著者
倉田 亮
出版者
人間環境大学
雑誌
人間環境論集 = Human environments study monographs (ISSN:13473395)
巻号頁・発行日
no.1, pp.27-61, 2001-07-31
著者
高橋 由記
雑誌
大妻国文
巻号頁・発行日
vol.44, pp.37-53, 2013-03
著者
村山 瑞穂 ムラヤマ M. MURAYAMA
雑誌
紀要. 言語・文学編
巻号頁・発行日
vol.39, pp.97-114, 2007

『ティファニーで朝食を』(Breakfast at Tiffany's)と聞いてまず思い浮かべるのは、オードリー・ベップバーン(Audrey Hepburn)主演、ブレイク・エドワーズ(Blake Edwards)監督め1961年公開のハリウッド映画だろう。しかし、これがアメリカ文学史でも特異な位置を占めるトルーマン・カポーティ(Truman Capote)の同タイトルの小説に基づくことを知る人はそれほど多くはなく、しかも、原作を読んだ誰もが、小説と映画との違いに少なからぬ当惑を感じるに違いない。例えば映画のオープニング・シーン。ヘンリー・マンシーニーの名曲「ムーン・リバー」のメロディーに乗せて、人気のない早朝のニューヨーク五番街が映し出されると、そこに一台のイエロー・キャブが走り来て、ティファニー宝石店の前に止まる。降り立った女性は、髪を高く結い上げ、黒のロングドレスに身を固めたヘップバーン演じるヒロインのホリー。彼女は、ティファニーのショー・ウインドウを覗き込みながら、おもむろに紙袋から取り出したデーニッシュをかじり、テイクアウトの紙コップ入りコーヒーをすする。タイトルを文字通り映像化してみた印象的なこのシーンは、実は原作には全く描かれていない。文学作品の忠実な映画化など期待すべきものではなく、映画は原作の一解釈であり、独立した作品として扱うべきだが、両者の違いに何らかの意味づけをしてみたくなるのもごく自然な衝動だろう。カポーティは、第二次世界大戦後、早熟な天才作家として彗星のごとく登場し、アメリカ南部を舞台に孤独な少年の自己探求の葛藤を幻想的に描く『遠い声、遠い部屋』(Other Voices,Other Rooms,1948)をはじめとする小説や短篇によって、キャサリン・アン・ポーター(Katherine Anne Porter)やカーソン・マッカラーズ(Carson McCullers)に並ぶ南部ゴシック作家の一人に数えられる。しかし後年は、夢想的な作風をがらりと変え、カンザスの片田舎で起きた一家惨殺事件を綿密に取材したルポタージュ風のノンフィクション・ノヴェル、『冷血』(In Cold Blood,1965)によってセンセーションを巻き起こした。ニューヨークの風俗をリアルに描きつつ、そこにファンタジーの要素を織り交ぜた『ティファニーで朝食を』(1958)は、カポーティ文学の二つの異なる作風の中間に位置するともいえる。終戦後、自らの体験に基づく戦争小説によって戦争の不条理や軍隊機構の抑圧性を告発して脚光を浴びたノーマン・メイラー(Norman Mailer)ら社会派作家とは対照的に、カポーティは一貫して社会性より芸術性を重視する審美主義作家と自らを定義してきた。しかし、時間が停止したような退廃的な南部の暗闇の世界からニューヨークの明るい昼の世界へと舞台を移した軽快なコメディ、『ティファニーで朝食を』は、実社会の断面を描き、思いのほか政治的な作品になっていると指摘される。なかでも、出版当時、賛否両論だった作品の政治性をいち早く見抜き、評価したのはイーハブ・H・ハッサン(Ihab H. Hassan)である。ハッサンは、冷戦下の体制順応の時代にあって、「飼いならされることがないゆえに安住の地を見出せない自由への愛("wild and homeless love of freedom")」を具現する新しいヒロインとして小説の主人公ホリー・ゴーライトリーの登場を歓迎している。小説『ティファニーで朝食を』についてハッサンが評価するカポーティの冷戦期アメリカへの批評は、しかしながらその映画化においては全くといっていいほど切れ味が削がれてしまっている。「ハリウッドは戦後期の政治と国民的アイデンティティの将来を決定づける決戦場であった」(May,358)といわれるように、当時のハリウッドを発信地とする大衆映画はアメリカの文化的価値を全世界へと送り出したが、それらが発するメッセージは当然のことながらきわめて体制擁護的なものであった。本論では、『ティファニーで朝食を』の映画化において原作がいかに改変されたかを、ジェンダー、階級、民族、セクシュアリティを切り口に分析することにより、当時の冷戦期アメリカを支配していた文化イデオロギーを浮き上がらせると同時に、それに対抗するカポーティの批評精神を明らかにする。また、きわめて巧妙に仕上げられた原作改変の隙間に走る亀裂を指摘することで、最終的にはその改変を支えるアメリカの文化イデオロギーが映画を完壁には支配しきれていないことを示唆したい。
著者
栗田 多喜夫
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.第48回, no.人工知能及び認知科学, pp.253-254, 1994-03-07

