著者
田邊 真理子 中山 正 加藤 睦子 清井 理恵子 寺石 友美子 渡邊 正樹
出版者
金原出版
巻号頁・発行日
pp.655-661, 2017-06-05

多発消失性白点症候群(MEWDS)は,近視眼の若年女性に好発し,主に片眼の視力低下や光視症,視野欠損をきたす1)。検眼鏡的には眼底に白点病巣が多数出現するが,2 週間程度で消失し,症状も1 か月程度で自然に回復する2)。MEWDS は症状が軽微であることが多く,症状出現から受診までに時間が経っている症例が多いこと,自然治癒傾向があることから,白点病巣がどこに初発し,経過中にどのような広がりや消失過程をたどるのかということについての検討はなされていない。
著者
中山 正樹
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.54, no.11, pp.715-724, 2012 (Released:2012-02-01)
参考文献数
15
被引用文献数
1 2

本稿では,国立国会図書館(NDL)のデジタルアーカイブ構築の現状と,「知識の共有化」が目指す「新たな知識の創造と還流」に向けた活動の方向性について述べる。NDLは,納本図書館として,冊子体資料だけでなく,政府系インターネット情報等のデジタルコンテンツを含めて収集保存する責務を持っており,それらをいつでもどこでも利用できるようにすることが望ましい。NDLは,あらゆる資料や情報を可能な限り収集・保存し,NDLデジタルアーカイブを構築する。しかしながらすべてを収集することは不可能であるので,他の機関と併せて網羅的な知識の蓄積を図り,分散デジタルアーカイブを構築する。それらNDLが収集できていないものも含めて,分散したデジタルアーカイブの情報を一元的にナビゲートし,かつ,意味的に関連付けて知識として利用できるようデータプロバイダーの役割を果たすNDL Searchを構築する。このような既存の情報を知識として再利用して新たな知識の創造を可能にする知識インフラを構築する。
著者
久古 聡美 吉田 曉 中山 正樹
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.49, no.6, pp.313-323, 2006 (Released:2006-09-01)
参考文献数
4
被引用文献数
1 1

国立国会図書館が目指している「国立国会図書館デジタルアーカイブポータル」は,広く国のデジタルコンテンツ全体へのナビゲーションを行うことを目指すものである。平成19年度以降の稼働に先立ち,プロトタイプを構築し「統合検索」のために必要な機能の検証を行ってきた。本稿ではプロトタイプの概要を示し,さらに今後の方向性について述べる。デジタルアーカイブを保有する各機関にWebサービスによるサービス提供機能の実装を呼びかけるとともに,Web2.0時代にふさわしいポータルの構築を目指し,機械的な連携とデジタル情報の一層の利活用を図る。
著者
佐々木 長市 江成 敬二郎 小関 恭 伊藤 豊彰 中山 正与
出版者
社団法人 農業農村工学会
雑誌
農業土木学会論文集 (ISSN:03872335)
巻号頁・発行日
vol.1999, no.200, pp.233-241,a2, 1999-04-25 (Released:2011-08-11)
参考文献数
9

農業用水の水質浄化 (特に親水公園に使用を想定) に, 産業廃棄物としてその処理対策に苦慮しているカキ殻を用い試験をした。実験は水質の悪化している農業用水を循環させ水質の経日変化を調査した。その結果, 以下のような知見が得られた。1) pHの値は全観測期間8前後, 同じく溶存酸素濃度は5mg/L以上となった。浮遊物質濃度は数日で20mg/Lから2mg/Lへと低下した。生物化学的酸素要求量の値も8mg/Lから1週間ほどで4mg/L前後まで低下し, 30日で1mg/Lまで低下した。電気伝導度の改善効果は認められなかった。2) 大腸菌群数は, 5,000MPN/100mLの値が実験開始後数日で1,000MPN/100mLまで低下し, その後もさらに低下する傾向を示した。3) 全窒素濃度は, 1.4mg/Lの値から10日ほどで半分以下の濃度の0.6mg/Lとなり, その後も減少していく傾向となった。特に, NH4-Nの減少が大きかった。全リン濃度は, 初期にカキ殻からの溶出がみられ濃度が上昇し, 10日程で0.20mg/Lになったが, その後は低下し20日目で0.1mg/L, 30日目では0.05mg/L前後まで低下した。4) 大腸菌の減少傾向がみられ衛生面からの浄化が期待される。なお, 事例調査により, カキ殻の溶出による体積減少は, 年5%程度で機能維持のためには7年ほどで新しいカキ殻の補充が必要と判断された。以上の結果より, カキ殻は農業用水の浄化に有用であると判断された。
著者
中山 正樹
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.54, no.9, pp.453-460, 2004-09-01 (Released:2017-05-25)
参考文献数
4

