著者
相沢 優 和田 裕一 堀田 龍也
出版者
日本教育情報学会
雑誌
教育情報研究 (ISSN:09126732)
巻号頁・発行日
vol.33, no.1, pp.3-14, 2017 (Released:2017-09-10)
参考文献数
22
被引用文献数
2

近年,教室等において児童がICTを用いて自分の考えや意見を発表する機会が増加している.教室のICT環境や発表に用いるICTが異なれば,児童の発表に対する態度も異なる傾向を示すことが予想される.そこで,本研究では,教室のICT環境が異なる学級において,複数の発表方法についての,児童の発表に対する態度に関する質問紙調査,及びインタビューを実施した.その結果,児童は発表者としては自分の席で発表を行うことに対して積極的な態度を取り,聞き手としては教室の前で行われる発表を聞くことに対して積極的な態度を取ることが示された.また,タブレットPCが常設されている学級ではタブレットPCを用いて発表を行うこととその発表を聞くことの双方において積極的な態度を取り,常設されていない学級ではタブレットPCを用いない方法で発表を行うことに対して積極的な態度を取ることが示された.
著者
伊藤 寛子 和田 裕一
出版者
一般社団法人 日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.47, no.3, pp.346-353, 1999-09-30 (Released:2013-02-19)
参考文献数
23

本研究では, 非漢字圏日本語学習者の漢字の記憶表象の特性について, 自由放出法を用いて検討した。漢字能力が異なる外国人 (初級者, 中級者, 上級者) および口本人に, 思いついた漢字を15分間できるだけ多く書くように求め, その後, 各々の漢字の想起に用いられた手がかりが何であったかについての質問をした。この手がかりの内容を検討した結果, 初級者の漢字の記憶検索には意味手がかりよりも形態手がかりが多く用いられるが, 漢字能力の向上に伴って形態手がかりより意味手がかりのほうが多く用いられるようになることが明らかになった。この結果は, 第二言語の語彙表象と概念表象との間の直接的な結び付きの程度の変容という点から議論された。また, 日本人よりも外国人の検索において, 部首よりも小さな漢字の構成要素が形態手がかりとして用いられることが多いこと, さらに, 外国人の形態手がかりには, 書き順から考えて不自然な取り出し方をした漢字の部分があることが示された。これらのことは, 外国人の漢字の記憶には日本人とは異なる形態的記憶表象が存在することを示唆するものであると考えられる。
著者
伊藤 寛子 和田 裕一
出版者
日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.47, no.3, pp.346-353, 1999-09-30

本研究では,非漢字圏日本語学習者の漢字の記憶表象の特性について,自由放出法を用いて検討した。漢字能力が異なる外国人(初級者,中級者,上級者)および日本人に,思いついた漢字を15分間できるだけ多く書くように求め,その後,各々の漢字の想起に用いられた手がかりが何であったかについての質問をした。この手がかりの内容を検討した結果,初級者の漢字の記憶検索には意味手がかりよりも形態手がかりが多く用いられるが,漢字能力の向上に伴って形態手がかりより意味手がかりのほうが多く用いられるようになることが明ちかになった。この結果は,第二言語の語彙表象と概念表象との間の直接的な結び付きの程度の変容という点から議論された。また,日本人よりも外国人の検索において,部首よりも小さな漢字の構成要素が形態手がかりとして用いられることが多いこと,さらに,外国人の形態手がかりには,書き順から考えて不自然な取り出し方をした漢字の部分があることが示された。これらのことは,外国人の漢字の記憶には日本人とは異なる形態的記憶表象が存在することを示唆するものであると考えられる。
著者
土岐 利彦 堀口 正之 和田 裕一 矢嶋 聰 後藤 牧子 金野 多江子 伊藤 圭子 東岩井 久
出版者
特定非営利活動法人 日本臨床細胞学会
雑誌
日本臨床細胞学会雑誌 (ISSN:03871193)
巻号頁・発行日
vol.26, no.6, pp.1000-1004, 1987-11-22 (Released:2011-11-08)
参考文献数
18

