著者
山田 勝裕 山田 勝裕
出版者
関西学院大学
雑誌
經濟學論究 (ISSN:02868032)
巻号頁・発行日
vol.32, no.4, pp.135-162, 1979-03-15
著者
林田 吉恵
出版者
関西学院大学
雑誌
関西学院経済学研究 (ISSN:02876914)
巻号頁・発行日
vol.35, pp.67-86, 2004-12-20

"Neutrality" is one of the principles of taxation that prevents tax from distorting the actions and activities centered on the private economy. The tax base was largely revised in the tax reform act of 1998, with an aim to maintain and secure corporate competitiveness by reinforcing the neutrality of tax in economic activities. The purpose of this paper is to examine whether the neutrality has been actually improved by the tax reform act of 1998. A major revision made in the tax reform act of 1998 was the expansion of the tax base through abolition/reduction of hikiatekin. Through this reform, the correlation between the corporate scale and the tax burden rate, as well as the correlation between hikiatekin and the tax burden rate, was weakened. Thus, the neutrality of tax was promoted as a result. Finally, it was found that the tax reform act of 1998 was not the cause of the difference in the rate of the tax burden among different business types.
著者
坂口 幸弘
出版者
関西学院大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2007

本研究では、遺族ケアサービスの利用ニーズを明らかにするとともに、具体的な遺族ケアサービスの効果についても検討した。遺族調査の結果によると、実際に遺族ケアサービスを利用した人以上に、潜在的ニーズは決して小さくないことが示された。また、医療者が死別後にケアを行うことに対して、多くの遺族が好意的に評価していた。新たな遺族ケアサービスの一つである「わいわい食堂」は、悲しみからの回復を目指すケアにとどまらず、その後の生活や人生を視野に入れた取り組みとして、その有効性が示唆された。
著者
阿萬 弘行
出版者
関西学院大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

投資家タイプごとに、ニュース情報に対する反応がどのように相違するかを明らかにするために、多種多様な情報ソースへの投資行動の反応を分析した。主な成果として、テレビ報道や企業広告による幅広い投資家層への情報量増加は、取引高を活性化することが示された。これは、投資家の注意力仮説と一致する。得られた結果は、決算などのハードなタイプの企業情報だけでなく、より一般向けのソフトな情報もまた、個人投資家の意思決定に影響を及ぼすという意味で、新たな知見である。
著者
河鰭 一彦
出版者
関西学院大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011-04-28

本研究は柔道の衝撃負荷定量化をし科学的エビデンスに基づく安全に柔道を学習するための新資料の提供を目的とした。本研究は柔道初習者が最初に学ぶ受け身に焦点を当てた。なぜなら受け身は学習者が受ける衝撃負荷を全身運動をもとに緩衝する技術であり事故防止には重要な学習項目である。研究を進める中で以下の点があきらかになった①柔道熟練者はどの方向に投げられても採用する受け身は「横(側方)受け身」であった。②「横(側方)受け身」は「後ろ(後方)受け身」と比較して大外刈りを施された際の頭部動揺が小さい傾向があった。③「横(側方)受け身」の頭部動揺が小さい理由は「横(側方)受け身」頭頸部筋力の有効活用があった。
著者
川端 浩平
出版者
関西学院大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2011

本研究は、いわゆるエスニックコミュニティではなく、郊外地域などの非集住的環境で生活している在日コリアンの若い世代に対する参与観察と聞き取り調査をもとに、彼・彼女らが経験する差別・排除の現代的諸相を明らかにした。在日コリアンの個人化は、在日コリアンの自然消滅や彼・彼女らのエスニック・アイデンティティの喪失を意味するものではなく、むしろエスニックなものへの希求が高まっていることが明らかとなった。
著者
岡野 祐子
出版者
関西学院大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011-04-28

本研究は、国際家族に関するEU統一規則について、わが国を含むEU域外諸国の市民にこれらの規則が適用される際の問題点を分析、検討するものである。EUの統一規則は、EU域内の市民のみならず、EU域外の市民をも適用対象とするが、本来EU域内の市民を念頭に置いた「内向きの規則」であるため、EU域外国の市民に適用される場合には問題が生じうるものとなっている。本研究では、国際離婚、扶養義務、夫婦間の財産分与を対象として、具体的にどのような問題が生じるのかを考察する。
著者
田中 里弥
出版者
関西学院大学
雑誌
研究活動スタート支援
巻号頁・発行日
2009

