著者
田中 敬志 小林 聡 中川 聖一
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学雑誌 (ISSN:03855236)
巻号頁・発行日
vol.27, no.3, pp.273-282, 2003-12-20
参考文献数
18
被引用文献数
1

これまでに多くの語学学習教材が開発されてきているが,その製作においては多大な時間と労力がかけられている.また,これまでの語学学習教材では,そのコンテンツが限られているため,長時間飽きずに使用を継続することは困難であり,さらに学習者が興味のあるコンテンツを選択する余地はない.そこで本研究では,学習者に興味のあるTVニュース放送をパソコンに取り込み,そのニュース放送を素材とした学習教材を教師または学習者自身で手軽に作成することができるシステムを開発した.勿論,本システムは教師や学習者が自前で収録したビデオを語学学習教材化することもできる.本論文では特に,副音声と字幕の同期手法を取り入れた教材作成システムと教材プレイヤーによって実現される各機能とシステム全体の評価について述べる.教材プレイヤーを用いた被験者実験では学習効果が得られ,それらの評価アンケートでも教材について肯定的な意見が得られた.
著者
高森 幹雄
出版者
一般社団法人 日本透析医学会
雑誌
日本透析医学会雑誌 (ISSN:13403451)
巻号頁・発行日
vol.49, no.12, pp.806-808, 2016 (Released:2016-12-27)
参考文献数
3
被引用文献数
1
著者
須貝 航太
出版者
富山大学人間発達科学部日本文学会
雑誌
富山大学日本文学研究 (ISSN:24326216)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.13-17, 2018-02-15

岡真理「虚構のリアリズム」(『現代文B』教育出版二〇―四)は、『記憶/物語』(岩波薯店二〇〇〇・二)の一節「虚構のリアリズム」を底本とし、一部書き改められたものである。『現代文B 教授資料』(教育出版二〇―四・一)を踏まえて、教材の要旨を以下にまとめた。スピルバーグにおけるリアリズムが作り出す「リアル」な映像は、言葉で説明できる、また映像で再現できるといったものだけで形成されている。ゆえにスピルバーグのリアリズムでは、言葉にもならず、再現もできない現実や、抑圧された記憶は、「リアル」ではないものとして除外されている。つまりこれは、自らが知覚できない存在(=他者)を否定することにつながる。岡氏は、「現代アラブ文学や第三世界フェミニズム思想の研究を通して、パレスチナ問題をめぐる国際社会のあり方や私たちの意識について精力的に発言を続けている」人物である。とすれば、彼女の主張は、現在のマスメディアが提供する「リアル」な情報とは、故意の有無にかかわらず、情報提供者が意図する以外の事実を、情報の受け手が知覚できないように再構成されている故に、情報があふれる情報化社会において、ニュースの映像や写真といったリアルな描写を真として満足するのではなく、それが隠蔽している真実の探求を意識しなければならないとなるのではないか。しかし、それは妥当だろうか。本稿では、教材における、岡氏の主張とその根拠の妥当性を検討する。そこで第二節では、『プライベート・ライアン』の視覚的な再現/表現の間題から岡氏の記述を分析し、第三節では岡氏が対比的に称揚するバドル『鏡の目』の分析から岡氏の記述を検証する。さらに第四節ではもう少し広い視野にたち、フィクション/リアルの問題と技術によるリアリティの成否の問題並びに岡氏のポジションをもとに、その記述を考察する。p1(抄録)のみ掲載
著者
橘 雄介
出版者
北海道大学
巻号頁・発行日
2018-03-22

212p
著者
Sho Maruyama Satoshi Sasada Yohei Jinbo Peter Bontje
出版者
Japanese Association of Occupational Therapists
雑誌
Asian Journal of Occupational Therapy (ISSN:13473476)
巻号頁・発行日
vol.16, no.1, pp.119-127, 2020 (Released:2021-01-13)
参考文献数
25

Introduction: Acquiring competence in clinical reasoning is regarded as key to meet the challenges of integrating knowledge into one's practice. Learners and educators need a shared understanding of what is clinical reasoning because they need appropriate means for reflection and feedback. However, the clinical reasoning concept needs revisiting in the current context, which is becoming increasingly diverse and complex. The purpose of this study was to analyse the clinical reasoning concept and develop a common framework.Methods: Rodgers' concept analysis was selected for this theoretical study. Accordingly, a systematically search of multiple databases yielded 903 articles and 135 articles that met the inclusion criteria were extracted, and of these 30 articles randomly sampled for analysis. Data analysis was done following Rodgers' method of thematic analysis. Results: The attributes were four ‘therapeutic thinking processes’ and two ‘professional thinking skills.’ The application contexts were ‘clinical and non-clinical practice settings,’ and ‘professional education.’ Moreover, the antecedents were ‘professional factors’ and ‘practice factors,’ and the consequences were ‘professional developments’ and ‘professional attitudes and behaviours.’ Conclusion: The resulting framework of clinical reasoning can be the basis for developing pedagogies and assessment of clinical reasoning competence acquisition.
著者
日本集中治療医学会感染管理委員会
出版者
一般社団法人 日本集中治療医学会
雑誌
日本集中治療医学会雑誌 (ISSN:13407988)
巻号頁・発行日
vol.28, no.1, pp.60-67, 2021-01-01 (Released:2021-01-01)
参考文献数
21
被引用文献数
1

