT Jaqueline 榑沼 範久 大里 俊晴
出版者
横浜国立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2004

1 大里俊晴 全ての抑圧に抗して -コレット・マニーその生涯と芸術-フランスの女性作詞家-作曲家-歌手である、コレット・マニー(1926-1997)の作品を、年代を追って分祈することで、その特異性、重要性を浮き彫りにする。彼女は、キューバ革命、ベトナム戦争、パリの5月革命、チリ・クーデターなど、世界的な政治的抑圧に対して鋭く反応し、左翼的意見を表明した歌詞と、前衛的手法を大胆に導入した音楽で、抵抗の声を上げた。2 ジャクリーヌ・ベルント 大戦下の美術-芸術論への挑発 2006年のアルノ・ブレーカー展覧会を中心に-2006年にドイツで開催されたアルノ・ブレーカー(1900-1901)の回顧展やその人気を例に、1940年前後ファシズム系国策下で生み出された芸術をめぐる言説を追究する。その美術を「真正」や「自律」から問うよりも、鑑賞者が抱く期待の地平に加え作品の流通やそこでのメディアの役割といった関係性に焦点を当てる方が今日的芸術論に相応しいことを示す。具体的には、ブレーカー作品の「古典美」や、それを活かす広告写真に近い撮影を考察する。3 榑沼範久 快感原則の彼岸 -感覚/知覚の戦場-主として、アメリカの知覚心理学者ジェームズ・ギブソン(James J.Gibson)が第二次世界大戦期に陸軍航空軍(U.S.Army Air Force)で行っていた知覚研究・映画研究を、第一次世界大戦と第二次世界大戦における人間の感覚/知覚の歴史のなかに位置づける。この作業から抽出されるのは、二十世紀の二つの世界戦争があらわにした二つの「快感原則の彼岸」である。そして、この「快感原則の彼岸」に幾つかの芸術・芸術論も吸引されていくのを見るだろう。
著者
サーレ アーデル アミン
出版者
横浜国立大学
雑誌
横浜国立大学留学生センター教育研究論集 (ISSN:13406493)
巻号頁・発行日
vol.13, pp.3-29, 2006-03

In this thesis, we will analyze with a new approach the Japanese language reform through what I called 'Chukan gengo=Standardization of the language' inducing From the concept of modernizing Egyptian language. The meaning of the term 'Chukan gengo' is the compromise between the conventional written language (bun-go/fusha) and the vulgar language ('amiya/zoku-go) in the attempt of creation of a language variety that can take place of the other two and be reformed as a national language. The final modernization of the language through the Language Reform&Policy in both countries was never the correspondent of the 'vulgar language reform' in Europe. In the case of the two countries (Egypt and Japan), there was a trial to form a unification between the written and the spoken language in order to simplify reading and writing between the public for the spread of enlighten and education. Still, the conventional written language was adopted as the official language. Until the end of the 2nd world war, the Diglossia Phenomenon was predominantly the language consciousness in Egypt and Japan. In this thesis we will divide the process of formation of the 'Chukan gengo' historically into three terms; 1. Period using vulgar variety in the press by foreigners and language reformers during the 2^<nd> half of the 19^<th> century 2. Occurrence of the nationalism movement at the beginning of the 20^<th> century until the end of the 2^<nd> world war. 3. Establishment of national language consciousness in both countries post 2^<nd> world war. Finally, I will attempt to define that the recognition of the 'Chukan gengo' as a national language is a matter of the establishment of The Nation State in the first place.
著者
相馬 直子
出版者
横浜国立大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2020-04-01

本研究は、ケアをめぐる負の世代間連鎖に関する実証研究を通じて、ジェンダー・世代・障がいの交差する暴力(虐待)の連鎖に関する構造的把握と、包摂的権利保障システムの構想を行うことを目的とする。日本よりも発展してきた韓国との比較から、ジェンダー・世代・障がいをめぐる権利擁護・保障に関する実態分析と政策課題の明確化を行い、女性・子ども・高齢者の権利がともに擁護・保障される、包摂的権利保障システムを構想していく。また、理論的・実証的検討から、ケアをめぐる制度的不正義にどう対峙するか、ケア民主主義の視点から、ケアをめぐる全世代型の包摂的権利保障システム構想へとつなげていく。
著者
佐藤 恭一
出版者
横浜国立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2004

