著者
中西 恒夫 福田 晃
雑誌
情報処理学会研究報告システム評価(EVA)
巻号頁・発行日
vol.2002, no.13(2001-EVA-002), pp.163-170, 2002-02-14

CMOS 回路の消費電力はビット反転の数に比例する.本稿では,CMOS 回路の電力消費を削減するべく,ビット反転数が最小化されるように符号を再割当する問題を,二次整数計画問題として定式化する.大規模な二次整数計画問題を短時間で解析的に解くことはいまだ困難であるため,本稿ではシミュレーテッドアニーリングを用いてこの二次整数計画問題を解く.符号再割当の結果,ビット反転数は 0% から 51.6% まで削減できたが,同時に削減率はファイルの種類や符号のビット幅に大きく依存することがわかった.
著者
川田 知子
出版者
東洋大学法学会
雑誌
東洋法学 = TOYOHOGAKU (ISSN:05640245)
巻号頁・発行日
vol.61, no.3, pp.269-287, 2018-03
著者
大野 洋介 牧野 淳一郎 蜂巣 泉 戎崎俊一 杉本 大一郎
雑誌
情報処理学会研究報告ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)
巻号頁・発行日
vol.1993, no.72(1993-HPC-048), pp.41-48, 1993-08-19

我々は差分法による数値流体力学における記憶容量不足を解消する専用計算機DREAMの試作機DREAM?1Aを開発した。DREAMは主記憶としてハードディスクを使用することで低コスト大容量を実現するアーキテクチャである。DREAM?1Aの場合、100万円程度のコストで記憶容量は1.4Gバイトである。実効計算速度は14Mフロップスになる。ハードディスクは転送速度が遅く、アクセスタイムが長いという問題がある。DREAMでは転送速度の問題は並列化と小規模の半導体メモリの併用により解決する。差分法はデータあたりの演算量が多いので半導体メモリの利用効率を上げることができる。アクセスタイムの問題は1回の転送量を大きくすることで解決する。
著者
縄野 太一 間邊 哲也
出版者
電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告 ITS (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.2019-66, pp.69-74, 2020

本稿では, 交通ルール違反による自転車事故増加の問題を解決するために, 交通法規を遵守した自転車用ナビゲーションシステムを提案している. まず, 左側通行を遵守した経路探索のために, 自動車用のノードマップの拡張と経路探索アルゴリズムの確立を行っている. 次に, 三種の経路探索手法(既存探索モード, 左側通行探索モード, 左側通行+徒歩探索モード)を構築し, 左側通行を遵守した場合の旅行時間についての評価実験を行っている. その結果, 左側通行を遵守しても時間の増加は少ないことを示している. また, システムの受容可能性についてもアンケート調査を行い, 提案システムの受容の可能性を確認している.This paper proposes a bicycle navigation system following traffic rules in order to solve the problem of increasing bicycle accidents depend on violation of traffic rules. First, we extend node maps constructed for cars and establish route search algorithm following the left-hand traffic. Next, we construct three types of route search methods (existing search mode, left-hand traffic search mode, left-hand traffic and walking search mode) and perform an evaluation experiment about the travel time following the left-hand traffic. The result shows the increase of the time following the left-hand traffic is small. Also, we do a questionnaire survey and check that the proposed system is acceptable.
著者
今泉 良紀 篠埜 功
雑誌
情報処理学会論文誌プログラミング(PRO) (ISSN:18827802)
巻号頁・発行日
vol.10, no.6, pp.1, 2017-12-12

パックラット構文解析ではLALR(1)よりも強力な形式文法であるParsing Expression Grammar(以下PEG)によって構文解析を行う.PEGによる文法規則には曖昧さがなく,プログラミング言語の構文の記述やその処理系の作成に際し非常に有用である.既存のPEGベースの構文解析器では直接文字列を入力として受け付けるが,字句解析と構文解析を分けたい場合にそのままでは使用に適さない.たとえば,字句ベースのマクロ処理系であるCプリプロセッサを実装する際,マクロ展開後のコードに再度マクロ展開の処理が行われうる.その結果,マクロ展開の過程で同じレクシムに対して字句解析を複数回実行する場合がある.これを避けるためにPEGベースの構文解析器を使用しないとすると,字句解析や構文解析用にPEG以外の形式文法を学んだりその処理系を導入したりする必要がある.そこで文字列だけでなく字句列などを入力できるパックラットパーサーコンビネータをC++で実装し,本発表では実装の詳細について報告する.この実装を用いて生成した構文解析器はchar型だけでなく任意の型を返す前方反復子(Forward Iterator)を入力として受け付ける.結果はtuple・variant・optional・expectedなどを組み合わせたデータ構造として得られ,意味規則によって自由に変換することが可能である.
著者
中川 潔美 平良 美栄子
雑誌
朝日大学保健医療学部看護学科紀要 = Bulletin of Department of Nursing, Asahi University (ISSN:21891788)
巻号頁・発行日
no.2, pp.7-13, 2016-03

医学中央雑誌Web版とCiNiiを用いてFlipped Classroom(反転授業)の文献的検討を行った。両データベースともキーワード[反転授業][大学授業]で2015年9月に検索を行い、医学中央雑誌では6件、CiNiiでは18件の計24件がヒットした。この中から、反転授業の実践に関する文献10件を抽出し、反転授業導入の目的や授業の展開方法について分析を行った。結果、導入の目的は学修習慣の定着や強化による下位層の底上げや、上位層も含めた学修意欲の向上、学生の知識獲得・知識定着、授業改善などであった。反転授業の展開方法は、事前課題として講義動画の視聴やパワーポイントに音声を入れた映像の視聴を行ったものや、テキストを読み問題を解くものなどがあった。10件中、看護教育の文献が3件あり、内容は、基礎看護学、成人看護学、在宅看護学の領域に関するものであった。
著者
堀内 正昭 Masaaki HORIUCHI
雑誌
學苑 = GAKUEN (ISSN:13480103)
巻号頁・発行日
vol.766, pp.62-68, 2004-07-01

Quedlinburg, in the state of Sachsen-Anhalt, was a capital of German kings and Holy Roman emperors at the time of the Saxonian ruling dynasty. The city had prospered as a trading town since the Middle Ages. The numerous high quality timber-framed buildings range from the 14th century to the Modern Ages. The variety of their construction methods and decoration makes Quedlinburg an exceptional example of a medieval German town. The author traces the architectural history of this town and is of the opinion that the Collegiate Church of St Servatius (c.1070-1129) is a faithful successor to Ottonian architectural style and an outstanding example of this type of building.