著者
山谷 清志
出版者
岩手県立大学総合政策学会
雑誌
総合政策 = Journal of policy studies (ISSN:13446347)
巻号頁・発行日
vol.1, no.2, pp.155-172, 1999-07-31

地方分権が進む中、理論的には自治体政策の形成と立案、そして決定において地方議会の役割が非常に期待されている。しかし、現実には地方議会不要論、それをトーンダウンした形の「議員定数削減」論、あるいは直接民主主義的な住民投票条例制定を求める運動が、各地に出てきている。それは地域における代議制デモクラシーの機能不全に失望したからである。しかし、地域から代議制デモクラシーを無くすることは不可能であり、また望ましくもない。ここに求められるのは、地方議会の改革である。そして、それは地方議会が実現すべき三つの価値、すなわち議会のアカウンタビリティ、レスポンシビリティ、レスポンシヴネスの価値を実現する方向の改革になるはずである。In Japan, municipal and prefecturel assemblies have been weak (since 1947),while governors and mayors have been strong. First, assemblies are not able tomake and evaluate policy, because of poor knowledge of skills and the policies themselves. Second, most assemblymen/women believe that their elections is only an advertisement of their personal character, not policy. As a result, the elections of local assemblies become noisy shows or 'popularity votes'. Citizens can't chose the policy programs that they need. Maybe decentralization in Japan means that local governments should make, implement and evaluate policies and programs. The key to decentralization is how assemblies get the abilities and possibilities for policy making and evaluation capabilities.
著者
足立 幸男 飯尾 潤 細野 助博 縣 公一郎 長谷川 公一 田中 田中 小池 洋次 山谷 清志 金井 利之 田中 秀明 鈴木 崇弘 渡邉 聡 宇佐美 誠 土山 希美枝 秋吉 貴雄 佐野 亘 蒔田 純 清水 美香
出版者
京都産業大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011-04-01

本研究プロジェクトによって以下の点が明らかとなった。日本政府はこれまで政策改善に向けた努力を疎かにしてきたわけではない(職員の政策能力向上に向けた施策の展開、省庁付属の政策研究機関および議員の政策立案作業支援のための機関の設置、審議会の透明化・民主化など)。大学もまた公共政策プログラムを矢継ぎ早に開設してきた。にもかかわらず、政策分析はいまだ独立したプロフェッションとして確立されておらず、その活用もごく限られたレベルに留まっている。我々は、政策分析の質を向上し、より良い政策の決定・実施の可能性をどうすれば高めることができるかについて、いくつかの具体的方策を確認することができた。
著者
足立 幸男 竹下 賢 坪郷 實 松下 和夫 山谷 清志 長峯 純一 大山 耕輔 宇佐美 誠 佐野 亘 高津 融男 窪田 好男 青山 公三 小松崎 俊作 飯尾 潤 飯尾 潤 立岡 浩 焦 従勉
出版者
関西大学
雑誌
特定領域研究
巻号頁・発行日
2006

環境ガバナンスを支える民主主義の理念と制度について検討をおこない、その結果、以下の点が明らかとなった。第一に、適切な環境ガバナンスを実現するには、将来世代の利害に配慮した民主主義の理念や制度のあり方を生み出す必要がある。第二に、政治的境界と生態系の境界はしばしば一致しないため、そうした状況のもとでも適切な環境ガバナンスが実現されるような制度的工夫(いわゆるガバナンス的なもの)が必要となるとともに、民主主義の理解そのものを変えていく必要があること。第三に、民主主義における専門家の役割を適切に位置づけるためにこそ、討議や熟議の要素を民主主義に取り込む必要があるとともに、そうした方向に向けた、民主主義の理念の再構築が必要であること。第四に、民主主義を通じた意識向上こそが、長い目でみれば、環境ガバナンスを成功させる決定的に重要な要因であること、また同時に、それを支える教育も必要であること。以上が本プロジェクトの研究成果の概要である。