我々が音響信号を聴取する際,新規音の生起を刻々と知覚した上で全体の時間構造を把握していると考えられる.本研究では,ラウドネスに変化がなくスペクトル構造が変化する連続的な音響信号に焦点を当て,周波数遷移部で明確な新規音知覚をもたらすための「急峻さ」がどの要因で規定されるのかを,心理物理実験によって検討した.その結果,明確な新規音知覚のための急峻さは遷移の時間長によって規定される可能性が高いことが確認された.
著者
北村 次一
出版者
関西学院大学
雑誌
經濟學論究 (ISSN:02868032)
巻号頁・発行日
vol.46, no.2, pp.21-37, 1992-07-20
著者
関 由行
出版者
関西学院大学
雑誌
新学術領域研究(研究領域提案型)
巻号頁・発行日
2014-04-01

本研究では、マウス始原生殖細胞で起こるゲノム全体のエピゲノム再編成(エピゲノムリプログラミング)を制御する分子基盤の解明とその人為的制御による新規細胞リプログラミング法の開発を行っている。本年度は、生殖系列特異的に発現する転写制御因子PRDM14と始原生殖細胞特異的に発現が抑制されるヒストンH3K9メチル化酵素、G9A/GLPに着目して研究を行った。始原生殖細胞で観察されるPRDM14の発現とG9Aの発現抑制をES細胞で人為的に再現した結果、この2条件を併用した場合にのみ生殖細胞特異的遺伝子群、核移植胚異常遺伝子群、2細胞期胚特異的遺伝子群の顕著な発現上昇が観察された。またPRDM14とG9Aの発現抑制の併用条件においてこれらの遺伝子領域のDNA及びH3K9の脱メチル化が増強されることが明らかとなった。これらの遺伝子群はin vivoの始原生殖細胞の後期(生殖巣到達後)に脱メチル化されることが示されており、またその直前にゲノム全体のH3K9が脱メチル化されることを報告している。そこで、これらの遺伝子領域に存在するH3K9のメチル化が、PRDM14の標的領域への結合を阻害している可能性を検証するために、未処理、PRDM14単独、G9A欠損、PRDM14/G9A欠損の4条件におけるPRDM14の標的領域への結合をChIP-qPCRで比較した。その結果、PRDM14単独では生殖細胞特異的遺伝子群、核移植胚異常遺伝子群、2細胞期胚特異的遺伝子群への結合は弱かったが、G9Aを欠損させることでその結合が劇的に上昇することが明らかとなった。これらの結果より、始原生殖細胞はPRDM14の発現誘導とH3K9の脱メチル化という2つの経路を駆使することで、初期化に抵抗性を示す遺伝子領域の初期化を行っている可能性が考えられる。また、この研究成果はPRDM14とG9Aの機能阻害の併用による新規細胞リプログラミング法の開発に繋がるであろう。
著者
村山 綾
出版者
関西学院大学
雑誌
研究活動スタート支援
巻号頁・発行日
2011

実際の裁判員裁判に類似したシナリオを用いて、裁判員役の大学生3名と裁判官役の実験協力者1名の4名からなる評議体(合計93名、31評議体)が被告の有罪・無罪について話し合う評議実験と、有罪・無罪判断と批判的思考態度との関連を検討する調査研究(144名が参加)を行った。実験の結果、裁判官役と同一判断に意見を変容させる参加者が多かった。また、有罪・無罪判断と批判的思考態度との関連が見られ、妥当な判断を行った参加者は批判的思考態度が高い傾向にあった。
著者
今井 小の実 寺本 尚美 陳 礼美 大塩 まゆみ アンベッケン エルスマリー 孫 良 サンド アンブリット
出版者
関西学院大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

日本における”ケア”労働に関するジェンダー公平な政策を展望するために、ジェンダー平等な国と評価されるスウェーデンを指標に研究を進めてきた。具体的には高齢者介護、育児政策に焦点をあて、その現状と課題を現地調査、スウェーデン在住の研究協力者との共同研究により明らかにした。そのうえで、日本の現在の制度・政策との比較を試み、両国の相違をもたらす要因について考察を深めた。その一つとして、スウェーデンのケアに関わる政策、つまり家族政策形成の歴史を検証し、日本との比較を行った。これらの研究は、今後日本がジェンダー平等な政策を展開していく上での貴重な材料となるはずで一定の成果が得られたと考える。