線形回帰分析において汎化能力の高いモデルを構築するためには、与えられた説明変数の集合から予測に有効な変数の部分集合を見つけ出す必要がある。ここでは、遺伝的アルゴリズムを用いて有効な変数の部分集合を探索する試みについて報告する。
著者
清水 嘉子
雑誌
小児保健研究 (ISSN:00374113)
巻号頁・発行日
vol.65, no.1, pp.26-34, 2006-01

父親の育児ストレスを,育児信念との関連で検討することを目的に,乳幼児期の子育てをしている父親を対象に半構成式自由記述によるアンケート調査を実施し,93名(24〜51歳,平均年齢37±5.2歳)より有効回答を得た.その結果,父親の育児ストレスは「子どもの自己本位な特性」(75件),「育児への自信のなさ」(30件)など9要因に分類され,育児信念6項目すべてを肯定する信念傾向をもつ父親は不安を感じる傾向にあり,育児に対して「こうあるべき」と考えるほど不安傾向が高まることが示唆された
著者
山田太雅 棟方渚 小野哲雄
雑誌
研究報告エンタテインメントコンピューティング(EC)
巻号頁・発行日
vol.2014-EC-32, no.6, pp.1-6, 2014-05-30

近年,gimp に代表されるようなペイントソフトウェアの開発が盛んに行われている.その一方で,作画技術の向上や,ユーザのモチベーション維持を目的とした支援システムについては,あまり研究が進められていない.そこで,ユーザの模写技術向上を目的とした支援システムに着目した.支援システムを作成するにあたり,必要となる特徴量の抽出方法を 2 つ提案する.2 つの抽出法についてそれぞれ精度実験を行い,アルゴリズムの利点や欠点を見つけることができた.
著者
重光 史也 鈴木 貢
雑誌
研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:21888787)
巻号頁・発行日
vol.2016-IOT-35, no.9, pp.1-4, 2016-09-16

Raspberry Pi は,2 次記憶やグラフィックディスプレイアダプタ,そして USB ホスト機能を名刺大のサイズに集積した汎用コンピュータである.Raspberry Pi はさらに GPIO (汎用入出力) ピンや I2C や SPI 等のシリアル通信機能を備えており,研究や教育において独自の IoT (Internet of Things) デバイスを構築するのに使われつつある.Raspberry Pi を使って実用的な IoT デバイスを構築する上で障壁となるのは,2 次記憶として使われている SD カードの寿命である.本研究では,SD カードへの書き込みを大きく減らして寿命を延ばすオペレーティングシステムの構築を探求する.
著者
池内 克史
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.57, no.9, pp.829-829, 2016-08-15