著者
櫻井 義秀
出版者
北海道大学アイヌ・先住民研究センター
雑誌
北海道アイヌ民族生活実態調査報告 : Ainu Report
巻号頁・発行日
vol.1, pp.97-104, 2012-01

現代アイヌの生活と意識 : 2008年北海道アイヌ民族生活実態調査報告書. 小山透編著
著者
松浦 章
出版者
関西大学博物館
雑誌
阡陵 : 関西大学博物館彙報 (ISSN:09131906)
巻号頁・発行日
vol.34, pp.10-12, 1997-03-30
著者
小出 敦
出版者
京都産業大学
雑誌
京都産業大学論集. 人文科学系列 (ISSN:02879727)
巻号頁・発行日
vol.37, pp.133-156, 2007-03

この表は、歴史的字音仮名遣いによる日本漢字音と、中国中古音との対照表である。この表を一覧することにより、日本漢字音の輪郭を把握することができる。
著者
野口 大介
出版者
長崎県生物学会
雑誌
長崎県生物学会誌 = Transactions of the Nagasaki Biological Society (ISSN:03874249)
巻号頁・発行日
vol.86, pp.20-23, 2020-06-30

Adult female Nephila clavata (Araneae: Nephilidae), orb-weaving spiders, captured stink bugs Plautia stali without rolling with thread, though N. clavata usually roll their preys with thread. Stink bugs defense themwith unfavored odor. The reason why N. clavata preyed on the stink bugs without winding them might be to make volatilize. Nephila edulis put decaying matters such as dead preys and leaves on their barrier web with attracting prey insects by odor, in addition N. clavipes put the dead stink bugs to attract flies. N. clavata put the stink bugs on their web after feeding, indicating that N. clavata could attract preys such as flies.
著者
日向 道
出版者
法政大学公共政策研究科『公共政策志林』編集委員会
雑誌
公共政策志林 = Koukyo Seisaku Shirin : Public Policy and Social Governance (ISSN:21875790)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.306-320, 2021-03-24

国民・国家の防衛は国の専管事項として,自衛隊法に基づき,防衛省・自衛隊がほぼ独占的に担ってきたが,国民保護法が2004年に制定され,その一部が変更された。全ての自治体は,地方分権改革と時期を同じくして,新たに防衛に関する責務が与えられた。それは法定受託事務である「国民の保護」であり「戦後ほとんど無縁の業務」であった。こうして全市町村も,国が示した国民の保護の基本方針と都道府県作成の国民保護計画を受けて国民保護計画を作成して国民保護業務を始めた。そのうち自衛隊が所在する市町村では,「まちづくり」のため「自衛隊との共存・共栄」を掲げて,基地・駐屯地の維持・拡充を求める運動を行っているが,それが最も盛んであるのは北海道の基礎自治体である。本論文では,当初の国民保護の計画作成・執行と訓練にあたっての議論,問題及び防衛行政に対する姿勢及び自衛隊との協働関係について,北海道の自衛隊が所在する基礎自治体の事例を用いて考察した。その結果,自治体は戸惑いながらも,長年維持してきた駐屯地との良好な協働関係を活用して自らの力で国民の保護業務を遂行している。しかし,国民保護法制は,施行後約20年経っても,全国的には未だ改善を要する多くの問題と課題がある。
著者
飯田 弘之
出版者
情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.62, no.12, pp.527-532, 2012

本稿では,ゲームの三つの側面(競技性・遊戯性・知的相互作用)に注目し,「ゲーム=知層」の観点からゲーム研究の流れについて概観する。競技性を重視したミニマックス戦略から相手モデル探索への移行,遊戯性の主要因の一つであるスリル感に基づくゲーム洗練度の理論,そして,ゲーム場における知的相互作用として試合中の情報の流れをモデル化するゲーム情報力学を紹介する。ゲームにおける人間とコンピュータの知能の相違に焦点をあてながら,投了に現れる知性の豊かさ,相手モデルにみる人間の知性の賢さ,ゲームのルール変遷に現れるスリル感の変遷,そして,ゲーム情報力学のアプローチによるゲーム場における知的な相互作用の解析例を示す。 : In this article we present an overview of game research based on the model of three masters: the master of winning, the master of playing and the master of understanding. They correspond to each of the three aspects that games possess: competitiveness, entertainment, and interaction between intelligences of players. Then the human intelligence and artificial intelligence are compared with focus on the “resigning” in games, and “opponent modeling”. Moreover, we introduce two innovative approaches: “game-refinement theory” and “game information dynamics” to observe the two aspects of games: entertainment and intellectual interaction, respectively. A man-machine match is shown to analyze the information energy in the field of game.
著者
鄭 惠先
出版者
国立国語研究所
雑誌
日本語科学
巻号頁・発行日
vol.23, pp.37-58, 2008

