出版者
東洋大学社会福祉学会
雑誌
東洋大学社会福祉研究
巻号頁・発行日
no.6, pp.3-21, 2013-08-05
著者
宇野 民幸
出版者
名古屋学院大学教職センター
雑誌
名古屋学院大学教職センター年報 = THE NAGOYA GAKUIN DAIGAKU KYOSHOKU CENTER NENPOU; The Annual Report of the Center of Teacher Training Course (ISSN:24326569)
巻号頁・発行日
no.1, pp.57-67, 2017-02-28

虫の視座で数を理解すると,はたしてどのようなことになるのか。特に虫のなかでも,「昆虫」の世界において考えると,その足の数は6本であるため,人間がふつう数を表現している十進法ではなく,自然と「6進法」による位取りをおこなっていると考えられる。初等教育や幼児教育に携わることを志望している学生にそのような導入をして,就学前から小学生になる段階で学ぶ「位取り」の原理について,子どもにとっては何が難しく,また,面白くあるポイントであるのか,身をもって感じて意識してもらうために試みている実践研究について,ここで紹介する。
著者
高槻 成紀
出版者
麻布大学
雑誌
麻布大学雑誌 = Journal of Azabu University (ISSN:13465880)
巻号頁・発行日
vol.19/20, pp.139-147, 2010-03-31
著者
樋田 直人 鈴木 孝久 Naoto HIDA Takahisa SUZUKI
雑誌
南極資料 (ISSN:00857289)
巻号頁・発行日
vol.25, pp.1939-1992, 1965-10

A newly designed generator hut which will become the heart of the Japanese Antarctic Research Expedition's Syowa Station was completed recently. The generator hut has a floor space of 68.8 square meters and contains two 45 KVA generators, four ice melting tanks and a hot bath. The hut, which is the first step toward making the Japanese Antarctic base a permanent one, was constructed by the multipurpose building and assembling method, a new technique developed by the Takenaka Building Research Institute in Tokyo. The generator hut is oval-shaped and is made mostly of aluminium sandwich panels. It has been so designed as to enable easy construction by only seven or eight men even on a very rough terrain. It is an assembly type structure weighing a total of seven tones. Since it will be the heart of the daily life at the Antarctic base, strongest emphasis was laid on the resistance to fire and cold. It has been designed to withstand maximum winds of 60 meters per second (134 miles per hour) and temperatures of 45 degrees below zero centigrade.
著者
栗原 裕
雑誌
Otsuma review
巻号頁・発行日
vol.39, pp.15-28, 2006-07
著者
河原林 晶子
雑誌
中京大学文学部紀要 = JOURNAL of FACULTY of LETTERS
巻号頁・発行日
vol.51, no.1, pp.435-458, 2016-12-20
著者
大浦圭一郎 間瀬 絢美 山田 知彦 徳田 恵一 後藤 真孝
雑誌
研究報告音楽情報科学(MUS)
巻号頁・発行日
vol.2010-MUS-86, no.1, pp.1-8, 2010-07-21

近年,コンピュータによる歌声合成が注目を集めている.中でも隠れマルコフモデル(hidden Markov model; HMM)に基づく歌声合成では,歌い手の特徴を歌声データと対応する楽譜から自動的に学習することができる.2009年12月,無料のオンラインサービス「HMM歌声合成システム: Sinsy」を開始した.ユーザーは楽譜をウェブサイトにアップロードすることで,任意の楽譜に対応した歌声を合成することができる.但し,Sinsyの歌声モデルには70曲で学習した特定話者モデルを用いており,新しい歌い手の歌声モデル追加の際の収録コストが高くなる問題があった.本稿ではSinsyのシステム構成について述べるとともに,話者適応手法により少量のデータから所望の歌い手の特徴を再現した歌声を合成することを検討する.
著者
坂江 千寿子 佐藤 寧子 石崎 智子 田崎 博一
雑誌
北海道医療大学看護福祉学部学会誌 = Journal of School of Nursing and Social Services, Health Sciences University of Hokkaido
巻号頁・発行日
vol.2, no.1, pp.115-124, 2006-03-31

