著者
奥村 明俊 石川 開 佐藤 研治
出版者
一般社団法人 言語処理学会
雑誌
自然言語処理 (ISSN:13407619)
巻号頁・発行日
vol.5, no.4, pp.77-93, 1998

クロス言語検索手法GDMAXは, 日本語入力から英語ドキュメントの検索を可能にする. GDMAXは, 対訳辞書によって入力キュエリから翻訳キュエリ候補を生成し, キュエリからそれぞれの言語のコーパスにおけるキュエリタームの共起頻度を成分とすそ共起頻度ベクトルを生成する. 入力共起頻度ベクトルと翻訳共起頻度ベクトルとの距離によって, 翻訳キュエリ候補をランキングし, 上位の英語キュエリ集合を検索キュエリとする. この手法によって, 一つの対訳だけでなく適切な複数の訳語集合を英言語キュエリとして得ることができる. ウォールストリートジャーナルやAP通信など2ギガの英語ドキュメントについて適合率と再現率で評価したところ, 理想訳と比べて約62%の精度を得て, 対訳辞書のすべての訳語候補を用いる場合と比べて12%, 機械翻訳による訳語選択と比べて6%高い精度を得ることができた.
著者
守屋 彰夫 佐藤 研 秦 剛平 月本 昭男 山我 哲雄
出版者
東京女子大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010

ヘブライ語聖書の第2 区分であるネヴィイーム(預言者)に属する 8つの書物(ヨシュア記、士師記、サムエル記、列王記、イザヤ書、エレミヤ書、エゼキエル書、十二小預言書)の本文生成過程を、主として死海文書資料、七十人訳ギリシア語聖書との照応関係と乖離・不整合に関する比較研究を通して、紀元前 3 世紀以降、紀元後 1 世紀に亘る期間について追究し、現在の欧米の学界での成果に迫る基本的理解を得ることが出来た。
著者
佐藤 研一郎 小林 収
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1064, pp.46-53, 2000-10-30

問 日本の半導体産業が直面した大型不況を尻目に、2000年3月期には早々と最高益を更新し、2001年3月期は営業利益率40%に迫る。独り勝ちの原因はどこにありますか。 答 なぜロームが名も無い抵抗器メーカーから始まって、半導体の世界でここまで来ることができたのか。僕はよくみんなに、「魚屋さんになってくれ」って言ってるんです。
著者
佐藤研著
出版者
岩波書店
巻号頁・発行日
2012
著者
梶原 景昭 望月 哲男 佐藤 研一 小山 皓一郎 天野 哲也 宮武 公夫 西部 忠 権 錫永 国広 ジョージ 越野 武
出版者
国士舘大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2000

調査研究の結果、得られた知見は以下の通りである。1.「北方」を地理的に定義するのではなく、わが国との関わりを中心に文明論的に、そして近年の国際関係、地域連繋の点から定位すると、極東ロシア、北東アジア、中央アジアを含む、北西ユーラシアの拡がりに21世紀的な意味を見出すことができる(「北方」といえば北米、スカンディナヴィア、極北、ロシア北部等を含むが、ここでは上述の積極的な定義が重要である)。2.1で定めた「北方」地域に関しては、その大半が社会主義の洗礼を受けたことも含め、ロシア語、ロシア文明のきわめて強い影響下にある(学術制度から日常生活にも到る)。3.しかしながらこうした文明・文化の状況は現在あくまでグローバル化の渦中にあり、いわゆる従来のロシア文明ととらえることは妥当でない。4.中央アジア、極東ロシアにおける韓国の存在は極めて大きい。それに反し、歴史的にはさまざまな関わりがあるもののわが国の存在感は弱い。5.上述の域内でのヒト・モノの移動は想像以上に進行している(アゼルパイジャン、チェチェン人が極東ロシアに多数移住していること、またスターリン時代の強制移住による中央アジアの朝鮮人の存在など)。6.この地域を概観すると、周辺地域である日本、韓国などの相対的な経済先進地域が北方中心域に刺激を与えているようにみえるが、こうした経済的インパクトが社会変化を支配するところまではいっていない。7.ユーラシア鉄道計画等の北方地域に関わるプロジェクトに対し、日本の関心と関与が圧倒的に少ない。
著者
月本 昭男 佐藤 研 山我 哲雄 市川 裕 澤井 義次 鎌田 繁 池澤 優 河東 仁
出版者
立教大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2007

本研究はユダヤ教,キリスト教,イスラム教における神観につき,比較宗教史的観点から、4.で述べるように、四つの側面から実証的総合研究を行った。そのうち、(1)「古代ユダヤ教における一神教成立の解明」については、下ガリラヤのテル・レヘシュ遺跡発掘調査により、古代イスラエル最初期の宗教に関する実証的なデータが発見され、成果の一部はV国際宗教史会議(トロント大学、2010年8月)および「国際ガリラヤ会議」(立教大学、2011年5月)で公表した。(2)~(4)の課題の研究成果については、以下の報告4を参照されたい。
著者
三宅 真紀 佐藤研 赤間 啓之
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告人文科学とコンピュータ(CH) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1999, no.85, pp.25-30, 1999-10-15
参考文献数
8

本論文では、聖書学の分野に、コーパス言語学的な統計的解析を用いた方法論を導入をすることを目的としている。そこで、新約聖書学において、福音書の成立上の相互関係を整合的に説明しようとする「共観福音書問題」に着目し、その最も説得的な解決法と考えられている「二資料説」について、数量化モデルを立てた。統計処理については、特異値分解(Singular Value Decomposition SVD)を基盤とするLSA (Latent Semantic Analysis)を用いて仮説を検証し、数量化モデルを用いて「二資料説」を実証した。LSAは、膨大な量のテクストを扱うのに非常に適している。また、解析ソフトウェアの開発も同時に行い、将来的に聖書学研究者の統計的研究をサポートすることを目的としている。In this paper, it is our aim to use a statistical analysis for the study of Bible. We deal with the "synoptic problem" in New Testament Studies. For the first step, a statistical model is created for the "two sources theory" which plays a important part in this problem. Then, the hypothesis is explored by a mathematical technique called Latent Semantic Analysis (LSA). This thechnique uses Singular Value Decomposition (SVD), a mathematical generalisation of factor analysis. And also it is applied to a large corpus of text. Finally the hepothesis is proved by the satistical model. In addition we develop a application applied to the statistical analysis for the study of Bible.