著者
志水 宏吉 棚田 洋平 知念 渉 西田 芳正 林嵜 和彦 二羽 泰子 山本 晃輔 榎井 縁 内田 龍史 石川 朝子 高田 一宏 園山 大祐 堀家 由妃代
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2020-04-01

本研究の目的は、「マイノリティ集団に対する排除と包摂」という視点から、現代日本の学校教育システムが有する制度的・組織的特性とそこから生じる諸課題を把握し、その改革・改善の方途を探ることにある。そのために、「被差別部落の人々」「外国人」「障害者」「貧困層」という4つのマイノリティ集団を設定し、彼らに対する教育の場における排除を、1)彼らの教育機会の現状、2)それに対する当事者の経験や評価の2側面から把握する。
著者
園山 大祐 小山 晶子 丸山 英樹 林 寛平 二井 紀美子 島埜内 恵 池田 賢市 菊地 かおり 有江 ディアナ 見原 礼子 辻野 けんま 本所 恵 布川 あゆみ 斎藤 里美 中田 麗子 福田 紗耶香
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2019-04-01

第1にEUの教育政策目標に対して各国の予防、介入、補償がどこまで達成されているか明らかにした上で、第2にセカンド・チャンス教育およびノンフォーマル教育にみるグッド・プラクティス校を中心に質的調査を経年比較する。これらを通じて、公教育における課程主義による資格取得を目指す欧州と、就学義務によって卒業資格を目指す日本との比較から、教育と職業訓練の学校教育化のメリットと、学校嫌悪、不登校、不本意入学による進路変更や中退問題等にみる学校教育化のデメリットとノンフォーマル教育のメリットについて検討する。
著者
園山 大祐
出版者
大阪大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2014-04-01

すでに先行研究によってフランスの80年代からの中等教育の大衆化がすべての階層に等しく作用して来なかったことは明らかにされている。こうした一連の研究は、階層格差や性別は進路決定過程において生み出されていること、特に進路研究では、庶民階層において生徒や保護者が希望する進路と学校側の提供する選択には「ズレ」があること、そして複数回の留年による学業失敗が特徴としてあげられている。ゆえに、留年制度に十分な教育効果がみられないことが明らかとなっている。
著者
古沢 常雄 池田 賢市 板倉 裕治 岩崎 久美子 岩橋 恵子 上原 秀一 小林 純子 園山 大祐 高津 芳則 高橋 洋行 夏目 達也 藤井 穂高 堀内 達夫 小野田 正利 藤井 佐知子
出版者
法政大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010

本研究は、学業失敗や無資格離学、失業など我が国と共通の様々な教育問題を抱えるフランスにおいて、社会統合と公教育の再構築に向けたキャリア教育の取り組みがどのように行われているかを、全教育段階を対象に総合的に明らかにした。フランスでは、我が国のキャリア教育(英語のCareerEducation)に相当する概念はほとんど用いられていないが、先進諸国においてキャリア教育が必要とされる社会的背景を共有しており、フランスにおいてキャリア教育と呼びうる様々な教育活動が義務教育、後期中等教育及び社会教育・継続教育の分野でどのように実際に展開されているのかを総合的に明らかにした。
著者
古沢 常雄 岩橋 恵子 小野田 正利 夏目 達也 藤井 佐知子 池田 賢市 服部 憲児 小澤 浩明 上原 秀一 園山 大祐 藤井 穂高
出版者
法政大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

本研究は、学習者が学校教育の主流から排除されるメカニズムに注目する。すなわち、早期離学者、進路変更を余儀なくされる生徒たち、高等教育における中退、などに焦点を当てている。こうした学校「内部から排除」するメカニズムに対して制度的にどのように包摂が可能か検討し、具体的な対策として郊外における優先教育の試み、障害児の包摂に向けた取組、学校ガバナンスの方法、高等教育における学業継続支援策や社会経験認定制度の整備、余暇センターの活動など現地調査をもとに考察を行った。
著者
園山 大祐
出版者
大分大学教育福祉科学部
雑誌
大分大学教育福祉科学部研究紀要 (ISSN:13450875)
巻号頁・発行日
vol.30, no.1, pp.59-70, 2008-04

ここでは,フランスにおける子どもの貧困について,その実態と,教育結果について考察する。どのような家庭生活環境に育っ子どもが,いかなる教育結果を導くかについて,その相関について分析する。その結果,17歳の無資格者は,おおよそ同年齢層の4%を占め,うち30%が10分の1###の収入層に属することが判明した。また,その家庭的特徴には,ひとり親世帯,移民,劣悪な住宅事情などが連鎖していることが明らかとなった。こうした子どもの貧困との闘いは,社会正義という観点からも重要で,社会的###結束(cohsion sociale)の進展のためにも大きな課題である.###This paper has two objectives. The first is to discuss the major issues involved in defining and measuring the situation of child poverty in France. The second objective is to clarify the correlation between poverty and low school attainment.###An important challenge in reversing this trend concerns the need to develop a clear definition of child poverty for public policy ln specific territory as "Banlieue" and to set a feasible and credible targets as a public support programme to reduce social poverty.