国立国会図書館(NDL)が2004年2月に策定した「電子図書館中期計画2004」を紹介し,今後,国のデジタル・アーカイブ・ポータルを有用なものとして活用されるために何をすべきか,個々のデジタル・アーカイブを提供する組織,構築のための技術を提供する組織に何を期待するか等について考察してみたい。なお,意見にわたる部分は,筆者の個人的な見解であることをおことわりする。
著者
江頭 和彦 松元 順 中山 正登
出版者
九州大学
雑誌
九州大学大学院農学研究院学芸雑誌 (ISSN:03686264)
巻号頁・発行日
vol.57, no.1, pp.75-83, 2002-10

ハノイ(Ha Noi (河内);ヴィエトナムの古い地名ではThang Long(昇龍))は紅河(Hong Ha;ヴィエトナム語ではSong Hong)に沿い、人口250万人、ヴィエトナム国の首都である。ドイモイ後の農業分野の改革は、1988年に出された「農業経済管理の刷新に関する政治局決議」第10号に始まる。土地政策の転換により、農業生産システムが集団請負制から家族請負制に変わり、土地生産力に応じて5~6段階に分けられた農地ごとに、農民への農地の均等配分が実施された。ドイモイ後、紅河デルタでは土地利用の多様化、集約化が進んだ。
著者
中山 正人 福田 健一 荒木 拓人 恩田 和夫
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会論文誌B(電力・エネルギー部門誌) (ISSN:03854213)
巻号頁・発行日
vol.125, no.2, pp.213-220, 2005 (Released:2005-05-01)
参考文献数
16
被引用文献数
3 2

The secondary batteries for the electric vehicle (EV) generate much heat during rapid charge and discharge cycles, when the EV starts quickly consuming the battery power and stops suddenly recovering the inertia energy. The generated heat increases significantly the cell temperature and causes possibly bad influences on the battery performance and the safely requirement. So we have studied the thermal behavior of nickel/metal hydride (Ni/MH) battery during rapid charge and discharge cycles, applying our previous battery thermal model, which have been confirmed to agree with the experimental results at smaller charge current than the rated current. The heat sources by the entropy change, the hydrogen occlusion and the side reaction have been referred to the published data, and the overpotential resistance and the current efficiency, the ratio of main reaction current to charge current, have been measured experimentally through the rapid charge and discharge characteristics with constant current. By using these data our thermal model for Ni/MH battery has estimated its temperature increase, which agrees well with the measured temperature rise, with the root mean square error of 1.5°C and 2.1°C for charge and discharge cycles, respectively.

2 0 0 0 環論

著者
中山正 東屋五郎著
出版者
岩波書店
巻号頁・発行日
1954

2 0 0 0 局所類體論

著者
中山正[著]
出版者
岩波書店
巻号頁・発行日
1935
著者
坂口 裕亮 田中 宏 北村 雅彦 松本 有紀 中垣 佳浩 松倉 将史 川辺 朋美 中山 正成
出版者
公益社団法人 日本獣医師会
雑誌
日本獣医師会雑誌 (ISSN:04466454)
巻号頁・発行日
vol.76, no.8, pp.e193-e196, 2023 (Released:2023-08-05)
参考文献数
9

CT検査により脊柱管内を大きく占拠する石灰化した椎間板物質を認めた椎間板ヘルニアのミニチュアダックスフンド2症例に遭遇した.2症例ともに脊髄造影検査を実施したところ,神経徴候が悪化した.片側椎弓切除術にて,椎間板物質の摘出を試みたが,周囲組織と癒着しており摘出は困難であった.このことから,CT検査で認められた石灰化した椎間板物質は,脊柱管内で時間経過を経たものと考えられ,脊柱管内を大きく占拠する椎間板物質に長い経過で圧迫されている脊髄に対し,造影剤を注入することで脊髄障害を悪化させた可能性が考えられた.以上より,CT検査によって脊柱管内を大きく占拠する石灰化した椎間板物質を認める症例に対し,脊髄造影検査を実施する際には悪化の可能性を考慮する必要があり,また,手術法やその適応など十分検討が必要であると考えられる.
著者
中山 正吾 坂本 和久 伊藤 恵
出版者
特定非営利活動法人 日本心臓血管外科学会
雑誌
日本心臓血管外科学会雑誌 (ISSN:02851474)
巻号頁・発行日
vol.42, no.2, pp.155-158, 2013-03-15 (Released:2013-04-02)
参考文献数
11

症例は66歳,男性.持続性心房細動に対し経皮的カテーテルアブレーションを施行された.施行後15日目に吐血を主訴として来院し,上部消化管内視鏡検査にて食道潰瘍と診断された.約1カ月間の絶食治療の後,経口摂取を再開したが,再開後4日目に多発性脳梗塞を発症し,同日大量吐血からショック,心肺停止となった.カテーテルアブレーションに合併した左房食道瘻と診断し,心肺蘇生後緊急手術を施行した.胸骨正中切開にてアプローチし,体外循環を用い心停止下に左房後壁の瘻孔および食道穿孔部を直接縫合閉鎖したが,開心術後3日目に低心拍出量症候群と多臓器不全にて死亡した.本疾患は稀な合併症であるが,発症すれば致命的な病態となるため発生予防が重要である.また発症した場合には速やかな外科的治療が必要と思われる.