- 著者
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佐賀 聡人
牧野 宏美
佐々木 淳一
- 出版者
- 一般社団法人電子情報通信学会
- 雑誌
- 電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-情報処理 (ISSN:09151923)
- 巻号頁・発行日
- vol.77, no.8, pp.1620-1629, 1994-08-25
- 被引用文献数
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23
本論文では,ペン入力システムにおいて手書きによる直接的な図形入力ヒューマンインタフェースを実現することを目的として,ファジー理論を応用したオンライン手書き曲線同定法「ファジースプライン曲線同定法(Fuzzy Spline Curve Identifier,FSCI)」を提案している.FSCIは,手書きされた曲線の形状のみならずその書かれ方の丁寧さ加減をもファジー情報として利用することにより,その曲線が「線分」,「円」,「円孤」,「だ円」,「だ円孤」,「閉自由曲線」,「開自由曲線」の7種類の基本的な曲線プリミティブのいずれを意図して書かれたものかを推論し,かつその形状パラメータを同定する.書き手が本手法の性質を利用することにより,7種類の基本曲線プリミティブの中から自分の意図する曲線を自然な描画動作表現によって選択し,同時にその形状パラメータを直接的にシステムへ入力することが可能となる.FSCIは通常の線図形の構成要素として必要最少限の曲線プリミティブの同定を実現しており,その意味でペン入力による直接的な図形入力ヒューマンインタフェースの汎用的な要素技術と位置づけられる.