著者
岩崎 祐貴 折原 良平 清 雄一 中川 博之 田原 康之 大須賀 昭彦
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会論文誌 (ISSN:13460714)
巻号頁・発行日
vol.30, no.1, pp.152-160, 2015-01-06 (Released:2015-01-06)
参考文献数
30
被引用文献数
2

Nowadays, anybody can easily express their opinion publicly through Consumer Generated Media. Because of this, a phenomenon of flooding criticism on the Internet, called flaming, frequently occurs. Although there are strong demands for flaming management, a service to reduce damage caused by a flaming after one occurs, it is very difficult to properly do so in practice. We are trying to keep the flaming from happening. It is necessary to identify the situation and the remark which are likely to cause flaming for our goal. Concretely, we propose methods to identify a potential tweet which will be a likely candidate of a flaming on Twitter, considering public opinion among Twitter users. Among three categories of flamings, our main focus is Struggles between Conflicting Values (SBCV), which is defined as a remark that forces one's own opinion about a topic on others. Forecasting of this type of flamings is potentially desired since most of its victims are celebrities, who need to care one's own social images. We proceed with a working hypothesis: a SBCV is caused by a gap between the polarity of the remark and that of public opinion. First, we have visualized the process how a remark gets flamed when its content is far from public opinion, by means of our original parameter daily polarity (dp). Second, we have built a highly accurate flaming prediction model with decision tree learning, using cumulative dp as an attribute along with parameters available from Twitter APIs. The experimental result suggests that the hypothesis is correct.

20 0 0 0 OA 宗尊親王年譜

著者
中川 博夫 小川 剛生
出版者
徳島大学
雑誌
言語文化研究 (ISSN:13405632)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.A1-A30, 1994-02-18
著者
住元 宗一朗 中川 博之 田原 康之 大須賀 昭彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D, 情報・システム (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.94, no.11, pp.1800-1811, 2011-11-01

近年増加したコンテンツ投稿型SNSでは日々膨大にコンテンツが増え続けるため,嗜好には合っているもののユーザが見逃してしまうようなコンテンツは少なくない.また,多くの推薦技術では精度を重視するあまり,その推薦結果に面白みがないという課題がある.本論文では,主に音楽,イラスト,詩等の創作者向けであるコンテンツ投稿型SNSにおける未知性,意外性を考慮した推薦手法について述べる.未知性に関しては,質の高いコンテンツを投稿する投稿者(有力投稿者)に注目し,コンテンツの質を確保しつつもロングテールのテール部分に属する,ユーザがまだ知らないコンテンツを推薦する.意外性に関しては,多くのコンテンツ投稿型SNSで利用されているFolksonomyを利用する.以上の二つの推薦部からなる推薦エージェントを提案し,イラスト投稿型SNSであるPixivの実データを用い,未知性,意外性に関する評価実験を実施した.その結果,推薦リストの6割に未知性,意外性のあるコンテンツが含まれ,本研究の有効性が確かめられた.
著者
中川 博貴 笹田 耕一
雑誌
情報処理学会論文誌プログラミング(PRO) (ISSN:18827802)
巻号頁・発行日
vol.4, no.4, pp.44-44, 2011-09-22

