著者
牛島 一成 志村 正子 渡辺 裕晃 山中 隆夫
出版者
一般社団法人 日本心身医学会
雑誌
心身医学 (ISSN:03850307)
巻号頁・発行日
vol.38, no.4, pp.259-266, 1998-04-01 (Released:2017-08-01)
参考文献数
14
被引用文献数
2

1994年度と1995年度に, 大学の公開講座として運動不足気味の一般市民向けに「体と心にエアロビクス教室」を実施し, その参加者(男性2名, 女性26名, 計28名)を対象に数種の有酸素運動を約2カ月間にわたって, 1回1.5時間程度, 週2回のペースで行って, 心身への長期的影響および短期的精神影響を検討した.長期的精神影響としては, SDSおよびSTAI-Tの著明な低下が認められた.1995年度のみ実施したCMIにおいても身体的自覚症および精神的自覚症の低下傾向, 精神的自覚症のうちの抑うつおよび不安項目群での低下傾向が認められた.これらより, 習慣的で長期的な有酸素運動の実施がメンタルヘルスを考えるうえで大変重要であると思われた.しかし, 性格・行動型である自己抑制傾向, 「いい子」度, タイプA傾向およびI型(情緒不安定内向)傾向には変化が認められなかった.基礎体力では, 2カ月の運動後に無酸素性作業能力のみが増加していた.運動種目ごとにSTAI-S, POMS, Nowiis気分評定表を用いて短期的精神影響を検討したところ, 愉快さ, 活動性, 社会的愛情および活力・積極性はいずれの運動種目でも増加する方向へと変化し, STAI-S, POMSのTMDおよび混乱・物おじはいずれも低下する方向へと変化していた.これらの結果は, メンタルヘルスを目的とした運動処方の可能性を示唆する.
著者
山中 隆嗣 渡辺 愛子 中塚 伸一 庄田 裕紀子
出版者
日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会
雑誌
皮膚の科学 (ISSN:13471813)
巻号頁・発行日
vol.9, no.1, pp.82-86, 2010-02-28 (Released:2011-04-26)
参考文献数
17
被引用文献数
1

58歳,男性。17年ほど前より右大腿部に移動性の皮下腫瘤を自覚し,夏には鶏卵大まで増大し,冬には縮小していた。その特異な症状より寄生虫感染を疑った。摘出前に超音波検査を施行し,摘出時には生きた虫体を観察することができた。病理組織学的には,脂肪組織内に好酸性の外被に覆われた粗な内部構造を有する虫体と,軽度の好酸球浸潤を伴う肉芽腫反応を認める結節が確認され,ELISA 法の結果から,17年という比較的長期間寄生したマンソン孤虫症と診断した。
著者
増田 彰則 山中 隆夫 武井 美智子 平川 忠敏 志村 正子 古賀 靖之 鄭 忠和
出版者
一般社団法人 日本心身医学会
雑誌
心身医学 (ISSN:03850307)
巻号頁・発行日
vol.44, no.12, pp.903-909, 2004-12-01 (Released:2017-08-01)
参考文献数
9
被引用文献数
1

子どもからみた家族機能が, 心身症の発症, 学校での適応, 思春期の精神面や生きる喜びに与える影響について検討した. その結果, 家族機能不良群は, 心身症の発症の相対危険度が良好群に比べ2倍であった. 小学, 中学時代にいじめを受けた者は2倍, しばしば学校を休んだ者が3倍高かった. 思春期になると一入こもるようになった, 他人の視線が気になる, 自己主張ができない, 人間関係をうまくつくれないと答えた者が約2倍高かった. さらに, 人を信用できない者は約5倍, 誰も相談相手がいない者は良好群に比べ相対危険度が3倍高く, 自分が必要とされていない, 生きる喜びがないと答えた者も約4倍高かった. 家族機能は, 心身症の発症のみならず, 学校適応や思春期の精神面, 生きる喜びにも影響を及ぼしていることがわかった.
著者
山中隆広 湯本高行 新居学 佐藤邦弘
雑誌
研究報告システムソフトウェアとオペレーティング・システム(OS)
巻号頁・発行日
vol.2014, no.12, pp.1-8, 2014-11-11

