著者
中塚 幹也
出版者
岡山医学会
雑誌
岡山医学会雑誌 (ISSN:00301558)
巻号頁・発行日
vol.119, no.1, pp.27-32, 2007-05-01 (Released:2008-07-04)
参考文献数
31
著者
中塚 幹也
出版者
日本医事新報社
雑誌
日本医事新報 (ISSN:03859215)
巻号頁・発行日
no.4521, pp.60-64, 2010-12-18
被引用文献数
4
著者
古谷 ミチヨ 中塚 幹也 川村 千恵子
出版者
森ノ宮医療大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2014-04-01

本研究は、性同一性障害(MTF)当事者の望む性での実生活経験(RLE)を支援するプログラムの開発に向けた質的および量的調査研究である。質的研究では女性パートナーと結婚経験があり子どもを持つMTF当事者が自身の性を探り、性別移行を決心していく過程を支える援助について検討した。量的研究では61名のMTF当事者を対象に治療、望む性の表現状況、就労、カミングアウト、対人関係上の困難等について把握し、治療段階や婚姻状況、戸籍の性別変更等と関連付けた支援を検討する必要性を確認した。
著者
中塚 幹也
出版者
医学書院
雑誌
精神医学 (ISSN:04881281)
巻号頁・発行日
vol.53, no.8, pp.769-774, 2011-08
被引用文献数
4
著者
中塚 幹也 江見 弥生
出版者
日本母性衛生学会
雑誌
母性衛生 (ISSN:03881512)
巻号頁・発行日
vol.45, no.2, pp.278-284, 2004-07
参考文献数
16
被引用文献数
3

性同一性障害(GID)329症例に対し,思春期の問題点を明らかにすることを目的として自記式質問紙調査,臨床解析を行い,female to male(FTM)症例とmale to female(MTF)症例とに分けて検討した。小学校入学以前に性別違和感を自覚し始めることが多いFTM症例に比較し,MTF症例では発症が遅い症例が多かったが,ほとんどが思春期以前に性別違和感を自覚していた。思春期に多い問題行動では,不登校が全体の29.2%,自殺念慮が74.8%,自殺未遂・自傷行為も31.0%と高率であった。また,二次的に生じたと考えられる強迫神経症やうつ状態などの精神科的合併症も17.9%にみられ,特にMTF症例で高率であった。このような思春期の問題を解決するためには,学校保健の役割は重要であり,性別違和感のある児童が早期に相談しやすい態勢を整えることで医療施設へ紹介可能となる。また,的確な診断が行われた症例には,二次性徴を抑制するなどの医学的介入で,種々の問題を回避できる可能性がある。
著者
中塚 幹也
出版者
一般社団法人 日本心身医学会
雑誌
心身医学 (ISSN:03850307)
巻号頁・発行日
vol.61, no.7, pp.608-615, 2021

<p>ジェンダークリニックにおける性同一性障害/性別違和/性別不合のチーム医療の中で,産婦人科医は,精神科医,泌尿器科医,形成外科医などとともに診療を行っている.産婦人科医は,診察や検査により生物学的性(身体の性)を確定することで診断に関わるとともに,トランス女性(MTF当事者)への女性ホルモン治療やトランス男性(FTM当事者)への子宮・卵巣の切除術(性別適合手術)を行う.さらに,性別適合手術が終了すると,戸籍の性別変更を希望した当事者が家庭裁判所に提出するための診断書作成も行う.</p><p>産婦人科医の中でも生殖医療を専門とする場合には,ホルモン療法や手術療法による妊孕性の低下への対応としての精子凍結や卵子凍結,また,第3者精子による人工授精などの生殖医療に関する説明を行うことも多い.さらには,学校の中で性教育をすることも多く,性の多様性についての講演や授業,家族形成も含めたライフプラン教育にも関与する.学校との連携に関しては,思春期の児童・生徒に対する二次性徴抑制療法の実施などの点でも産婦人科医の役割は重要である.</p>