頸部細胞診でclass IIIを呈した患者で, クラミジア感染症のスクリーニングを行いさらに, クラミジア陽性例の細胞像を検討し, 以下の結果を得た.1.380例中18例 (4.7%) が, EIA法でクラミジア陽性であった.2. 陽性例では, 細胞診上, central target formationや, 星雲状封入体など, クラミジア感染に特徴的とされていいる所見は全例で認められず, 細胞診のみでクラミジア感染を推定するのは困難と思われた.3. 陽性例の56%に, 細胞診または組織診上, human papillomavirus (HPV) 感染の徴候が認められた.4. 治療例13例の細胞異型は, 6例で消失したが, 7例では存続していた. 消失例6例の細胞異型は, 主として軽い化生異型であった. これに対して, 異型持続例7例中, 6例にHPV感染の徴候が存在し, このHPV感染による細胞異型は, 治療に関係なく持続していた.以上より, クラミジア感染時にみられる細胞異型は, 同じSTDとしてHPV感染を合併する場合に, 特に問題になってくると考えられる.
著者
江原暉将 沢村 英治 福島 孝博 丸山 一郎 和田 裕二 門馬 隆雄 白井 克彦
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告自然言語処理(NL) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2001, no.69, pp.121-126, 2001-07-16
被引用文献数
2

通信・放送機構で平成8年度から12年度まで実施した「視聴覚障害者向け放送ソフト制作技術の研究開発プロジェクト」の研究成果と残された課題について報告する。本プロジェクトの目的は、聴覚障害者のための字幕付きテレビ放送番組を効率的に制作するための技術基盤を確立することである。具体的な研究項目として、自動要約、自動同期、統合化システム技術がある。自動要約については、ニュース記事を対象に文字数にして70%にすることを目標にして研究を進め、「重要文抽出法」と「形態素単位文字数圧縮法」を併用して目標を達成した。自動同期については、ニュースおよびナレーション主体のドキュメンタリー番組を対象に研究し、ナレーションと背景音の比が20dB 以上の番組に対しては自動同期が可能であることを示した。統合化システム技術では、適切な点で字幕の改行・改ページを加える自動字幕画面制作技術を研究し、自動要約、自動同期とあわせて自動字幕制作システム実証モデルを構築した。本実証モデルを用いて評価実験を行い、性能評価を行うと共に実用化のための課題を明らかにした。Telecommunication Advancement Organization of Japan proceeds "Research Project for TV Production for the Seeing and Hearing Impaired" from 1995 to 2001. The purpose of the project is to establish the technologies of producing closed captions for hearing impaired people on TV programs efficiently. We have three research issues in the project: automatic text summarization, automatic synchronization with speech and captions and system engineering. Automatic text summarization summarizes Japanese news text to 70% volume. Important sentence extraction, morphem-based text shortening and bunsetsu-based text shortening are used. Automatic synchronization uses HMM-based word spotter and DP-based synchronizing point search. The method can be applicable to news and narration programs in which signal strength ratio between speech and background sound is more than 20dB. System engineering research results automatic changing method of new page and new line at a point easy to read. We integrate these elementary technologies to the automatic captioning system and evaluate it by caption creators and end users. From this evaluation experiments, we can know the system performance and future research issues.
著者
和田 裕文
出版者
物性研究刊行会
雑誌
物性研究 (ISSN:05252997)
巻号頁・発行日
vol.62, no.6, pp.717-731, 1994-09-20

この論文は国立情報学研究所の電子図書館事業により電子化されました。
著者
大和田 裕
出版者
日経BP社
雑誌
日経systems (ISSN:18811620)
巻号頁・発行日
no.231, pp.48-53, 2012-07

大和田 裕 情報処理推進機構(IPA) 技術本部 ソフトウェア・エンジニアリング・センター(SEC) エンタプライズ系プロジェクト 研究員 高い品質や新技術へのチャレンジを求められるが、予算も工期もギリギリで余裕はない。そんな難しいプロジェクトが増えるに伴い、プロジェクトマネジャー/プロジェクトリーダー(以下プロマネ)には、緻密なマネジメントが求められてい…
著者
平野 勝也 和田 裕一 森田 直子
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

本研究により,街並みメッセージが,場所単独のイメージのみ成らず.係留効果を通じて,場所が展開する場合において,大きく場所のイメージに影響することも明らかにした.そのことにより,既に明らかになっている場所単独のイメージと,表通りから裏通りに入ると言ったような場面展開のパタン整理を,様々な繁華街において調査を実施することを通じて,繁華街を創り上げていくデザインボキャブラリーとしての取り纏められた.