著者
吉田 翔 金井 秀明
雑誌
研究報告グループウェアとネットワークサービス(GN)
巻号頁・発行日
vol.2014-GN-91, no.52, pp.1-8, 2014-03-06

本研究は,食事中のそしゃく癖の改善を目的としたそしゃく状況通知手法に関する研究である.共食の場において周囲に悪影響を及ぼす 「クチャラー」 を対象とし,聴覚遅延フィードバックを用いたそしゃく状態の通知を行った.被験者のそしゃく音を遅延させて再生することで,自分のそしゃく行為が周囲からどのように認識されているかを通知する.構築システムでは通知だけでなく,被験者の顎の動きを検出することで,そしゃく状態を測定することが可能である.このシステムを用いた実験により,遅延時間を大きくした場合,被験者は自らのそしゃく状態を認知でき,そしゃく行為を控えようとする傾向が確認できた.
著者
渡邉 小百合 吉野 孝
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.59, no.1, pp.43-51, 2018-01-15

近年,ドラマやアニメの舞台への聖地巡礼等の新しい形態の旅行が出てきたことや,外国人旅行者の増加から,観光地に対して新しいニーズが発生してくることが考えられる.これより,観光地側も観光客のニーズや問題点を知り,観光地の発展につなげていく必要がある.しかし,Twitterにおいて「観光地名が入っていない観光地に関するツイート」の収集が困難であるという問題があった.そこで本研究では,観光地名を含まないツイートからの観光地に関する感想の抽出手法について検討し,下記を明らかにした.(1)観光地の特徴語を含むツイートの中には,観光地に関する感想が含まれている可能性がある.(2)観光地名入りツイートの前後に呟かれた観光地名なしツイートの中には,観光地に関する感想が含まれている可能性がある.(3)観光地名入りツイートに対するリプライには,観光地に関する感想が含まれている可能性がある.(4)観光地名を含まない画像付きツイートには,観光地の食べ物や催し物に関する感想が含まれている可能性がある.
著者
山田 茂 田中 涼子 大橋 文 岩田 華苗
出版者
実践女子大学
雑誌
実践女子大学生活科学部紀要 = Bulletin of Jissen Women's University Faculty of Human Life Sciences (ISSN:13413244)
巻号頁・発行日
vol.54, pp.31-35, 2017-03-10

In this experiment, we investigated the effects of mechanical stimulation and caffeine on lipolysis in the adipocyte culture cell. Caffeine (0μg/mℓ, 50μg/mℓ, 100μg/mℓ) which promotes lipolysis, was added to the culture medium (10%FBS, DMEM) respectively. Adipocytes underwent repeated mechanical irritation by Flexer cell strain unit to observe the effect on the lipolysis of mechanical stimulation. We measured glycerol in a culture medium to confirm the lipolysis. Adipocyte were stained for lipolysis responses by Oil Red O. The effect of caffeine on lipolysis was slightly observed, but a significant effect statistically was not observed. On the other hand, mechanical stimulation increased lipolysis in the adipocyte culture cells. Influences of a combination of mechanical stimulation and caffeine on lipolysis were examined. The results of these experiments, the effect of mechanical stimulation on the lipolysis was outstanding, but was scarcely effected by caffeine. That is, direct mechanical stimulation was effective in increasing the burning of fat. Further research is required on the mechanisms of mechanical stimulation to promote lipolysis in adipose cells.
著者
田中 直也 湯 素華 小花 貞夫
雑誌
デジタルプラクティス (ISSN:21884390)
巻号頁・発行日
vol.9, no.1, pp.198-217, 2018-01-15

スマートフォンの使用可能時間の短さが問題になっており,その原因の一つとしてWi-Fiの使用がある.最近ではSocial Networking Service(SNS)のように,データを受信するタイミングが不定期的なアプリケーションが増えており,その通信のためにWi-Fiを常に起動して電力を多く消費している.本稿では,モバイル端末の消費電力の改善を目的として,電力消費の少ないBluetooth Low Energy(BLE)を用いて必要なときにだけWi-Fiをウェイクアップさせることで,Wi-Fiの使用による消費電力の削減を行う方式を提案して,PC上にシステムを実装し,評価を行った.その結果,従来の省電力モード(PSM)と比較して,消費電力を約36%削減できることを確認した.
著者
川出 雅人
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータビジョンとイメージメディア(CVIM)
巻号頁・発行日
vol.2003, no.66(2003-CVIM-139), pp.45-52, 2003-07-03

