著者
青木 宏 高野 裕 和田 盛哲 岩永 則城 宜野座 朗 Aoki Hiroshi Takano Yutaka Wada Shigeaki Iwanaga Noriki Ginoza Akira
出版者
宇宙開発事業団
雑誌
宇宙開発事業団技術報告 = NASDA Technical Memorandum (ISSN:13457888)
巻号頁・発行日
pp.1冊, 1995-08-31

現在「再使用型のロケット」の帰還形態として有翼型と垂直軟着陸型の2つが考えられている。前者の有翼型はH-2ロケット打上げ型有翼回収機(HOPE)実験による検討が進んでいる。後者の「垂直軟着陸技術」は大量貨物輸送において有利で、月面着陸探査において常用されている降着手段である。米国では「デルタクリッパ」の飛行試験が進んでいる。本研究ではロケット・エンジンによる垂直着陸技術を確立する第1歩として地上における離着陸飛行実験を計画したものである。本報告書は離着陸飛行実験について、(1)ミッションの検討、(2)システムの検討(エンジン、全体配置、システム構成、制御など)、(3)サブシステムの検討(推進系、構造系および熱制御系、航法誘導制御系、電気系、全機組立、飛行試験構想など)、(4)地上設備の検討、(5)運用計画、(6)開発スケジュールなどを検討しその結果をまとめたものである。
著者
落合 教幸
雑誌
大衆文化 = Popular culture
巻号頁・発行日
vol.6, pp.57-68, 2011-09-30
著者
堀内 喜代美
出版者
北九州市立大学国際教育交流センター
雑誌
北九州市立大学国際論集 (ISSN:13481851)
巻号頁・発行日
no.18, pp.29-42, 2020-03

本稿は、非英語圏の高等教育で拡大する英語による学位プログラムの日本での組織運営形態に注目し、「学部併設型」が大多数を占める背景について同型化理論を用いて考察するものである。その結果、「学部併設型」に集中する要因について、(1)大学設置基準に基づく認可申請手続き上の規制、(2)グローバル30事業による先行モデルの影響、(3)大学ランキングにおける指標などの外的要因が浮かび上がった。英語による学位プログラムの設置は、国の政策としては日本の大学の国際開放性の拡大および国際競争力の向上がその目的として謳われていたが、実際のプログラム形成においては国内の諸々の外部環境要因がプログラム増加のドライバーとなっており、政策理念と実戦での乖離が示唆された。
著者
近藤 弘幸
出版者
中央大学人文科学研究所
雑誌
人文研紀要 (ISSN:02873877)
巻号頁・発行日
vol.88, pp.29-49, 2017-09-30

宇田川文海は、『何桜彼桜銭世中』の作者として、その名前だけがシェイクスピア研究者に記憶されている存在である。当時の文壇に君臨した人気作家であったにもかかわらず、彼が『何桜彼桜銭世中』以外にもシェイクスピア物を残したことは、ほとんど知られていない。その背景には、ほぼ同時代に日本におけるシェイクスピア受容・研究の泰斗としての地位を築いていった坪内逍遥の〈原典原理主義〉とも言うべき態度の影響があったものと思われる。逍遥にとって、文海が活躍した大阪は未開の地であり、文海の仕事は旧幕時代の残滓でしかなかった。そして逍遥の存在があまりに巨大であるがゆえに、文海の仕事は、今まで真剣に顧みられることがなかったのである。しかし彼もまた、まぎれもなく「日本のシェイクスピア」の一部を構成している。私たちは、そろそろ逍遥的パラダイムを脱し、文海のような人々に光を当ててもいいのではないだろうか。
著者
落合 教幸
雑誌
大衆文化 = Popular culture
巻号頁・発行日
vol.7, pp.88-130, 2012-04-25
著者
若井 尚子
雑誌
大衆文化 = Popular culture
巻号頁・発行日
vol.7, pp.78-87, 2012-04-25
著者
松森 慎悟 阿久澤 さゆり
出版者
駒沢女子(短期)大学 学長 光田 督良
巻号頁・発行日
no.1, pp.23-29, 2018-12-25

Bagels are usually boiled after secondary fermentation; however, in the present study, bagelswere prepared via steam heating and their quality characteristics were examined and compared.To constitute the study sample, bagels boiled for 1 min comprised the control, and steam heatingwas performed for 1 and 3 min. For the measurement items, shape measurement, measurementof color difference, moisture content, rupture measurement, and sensory evaluation wereperformed for the bagels.Upon shape measurement, significantly lower values for volume andouter diameter were obtained upon steam heating, compared to the control, and the height wasgreater in the case of bagels subjected to steam heating for 1 min. There were no significantdifferences in the color tone of the crust and the moisture content. Upon rupture measurement,bagels subjected to steam heating for 3 min displayed the highest value for hardness of thecrust and crumbs. Upon analytical sensory evaluation, bagels subjected to steam heating for 3min were evaluated as the hardest, and no significant difference was observed in all items uponpreference-type sensory evaluation. From the above results, it was suggested that despite steamheating instead of boiling, bagels of comparable quality could be prepared.
著者
出雲 孝
雑誌
情報学研究 = Studies in Information Science (ISSN:24322172)
巻号頁・発行日
vol.28, pp.1-16, 2019-03-31

近年、ロボットやいわゆる人工知能の商業利用が、ますます注目を集めている。この種の無人取引を安定化させるためには、利用者の法的責任をできる限り客観的に定める必要がある。その一手段として、人格付与も含めた特殊な法的地位の創設が議論されている。けれども、ロボットやいわゆる人工知能に法的な地位を付与する案に対しては、時期尚早との根強い反対がある。本論文は、イタリアの法学者ウゴ・パガロが提唱した「デジタル特有財産(英:digital peculium)」という新しい法概念にもとづいて、古代ローマにおける奴隷の主人の責任とロボット所有者の責任とを比較し、法的な地位の付与を伴わないルール作りを模索するものである。その中心的なコンセプトは、自律的な人工物に対して一定額の特有財産を付与し、この価額を当該人工物の所有者の責任上限とすることにある。このような責任上限の設定は、日用品の自動購入や自動倉庫の管理等に、法的安定性をもたらすことが期待される。