著者
西多 由貴江
出版者
金沢大学
雑誌
研究紀要
巻号頁・発行日
vol.51, pp.6-19, 2005-10-14

今年度、入園から2週目に前庭に出て遊び始めた(4/19、4/22、4/25)。しかし、運動着への着替え、内履きズックの始末、教師や友達とのかかわり方など、幼児らの気持ちと行動がともなわず、落ち着かない生活になってしまった。そこで、しばらくは保育室内でじっくりと、無理をしないで過ごすことにした。園の生活に慣れ、一人一人の幼児が落ち着いて生活する姿が見られるようになってきたので、5月20日(金)には全員で運動着に着替え前庭に出て遊ぶことにした。その後も、天候が良い時には全員で前庭に出て活動することを続けてきた。
著者
高橋 誠
出版者
慶應義塾大学大学院社会学研究科
雑誌
慶應義塾大学大学院社会学研究科紀要 : 社会学・心理学・教育学 : 人間と社会の探究 (ISSN:0912456X)
巻号頁・発行日
no.79, pp.15-29, 2015

論文Scholars of populist radical right parties commonly shared knowledge that the UK was immune to such parties until the UK Independence Party (UKIP) recently broke into UK politics, hitherto compounded of the Labour, Conservative, and Liberal Democratic Parties.Research on UKIP still trails its quick rise from 2009 onwards, as demonstrated by publication of serious and comprehensive literature, "Revolt on the Right", coming as late as this year (2015) even in the UK. Limitations of studies by Japanese scholars, therefore, should be considered natural.This paper aims to fill the void. After examining UKIP's characteristics and its supporters by drawing on the 2010 UKIP manifesto and survey data in Chapters 2 and 3, I explore reasons behind its emergence, from perspectives of both demand-side and supply-side factors, especially focusing on the convergence thesis in Chapter 4.An introductory consideration of UKIP's influence on Scottish nationalism and vice versa is also made in Chapter 5.
著者
浅井 祥仁
出版者
一般社団法人日本物理学会
雑誌
日本物理學會誌 (ISSN:00290181)
巻号頁・発行日
vol.66, no.11, pp.813-820, 2011-11-05
被引用文献数
2

ヒックス粒子と,標準理論を超える新しい素粒子現象の発見を目指してLHC(Large Hadron Collider)実験が始まった.この一年で加速器が順調に調整され,毎日10〜20pb^<-1>のデータが蓄積されるようになってきた.様々な成果のうち,テラスケールでのQCD研究,W/Zゲージ粒子の研究,超対称性・暗黒物質に対する新しい知見やヒッグス粒子探索を中心に2010年の実験成果をまとめる.LHCは順調に稼働しており,ヒッグス粒子や超対称性など,これから暫く目が離せない.
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1621, pp.120-123, 2011-12-19

生命保険は女性販売員が薦める商品を買う。そんな生命保険業界の「慣習」を打ち破ったのがライフネット生命保険だ。2008年に創業した、この戦後初の独立系生命保険会社は、インターネットを活用したシンプルで分かりやすい、消費者のための保険販売をモットーとする。
著者
奥田 知明 黒田 寿晴 奈良 富雄 岡本 和城 岡林 佑美 直井 大輔 田中 茂 HE Kebin MA Yongliang JIA Yingtao ZHAO Qing
出版者
The Japan Society for Analytical Chemistry
雑誌
分析化学 = Japan analyst (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.58, no.4, pp.287-292, 2009-04-05
被引用文献数
1

発がん性を有する多環芳香族炭化水素類(PAHs)の定量分析時における夾雑物除去操作の利便性向上を目指し,自動化カラムクロマトグラフィー装置の開発を行った.本装置は,夾雑物除去用固相抽出管を最大8本,展開溶媒は最大3種類,滴下容量は最大1 mL/ストロークでその分解能は1 μL,回収容器は最大8×3=24本までセット可能である.開発された自動化カラムクロマトグラフィー装置を用いて夾雑物除去操作を行った際のPAHs回収率は,手作業による精製を行った場合と比較して103±9% であり,両者は極めて良好に一致した.この自動化により,8検体の処理に要する時間は手作業の場合の半分である約45分に短縮され,また自動運転中は放置できるため,分析者にとっての利便性が著しく向上した.本研究により確立された高速ソックスレー抽出/自動化カラムクロマトグラフィー/高速液体クロマトグラフィー/蛍光検出法を中国北京市で採取された大気浮遊粒子状物質中のPAHsの定量へ応用した.測定された15種類のPAHs濃度の総和(ΣPAHs)は,暖房期では198.5±149.8 ng/m<sup>3</sup>(<i>n</i>=24),非暖房期では50.1±63.7 ng/m<sup>3</sup>(<i>n</i>=51)であり,北京市において特に冬季に暖房のための石炭燃焼由来のPAHsによる汚染が深刻化することが示された.
著者
佐藤 正明
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.991, pp.112-115, 1999-05-17

8ミリビデオは1983年3月に世界規格が大筋合意したことから、各社とも製品化に向けて走り出した。しかしなぜか自社ブランドでの製品投入には二の足を踏んでいた。既存のユーザーに「あのメーカーは2分の1を切り捨てて、8ミリに走った」との印象を与えたくなかったためだ。 互換性も問題だった。各社ともカメラとビデオのマッチングに苦労していた。
著者
昔農 英明
出版者
The Japan Sociological Society
雑誌
社会学評論 (ISSN:00215414)
巻号頁・発行日
vol.65, no.1, pp.47-61, 2014

本稿は, 治安という意味と生活保障という意味を包含した二重のセキュリティという観点から移民の統合政策の政策方針を論じたものである. 近年のドイツでは, 国家の構成員資格の基準が従来のエスニック同質的な価値規範ではなく, 民主主義, 法治国家の原則, 両性の平等, 政教分離といった理念的な原則を順守することに加えて, 自己統治の実践という社会経済的な原則を守ることになっている. こうした原則は国籍を超越した全人口を対象とするものである. 他方で液状化する近代, あるいは高度近代における経済的・存在論的な不安の高まりの中で, 公的な統治は移民とセキュリティ概念を結びつけ, 防衛的, 警察的な対策を推し進めて移民を排除する方針を掲げている. すなわち福祉国家の再編・統合能力の減退という問題のもと, 公的な統治はその正統性を確保するために, 福祉国家に負荷をかける, 自己統治能力のない移民が過激思想に染まるのを未然に防ぐために, ゼロ・トレランスの観点からこうした移民を排除する. その対策において決定的に重要な役割を果たすのが, 本稿で検討するように治安機関や警察などのセキュリティ対策の専門機関の有する知識・情報・実践である. こうした専門機関の役割により, 移民は道徳的モラルの観点から非難されるだけではなく, 治安管理の対象として取り締まられる. そのため移民統合政策は移民の統合を促進するよりも, その排除を推進する危うさを有している.