著者
朝倉 優子 清田 隆毅 杉浦 宏季 出村 慎一
出版者
日本体育測定評価学会
雑誌
体育測定評価研究 (ISSN:13471309)
巻号頁・発行日
vol.16, pp.35-42, 2017-03-31 (Released:2017-08-03)
参考文献数
32

Physical fitness of elementary school children has reportedly decreased over the past few years, physical fitness of present-day children who exercise regularly may not necessarily be inferior to that of the children in the past. This study aimed to examine the secular trend and sex differences in physique, muscular strength, and flexibility in 9–10-year-old children who took part in swimming practice and training at a swimming sport club. The participants were divided into the past group (1996–1998) comprising 601 persons (boy: n = 251, girl: n = 350) and the modern group (2010–2012) comprising 456 persons (boy: n = 201, girl: n = 255). In conclusion, the physique of elementary school children regularly attending the swimming sport club did not show marked time period and sex differences. Muscular strength was superior in the present-day children and ankle mobility was superior in the past children. In addition, marked sex differences in muscle strength and flexibility, except for trunk flexion, were not found in both periods.
著者
京川 裕之 清田 隆 近藤 康人 小長井 一男
出版者
公益社団法人 地盤工学会
雑誌
地盤工学ジャーナル (ISSN:18806341)
巻号頁・発行日
vol.7, no.1, pp.265-273, 2012 (Released:2012-03-28)
参考文献数
21
被引用文献数
8 3

東北地方太平洋沖地震によって埋立地の大部分が液状化した千葉県浦安市において,著者らは地震発生直後から航空レーザ測量,粒度分析,SWS試験などを行い,液状化による地盤の変動を継続的にかつ定量的に把握してきた。これらの調査より,(1) 浦安市の埋立地では地盤沈下が広範囲に生じており,その沈下量の分布は家屋・ライフラインの被害と対応している。(2) 同時期の埋立地(未改良地区)で,被害程度が大きく異なる場所がある。(3) 広範囲に採取した噴砂の粒度およびSPT試料の粒度は,大量の噴砂と再液状化が確認されているニュージーランド・クライストチャーチのケースと非常に似通っている。(4) 液状化により地盤の貫入抵抗は大きく低下し,その後2ヶ月程度で強度は回復・安定するが依然として低い値を示している。本稿では以上の知見より,同地区の再液状化の可能性についても検討する。
著者
清田 隆 京川 裕之
出版者
東京大学生産技術研究所
雑誌
生産研究 (ISSN:0037105X)
巻号頁・発行日
vol.63, no.6, pp.709-715, 2011 (Released:2011-12-27)
参考文献数
2

2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震(Mw 9.0)による東日本大震災では,宅地造成地において地震動による地盤の変状が多数発生し,人命・家屋に損害を与えた.いずれの造成地でも谷埋め盛土が行われた箇所に被害が集中する傾向にあった.ここでは,比較的被害の大きかった宮城県内の造成地の被害事例を報告する.また,1978年宮城県沖地震後に施工された対策工の効果についても言及する.[本要旨はPDFには含まれない]
著者
水野 康 国井 実 清田 隆毅 小野 茂之 駒田 陽子 白川 修一郎
出版者
The Japanese Society of Physical Fitness and Sports Medicine
雑誌
体力科学 (ISSN:0039906X)
巻号頁・発行日
vol.53, no.5, pp.527-536, 2004-10-01 (Released:2010-09-30)
参考文献数
34
被引用文献数
8 6

The present study performed a cross-sectional survey to investigate sleep habits and sleep health in Japanese women aged 40 to 69 years with and without a habit of exercise. A standardized questionnaire evaluating sleep was administered to two subject groups. One was the “exercise group” who habitually performed aerobic exercise at mild to moderate intensity with a frequency of ≥2 times/week and duration of ≥30 minutes/one session (n=207) . The other was the age-matched “non-exercise group” who had no exercise habit (n=567) . Two-way ANOVA was employed for com paring the two subject groups and examining the effects of exercise on aging. Regarding sleep habits, as bed time significantly advanced with advancing age, sleep habits (bed time, waking time and sleep duration) were significantly more regular in the exercise group than in the non-exercise group. Concerning independent sleep health risk factors consisting of sleep initiation, sleep maintenance, sleep apnea, parasomnia, and waking-up, the factor score for sleep maintenance significantly deteriorated with advancing age; and was significantly better in the exercise group than in the non-exercise group. These results suggest that an exercise habit may improve sleep health in middle-aged and older Japanese women among which a higher prevalence of sleep problems has been reported.
著者
清田 隆之
出版者
医学書院
雑誌
精神看護 (ISSN:13432761)
巻号頁・発行日
vol.17, no.5, pp.84-88, 2014-09-15

