著者
岡 良和
雑誌
人間と環境 電子版 = Journal of Human Environmental Studies. Electronic Edition (ISSN:21858373)
巻号頁・発行日
no.13, pp.1-10, 2017-03-31

英語句動詞come across には「(偶然)出くわす」という意味がある。この意味においてはcomeが本来有している「移動」という意味特性が希薄になっている。本論文では、場所や時に関する直示語であるhere とnow が有する特性をもとに、come との意味的関係を明らかにすることで、come across の意味拡張プロセスをたどることを目的とする。
著者
神嶌 敏弘
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.59, no.5, pp.433-436, 2018-04-15

サービスエクセレンスの向上にはデータ分析技術かかせない.この分析に基づく決定を社会で運用するために,その決定の公平性の問題が議論されるようになっている.そこで,ネット広告と再犯リスク予測の事例を紹介したのち,その技術的解決をめざした公平性配慮型データマイニングを紹介する.
著者
山下 祐一郎
出版者
東北福祉大学
雑誌
東北福祉大学研究紀要 = Bulletin of Tohoku Fukushi University (ISSN:13405012)
巻号頁・発行日
vol.42, pp.79-93, 2018-03-20

2020年度から全面実施が予定されている小学校学習指導要領(平成29年3月公示)では,「プログラミングを体験しながら,コンピュータに意図した処理を行わせるために必要な論理的思考力を身に付けるための学習活動」が盛り込まれている。これに伴い,小学校教育養成課程では,プログラミング教育の実施に必要な知識・技能を修得するためのカリキュラムが求められている。そこで,本研究では,プログラミング教育に必要な知識・技能を大学生が修得するための授業計画を開発し,授業実践を行った。この授業実践では,プログラミング言語としてViscuitとレゴマインドストームを利用する。そして,大学2年生2名と大学3年生2名の計4名に対して全15回の授業を行った。授業を受講した学生らの自己評価の結果,4名中3名がプログラミング教育に関する理解が深まったと回答した。また,4名中3名が指導安略案にプログラミングを盛り込むことができた。
著者
斎藤 彰一 SAITO Shoichi
出版者
岩手大学人文社会科学部
雑誌
Artes liberales
巻号頁・発行日
vol.68, pp.95-109, 2001-01-01
著者
副田 俊介 田中 哲朗
雑誌
情報処理学会研究報告ゲーム情報学(GI)
巻号頁・発行日
vol.2003, no.79(2003-GI-010), pp.31-38, 2003-08-04

最中限は竹内郁雄によって提案された3人プレイヤのカードゲームである.本研究は最中限をプレイする強いプログラムを作ることを目的とする.最中限は提案されたばかりのゲームであるため,人間のプレイにおいても,有効な戦略は確立されていない.そこで,人間の知識を使わずに計算機を用いて最中限を分析することにより,有効な戦略を求めることを試みる.この目的のために,最中限をプレイするプログラムを自動対戦させる実験を行い,点数に注目して分析を行った.プログラムは途中まではランダムプレイ,最終ラウンドでは検索によって手を生成するものを用いた.このプログラムは最終ラウンドの検索では相手プレイヤがランダムプレイヤ,つまりどの手も等しい確率で選ぶプレイヤであると仮定して全幅検索を行っている.この実験の結果,最終ラウンドに入る時点で点数が最も高かったプレイヤのゲーム終了時の得点の期待値は -0.56,2番目のプレイヤは0.91,3番目のプレイヤは-0.54となり,最終ラウンドに入る時点で最も中間の位置にいるプレイヤが最も有利であるという経験則と,この条件の元では一致することが確かめられた.
著者
坂東 宏和 山下 真幸 上西 秀和 蓼沼 隆 梅村 博子 冨士山 千晶 大橋 和也 坂田 信裕
雑誌
情報処理学会論文誌教育とコンピュータ(TCE) (ISSN:21884234)
巻号頁・発行日
vol.3, no.2, pp.52-62, 2017-06-14

本論文では,教師のPC画面を受講者へ提示しPCの操作方法を説明する場面において,受講者全員が必要なPC操作を把握できる環境の実現を目的とした,画面遷移参照ツールの提案と開発について述べる.本ツールでは,教師用PCのスクリーンショットにPC操作の内容を示す簡単な注釈を追記した画像を蓄積し,受講者が授業中の必要なタイミングでそれらを参照できる機能を提供する.これにより,教師のPC操作についてこられない受講者が,教師用PCの過去のスクリーンショットを参照しながら,各自のペースでPC操作を行えることが期待できる.また本ツールは,すべて自動的に実行されるため,教師に余計な負担をかけることなく活用できる.情報に関する授業の中で行った簡単な試用評価と,具体的にどのようなPC操作の把握が難しいのかを検討するために行った試用評価の結果,現在の表示内容では,CTRLキー・SHIFTキーなどの修飾キーの状態が分からない,表示と実際の入力が異なる場合に必要な入力操作を把握しにくいなど,必要なPC操作の把握が難しい場合があるものの,PC操作を学ぶ授業の理解に役立つ可能性が示唆された.
著者
Eiko Takaoka Takayuki Yonezu Takafumi Namekawa
雑誌
情報処理学会論文誌教育とコンピュータ(TCE) (ISSN:21884234)
巻号頁・発行日
vol.1, no.1, pp.10-17, 2015-01-23

We designed, developed, and evaluated computer programming education at high schools and universities in 2012 and 2013 to offer students an opportunity to experience practical programming. We provided a programming course to a high school, preparing content-rich materials. In order to generate motivation for learning in students, we set “to create practical applications” as a goal of the course. In 2012, only a few students could create practical applications; however, in 2013, we improved the teaching methods and by the end of the course, almost half of the participants were able to produce practical applications. In addition, some students applied their programs for the Live E! science contest and they received prizes in 2012 and two students applied and one of them received a prize in 2013. An additional notable outcome of the course that we provided was the extent to which first-year students became interested in programming.
著者
筧 捷彦
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.49, no.7, pp.721-727, 2008-07-15

2007-08年度に情報処理教育委員会の下で策定された情報専門学科カリキュラムJ07について報告する.J07は,1997年度に策定されたJ97の後継として策定されたものである.J97は,“コンピュータサイエンス教育カリキュラム”と銘打たれ,情報専門教育での一群の科目が提示してあった.その上で,当時すでに広がりつつあった情報専門教育の多様化に応じるため,9つの標準履修コース例がそれら科目の組合せとして示してあった.J07では,さらに進んだ多様化に対応するため,情報専門教育をその目標とするところによって CS,IS,SE,CE,ITの5つの領域に分け,領域ごとにカリキュラム標準を示した.各カリキュラム標準は,その領域での教育対象となる知識項目を整理し分類して示した知識体系を定め,その中でその領域の教育として最低限押さえておくべき項目をコアとして指定したものである.すなわち,具体的な科目をどう構成し,カリキュラムをどう組み立てるかは,教育機関の創意工夫にすべて委ねていて,わずかに参考としてコアをカバーする科目構成の例が示してあるに過ぎない.
著者
池内 義資
出版者
大谷学会
雑誌
大谷学報 = THE OTANI GAKUHO (ISSN:02876027)
巻号頁・発行日
vol.16, no.3, pp.17-39, 1935-10