本発表では Ruby 処理系の正規表現などの文字列処理を手軽に高速化する手法について述べる.高速化を目指すにあたり,文字列処理のアルゴリズムに手を加えず,互換性を損なわない範囲で行うことができる 2 つの手軽な手法を適用した.1 つ目に,正規表現エンジン鬼車用の AOT コンパイラを実装した.Ruby の正規表現処理を行う正規表現エンジン鬼車は,仮想マシン型の評価器を持ち,実行時に正規表現をオペコードに変換して評価する.我々は正規表現処理の高速化を目指し,このオペコード列をC言語の関数に変換し,仮想マシンの代わりに動作させる AOT コンパイラを開発した.2 つ目に,主要な文字コードについて,文字コードに関する処理を文字列処理へインライン化した.鬼車は多言語文字列に対応した正規表現エンジンである.多言語文字列に対応するために,文字のバイト数を調べるといった各文字コード固有の処理を関数ポインタによって呼び分けている.また,この仕組みを利用して,Ruby 処理系の文字列も多言語化が行われている.しかし,各文字コード固有の処理を関数ポインタ経由で呼び出すため,関数呼び出しにコストがかかり,また C コンパイラによる関数をまたいだ最適化が効きにくくなるという問題があった.そこで,我々は主要な文字コードについて,文字コードに関する処理を文字列操作にインライン化することで高速化を実現した.本発表では,鬼車用 AOT コンパイラの仕組みと文字コードに関する処理のインライン化の手法について述べる.そして評価を行い,これらの高速化の結果について述べる.In this presentation, we describe the lightweight methods to speed up string processing for Ruby. To speed up, we adapt two lightweight methods which do not change string processing algorithms and do not break compatibility. First, we implemented the AOT compiler for regular expression engine Oniguruma which is used for regular expression processing in Ruby. Oniguruma is implemented as a virtual machine. The regular expression parser of Oniguruma compiles the regular expressions into a sequence of opecodes, and then the virtual machine executes it. We implemented the AOT compiler which compiles an opecode sequence into a C function, and then executes the C function instead of the execution of virtual machine. Second, we inlined processes of major character encodings into string functions. Oniguruma supports multilingual strings. To support multilingual strings, Oniguruma calls each character encoding functions, for example a function to calculate a byte length of a character, via a function pointer. Similarly, Ruby string is multilingualized in the same way as Oniguruma. However this approach increases the cost of function calls, and prevents a C compiler interprocedural optimization. For speed up, we inlined processes of major character encodings into string functions. In this presentation, we describe the design and the implementation of the AOT compiler for Oniguruma and the method to inline processes of character encodings. Moreover, we show the results of performance evaluation for these implementations.
著者
坂本 信道 西村 慎太郎 三ツ松 誠 鈴木 喬 柏原 康人 小山 順子 中川 博夫 小林 健二 三野 行徳 有澤 知世 恋田 知子 荒木 優也 太田 尚宏
出版者
人間文化研究機構国文学研究資料館
雑誌
国文研ニューズ = NIJL News (ISSN:18831931)
巻号頁・発行日
no.50, pp.1-16, 2018-01-24

●メッセージ平安時代人の散歩――国際化と辞書――●研究ノート明治27年の長塚村大字渋川の人びと――原発事故帰還困難区域の歴史資料を読む――平田国学と和歌●書評ブックレット〈書物をひらく〉2入口敦志著『漢字・カタカナ・ひらがな 表記の思想』ブックレット〈書物をひらく〉5恋田知子著『異界へいざなう女 絵巻・奈良絵本をひもとく』●トピックス「ないじぇる芸術共創ラボ NIJL Arts Initiative」について第10回日本古典文学学術賞受賞者発表第10回日本古典文学学術賞選考講評バチカン図書館所蔵マリオ・マレガ収集文書群の調査と活用 ローマでのくずし字講座と講演会の開催について大学共同利用機関シンポジウム2017 「研究者に会いに行こう!――大学共同利用機関博覧会――」平成29年度「古典の日」講演会第41回国際日本文学研究集会総合研究大学院大学日本文学研究専攻の近況●表紙絵資料紹介武蔵国多摩郡連光寺村富沢家文書「諸用扣(留)」
著者
田代 和浩 川村 隆浩 清 雄一 中川 博之 田原 康之 大須賀 昭彦
出版者
日本ソフトウェア科学会
雑誌
コンピュータ ソフトウェア (ISSN:02896540)
巻号頁・発行日
vol.31, no.3, pp.3_58-3_69, 2014-07-25 (Released:2014-09-25)

近年,多数のアイドルグループが人気を博しており,知名度や社会での影響力が大きくなっている.それに伴い,これらのアイドルの画像をポーズごとに分類し,鑑賞したいというニーズがアイドルファン内で高まっている.本研究は,アイドルのポーズを分析し,ユーザーに代わって分類してくれるエージェントを提案する.提案手法は大きくポーズ推定とポーズ分類の2つの処理に分かれている.ポーズ推定によって取得できる画像内人物の体のパーツ位置情報を特徴ベクトルとし,ポーズ分類によって8つのクラスへと画像を分類する.ポーズ分類の際,分類精度をより高めるため,Human Pose Guide Ontology(HPGO)を提案する.HPGOは人体構造に関する制約条件を内包し,ポーズ推定で得られた体のパーツ位置情報に補正を加えることで,分類精度を高める働きをする.評価実験により,提案手法の有用性を示し,実験結果について考察を行う.
著者
中川 博
出版者
四條畷学園短期大学
雑誌
四條畷学園短期大学紀要 (ISSN:18811043)
巻号頁・発行日
vol.41, pp.31-38, 2008-05

