著者
石川 巧
雑誌
大衆文化 = Popular culture
巻号頁・発行日
vol.1, pp.21-36, 2009-03-25
著者
佐治 奈通子 中村 覚
雑誌
研究報告人文科学とコンピュータ(CH) (ISSN:21888957)
巻号頁・発行日
vol.2019-CH-120, no.11, pp.1-7, 2019-05-04

本発表では,歴史学と情報学の協働による,史料画像データ整理の実践事例を示す.具体的には,歴史史料から得られる情報を整理・分析可能な史料研究支援システムを利用して,ボスニアのカトリック修道院所蔵の未整理のオスマン ・ トルコ語文書の画像データ 2,268 点を整理する.その作業を通じて,歴史学的な観点からのニーズを反映させたシステムの改良を試みた.また,個々のデータ詳述と,可視化による史料群の全体像の把握が可能となったことで,作業の効率化とバランスのよい史料理解に繋がった.
著者
千田 嘉博
出版者
国立歴史民俗博物館
雑誌
国立歴史民俗博物館研究報告 = Bulletin of the National Museum of Japanese History (ISSN:02867400)
巻号頁・発行日
vol.35, pp.163-183, 1991-11-11

中世城館の調査はようやく近年,文献史学,歴史地理学,考古学など,さまざまな方法からおこなわれるようになった。こうした中でも,城館遺跡の概要をすばやく,簡易に把握する方法として縄張り調査は広く進められている。縄張り調査とは地表面観察によって,城館の堀・土塁・虎口などの防御遺構を把握することを主眼とする調査をいう。そしてその成果は「縄張り図」にまとめられる。このような縄張り調査は,長らく在野の愛好家によって支えられてきたため,調査の基準が不統一である。そこで本稿では,縄張り調査の意義と方法を具体的に検討した。その結果,縄張り調査は測量調査や発掘調査がおこなわれる前の,仮説的な作業としてすべきであることを示した。縄張り調査と測量・発掘調査はそれぞれ段階の違う,補い合う調査だと位置づけられる。つぎに,基準となり得る縄張り調査の方法を提示した。ここでは正確な地形図をベースに作図すること,簡易測量器や歩測などで測距を必ずすること,遺構理解のポイントになる虎口などを詳細に観察することを述べた。また成果図面の浄書など作業は,考古学の手法に従ってすべきことを述べた。そして縄張り図を地域史解明の史料として活用する方法として,織豊系城郭の虎口を中心にした編年を事例に,考え方と作成のプロセスを示した。これからの縄張り研究は,城館研究を推進するさまざまな他の研究方法との協業を,一層推進しなくてはならない。その中で縄張り調査は,城館の防御性から中世社会を解明するという視点を,より鮮明にして研究を深化させるべきである。それがはじまりつつある,総合的な城館研究の中で,縄張り研究が果たすべき役割である。それぞれの研究分野から,異なる城館像を出し合い,討議することで,多様な面をもつ中世城館は,はじめてその姿を現わすであろう。
著者
宮川 豊美 川村 一男
雑誌
和洋女子大学紀要. 家政系編
巻号頁・発行日
vol.29, pp.13-19, 1989-03-31

「にんにく」「乾燥にんにく」「にら」「蕃辛」「乾燥蕃辛」「生姜」「青じそ」の細菌発育阻止作用を,食中毒細菌のサルモネラ菌,腸炎ビブリオ菌,病原大腸菌,カンピロバクター菌及び黄色ブドウ球菌について,発育阻止作用を吟味することから次の結果を得た。1. 「にんにく」と「にら」に細菌発育阻止作用を認めたが,その効力は,「にんにく」の方が強い。2. 細菌発育阻止作用を生じさせるには,そのままの状態で使用するのではなく,潰す,磨りおろす,細かく切る,液状にするなどの操作を行い細胞膜を破壊することが必要である。3. 発育阻止作用は,加熱処理,乾燥によって失われる。

4 0 0 0 OA 演奏の現象学

著者
宮内 勝
出版者
東京藝術大学音楽学部
雑誌
東京藝術大学音楽学部紀要 (ISSN:09148787)
巻号頁・発行日
vol.34, pp.157-172, 2008
著者
栗田 哲平 三輪 誠 近山 隆
雑誌
ゲームプログラミングワークショップ2007論文集
巻号頁・発行日
vol.2007, no.12, pp.172-179, 2007-11-09

将棋における画像情報を用いた精度の高い局面の自動認識は,現実の対極での棋譜の効率的取得およびユーザ支援をするにあたって重要な処理である.精度の高い自動認識をするためには,その時の状況に因ってパラメータを変え,ロバストに将棋盤の認識と局面状況の認識を行う必要がある.本研究では将棋を対象とし盤の桝目の認識と,差分情報を用いた局面の自動認識を精度高く行う事を目的としている.駒の動きは事前に得ておいた訓練例を用いて決定木を構成し分類を行い,打った駒は初期盤面の駒情報を訓練例とし逐次最小最適化法を用いた Support Vector Machine による分類によって,その種類の判断を行った.結果として,今回の実験例では 640 × 480 の解像度を持つカメラからの画像情報を用いて,桝目の認識はパラメータを調整しないで 97.0%,桝目属性の分類に 99.7%,打った駒の判断を 100%の正解率で分類を行う事が出来た.