著者
加國 尚志 北尾 宏之 榊原 哲也 古荘 真敬 村井 則夫 吉川 孝 村上 靖彦 川瀬 雅也 神田 大輔 谷 徹 野間 俊一 佐藤 勇一 田邉 正俊 田口 茂 伊勢 俊彦 小林 琢自 浜渦 辰二 和田 渡 亀井 大輔 池田 裕輔 廣瀬 浩司 林 芳紀 青柳 雅文 松葉 祥一
出版者
立命館大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2014-04-01

2017年度は講演会、ワークショップを開催することができた。講演会、ワークショップについては、マーティン・ジェイ氏(カリフォルニア大学名誉教授)を招聘し、本共同研究研究分担者が翻訳した『うつむく眼』(The Downcast Eyes)について、ワークショップと講演会を開催した。ワークショップでは同書の翻訳を担当した研究分担者6名(亀井大輔氏、青柳雅文氏、佐藤勇一氏、神田大輔氏、小林琢自氏、田邉正俊氏)がそれぞれの視点から同書について発表を行い、ジェイ氏がそれに意見を述べ、討議を行った。また講演会ではジェイ氏は西洋の視覚文化と東洋の視覚文化とを比較考察し、「間文化性」と「視覚」について共同研究を行ってきた本共同研究にとって大きな寄与をもたらした。同じく2017年度には、共同研究の年度別研究テーマである「倫理」について考察するために、共同研究のテーマを「水俣」として、ワークショップを行った。研究分担者の吉川孝氏がコーディネーターを務め、発表者として福永真弓氏(東京大学)、佐藤靜氏(大阪樟蔭女子大学)が発表を行った。このワークショップにより、「水俣」という具体的な事件から、「実践」についての現象学的倫理を考察する可能性が開かれた。これらの研究に加え、研究分担者による研究も進捗し、著書 本、論文 本、学会発表 本が成果公表され、共同研究の成果を挙げることができた。また本共同研究が二年前に行ったワークショップの論文を『立命館大学人文科学研究』(立命館大学人文科学研究所発行)に掲載することができた。
著者
池 晶子 山本 紗由美 川瀬 雅也
出版者
一般社団法人 日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.49, no.1, pp.74-81, 2016 (Released:2016-03-01)
参考文献数
8
被引用文献数
3

水道水の水質は,原水である河川水,地下水,湧水の質を反映する。なかでも含有ミネラル成分濃度や硬度は水道水の味に多様性を与えているとの報告がある。本研究では水道水に比較的高濃度に含まれるNa, Ca, K, Mg, Siの濃度およびpHやTOCなどの物性をもとに国内の20か所の水道水を主成分分析にて分類し,判別分析により味の評価結果との関連性を調べた。その結果,水道水は地域ごとに似かよった水質特性を示し,水道水の取水地の地表水,地下水の別に共通する特徴が見られた。また,Si濃度やCa濃度が低いグループには,地表水が多く,味の評価の高いものが多く含まれていた。さらに,判別分析ではSi濃度,Ca濃度,pHの判別係数が高く,主成分分析での結果と矛盾しなかった。
著者
山川 純次 川瀬 雅也 斎藤 直
出版者
日本鉱物科学会
雑誌
日本鉱物科学会年会講演要旨集
巻号頁・発行日
vol.2010, pp.236-236, 2010

β-ウラノフェン, Ca(UO2)2(SiO3OH2)·5H2O は産出が稀な含水カルシウムウラン珪酸塩鉱物で,ウランに富む鉱物の酸化により生成すると考えられている。今回,鳥取県東伯郡湯梨浜町方面(かたも)に存在した東郷鉱山方面坑道(1966 年閉鎖)の内壁から1961 年(昭和36 年)4 月に採集されたサンプルについてエネルギー分散γ線スペクトルを測定し核種を同定したので報告する。γ線スペクトルの測定には,大阪大学ラジオアイソトープ総合センター豊中分館・測定室に設置されているγ線スペクトル測定装置を使用した。得られたγ線スペクトルの解析を定性的に行い試料中の放射性核種の同定を行った。その結果,238U 系列の核種のみが同定された。今後はこの試料の化学組成,IR スペクトル吸収特性,結晶構造などを検討し,東郷鉱山産β-ウラノフェンの鉱物学的特徴を検討して行きたい。
著者
廣谷 芳彦 八十 永理 的場 俊哉 池田 賢二 恩田 光子 川瀬 雅也 名徳 倫明
出版者
一般社団法人日本医療薬学会
雑誌
医療薬学 (ISSN:1346342X)
巻号頁・発行日
vol.38, no.6, pp.371-378, 2012-06-10 (Released:2013-06-12)
参考文献数
6
被引用文献数
5 11

To clarify the issues involved in the promotion of pharmacists’ participation in home medical care, we performed a questionnaire survey on the implementation situation of home medical care and pharmacists’ attitudes and opinions in community pharmacies. We mailed a questionnaire to 715 community pharmacies in July 2010. The pharmacists’ attitudes and opinions were validated through text mining. 78.3% of community pharmacies were requested to visit a patient’s home and provide a pharmaceutical service, but only 53.0% of these visits were made. In many pharmacies, an average of 2.3 pharmacists provided care to within 5 patients and visited the patient’s homes twice a month. Meanwhile, 27.7% of the pharmacies delivered prescription medicines to nursing facilities, and of these, only 19.8% of the pharmacies provided instructions regarding pharmaceutical care. Only 9.1% of the pharmacists participated in training workshops related to home medical care. 48.4% of the pharmacists recognized that they had to provide pharmaceutical care visits for patients coming to their pharmacies. Only 3.7% of the pharmacists participated in joint directions at the time of hospital discharge. Results of text mining showed the need for pharmaceutical care visits for patients with poor compliance, those who found it difficult to go to the pharmacy or had dementia, and the elderly living alone. Also, the patients and other homecare staff felt the necessity for pharmacists to provide pharmaceutical care in the patient’s home. In conclusion, in order to promote home medical care, inhibitory factors such as lack of pharmacists’ manpower and cooperation with home care staff, and insufficient provision of training workshops for home medical care need to be tackled.
著者
高橋 京子 川瀬 雅也 東 由子 廣川 和花 宮久保 圭祐 江口 太郎 原田 和生 村田 路人
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010

博物学的生薬資料並びに医療文化財に基づくプロファイル情報は、実地臨床使用の根拠を有し、伝統医療の国際化に伴う材料天然物の有効性・安全性・均一性を担保できる標準化インデックスであることを示唆した。江戸・享保期の薬種国産化政策の実践例として育種・栽培されてきた大和芍薬を対象に、網羅的元素分析(メタロミクス解析)とγ線を利用したメスバウワー効果測定法を構築し、原料生薬の品質が漢方薬(当帰芍薬散)の臨床効果に反映することを明らかにした。