著者
EL-SHERIF M. A. ALI A. H. BARAKAT M. I.
出版者
日本線虫学会
雑誌
日本線虫学会誌 (ISSN:09196765)
巻号頁・発行日
vol.24, no.2, pp.55-59, 1994
被引用文献数
4

<I>Meloidogyne incognita</I>の卵塊および<I>Heterodera zeae</I>のシストからいくつかの細菌を分離した。殺線虫効果という点でそれらの細菌をスクリーニングした結果、5種が植物寄生性線虫に対して拮抗作用をもっていた。その分離株は、<I>Bacillus</I> sp.、<I>Corynebacterium</I> sp.、<I>Serratia</I> sp.、<I>Arthorobacterium</I> sp.、<I>Streptomyces</I> sp.であった。これらは、卵塊やシストに付随していることが多かった。その5つの分離株の培養液は、0.1%という低濃度でも<I>M.incognita</I>の卵の孵化を阻害した。0.6%濃度の培養ろ液は、<I>M.incognita、Rotylenchulus reniformis</I>ならびに<I>Tylenchulus semipenetrans</I>に高い毒性をもっていた。しかし、もっと低い濃度では、この毒性効果は線虫の種類によって異なった。
著者
佐藤 典子
出版者
財務省印刷局
雑誌
時の法令 (ISSN:04934067)
巻号頁・発行日
no.1398, pp.p75-84, 1991-03-30
著者
川崎 慎介
出版者
日経BP社
雑誌
日経ヘルスケア (ISSN:18815707)
巻号頁・発行日
no.242, pp.46-54, 2009-12

2009年度介護報酬改定で報酬単価が引き上げられ、訪問リハビリの拡大に弾みがついた。次回の2012年度改定では「訪問リハビリステーション」の制度化が見込まれ、民間企業の参入が活発化しそうだ。競合の少ない今は、新規参入の絶好のチャンスとなっている。
著者
北村 優子
出版者
文教大学
雑誌
文教大学国際学部紀要 (ISSN:09173072)
巻号頁・発行日
vol.19, no.1, pp.65-78, 2008-07
被引用文献数
1

1.問題意識 日本経済の課題の一つとして財政再建・健全化が国際的にも指摘されているとは言え、日本の経済力は世界トップレベルにあることは広く認知されていよう。しかし、日本もかつては援助受益国であった。近代化の議論にもしばしば出てくるが日本が直面しているジェンダー問題に目を向けた場合、日本の開発過程は果たして`理想'通りと言えるのであろうか。2.テーマと構成 本論文では、日本が経済成長を遂げる中で置き去りにされているジェンダー平等化のジレンマについて論じたい。まず、経済成長を最優先にした開発では不十分である点と近代化の議論について触れ、次に`traditional ideas'と日本のジェンダー不平等の関連性に注目する。そして、政府の方針がどのような影響を持ってきたかについて述べたい。また、今後の日本の開発過程でジェンダー不平等がもたらすマイナス面、女性と男性それぞれが直面している問題にも目を向ける。最後に、エンパワーメントアプローチが解決策になりうるのかについて論じい。3.結果 女性の労働環境には多くの制限があることが様々なデータからうかがえ、ジェンダー問題の一例として挙げられる。女性は`良き妻として、良き母として'という`traditional ideas'に縛られることが少なからずあるのではないだろうか。また、男性も`男らしさ、一家の大黒柱として'という観念のもとで複雑な状況に置かれていることも理解する必要がある。ジェンダー平等化のジレンマを解決する為に今までに、様々な法律が施行されてはいるがどれも特効薬になっているとは言いがたい。人々の考え方や慣習などを政策にもっと反映させる必要がある。また、「自らの可能性に気付き自ら行動を起す」というエンパワーメントアプローチが一つの解決策になるのではないかと考えられる。
著者
深津 容伸
出版者
山梨英和学院 山梨英和大学
雑誌
山梨英和大学紀要 (ISSN:1348575X)
巻号頁・発行日
vol.8, pp.1-7, 2009