精神科病棟で隔離された患者へ対応する看護師には,回復過程を見極め,退室時期の決定にかかわる情報を提供できる観察と判断能力が必要である.本研究の目的は看護師が保護室内の統合失調症患者の要求に対する判断内容を明らかにすることである.開放型精神科病院で,参加観察とインタビューを実施し,看護師の対応内容,その理由等を整理し,コード化した.コーディング終了後,再検査法を用いて信頼性を高めた.倫理的配慮として,参加観察の対象看護師には,研究目的,協力に関する利益,不利益,任意性,研究者の守秘義務等を文書で説明し同意を得た.対応する患者には,自己紹介,観察の目的,任意性,退席要求の自由を保障し同意が得られた場面に随行した.その結果,看護師15名の49場面から152のコードが抽出され,何を判断しているかという判断内容を示す18サブカテゴリー,7カテゴリー(1.状態や回復レベル,2.患者の感情の理解,3.ケアを選択する根拠,4.安全を守る,5.エンパワーメントの意識化,6.相互作用における関係性の重視,7.看護師の抱く思い)に分類された.これらは,最終的に,『患者の変化と多様性の理解』と,『ケア提供の根拠と対応内容』という判断の目的で大別され,さらに両者に関係する看護師の感情や人間関係などの『判断へ影響する要因』という3つの『大カテゴリー』に集約された.看護師は,初回入院患者の言動に戸惑いながらも,まず耳を傾け言動の背後にある感情の理解に努め,衝動行動の減少,セルフコントロール能力等を回復の指標とし,入室時,前回担当時,過去の患者のベストの状態,他患者の同症状との比較という基準で判断していた.さらに要求に対して,危険を回避し悪化を防ぐ,あるいは回復の兆候に注目し患者の希望や要望にそうという両方向を念頭におきながら,その時その場で判断していることが示唆された.
著者
塚野 弘明 TSUKANO Hiroaki
出版者
岩手大学教育学部附属教育実践総合センター
雑誌
岩手大学教育学部附属教育実践総合センター研究紀要 (ISSN:13472216)
巻号頁・発行日
vol.14, pp.451-459, 2015-03-01

認知行動療法(CBT)とは、患者自身が自分の心(認知、行動、身体、気分)の状態や関連性を知り、それを変えられるという実感を通して自らを制御する力をつけていく自己コントロール法である。こうした方法の発想自体はそれほど珍しいわけではなく、古くから指摘されてきた。たとえば、ギリシャのストア哲学者エピクテトスは、「人間は、生じる物事によってではなく、その物事に対する考え方によって煩わされるのである」と述べている(Epictetus 1991)。また、ダライ・ラマは、「私たちがじぶんの思考や情動を新たな方向に向かわせ、自らの行動を整理し直すことができれば、苦悩をうまく処理する術をもっと簡単に習得できるだけでなく、そうした苦悩の発生を最初からかなり防ぐことができる」と述べている(Dalai Lama 1999)。このように、人間の気分や行動は、認知のあり方(ものの考え方や受け取り方)の影響をうけることから、しばしば認知の偏りを生じることがある。CBITでは、その偏りを修正し、問題解決を手助けすることによって精神疾患を治療することを目的とした心理療法である.これがCBTとして確立したのは、1970年代にベックがうつ病に対する心理療法として構造化してからである(Beck,Ruth,Shaw et.al 1979)。その後、うつ病はもちろん、不安障害やストレス関連障害、パーソナリティー障害、摂食障害(神経性大食症)、統合失調症などの精神疾患に対する治療効果と再発予防効果を裏付ける優秀なエビデンス(科学的証拠)が多く報告されてきたことから、欧米を中心に世界的に広く使用されるようになった。また精神疾患以外でも、日常のストレス対処、夫婦問題、司法や教育場面の問題など、その適応範囲は広がりを見せている。日本では、特に1980年代後半から注目されるようになった。それとともに治療効果の検証も進み、2010年度からうつ病のCBTが保険診療報酬の対象になった。その背景には、薬物治療中心の精神医学に限界が生じ、心理社会的治療を併用することの重要性が認識されるようになったことが大きく影響している。また、従来の心理療法の問題点(話は共感的に聞いてもらえるが有効なアドバイスをもらえない)の指摘などもCBTが注目される理由となっている。マスコミで取り上げられたこともあり、最近では受診の際に「CBTを受けたい」と希望する患者が多くなっている。しかし、定型的なCBTを実施できる専門家の数に限りがあるなど課題も多い。
著者
落合 恵美子
出版者
国際日本文化研究センター
雑誌
日本研究 : 国際日本文化研究センター紀要
巻号頁・発行日
vol.12, pp.89-100, 1995-06-30

昨年、「近代家族」に関する本が三冊、社会学者(山田昌弘氏、上野千鶴子氏及び落合)により出版されたのを受けて、本稿ではこれらの本、及び立命館大学と京都橘女子大学にて行われたシンポジウムによい近代家族論の現状をめぐって交わされた議論を振りかえる。今号の(1)では「近代家族」の定義論を扱い、次号に掲載予定の(2)では「日本の家は『近代家族』であった/ある」という仮説の当否を論じる。