本稿では、方言を役割語の一種として定義した上で、日韓両国での方言意識調査を通して、役割語としての両言語方言の共通点と相違点を具現化した。最終的には、日韓・韓日翻訳の上で、両言語方言を役割語として有効活用することが本研究の目的である。考察の結果、以下の4点が明らかになった。1)両言語母語話者の方言正答率から、韓国の方言に比べて日本の方言のほうで役割語度が高いことが予想される。2)「共通語」対「方言」の対比的な役割語スタイルは、両言語母語話者の方言意識の間で共通している。3)「近畿方言」と「慶尚方言」の間には共通する役割語スタイルが見られる一方で、一部のステレオタイプの過剰一般化が役割語度アップを促進していると推測される。4)「東北方言」と「咸鏡・平安方言」の間には共通する役割語スタイルが見られる一方で、「東北方言」に比べて「咸鏡・平安方言」の役割語度がきわめて低い可能性がうかがえる。以上の結果をもとに、両言語方言の役割語としての類似性を巧く生かすことで、より上質の日韓・韓日翻訳が実現できると考える。
著者
田辺 一夫
出版者
北海道大学
巻号頁・発行日
1999-12-24

近年,送電線の高電圧化・大型化にともない,その計画・設計・運用に際しては,環境問題に対する充分な配慮が必要となってきている。交流送電線の電線からはコロナ放電が発生することがあるが,この放電に起因する環境問題にコロナ騒音がある。コロナ騒音には約500Hzから20kHz程度までの可聴周波数成分を有する不規則性の騒音成分(ランダム騒音)と電源周波数とその偶数倍の周波数の純音成分とがある。この純音成分のうち,通常,電源周波数の2倍の周波数成分(日本の西地域では120Hz,東地域では100Hz)の騒音レベルが大きく,これをコロナハム音という。このコロナ騒音はUHV交流送電線の電線設計における支配要因とされ,とくにその対環境設計においては極めて重要な要因である。ランダム騒音に関しては,早くから国内外において注目され,その性質は詳細に解明されているが,コロナハム音についての研究成果は散見される程度である。このようにコロナハム音に関する研究成果が少ないのは,定在波の形成,電線表面状態や気象条件等の影響による大幅な発生量の変動のために,その取り扱いが難しかったためと考えられる。しかしながら,コロナハム音は,(1)純音であるため,地表面や建物による反射により空間的に定在波を形成し,騒音レベルが位置によって大きく変わること,(2)自然界にはあまりない音質であること等から人に感知されやすく,環境問題としては,むしろ,ランダム騒音よりも重要度が高い。このため,送電線沿線の環境保全を図るためには送電線下のコロナハム音レベルを的確に予測し,その環境影響を評価した上で電線設計に反映させることが肝要である。このような要請に応えるため,本研究ではコロナハム音に関し,以下の項目について理論的実験的検討を行ってきた。すなわち,(1)発生状況,(2)音場分布,(3)騒音レベル予測法,(4)低減対策である。まず,コロナハム音の発生状況について,UHVコロナケージならびに実規模試験線等により実験的検討を行った。これより,コロナハム音の発生状況について考察を加え,次の諸点を明らかにした。(1)発生量は導体方式,電圧,ならびに降雨強度等の気象条件に大きく影響される。(2)電線表面のエージングの進行によって発生量は大幅に低減するが,風騒音対策用のスパイラル線の取り付けば発生量を大幅に増大させる 次に・コロナハム音の音場分布について実験的解析を行った。まず,平地における音場分布の空間的な統計的性質について調べた。コロナハム音は送電線下に複雑な定在波を形成する。したがって,線下のコロナハム音を評価するには音場分布の空間的な統計的性質を把握することが重要である。実規模試験線によるコロナハム音レベルの測定結果から得られる統計的分布とランダムウォークモデル(各相から発生するコロナハム音はランダムに加算されるとするモデル)によるシミュレーション結果はよく一致し,コロナハム音レベルの統計的分布についてはこのモデルが適用できることを明らかにした。