著者
小川 哲郎 一色 賢司
出版者
公益社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 : Nippon shokuhin kagaku kogaku kaishi = Journal of the Japanese Society for Food Science and Technology (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.43, no.5, pp.535-540, 1996-05-15
参考文献数
14
被引用文献数
3 18

アリルイソチオシアネート(AIT)を含むハーブの揮発性成分による微生物の増殖抑制の可能性を追求すると共に,これらの揮発性成分の併用による微生物制御を試みた.<BR>AITを除く14種の揮発性成分のうち,真菌に対してはアルデヒド類のみが抑制効果を示し,枯草菌に対してはアルデヒド類および炭化水素類が抑制効果を示した.特にサリチルアルデヒドは,供試した真菌,細菌いずれの増殖も抑制した上,細菌に対してはAITと同じ10.0mgの添加で抑制効果が認められた.また,カルバクロールは,AITでは抑制効果の弱かった黄色ブドウ球菌に対し増殖抑制効果を示した.AIT 3.0mgとカルバクロールあるいはサリチルアルデヒド5.0mgを併用することにより,供試菌すべての増殖を抑制することが可能であり,それぞれの使用量も半分以下に軽減された.AITとこれら2種の揮発性成分の組み合わせによる餅の保存試験では,40日経過後においてもカビの発生は認められなかった.<BR>AIT臭のマスキングについて検討した結果,バニラ及び柑橘系オイルで高いマスキング効果が認められた.
著者
乾 伸雄 品野 勇治 小谷 善行
雑誌
情報処理学会研究報告数理モデル化と問題解決(MPS)
巻号頁・発行日
vol.2004, no.92(2004-MPS-051), pp.5-8, 2004-09-13

本論文では、しりとり全体に含まれる文字数を最長とする文字数最大しりとり問題をネットワークフロー問題としてモデル化し、LPベースの分枝限定法による解法および実験結果について述べる。単語数を最大にする最長しりとり問題に対して、問題を記述するための変数が最大単語長に比例して多くなる特徴を持つ。実験は実際の辞書に含まれる単語について行った。実験の結果、最長しりとり問題と同じく文字数最大しりとり問題は現実的な時間で解ける問題であることがわかった。
出版者
宝塚歌劇団
巻号頁・発行日
1984
著者
川口 孝泰 鵜山 治 西山 忠博 小河 幸次 飯田 健夫
出版者
一般社団法人 日本人間工学会
雑誌
人間工学 (ISSN:05494974)
巻号頁・発行日
vol.34, no.5, pp.261-270, 1998
被引用文献数
2

本研究は, head-up を伴う体位変換介助時において, 被介護者に変換を"事前予告"しておくことが循環調節にどのような影響をもたらすかを, 自律神経機能および脳循環の測定により検討した. 実験は, 健康成人12人 (男性6人, 女性6人) に対して, head-up と同時に声をかけながら70°head-up tilt (仰臥位から座位) を他動的に実施【事前予告なし】と, 5分前から1分ごとに体位変換を予告して70°head-up tilt を実施【事前予告あり】の2条件で行った. その結果,<br>1) head-up 後の平均RR間隔は"事前予告あり"のほうが短くなった (p<0.05).<br>2) head-up 前のLF/HF値は, 3分前頃から"事前予告あり"のほうが有意に高くなった (p<0.01).<br>3) 脳循環は head-up により, oxy-Hb および total-Hb が低下した. 特に"事前予告あり"では, head-up 前に oxy-Hb に上昇がみられた.<br>本研究により, head-up を伴う体位変換の前に"事前予告"を行うことで, head-up 後の循環調節の準備状態に入ることが明らかとなった.
著者
植野 義明
出版者
東京工芸大学工学部
雑誌
東京工芸大学工学部紀要 = The Academic Reports, the Faculty of Engineering, Tokyo Polytechnic University (ISSN:03876055)
巻号頁・発行日
vol.42, no.1, pp.14-24, 2019-12-25

数学教育学会では、研究グループ「数式音読SG」が新たに発足し、第1回ワークショップが2018年8月6日に開催された。この研究グループでは、数式を声に出して読むことの教育的意義に関する教育心理学における先行研究に基づいて、学校現場で数式を読む方法の標準を構築するための基礎研究を目的としている。このような研究は、小学校から大学までの教育現場に直接影響を与えることが期待されており、多くの人々の知識と実証データを収集することにより促進されるべきである。本論考では、上記の研究グループが本格始動する前の準備として、小学校から大学までのカリキュラムに含まれるいくつかの数式について、日本語と英語での読み方を比較・検討したい。
著者
大田 典之 藤野 裕士 後藤 幸子
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

免疫細胞に対する代表的な鎮静薬であるベンゾジアゼピン系薬物の影響を解析する過程でヒトとマウスの細胞に対する影響を評価した。ヒトのマクロファージの細胞株であるTHP-1とマウスの単球マクロファージ細胞株であるRAW264用いた解析を進めた。ベンゾジアゼピンの代表として水溶性の鎮静薬であるミダゾラムを用いた。ミダゾラムはLPSによってTHP-1, RAW264に生じる炎症性サイトカインの分泌と副刺激分子の発現が抑制された。ミダゾラムの作用分子であるGABA受容体ともう一つの作用分子であるTSPOの関与を解析した。TSPOの分子を欠損させた細胞株を作成してTSPOの関与を分子レベルで明らかになった
著者
紺野 能史 十合 晋一
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
東北支部総会・講演会 講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2000, pp.117-118, 2000

This paper describes the mechanism of the generation of surface roughness in ultra-precision cutting using an air bearing spindie. Pure copper works were set up on an air bearing spindie and cutted by a diamond tool. The mirror finished surfaces of the works were measured along the cutting direction. Generally, the spindies supported by air bearings show small vibration with amplitude of nm-order. This vibration is peculiarity to the air bearings and is thought to be caused by pneumatic hammer and by air now in bearing clearances. The periodical distance and the amplitude of the roughness obtained from the measured surface profile are almost corresponds to those of the spindle vibration.