わが国のマスコミは、特に新聞は捜査段階から警察発表に依拠して実名と住所などを詳報する。それによってプライバシーと人権が侵害されることが多い。人権先進国ともいうべきスウェーデンなどの北欧諸国は匿名報道であるため人権が擁護される。後半では新間改革として、夕刊廃止と日曜版の充実、と専門記者制の確立を提言した。
著者
中川 博之
出版者
日本刑法学会
雑誌
刑法雑誌 (ISSN:00220191)
巻号頁・発行日
vol.51, no.1, pp.13-27, 2011-07-30 (Released:2020-11-05)
著者
中川 博雄 伊東 潤一 岡田 昌之 岩村 直矢 今村 政信 北原 隆志 佐々木 均 室 高広
出版者
一般社団法人 日本環境感染学会
雑誌
日本環境感染学会誌 (ISSN:1882532X)
巻号頁・発行日
vol.34, no.3, pp.176-181, 2019-05-25 (Released:2019-11-25)
参考文献数
6

病棟配置された処置用の軟膏剤やクリーム剤に対して,これまでに管理方法や微生物汚染の実態を複数施設で調査した報告はない.そこで本研究では,長崎県病院薬剤師会感染制御ワーキンググループの会員施設で協力が得られた3施設を対象に,病棟配置された処置用の軟膏剤やクリーム剤の衛生管理に関する聞き取り調査および微生物汚染の実態調査を行った.さらに,病棟配置された処置用の軟膏剤やクリーム剤の開封後の使用期限について検討する目的で,基剤の異なる代表的な軟膏剤やクリーム剤に手指の常在微生物を塗布する評価法を用いて,微生物汚染までの期間を調査した.その結果,3施設いずれにおいても軟膏剤やクリーム剤の衛生管理マニュアルは整備されていなかった.また,微生物汚染の実態調査では,3施設の軟膏剤やクリーム剤128個全てで微生物汚染は認められなかった.さらに,実験による評価では,基剤の違いや防腐剤の有無に関わらず,6か月間にわたり軟膏剤やクリーム剤で微生物汚染は認められなかった.よって,処置用の軟膏剤やクリーム剤は直接素手で採取しないなどの衛生管理に注意を払えば,開封後6か月間まで使用可能であることが示唆された.
著者
中川 博貴 笹田 耕一
雑誌
情報処理学会論文誌プログラミング(PRO) (ISSN:18827802)
巻号頁・発行日
vol.5, no.4, pp.1-16, 2012-09-04

我々はオブジェクト指向スクリプト言語Rubyにおいて,マルチコアプロセッサによる並列プログラミングを効率的,かつユーザが扱いやすい形で実現することを目指し,Rubyオブジェクトのプロセス間転送・共有を行うTeleporterライブラリを開発した.既存のプロセス間通信機構でオブジェクトを転送するには,オブジェクトをバイナリ列に変換してから送信し,受信側でそれをオブジェクトに復元する必要があり,そのオーバヘッドが問題となっていた.そこでTeleporterでは通信路にプロセス間共有メモリを利用することで,オブジェクトを従来の機構よりも軽量なシリアライズ,もしくはシリアライズを行わずに転送するようにし,オーバヘッドの少ない通信を実現した.さらにプロセス間でRubyオブジェクトを安全に共有する仕組みについて設計し,実装を行った.Teleporterはユーザが手軽に利用できることを目指すため,Ruby処理系の改修を行わずにRubyの拡張ライブラリとして実装した.本稿では,開発したTeleporterの設計と実装,そしてAPIについて詳細に述べる.また,Teleporterを用いた評価結果を示し,その考察を示す.
著者
住元 宗一朗 中川 博之 田原 康之 大須賀 昭彦
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.J94-D, no.11, pp.1800-1811, 2011-11-01