筆者は先に「日本人とキリスト教」(「山梨英和大学紀要」第5号、2006年)において、日本におけるキリスト教のあり方の問題点について論じた。本稿では、山梨に視点を移し、さらに具体的に考察していく。山梨では、C.S.イビーが宣教師として初めて山梨入りをし、精力的にキリスト教伝道を展開した。そしてわずか三年という期間ではあったが、彼が山梨のキリスト教の基礎を築いたと言える。彼は、かつてジョン・ウェスレーが行ったサーキット・システムという巡回伝道の方策を独自に取り、山梨の各地に説教場を造り、それらの多くが現在、教会として成り立っている。県内唯一のキリスト教主義学校である山梨英和学院創立の原動力となったキリスト者たちも、それらの教会の一つである甲府教会の信徒たちだった。以上のように、彼は、山梨のキリスト教にとっては最重要の人物であるが、本国カナダでは必ずしも理解が得られず、山梨の伝道も、彼の思惑通りとはいかなかったと言える。本稿では、彼の苦闘や問題点を探ると共に、先の論文で提示した、日本人にとってのキリスト教のあり方について提起する。
著者
中島 敏明 杉本 恒明 川久保 清 戸田 為久 三輪 篤子 村川 祐二 野崎 彰 倉智 嘉久 天野 恵子 坂本 二哉 真島 三郎 伊原 正 田中 博 古川 俊之
出版者
The Japanese Society of Electrocardiology
雑誌
心電図 (ISSN:02851660)
巻号頁・発行日
vol.6, no.3, pp.237-246, 1986

肥大型心筋症 (HCM) の再分極異常の成因を知る目的で, QRST isointegral mapを作成し, 安静時および運動負荷後の分布を検討した.対象は, 正常群10例, HCM群35例 (閉塞型HOCM10例, 非閉塞型HNCM15例, 心尖部型APH10例) である.安静時QRST isointegral mapは, 正常群では左前胸部に極大を, 右胸部上方に極小をもつ分布を示したが, HCMでは , HOCM40%, HNCM60%, APH90%に, 左前胸部に極小をもつ異常分布がみられた.極小点は, APHではV<SUB>4, 5</SUB>周辺に, HNCMではV<SUB>5</SUB>に, HOCMではばらつく傾向があり, 各病型による多少の差異をみとめたが, 重複する例も多くみられた.安静時QRST isointegral mapの異常例に対し, 運動負荷後の分布の変化につき検討した.APHでは9例中8例において, 左前胸部の極小は, 右胸部上方に偏位し, ほぼ正常な分布を示した.HNCMでは9例中8例は, 負荷後も安静時と同様の異常分布を示した.HOCM4例では負荷後左前胸部下方に極小が偏位する傾向がみられた.以上より, HCMの再分極異常は主として1次性変化と考える.また, 運動時変化がHCMの病型で異なったことは, 心筋の肥厚形態の他に, 心筋自体の性質の差による可能性があり, HCMにおける再分極異常の成因は単一のものではないことが示唆される.
著者
鈴木 聡士 五十嵐 日出夫
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木史研究 (ISSN:09167293)
巻号頁・発行日
vol.20, pp.391-396, 2000

交通と都市は車の両輪である。およそ交通の便なくして都市は繁栄せず、交通システムは都市の繁栄によって、はじめて意義付けられるからである。<BR>このような観点から本研究は、この交通と都市の発展連鎖に着目し、今日では東京新都心と称されるまでに発達した「新宿」の都市形成史について略述する。さらに水運輸送と陸運輸送との結節点である船着場、港湾 (津) における「まち」の発生例として京都の花町・先斗町、次いで交通と都市の連関盛衰について青函連絡船の歴史を回顧しながら、青森市JR駅前地区の盛衰について考究する。そして、青森市の再興には東北新幹線の青森までの開業と同時に、これに接続する北海道新幹線の速やかな函館までへの延伸整備が必要であることを論述する。最後に福岡の「まちづくり」戦略を概観しながら、それとの関連において交通システム整備と「まちづくり」の連動の重要性について論究しようとするものである。