近年,情報検索におけるシステム向上により,入力したクエリに対して一般的に知られている情報を入手することは簡単である.しかし,一般的な情報ばかりでは既知の情報ばかりが推薦されてしまう問題がある.本研究では,クエリに関係し,かつ一般的にあまり知られていない情報,つまり希少な情報を推薦することを目的とする.手法として,クエリのカテゴリ推定を行い,ユーザが選択したカテゴリを用いて,クエリに関係するおおまかな文書集合を抽出する.その文書集合で所属確率と非典型度の二つの指標を組み合わせて希少なWebページの推薦を行う.それぞれの指標の算出には確率モデルを使用する.その結果,クエリに対して同義語のカテゴリでは平均適合率が 0.81 であった.
著者
増田 彰則 出口 大輔 山中 隆夫 黒木 敦朗 黒木 克郎 鄭 忠和
出版者
一般社団法人日本心身医学会
雑誌
心身医学 (ISSN:03850307)
巻号頁・発行日
vol.42, no.8, pp.521-528, 2002-08-01
被引用文献数
1

内科治療中に急性増悪し,手術適応と診断された難治性潰瘍性大腸炎患者に心身医学的治療を併用した結果,寛解し社会復帰した.自律訓練法,指尖皮膚温度のバイオフィードバックによる心身のリラクゼーションと自ら前向きに治療に取り組むようになったことが病態の改善に効果的に作用したと考えられた.内科的治療が奏効しない急性増悪例に対して,心身医学的治療を併用することは有用であると思われる.
著者
木村 拓哉 馬場 里英 岡部 太郎 藤井 遼 皆川 裕祐 藤田 健亮 角谷 隆史 加茂 徹郎 高井 千尋 山田 宗 鯉沼 俊貴 萩原 祥弘 三角 香世 小林 孝臣 山中 隆広 髙橋 秀徳 小村 賢祥 荒井 大輔 長尾 元太 小西 駿一郎 神元 繁信 仲地 一郎 小倉 崇以
出版者
一般社団法人 日本感染症学会
雑誌
感染症学雑誌 (ISSN:03875911)
巻号頁・発行日
vol.95, no.2, pp.147-152, 2021-03-20 (Released:2021-10-02)
参考文献数
13

A preliminary report from a global study showed that remdesivir, a nucleoside analog pro-drug that was originally developed as a therapeutic drug against Ebola virus, may exert clinical efficacy in cases of COVID-19, by shortening the time to recovery. We had the opportunity to use this new drug in the treatment of 7 COVID-19 patients with respiratory failure.
著者
山中 隆 鹿嶋 雅之 佐藤 公則 渡邊 睦 緒方 淳
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会論文誌C(電子・情報・システム部門誌) (ISSN:03854221)
巻号頁・発行日
vol.129, no.5, pp.792-799, 2009-05-01 (Released:2009-05-01)
参考文献数
11

Many researches have been done as for outdoor scene recognition by analyzing optical flow information. However, a practical driver-oriented system has not been proposed yet that notices the “Risk degree” when multiple obstacles exist, such as, parking cars and pedestrians. This article presents a new method to detect stand still obstacles using the “model flow” corresponding to optical flow field where there is no obstacle. The model flow is calculated using the knowledge as for navigation environments. Standard Points which are regularly set on image coordinates are transformed to Environment Points on road plane using several parameters such as, steering angle and camera tilt angle. Stand still objects are automatically detected by analyzing the difference between a model flow field and a real optical flow field which is acquired by an in-vehicle camera image. The algorithms have been installed in a desktop PC by Microsoft Visual C++6.0 programs. Experimental results by several kinds of outdoor scenes have shown the effectiveness of the proposed method. Total detection ratio is 91.0% and that in Dangerous case is 100%.
著者
山中 隆吉 西村 芳一
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会技術報告 (ISSN:03864227)
巻号頁・発行日
vol.15, no.53, pp.25-30, 1991-09-27

日本テレビは, 世界陸上におけるホストブロードキャスターとして世界中の放送局に国際映像を送り出す責務を負うことになったが.今回ゴール延長線上に新開発のゴール判定カメラを設置し, ゴールした選手を瞬時に映像化し, 世界で初めてテレビ放映した.