著者
浅野 雅秀 吉原 亨
出版者
金沢大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010

高次脳機能における糖鎖の役割を明らかにするために様々な糖鎖遺伝子の改変マウスを用いて,行動実験を中心に解析を行なった。β4GalT-2欠損マウスやC6ST-1 Tgマウスでは新奇刺激に対する過敏性や注意機能の異常が認められ,ドーパミン系の異常が示唆された。脳特異的β4GalT-5とβ4GalT-6欠損マウスでは活動性の変化や注意機能の異常が見られ,ミエリン形成の異常が示唆された。このように糖鎖は高次脳機能に重要な役割を持っていることが明らかとなった。
著者
西村 聡
出版者
金沢大学
雑誌
金沢大学文学部論集. 文学科篇 (ISSN:02856530)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.17-37, 1985-02-25

金沢大学文学部
著者
今磯 純子
出版者
金沢大学
巻号頁・発行日
2012

Thesis of Imaiso, Junko / 今磯 純子 博士学位論文(金沢大学 / 大学院医薬保健学総合研究科)
著者
加藤 聖 安井 裕子 菅原 清
出版者
金沢大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1994

セロトニンは中枢神経系における主要な神経伝達物質の1つであるが、近年神経細胞のみならず、グリア細胞にもその受容体が存在することが明らかにされた。しかし、その意義については全く不明である。私達は、クローン化C6グリオーマ細胞にグルタミン酸を添加すると遅延型の細胞死が招来することを報告してきた。更にこのin vitro実験系にセロトニン(100μM)を添加すると、この遅延型細胞死が抑制されることを見い出した。セロトニンの最小有効濃度は35μMであった。その拮抗薬・類似体の使用により、このセロトニンの抗細胞死作用は5‐HT_<1A>サブタイプに属するレセプターを介した現象であると結論された。セロトニンの抗細胞死作用に伴い、LDHの放出や細胞膜脂質過酸化がほぼ完全に抑えられていた。又、細胞内グルタチオン(GSH)の濃度はセロトニン共存下でもグルタミン酸添加により著名に減少していたことより、セロトニンの抗細胞死作用はグルタミン酸によるGSH濃度の減少に抑えるのではなく、GSH減少による酸化的ストレス自身あるいはその産物を抑制、すなわち抗酸化作用によるものであることが判明した。次いで、in vivo実験系として、神経網膜グリア細胞に対して、グリア毒であるアミノアジピン酸を用いて同様な実験を行なった所、やはりセロトニンにより脂質過酸化物の生成が有意に抑えられた。現在電気生理学的実験を施行しており、データ取得およびその分析のためデーターレコーダー、パソコンを購入して解析を行なっている所である。以上から、in vitro、in vivo両系においてもセロトニンのレセプターを介した全く新しい抗グリア細胞死作用(抗酸化作用)がほぼ確認できた。今後更にこの抗酸化作用の分子機序を明らかにしたい。
著者
伊藤 清亮
出版者
金沢大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2008

クリオグロブリン(Cryo)血症性糸球体腎炎のモデルマウスを作成することを本研究の目的とし、Cryo血症患者よりCryo活性を持つIgM型モノクローナルRF(Cryo+IgM mRF)産生ハイブリドーマを樹立し、Balb/cマウスに投与した。その結果、尿中アルブミンの増加が認められた。腎組織の検討では、管内増殖およびメサンギウム細胞の増殖、Cryo+IgM mRFの糸球体への沈着を認めた。腎組織の変化は軽度であったが、Cryo血症性腎炎モデルマウス樹立の基礎となるデータが得られた。