著者
柿内 秀樹
出版者
一般社団法人 日本原子力学会
雑誌
日本原子力学会誌ATOMOΣ (ISSN:18822606)
巻号頁・発行日
vol.60, no.9, pp.537-541, 2018 (Released:2020-04-02)
参考文献数
13
被引用文献数
4 3

環境中には天然起源のトリチウムと人為起源のトリチウムが存在する。まずトリチウムの基礎的な知見を整理するとともに人為起源のこれまでのトリチウムについて概観する。またトリチウムは水素の同位体であるため,環境中に広く分布している。この環境中のトリチウムを分析するための手法について現状を紹介する。
著者
辻 澄子 藤原 香里 柿内 雅 柴田 正 内堀(長谷) 幸子 古山 みゆき 兼田 登 尾田 美子 藤原 一也 鈴木 宏 伊藤 誉志男
出版者
公益社団法人 日本食品衛生学会
雑誌
食品衛生学雑誌 (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.34, no.4, pp.303-313_1, 1993-08-05 (Released:2009-12-11)
参考文献数
25
被引用文献数
1 1 3

生鮮及び加工食品合計213種類 (864検体) について, 呈色陽性物質を除去して亜硫酸量 (SO2として) を算出する改良ランキン-比色法を用いて, 亜硫酸の天然由来含有量を測定した. 生鮮食品中の亜硫酸の天然由来含有量が多いものの大部分は含硫化合物を含有する食品であり, 10mg/kg以上含んでいるものはワケギ, 小玉ネギ, 白ネギ, 青ネギ, 玉ネギであった. それ以外のものは, いずれも5.0mg/kg以下であった. 加工食品中の亜硫酸の天然由来含有量は生鮮食品に比べて低く, すべて10mg/kg以下であった.
著者
柿内 梨那 阿井 隆之介 堀内 雄太 朝倉 宏 中馬 猛久
出版者
日本食品微生物学会
雑誌
日本食品微生物学会雑誌 (ISSN:13408267)
巻号頁・発行日
vol.36, no.2, pp.105-109, 2019-06-30 (Released:2019-07-01)
参考文献数
13
被引用文献数
1 1

Chicken-sashimi is a heat-seared poultry meat dish firmly established in the food culture of Kagoshima. It is now becoming widely consumed across Japan. The chicken-sashimi supplied in Kagoshima is heat-seared following carcass chilling, whereas that supplied in other regions is processed without heat-searing. Mounting epidemiological data has shown associations between non-heated-seared chicken-sashimi and Campylobacter food poisoning in most metropolitan areas, whereas chicken-sashimi-related food poisoning is rare in Kagoshima. We thus aimed to investigate the process-by-process (de-feathering, chilling, and heat-searing) dynamics of Campylobacter and fecal indicator bacterial levels in the production of chicken-sashimi from slaughtered birds at a poultry processing plant in Kagoshima. We examined 30 chicken-carcasses, and Campylobacter was detected in small quantities on the 5 samples of carcass surface after de-feathering, but was not detected in any swabs taken after chilling. E. coli and coliform were not detected, and general bacterial counts were held below 0.9 cfu/g after heat-searing, indicating that cauterization by heat-searing effectively reduced microbiological contamination of the chicken meat. This is the first report on a hygiene control strategy for chicken-sashimi, describing microbiological dynamics. Our data suggests that thorough treatment at each process enables the safe supply of chicken-sashimi for minimized risk of human infection.
著者
網田 克明 柿内 久弥
出版者
日本森林学会
雑誌
森林科学 (ISSN:09171908)
巻号頁・発行日
vol.86, pp.34-35, 2019-06-01 (Released:2019-07-09)
参考文献数
7
著者
今田 省吾 柿内 秀樹 大塚 良仁 川端 一史 藤井 正典 佐藤 雄飛 綾部 慈子 久松 俊一
出版者
日本森林学会
雑誌
日本森林学会大会発表データベース
巻号頁・発行日
vol.130, 2019

<p>海岸林樹木による霧水の吸収とその樹体内分配を明らかにするために、重水素をトレーサーとして、クロマツの2年生ポット苗への霧水散布実験を行った。実験に際して、灌水停止によりポット内の土壌深さ0–5 cmの土壌水分量をそれぞれ0.38、0.18及び0.14 cm<sup>3</sup> cm<sup>–3</sup>に変化させた、対照区、中湿区及び少湿区を作製し、土壌をプラスチック袋で被覆したポット苗試料を人工気象器内で霧にばく露した。霧の発生には超音波加湿器を用い、15%重水を用いて1時間ばく露した後に、試料をガラス室に移し、48時間後に葉、枝及び根並びに土壌を採取した。植物及び土壌試料中の自由水を減圧乾燥法により採取し、それらの重水素濃度を測定した。自由水重水素濃度(FWD)は、全処理区で葉>枝>根の順に下がる傾向が見られ、葉及び枝のFWDは、対照区と比較して中湿区及び少湿区で明らかに高かった。一方、根のFWDは、対照区及び中湿区と比べて少湿区で高く、加えて、土壌中FWDにも上昇傾向が見られた。以上より、霧水として供給した水分の樹木地上部からの吸収及び根への分配が確認されるとともに、少湿区では霧水の根から土壌への滲出が示唆された。</p>