このランダムウォークモデルによって,送電線の任意の相数(音源数)における場合のコロナハム音レベルの統計的分布の予測も可能となった。また,コロナハム音の音場分布に対する谷間の影響について調べた。送電線が谷越えをするような場合には,谷を形成する斜面がコロナハム音を反射し,谷間に音が‘篭る’ような現象があることを,代表的な谷間地形であるV字谷ならびにU字谷(中央部に平坦地あり)の模型による実験から初めて明らかにした。V字谷を形成する斜面部の斜面角に対する平均的な音圧レベルの上昇率は0.1dB/度であり,U字谷の場合には平坦地の幅にもよるが斜面部の斜面角が約30度を超えると音が篭ることが分かった。さらに,音場分布をシミュレートするためのアルゴリズムを新たに開発した。本手法によりV字谷ならびにU平谷の場合について音場分布を求めた。シミュレーション結果と実験結果とを比較すると,斜面角に対する音圧レベルの変化や音圧レベルの上昇値などにつき,よい一致が得られた。これらの解析結果をもとに,コロナハム音の予測法を開発した。送電線下のコロナハム音レベルは,時間的にも空間的にも変動する。したがって,送電線下のコロナハム音レベルを評価するには‘時空間平均値(時空間にわたる平均値)’を用いることが実際的である。降雨時に発生するコロナハム音について,UHVコロナケージと実規模試験線による試験データから,この時空間平均値を計算する予測法を新たに開発した。本予測法は導体方式,送電電圧,降雨強度,ならびにスパイラル線の有無を考慮できる比較的簡単な実験式からなり,送電線の電線設計において容易に使用でき,実用的であることが特徴である。本研究の結果を総合することにより,コロナハム音と風騒音の協調低減対策を考案した。実規模試験線による長期連続試験から,各相電線の素導体配列の非対称化と添線の付加によりコロナハム音を低減できることを実証し,あわせてこれらが実際の送電線に適用できることを明らかにした。以上,本研究の成果により,(1)これまで不明であったコロナハム音の諸特性が明らかとなった。(2)実用性の高いコロナハム音レベルの予測が可能となった。(3)コロナハム音の低減対策の実用性を実規模試験により確認した。これらの成果は,すでにわが国初のUHV送電線の設計に活用されている。また,将来の新設送電線の計画・設計・運用に際し有用であると考える。
著者
田口 こゆき
出版者
関西大学臨床心理専門職大学院 心理臨床カウンセリングルーム
雑誌
関西大学心理臨床カウンセリングルーム紀要
巻号頁・発行日
vol.1, pp.67-73, 2010-03

インテーク面接は、相談機関を訪れるクライエントと援助者が初めて出会う場である。援助者からみたインテーク面接の目的は、クライエントが抱えている悩みや問題の様態を知り、有効な援助を行っていくための見立てと方針を立てることであるが、本稿では、まずクライエント理解のために重要と考えられる枠組について概観し、またインテーク面接が治療的変化のスタートとしてどのような機能を果たすことができるかについて、Hill, C. E.のヘルビング・スキル理論をもとに論考した。インテーカーとしては、クライエント理解に必要な情報を捉えるために何に注目するべきかといった枠組を念頭に置きつつ、クライエントの中で安心感や受け止めてもらえているという感覚が生じ、自分なりにできるだけ問題を振り返って話せたと感じられるように話を聴いていくことが大切であろう。そのことによってHill, C. E.のいう自己探索のプロセスがクライエントの内面で進み始めるとともに、協働関係を構築していく一歩が踏み出せるのではないかと考えられる。
著者
Isomura Tomoko Ito Hiroyasu Ogawa Shino Masataka Nobuo
出版者
Nature Publishing Group
雑誌
Scientific reports (ISSN:20452322)
巻号頁・発行日
vol.4, 2014-12-18
被引用文献数
9

自閉症児童は表情のよみとりが苦手 -コミュニケーション困難の一因か?- 京都大学プレスリリース. 2014-12-19.