回転と直動の運動の組み合わせは,工作機械における穴加工,穴の内径研磨など,多くの産業機械に見られる運動である.通常は,回転運動を回転型のモータに,直動運動をリニアモータに,それぞれ独立して負担させ,この二つのアクチュエータを結合することにより,回転・直動の二自由度運動を実現している.本研究では,この二自由度運動の一つのアクチュエータシステムによる実現と,駆動デバイスの小形化・高機能化をはかること目的に,リラクタンス力により回転力を発生するスイッチトリラクタンスモータ(以下SRMと記す)に着目した.従来の回転型SRMに,固定子磁極の回転軸方向の磁束密度分布を制御する機能を付加することにより,リラクタンス力によってトルクと同時に軸方向推力も制御することを可能とした.これにより,出力軸の回転と軸方向のストロークを両立するモータ機構を試作レベルで開発した.その諸元は次のとおりである.構造(突極:回転子4極,固定子6極),定格出力400W,定格回転数2000rpm,軸ストローク40mm,軸方向推力30N.このモータ機構を実用レベルとするために,「回転・直動する出力軸の回転角度と軸方向変位の同時検出法の開発と,回転・変位センサのSRM内への搭載」,「回転速度・トルクと軸速度・推力の制御法の確立」,「二自由度SRMの電磁気的および機械的最適設計」の課題に取り組み,各課題解決の指針を提案した.さらに,制御性能を維持しつつ,モータ駆動電気回路の電流センサの個数を低減する回路を提案し,実機試験によりその有用性を確認した.
著者
林部 英雄
出版者
横浜国立大学
雑誌
横浜国立大学教育紀要 (ISSN:05135656)
巻号頁・発行日
vol.26, pp.195-203, 1986-12-10
著者
笠原 政治
出版者
横浜国立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2000

森丑之助は1890年代の後半以降,20年間近く台湾山地先住民族(現在の正式名称は「台湾原住民」)の実地調査を行った人物である。台湾研究の開拓者であり,日本における文化人類学の先駆者であるが,今日の学界ではその名前はほとんど知られていない。単行本として出版された写真集『台湾蕃族図譜』(1915年),タイヤルの民族誌『台湾蕃族志第一巻』(1917年)を含めて,その著作を日本で入手することが甚だ困難になっている。本研究では,森丑之助の著作の収集とデータベース化,森研究に関する現地(台湾)研究者との意見・資料の交換を進めるとともに,『森丑之助著作集』(仮称)の編集・刊行に向けて一連の準備作業を行った。森の著作については,単行本,学術雑誌や旧台湾総督府関係の雑誌への掲載稿などのほかに,当時の地元紙『台湾日日新報』にもかなりの点数を寄稿していたことが同紙のマイクロフィルム版から判明したので,それらを含めて目力作りと入力に努力した。また,いま台湾では,森の著作の一部が中国語訳され出版されたため,森丑之助とその研究業績が広く注目を集め始めている。本研究では,森の研究の全体像と把握と併せて,中国語への翻訳者及び地元の研究者たちとも十分な意見交換を行い,森の研究に関する国際的評価を高めるための方向も摸索してみた。現在予定中の『著作集』が上梓されれば,森の業績は改めて正当な認知を受けるであろう。そして,森という人物を通して,日本文化人類学の黎明期に新たな光が当てられるものと考えられる。
著者
荻野 俊郎 宇理須 恒雄
出版者
横浜国立大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2012-04-01

生体分子が基板表面に吸着されるまでの素過程を解明し、生体分子の検出を固体表面の性質からアプローチする新技術の確立を図った。生体分子の識別を行う新しい基板として強誘電体基板を導入し、その有用性を示した。グラフェンを貼り合わせた下地の基板表面を自己組織化単分子膜で修飾することにより、生体分子に対するグラフェン表面の化学的性質の制御が可能なことを示した。エクソソームの基板表面への吸着様態を原子間力顕微鏡により観察し、エクソソームの特徴抽出に適用した。溶液中での生体分子の特徴抽出を行う手段としてナノポアデバイスの基盤技術を開発した。