重症患者や腎代替療法を取り扱うICUにおける抗菌薬適正使用は特に重要であり,抗菌薬適正使用支援(antimicrobial stewardship, AS)活動の推進が要求される。ICUにおいては,一般病棟とは別に抗菌薬使用状況調査が必要であり,AS活動の指標となるベンチマークの設定も望まれるが,日本においてそのような報告はない。そこで,多施設のICUにおける2017および2018年度の注射用抗菌薬の使用日数(days of therapy, DOT)による調査とAS活動に関するアンケート調査を実施した。参加施設は48ユニット(43施設)で,DOTs/100患者日は98.8,中央値97.5[四分位範囲(interquartile range, IQR)76.5〜114.3]であった。各抗菌薬別使用量は,カルバペネム系薬は中央値14.7(IQR 11.0〜19.5),タゾバクタム/ピペラシリン9.2(IQR 5.5〜12.5),抗methicillin-resistant Staphylococcus aureus(MRSA)薬8.3(IQR 6.4〜13.3)であった。ASチームのICUへの介入は,ほぼ毎日が41.7%,介入タイミングは抗菌薬投与開始後が62.5%であり,改善の余地がある。本調査で得たデータは,日本のICUにおけるベンチマークとして活用できると考える。
著者
奥田 晴樹
出版者
金沢大学日本海域研究所
雑誌
日本海域研究 (ISSN:13477889)
巻号頁・発行日
vol.36, pp.1-19, 2005-03-01

金沢大学人間社会研究域学校教育系
著者
二木 泉
出版者
一般社団法人 日本社会福祉学会
雑誌
社会福祉学 (ISSN:09110232)
巻号頁・発行日
vol.58, no.1, pp.153-163, 2017-05-31 (Released:2017-09-22)
参考文献数
42

カナダでは社会正義を根底とするクリティカル・ソーシャルワークがAnti-oppressive practice(AOP)(反抑圧主義)と呼ばれ実践されている.本稿はクリティカル・ソーシャルワークと反抑圧主義の視座を確認したうえで,カナダの社会福祉組織で反抑圧主義がどのように求められ,また福祉に携わる人々がどのように認識しているかを,求人情報の内容の調査,反抑圧主義を組織理念として採用している団体の事例の検討,さらにソーシャルワーカーと学生に行ったインタビューから明らかにする.これらの調査からは,福祉に携わる人々の中にも,反抑圧主義に対する異なる態度があり,必ずしもソーシャルワークの中での主流とは言えないものの,その必要性が認識され,積極的に実践するために取り組みが行われている現場があることがわかった.
著者
木村 友香
出版者
日本薬史学会
雑誌
薬史学雑誌 (ISSN:02852314)
巻号頁・発行日
vol.55, no.2, pp.128-135, 2020 (Released:2021-01-28)

緒言:本研究の目的は,戦前の数少ない理系の女子教育機関であった女子薬学専門学校の設立目的について検討することにある. 方法:本稿では,東京府下の女子薬学専門学校の学則を手がかりに,男子対象の私立薬学専門学校との比較,考察を行った.資料は東京都公文書館所蔵の,東京府下の女子薬学専門学校設置時の申請文書を使用し,同じく同館所蔵の男子を対象とした私立薬学専門学校の設置認可書類および学則変更書類と比較した. 結果:その結果,女子薬学専門学校の教育方針および教育課程において,薬剤師資格の取得と家庭の主婦としての役割が矛盾しない形で編成されていることを具体的に確認した. 考察・結論:戦前の社会においては,性別役割分業観が支配的で,女性の高等教育への進学者はごく少数であった.女性の進学可能な理系の教育機関も限られていた時代,専門職としての女性薬剤師の養成機関の設立目的にも,「良妻賢母」との両立が説明されていた.
著者
水野 量
出版者
Meteorological Society of Japan
雑誌
気象集誌. 第2輯 (ISSN:00261165)
巻号頁・発行日
vol.70, no.1, pp.115-121, 1992 (Released:2007-10-19)
参考文献数
37
被引用文献数
13 13

日本列島の150地点における地上気象観測データを用いて、あられ降水の統計的特徴を調べた。1971-1986年の全国150地点の地上気象観測によると、あられ日数は冬期の東北•北陸地方の日本海沿岸で卓越している。また、1982-1986年のデータから、この地域の1月のあられによる降水量は少なくとも月降水量の1/4~1/3であると推定された。以上のあられ降水の統計分析から、日本列島におけるシーディングポテンシャルが議論された。

3 0 0 0 OA 官報

著者
大蔵省印刷局 [編]
出版者
日本マイクロ写真
巻号頁・発行日
vol.1898年04月30日, 1898-04-30

3 0 0 0 OA 古今和歌集

著者
紀友則
出版者
前川六左衛門[ほか2名]
巻号頁・発行日
vol.[1], 1780