近年増加したコンテンツ投稿型SNSでは日々膨大にコンテンツが増え続けるため,嗜好には合っているもののユーザが見逃してしまうようなコンテンツは少なくない.また,多くの推薦技術では精度を重視するあまり,その推薦結果に面白みがないという課題がある.本論文では,主に音楽,イラスト,詩等の創作者向けであるコンテンツ投稿型SNSにおける未知性,意外性を考慮した推薦手法について述べる.未知性に関しては,質の高いコンテンツを投稿する投稿者(有力投稿者)に注目し,コンテンツの質を確保しつつもロングテールのテール部分に属する,ユーザがまだ知らないコンテンツを推薦する.意外性に関しては,多くのコンテンツ投稿型SNSで利用されているFolksonomyを利用する.以上の二つの推薦部からなる推薦エージェントを提案し,イラスト投稿型SNSであるPixivの実データを用い,未知性,意外性に関する評価実験を実施した.その結果,推薦リストの6割に未知性,意外性のあるコンテンツが含まれ,本研究の有効性が確かめられた.
著者
中川博夫著
出版者
青簡舎
巻号頁・発行日
2014
著者
中川 博人
出版者
一般社団法人 日本建築学会
雑誌
日本建築学会技術報告集 (ISSN:13419463)
巻号頁・発行日
vol.20, no.44, pp.73-78, 2014-02-20 (Released:2014-02-20)
参考文献数
22

Thin layered element method (TLM) is an efficient way for computation of Green’s functions. However, it requires unbounded domain represented by an absorbing boundary or layer. A perfectly matched layer (PML) is one of the highest accuracy techniques to absorb outgoing waves from a bounded domain. In this paper, I apply the PML to the TLM in order to improve calculation precision of elastic wave field in a layered half-space. The accuracy of this method is examined by comparing its results with theoretical solution. It is found that the PML gives good results when compared to conventional method.
著者
中川 博雄 松田 淳一 栁原 克紀 安岡 彰 北原 隆志 佐々木 均
出版者
一般社団法人 日本環境感染学会
雑誌
日本環境感染学会誌 (ISSN:1882532X)
巻号頁・発行日
vol.26, no.1, pp.8-12, 2011 (Released:2011-04-05)
参考文献数
10
被引用文献数
1 1

消毒剤の効果の要因の1つは,微生物と薬液の接触時間に依存する.そのため,速乾性手指消毒剤のゲル製剤およびリキッド製剤をそれぞれ3 mL擦り込んだ場合,ゲル製剤の方が長い時間を要することから,ゲル製剤はリキッド製剤に比べ,少ない擦り込み量で十分な擦り込み時間と消毒効果が得られる可能性が考えられる.本研究では0.2 w/v%クロルヘキシジングルコン酸塩含有エタノールゲル製剤の擦り込み量を変えて,リキッド製剤と消毒効果を比較検討した.その結果,ゲル製剤は1 mLでリキッド製剤3 mLと同等の効果を示した.さらに16種類のゲル製剤およびリキッド製剤について,揮発による重量変化率を測定した.ゲル製剤はリキッド製剤に比べて重量変化率が低く,粘度との間に相関を示した.
著者
中川 博雄 佐々木 均 室 高広
出版者
一般社団法人 日本環境感染学会
雑誌
日本環境感染学会誌 (ISSN:1882532X)
巻号頁・発行日
vol.34, no.6, pp.277-281, 2019-11-25 (Released:2020-05-27)
参考文献数
7

注射剤は患者の組織に直接取り込まれるため,薬剤師が無菌的な環境下で調製することが望まれる.しかし,一般病棟の非無菌的な環境下で,看護師による注射剤調製が行われている施設も少なくない.そのため,注射剤の微生物汚染による医療関連感染の問題も未だに散見される.感染対策に携わる薬剤師は,自施設の注射剤調製時の無菌操作や製剤の衛生管理の整備に努めるとともに,注射剤調製の作業手順に関して監督指導を行う立場でなければならない.本稿では,薬剤師による無菌的な環境下での注射剤調製の手順を見直すとともに,看護師による非無菌的な環境下での注射剤調製に関する注意点をまとめた.
著者
大鳥 徹 井上 知美 細見 光一 中川 博之 高島 敬子 近藤 尚美 高田 亜美 伊藤 栄次 中山 隆志 和田 哲幸 石渡 俊二 前川 智弘 船上 仁範 中村 真也 窪田 愛恵 平出 敦 松山 賢治 西田 升三
出版者
日本社会薬学会
雑誌
社会薬学 (ISSN:09110585)
巻号頁・発行日
vol.35, no.2, pp.94-101, 2016-12-10 (Released:2017-02-09)
参考文献数
12