顔は非常に多くの情報を発信している。それを視覚で理解することにより、より良い機械と人の関係を築く事を目指して、視覚による顔センシング技術を研究開発している。顔検出・顔器官検出・顔照合・性別年代推定などの技術により、セキュリティ・エンタテイメント/コミュニケーション・インタフェースなど様々な応用が可能である。
著者
野中 博史 Hirofumi NONAKA
雑誌
宮崎公立大学人文学部紀要 = Bulletin of Miyazaki Municipal University Faculty of Humanities
巻号頁・発行日
vol.14, no.1, pp.323-341, 2007-03-20

民主主義社会における国家の運営は、自律した国民1人ひとりの意見を基盤とする世論に基づいてなされるのが原則である。国民が意見を表明する際の判断要素となるのは、生まれて以来受けてきた教育や体験を通して獲得した価値観、世界観、利害得失、印象、メディアや他人から得られた情報など様々である。中でもメディアによる継続的で正しい情報は、国民が適切な判断をする際の材料として不可欠の要素であるが、情報に接しない構成員が多い社会では、情報による適切な世論形成は困難になる。また、情報に間違った内容や意図的な操作などのノイズが入った場合も同様である。継続的で正しい情報が不在のまま世論形成がなされ、多数派を形成した社会では構成員の多寡に関わらず、少数派は沈黙しがちとなり、意見の寡占化が進む(沈黙の螺旋)。過剰な情報が意識の画一化、寡占化を促すとの説(象徴的貧困)もあるが、今回の考察では情報が少ない場合に、人々の意見はより寡占化が進む傾向がみられた。多様な意見が失われた社会は、民主主義の理念である多様な意見による社会形成効果が作用せず、全体主義的な空気を醸成する可能性が高くなる。しかし、構成員が非自律的であったにせよ適切な情報や対抗意見(対抗言論)に接すれば、"沈黙の螺旋"から解放され、意見の多様化が担保されるようになる。新聞を使った授業(NIE)でも、児童、生徒に対する教員側からの適切な情報提供や対抗意見を尊重する雰囲気作りが欠かせない。
著者
広部 千恵子 ヒロベ チエコ Chieko Hirobe
雑誌
清泉女子大学紀要
巻号頁・発行日
vol.47, pp.A17-A31, 1999-12-25

This paper deals mainly with foods which can also be considered as health foods for curing the common cold. In this paper, pickled ume (Prunus mume), garlic (Allium sativum), Japanese leek (Allium fistulosus), Kumquat (Fortunella spp.), Mandarin (Citrus unshiu etc.), bitter orange (Citrus aurantium), black soybean (Glycine max), burdock (Arctium lappa), perilla (Perilla frutescens), ginger (Zingiber officinale), Chinese radish (Raphanus sativus), egg, tea (Camellia sinensis), pear (Pyrus pyrifolia), lotus root (Nelumbo nucifera), aloe (Aloe arborescens, A. vera), ginkgo nut (Ginkgo biloba), fennel (Foeniculum vulgare), udo (Aralia cordata), mint (Mentha spp.), loquat (Eriobotrya japonica), Japanese butterbur (Petasites japonicus), mugwort (Artemisia princeps), pumpkin (Cucurbita spp.), Chinese quince (Chaenomeles sinensis), Chinese matrimony vine (Lycium barbarum), kudzu vine (Pueraria lobata), gardenia (Gardenia jasminoides), pomegranate (Punica granatum), taros (Colocasia esculenta), Japanese plum (Prunus salicina), dropwort (Oenanthe javanica) are described. Among these foods, ume, ginger, radish, mandarin and leek are popular and important, considered effective for curing common colds. In this paper how to use these foods for curing common colds is described.