前回(5月号)は、我々の自己紹介をさせていただきました。桃山商事とは、女性の恋愛相談に複数の男子が無償で乗りつつ、そこで聞かせてもらったお話を書いたりしゃべったりする「恋バナ収集ユニット」です。恋愛相談に乗る際は「とにかく聞く」「彼氏を悪く言わない」「別れさせようとしない」を原則に、なんとか相談者さんに元気になってもらうよう努めるのが基本ルールです。 そんな活動紹介をさせていただいたところ、編集さんや読者さんから「ホンマかいな! 無償で話を聞くなんて……」「いろいろ危険な目にあっているのでは?」「下心とかないの?」「やっぱり恋愛に発展するでしょ?」など、さまざまな疑問が噴出。どうやら我々がやっている活動は、精神看護の仕事にかかわる方々からしたら、何かとあやしい活動に映るようなのです。
著者
池田 隆明 小長井 一男 清田 隆
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集A1(構造・地震工学)
巻号頁・発行日
vol.73, no.4, pp.I_970-I_980, 2017

2016年熊本地震では2日間に震度7の地震が2度発生するという特徴的な地震であった.地震の活動域は熊本県熊本地方から阿蘇地域,そして大分県の大分・別府地域に広範囲に拡大した.震度7の地震のうち最初のM<sub>j</sub>6.5の地震は日奈久断層,二番目のM<sub>j</sub>7.3の地震は布田川断層が起震断層と考えられ,ほぼ従来指摘されていた活断層の周辺で地表変位が確認された.震源近傍では強震動と断層変位に伴う地盤変形に起因すると考えられる構造物の被害が発生した.M<sub>j</sub>7.3の地震を対象に被害地域の強震動を再現するための震源モデルを経験的グリーン関数法を用いたフォワードモデリングにより構築した.
著者
清田 隆二
出版者
耳鼻咽喉科臨床学会
雑誌
耳鼻咽喉科臨床 補冊 (ISSN:09121870)
巻号頁・発行日
vol.1988, no.Supplement26, pp.32-37, 1988-09-30 (Released:2012-11-27)
参考文献数
19

It has been reported that healthy persons with normal hearing and without complain of tinnitus have perceivable tinnitus, when the ambient noise level is low. Such tinnitus was observed in 44 (72.1%) of 61 healthy adults with normal hearing in a sound-proof room. In most (91%) of them, tinnitus resembled pure tone, and was composed of middle or high pitch tone.Since their frequency was conce n trated in some ranges relating to each other as multiples, it is suggested that some resonance mechanism in the body is involved in the generation of this type of tinnitus.
著者
清田 隆之
出版者
医学書院
雑誌
精神看護 (ISSN:13432761)
巻号頁・発行日
vol.18, no.4, pp.433-437, 2015-07-15

今回ご紹介するのは、「2年半つき合った年上の彼氏と別れ、悲しみに暮れている」というZさん(34歳)の事例です。妊娠のリミット、結婚とキャリアの天秤、多忙な労働環境、“逃げ癖”のある彼氏……などなど、現代のアラサー女性を取り巻く問題が“幕の内弁当”のように詰め込まれていた一件ですが、そこで考えさせられたのは、「恋愛における孤独や絶望とは何か?」ということについてでした。 Zさんは映画業界に身を置く女性で、相手は同じ制作会社の先輩である4つ上の男性(38歳)。ともに文化系の趣味を持ち、一緒にライブなどへ通ううちに距離が縮まり、いつしか互いの家を行き来する仲に発展。最初は「つき合おう」の言葉がなくて不安を抱いたものの、何度かのケンカや話し合いを経て、正式に交際がスタート。そこからは順調なつき合いが続き、週末は家で一緒にお酒を飲んで過ごしたり、男だらけの職場で奮闘するZさんをよき先輩として支えたりと、2人は恋人としても仕事仲間としても仲を深めていきます。そして彼女は年齢のこともあり、真剣に彼との結婚を望むようになりました。
著者
清田 隆 細野 康代 山田 卓
出版者
Institute of Industrial Science The University of Tokyo
雑誌
生産研究 (ISSN:0037105X)
巻号頁・発行日
vol.63, no.6, pp.791-796, 2011