In the areas of home medical care and self-medication, the role of the pharmacist is growing, partly as a result of Japan’s aging society and the need to reduce medical costs. In response, the Kinki University Faculty of Pharmacy implemented a physical assessment practical training seminar in order to improve the physical assessment skills of practicing pharmacists. A series of questionnaires were conducted among pharmacists to investigate their perceptions of physical assessment practical training seminars. The results of the questionnaires were analyzed using Customer Satisfaction (CS) analysis and text mining. Based on a 5-point scale (1-low∼5-high), questionnaires revealed satisfaction for physical assessment practical training seminars was 4.6±0.6 (Ave.±S.D.). CS analysis revealed that the items “lectures” and “case seminars” had the highest level of satisfaction. However, items showing low levels of satisfaction were “auscultation of respiratory sounds” and “SBAR (Situation, Background, Assessment, Recommendation).” Results of text mining suggested a relationship between “physical assessment” and “difficult”. Analysis of the questionnaires showed a high level satisfaction with physical assessment practical training seminars, notably physical assessment practice methods. However, CS analysis and text mining indicate the finer techniques of physical assessment were difficult to acquire.
著者
本間 香貴 中川 博視 堀江 武 大西 宏明 金 漢龍 大西 政夫
出版者
日本作物学会
雑誌
日本作物學會紀事 (ISSN:00111848)
巻号頁・発行日
vol.68, no.1, pp.137-145, 1999-03-05
参考文献数
27
被引用文献数
4

地球環境変化に対する作物応答を明らかにするために, 高温・高CO_2濃度環境がイネ群落の蒸散とガス拡散抵抗に与える影響を調査した. CO_2濃度をそれぞれ365と700μL L^<-1>に設定した2棟の温度傾斜型CO_2濃度制御チャンバー(TGC)の各々に3温度区(実験期間内平均気温29.8, 30.4, 32.5℃)を設け, 水稲品種アキヒカリとIR36を栽培し, 実験に供試した. 各温度・CO_2濃度処理区で8月2日(幼穂形成期)から8月22日(出穂期)まで, 乾湿球温度, 群落表面温度(T_c)と純放射量を測定し, また, ミクロライシメータ法を利用して蒸発散量(E)も測定した. Eの測定値と微気象データをもとに得られた水蒸気と熱輸送に対する空気力学的拡散抵抗(r_a)は, 全処理区, 全計測期間を通じてほぼ一定値の11.7sm^<-1>で推移した. このr_a値とT_cおよび微気象データを熱収支式に代入し, Eおよび群落拡散抵抗(r_c)を求めたところ, Eの推定値とライシメータ法による実測値は, 両品種とも非常によく一致した. 両品種のr_cは全ての温度・CO_2濃度処理区において, 全天日射量が500W m^<-2>以上で最小値(r_<c,min>)に達した. 最も低い温度区では, 高CO_2濃度によって, 自然CO_2濃度環境下よりもr_<c,min>が40〜49%, T_cが1.4〜1.6℃増加し, Eが14〜16%減少した. しかし, この高CO_2濃度の影響は生育温度の上昇につれて減少した. このようなr_<c,min>の温度とCO_2濃度に対する反応は, イネのこれらの環境に対する長期の適応現象によるものと思われた。以上より, 地球の温暖化は, CO_2濃度の上昇によるイネの水利用効率の向上効果を減少させることが示唆された.
著者
岩崎 祐貴 折原 良平 清 雄一 中川 博之 田原 康之 大須賀 昭彦
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.27, 2013

近年,ブログやtwitterなどソーシャルメディアの普及により誰でも気軽に情報発信できるようになった.それに伴い頻繁に炎上が起こり,ブログの閉鎖や個人情報の特定といった被害に合うリスクが高まっている.そこで本研究では,実際に炎上したtwitterやブログ記事を収集,分析することで炎上の原因を調査した.また,今後の炎上を防ぐため,過去の炎上事例を教師データとした機械学習の適用方法を提示する