著者
桑原 俊介
出版者
国士舘大学哲学会
雑誌
国士舘哲学 (ISSN:13432389)
巻号頁・発行日
vol.18, 2014-03
著者
奥田 和夫
出版者
法政大学文学部
雑誌
法政大学文学部紀要 = Bulletin of the Faculty of Letters, Hosei University (ISSN:04412486)
巻号頁・発行日
vol.78, pp.1-10, 2019-03-18

E. Lask (1875-1915) said that Plato’s theory of Forms is one of two worlds theories. This opinion has been accepting vulgarly. In this note I observe that Plato certainly distinguishes aistheta(sensibles, sensible world) from noeta (intelligibles, intelligible world), but he does not tell they are on an equality with each other nor the former is independent of the latter.We read in the Symposium, the Phaedo, and the Republic that the Forms themselves do not appear as such to us but always are identical with themselves and the objects of our nous (intelligence) as “being of X”. The simile of the line of the Republic VI shows that each segment of the line is partitioned by the degrees of clearness and truth of cognition of the soul. So the simile is mainly intended to tell cognitive range of the soul rather than the kinds of objects. Generally speaking, the same object may appear severally according to the degrees of the line.A learner who imagines that the theory of Forms is one of two worlds theories at initial stage of the study can hardly emerge from incorrigible misunderstandings about the Forms.
著者
木原 志乃
出版者
京都大学西洋古代哲学史研究室
雑誌
古代哲学研究室紀要 (ISSN:0918161X)
巻号頁・発行日
vol.10, pp.1-10, 2000-12

この論文は国立情報学研究所の学術雑誌公開支援事業により電子化されました。
著者
バスキンド ジェームス
出版者
国際日本文化研究センター
雑誌
日本研究 (ISSN:09150900)
巻号頁・発行日
vol.37, pp.125-161, 2008-03-31

ラフカディオ・ハーン、小泉八雲(一八五〇-一九〇四)が、広範囲に亘って、日本の紹介と理解に大いに貢献した人であることは誰もが認めるだろう。しかし、ハーンの影響は民俗学や昔話に限られているわけではない。ハーンには日本の宗教や信仰、精神生活についての深みのある分析も非常に多くあり、宗教関係のテーマが、ハーンの全集の大半を占めているといってよい。それゆえ、今日、ハーンは西洋人に日本文化や仏教を紹介した解釈者としても知られている。そして同時にハーバート・スペンサーの解釈者でもあり、多くの仏教についての論述中にはスペンサーの思想と十九世紀の科学思想と仏教思想とを比較しながら、共通点を引き出している。ハーンにとっては、仏教と科学(進化論思想)は相互排他的なものではなかった。むしろ、科学的な枠組を通じて仏教が解釈できると同時に、仏教的な枠組で進化論の基本的な思想がより簡単に理解できると信じていた。この二つの思想形を結びつけるのが、業、因果応報、そして輪廻思想である。ハーンが作り上げた科学哲学と宗教心との融合は、ただハーン自身の精神的安心のためだけではなく、東西文明の衝突による傷を癒すためにもあった。
著者
吉増 剛造
出版者
理想社
雑誌
理想 (ISSN:03873250)
巻号頁・発行日
no.554, pp.p133-136, 1979-07
著者
山本光雄訳編
出版者
岩波書店
巻号頁・発行日
1958
著者
樋口 聡
出版者
教育思想史学会
雑誌
近代教育フォーラム (ISSN:09196560)
巻号頁・発行日
no.21, pp.81-89, 2012-10-13

「美と教育」再論を見据えて、シュタイナーのシラー論を考察の対象とし、特にシュタイナーの『自由の哲学』における議論を、今日の教育や人間に関する通念的理解を異化する契機と見なすことを試みた西村拓生氏のフォーラム報告論文において、西村氏自身がその試みを「あえて」シュタイナーについて語ると規定していることが、本コメント論文では着目された。なぜ「あえて」なのか。シュタイナーをめぐるいくつかの文献とともに、筆者自身が経験したシュタイナー論との関わりも振り返えられ、シュタイナーを近代教育思想研究の中にこれまでの躊躇を越えて取り込む可能性が示唆された(「あえて」と言う必要は、もはやないだろう)。西村氏が異化の契機としてシュタイナーを捉えることもさることながら、むしろシュタイナー学校での教育実践を多角的に考察する中でシュタイナーの生き方や思想が参照され研究されることに、これからのシュタイナー教育思想研究のひとまずの方向性があるのではないかという見方が提示された。