著者
小野 雄介
出版者
茨城大学大学院人文科学研究科
雑誌
茨城大学人文科学研究
巻号頁・発行日
vol.2, pp.19-41, 2011-02-28

キルケゴール『反復』の読解を通して、反復の意義を考える。 第1章では、時間論の観点から想起・期待・反復を比較し、反復が独特なものであることを示す。反復が『哲学的断片』で提示される時間的なものと永遠的なものの接点「瞬間」と深い関係を持つものであり、存在と生成の問題を結びつけるものであることを示す。 第2章ではキルケゴールのヨブ解釈について考える。特に試練と責任という点からヨブと若者の反復をみていく。反復とは、一般的なもの、倫理的なもので説明することのできない状況に陥った個人が、再び一般的なものとしての自己を受け取りなおすことであると示す。 さらに、キルケゴールが構想した、反復を中心とした新しい哲学についても考える。
著者
久保 誠司
出版者
富山大学
巻号頁・発行日
2023-01-25

富山大学・富医薬博乙第97号・久保 誠司・2023/01/25公表論文1.Seiji Kubo, Hideki Niimi, Isao Kitajima,Rapid detection of blood and semen mRNA markers by reverse transcription-recombinase polymerase amplification,Forensic Science International: Genetics,Volume 58,2022,102665,ISSN 1872-4973,https://doi.org/10.1016/j.fsigen.2022.102665.2.Seiji Kubo, Hideki Niimi, Isao Kitajima,Rapid and direct detection of male DNA by recombinase polymerase amplification assay,Forensic Science International: Genetics,Volume 59,2022,102704,ISSN 1872-4973,https://doi.org/10.1016/j.fsigen.2022.102704.3.Seiji Kubo, Hideki Niimi, Isao Kitajima,Improved reverse transcription-recombinase polymerase amplification assay for blood mRNA screening: comparison with one-step RT-qPCR assay,Forensic Science International: Genetics,Volume 63,2023,102808,ISSN 1872-4973,https://doi.org/10.1016/j.fsigen.2022.102808.
著者
姜 信善 相川 一哉
出版者
富山大学人間発達科学部
雑誌
富山大学人間発達科学部紀要 (ISSN:1881316X)
巻号頁・発行日
vol.4, no.1, pp.1-20, 2009-11

本研究では,アイデンティティ・ステイタスの差により,理想自己と現実自己とのズレにおけるとらえ及び対処がどのように異なるのかを調べる。そのことからアイデンティ・ステイタスによって,理想自己と現実自己とのズレはどのようにとらえられ,具体的にどのような対処がなされるのかを明らかにすることができ,自己概念の形成について何らかの示唆が与えられるのではないだろうか。この点について検討することが,本研究の目的である。
著者
上野 素直 藤本 学 Sunao Ueno
出版者
久留米大学大学院心理学研究科
雑誌
久留米大学心理学研究 = Kurume University psychological research (ISSN:13481029)
巻号頁・発行日
vol.14, pp.7-15, 2015-03-31

恥は大きく3つに大別することができる。本研究はその中で,理想自己と現実自己の乗離によって 生じる感情である“私恥”に注目する。研究1では,はじめに,人がどのような点に目を向けて自己評価しているのかを,自由記述アンケートによって同定した。つぎに,得られた結果を元に,自己評価傾向を4つの側面から測定する尺度を開発した。この尺度は各側面のポジティブとネガティブの両極を測定することから,両価的自己評価尺度(ASES)と命名された。さいごに,ASESの内的整合性と基準関連妥当性を確認した。続いて私恥を感じている人の特性および状態を明らかにするために, 研究2でははじめ,ASESを用いて自己評価の4側面について理想と現実を調査し,それらの差を求めた。つぎに,これらの高低の組み合わせから,調査参加者を4群に分類した。群間比較の結果, 私恥が高い者は自尊感情,自己効力感,自己愛が低い一方で,自己嫌悪感が高いことが明らかになった。
著者
辻 雄一郎
出版者
明治大学法律研究所
雑誌
法律論叢 (ISSN:03895947)
巻号頁・発行日
vol.95, no.2-3, pp.243-249, 2022-12-26
著者
藤田 尚
出版者
新潟県立看護大学
雑誌
学長特別研究費研究報告書
巻号頁・発行日
vol.17, pp.40-44, 2006-06

東京大学総合研究博物館所蔵の縄文時代人について,その骨折の病態を調べた.今回はそのなかでも福島県三貫地貝塚出土の古人骨について,骨折の鑑別診断が容易であった3例について論じた.3例は,橈骨遠位端骨折(Colles骨折),距骨変形治癒骨折,鎖骨骨折であるが,いずれも転倒や高所からの転落など,当時の人々の生業に起因したものと推定された.即ち獣を求め狩猟をすることや,果実などの採集のために,彼らは現代人のわれわれより,身体を酷使し危険な状態に身を挺したと考えられた.今回の症例は,全て現代的な治療を受けることが出来なかった時代の骨折であり,骨折は変形治癒している.骨折は,身体の自由度がかなり制限される疾患であることから,骨折の治療中は,家族や集落の仲間などからのさまざまな援助があったと思われる.このようなところに,科学的ではないにせよ,看護や介護の起源が求められると思われる.今後症例を集め,より多角的な見地からの検討することにより,看護や介護の起源を探ることが可能であると推測された.
著者
筒井 稔 柳谷 俊 加納 靖之
雑誌
京都産業大学先端科学技術研究所所報 = The bulletin of the Research Institute of Advanced Technology Kyoto Sangyo University (ISSN:13473980)
巻号頁・発行日
vol.11, pp.1-6, 2012-07

地震に伴って地殻岩盤に生じる圧電効果により、電磁波パルスが励起されるとの仮説の下、京都産業大学では地中に深さ100mのボアホールを構築し、その中に電磁波センサーを挿入して地中励起の電磁波を検出する事を目指して観測を続けている。一方、この岩盤からの電磁波励起を確認検証するために、地上の実験室で岩石に衝撃応力を印加する基礎実験を行っている。最初は効果の強い水晶における衝撃印加実験を行い、円柱状の水晶の周方向に沿った磁界が発生している事を確かめた。今回は、花崗岩への衝撃応力印加による電磁界の励起を確認するための実験を行った。一辺が10cmで長さが50cmの四角柱の花崗岩を用いて、その四角柱の側面の軸方向に沿った4か所に電界・磁界のセンサーを配置し、花崗岩の上端で軸方向に衝撃応力を印加した時の、各位置での電界・磁界の検出測定実験を行った。この実験により、電界・磁界成分ともに検出された。検出された電界・磁界波形の立ち上がり時刻は上部から下部へと少しずつ時間の遅れが認められた。この時間差から、花崗岩中の衝撃波の速度が計算でき、それは地震波のP波の速度と同等である事が明らかとなった。この事から岩盤に加わる衝撃応力によって、電界・磁界が十分に励起される事を確認した。
著者
梶木 剛
出版者
法政大学国文学会
雑誌
日本文學誌要 (ISSN:02877872)
巻号頁・発行日
vol.65, pp.2-14, 2002-03-24
著者
熊本大学60年史編纂委員会
出版者
熊本大学
雑誌
熊本大学六十年史
巻号頁・発行日
vol.[3], pp.365-382, 2014-03-03