著者
松尾 隆佑
出版者
法学志林協会
雑誌
法学志林 = Review of law and political sciences (ISSN:03872874)
巻号頁・発行日
vol.117, no.1, pp.136(37)-107(66), 2020-03-24
被引用文献数
1
著者
並松 信久
出版者
京都産業大学
雑誌
京都産業大学論集. 社会科学系列 (ISSN:02879719)
巻号頁・発行日
vol.24, pp.1-29, 2007-03

現代イギリスの農業環境政策は、政策の受け皿となる農業従事者に土地管理人としての役割を求めている。この役割は現在、新たに築いていこうとするものではなく、すでに18~19世紀のイギリス農業においてみられることであった。イギリスは農業環境政策の実施にあたって、この伝統的な考え方に大きく依存している。 本稿は18~19世紀イギリスにおいて土地管理という概念が、どのようにして形成されたのかを検討したものである。従来までの研究においては、土地管理に関しては共有地の利用を取り上げることが多かった。本稿ではむしろ共有地が減少していったとされる農業革命期を対象にして、この時期の土地所有構造や農業規模、そして囲い込みなどを再検討することによって、土地所有主体である地主、土地利用主体である借地農という分類(伝統的な分類ではもう一つの農業労働者が入る)だけでなく、土地管理主体である土地管理人(あるいは執事)という存在を明らかにした。 土地管理人は主に地主所領の管理を担当する専門職となっていくが、所領経営には欠かせない存在となっていった。19世紀中期に生まれるイギリスの農業カレッジは、土地管理人を養成したともいえる。地主所領は19世紀末頃まで土地管理人によって維持されることになるが、その後、衰退する。しかしながら、土地管理という考え方は消えることなく、20世紀になってその対象を土地という平面だけではなく環境という立体へと、さらに広げていく。
著者
小谷 仁務 横松 宗太
出版者
公益社団法人日本都市計画学会
雑誌
都市計画報告集 (ISSN:13482858)
巻号頁・発行日
vol.14, pp.91-98, 2015-05

This study examines the potential role of local festivals in enhancing communication among residents in a local community. The study focuses on two traditional local festivals, Ennichi and Jizobon, in Nagata Ward, Kobe City. We conduct a questionnaire survey to understand how these festivals form new interactions in the community, and how people enjoy communication and develop relationship based on them. The results indicate that Ennichi and Jizobon have mainly connected residents of almost homogeneous characteristics who had not had chances to meet without the festivals and have often formed strong ties among them that are expected to work during disasters. Based on the finding that organizers of the festivals have played a role of hubs of the network, the study further considers how to achieve sustainable development of the festivals and the social network in the local community.
出版者
: 薮田 : 貞享5
巻号頁・発行日
1688
著者
游 舒婷
出版者
神奈川大学日本常民文化研究所非文字資料研究センター
雑誌
非文字資料研究 = The study of nonwritten cultural materials (ISSN:24325481)
巻号頁・発行日
no.17, pp.125-149, 2019-03-20

西来庵事件という植民地期台湾で最も大規模な武装蜂起が1915年に起きたことを背景に、 宗教的な問題が表面化し、1919年に『台湾宗教調査報告書』が刊行された。蜂起に巻き込まれた 農民は「迷信」にとらわれる「愚か」な民衆と捉える傾向があった。だが、信仰に基づいた民衆世界はまさに俗民社会の一つの特質を表すものであると考える。僧侶・道士・巫覡・術士といった宗 教的職業者が、民衆にとってはどのような存在であったのか、彼らの社会的地位はどうであったの か。本稿は民間療法、識字問題、職業の階級的な分類などの側面から、その一端を考察するもので ある。 僧侶・道士・巫覡・術士というのは職能による便宜上の分類で、実際に複数の職能を有する人が 少なくない。植民地初期における彼らは社会地位の低い存在であった。僧侶や道士の大半は寺廟に属するものではなく、市井において生計を維持し、寺廟や信徒に対して権威を持たないものである。 巫覡は清領期では娼女や俳優と同じく「下九流」という賤民階級に属していた。日本統治下、こうした身分制度は廃止されたが、この職業に向けられる差別意識が民衆の中に根付いていったようである。ところが、植民地初期における識字者は極めて少なかったという状況の中、それらの宗教者(特に術士)はある程度の漢学的能力、即ち文化資本を持っている存在でもあった。また、病気による死亡率が高かったという状況の中、彼らは「病気平癒」を行ったりすることで、民衆に頼りにされる存在であった。彼らは病気の原因について現報因果説を説いたり、社会秩序の維持にも貢献したりした。1918年における僧侶・道士・巫覡・術士の人口割合について、澎湖島は台湾島(特に西部)のそれより遥かに高い数字を示した。このことが両地域の社会的差異を語っているのであろうか。
著者
Hashimoto Junichi Kishimoto Akihiro Yoshizoe Kazuki Ikeda Kokolo
出版者
Springer
雑誌
Lecture Notes in Computer Science (ISSN:03029743)
巻号頁・発行日
vol.7168, pp.1-12, 2012
被引用文献数
6

Monte-Carlo Tree Search (MCTS) is a very successful approach for improving the performance of game-playing programs. This paper presents the Accelerated UCT algorithm, which overcomes a weakness of MCTS caused by deceptive structures which often appear in game tree search. It consists in using a new backup operator that assigns higher weights to recently visited actions, and lower weights to actions that have not been visited for a long time. Results in Othello, Havannah and Go show that Accelerated UCT is not only more effective than previous approaches but also improves the strength of FUEGO, which is one of the best computer Go programs.