2010年から2011年にかけて, ニュージーランドのクライストチャーチ近郊では地震が多数発生した.特に2011年2月22日のChristchurch地震では, クライストチャーチ市周辺で液状化に伴う構造物・埋設管の被害が多数発生した.2011年6月13日の大きな余震でも大規模な液状化が発生している.ここでは, 筆者らが実施してきたカンタベリー地方の一連の地震被害調査に基づき, 最も被害の大きかった2011年2月Christchurch地震および6月13日の余震を中心に, クライストチャーチ市内の液状化に伴う被災事例を紹介する.[本要旨はPDFには含まれない]
著者
龍岡 文夫 舘山 勝 平川 大貴 渡辺 健治 清田 隆
出版者
国際ジオシンセティックス学会 日本支部
雑誌
ジオシンセティックス論文集 (ISSN:13446193)
巻号頁・発行日
vol.24, pp.205-210, 2009 (Released:2010-01-22)
参考文献数
11
被引用文献数
4 7

GRS一体橋梁は、従来形式の橋梁を「構造工学の立場から改良した一体橋梁は連続桁とRC竪壁(壁面工)が一体の一体橋梁(Integral bridge)」と「地盤工学の立場から改良したGRS擁壁を橋台とした橋梁」を合体させたものである。GRSは、Geosynthetic-Reinforced Soil(ジオシンセティックス補強土)を意味する。GRS一体橋梁の構造的特徴は、連続桁・壁面工と壁面工背面に定着したジオシンセティックスで補強した盛土の一体化である。支沓の省略と連続桁の使用により建設・維持費が削減される一方、構造的に安定化している。すなわち、竪壁は多層補強材で支持された小支点間距離多支点支持の連続梁であるため構造が簡略化できる。盛土補強により、橋桁の温度収縮膨張に伴う水平繰返し変位による盛土の主働崩壊を防げ残留沈下を極小化し、常時の交通荷重による壁面工背後の盛土の沈下を防ぎ、壁面工は上昇した受働土圧に対して安定を保つ。橋桁・竪壁・補強盛土の全体系が一体構造であるため、耐震性も高い。施工上の特徴は、補強盛土の建設による盛土・支持層の変形が終了した後、剛で一体のRC壁面工を補強盛土と一体化になるように建設し、次に橋桁を壁面工と一体化するようにして建設する、と言う段階施工である。段階施工により、壁面近くの盛土は良く締固まり、壁面工と補強材の相対沈下による損傷を防ぎ、杭基礎の必要性が減じる。
著者
小長井 一男 東畑 郁生 清田 隆 池田 隆明
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2008

2005年10月8日パキスタン・インド国境近くのカシミール山岳地でM7.6の地震が発生した。実数は9万人を超えると推測され、この地震がパキスタン社会に与えた影響が極めて深刻であることは言うまでもない。しかし同時にこの地震は、その後長期に継続する地形変化の引き金となり、被災地の復興に様々な問題を投げかけている。本年度で実施した研究の実績は主に以下の2点に集約される。(1)Hattian Ballahに出現した巨大な崩落土塊の変形については前年度までにをモンスーンの前後で精密GPSによる計測を行って、この土砂ダムの決壊にいたる懸念があり万が一の決壊時の流出解析を行い、この結果はState Earthquake Reconstruction & Rehabilitation Agency(SERRA)やMuzaffarabad市、そしてJICAにも報告されていた。この決壊は2010年2月9日に現実のものとなり、下流部に最高17m程度の洪水が押し寄せ30余りの家屋が流された。男子1名の犠牲者が報告されたが警戒していた住民の避難があったことが犠牲者を最小限に抑えたものと思われる。決壊に至った詳細を現地計測をもとにとりまとめ現地機関に報告するとともに、International Jopurnal "Landslides"にも2編の投稿を行っている(1篇は登載決定)。(2)カシミール地方の中心都市Muzaffarabad東側に南北に走る断層背面に露出したドロマイト混じりの斜面から流出する土砂はこれまでに谷沿いの家屋の多くを1階~2階レベルまで埋め尽くしていた。今年度はパキスタンが未曾有のモンスーン豪雨被害を受け、対象地域の様相は激変した。砂防堰堤の作られた沢とそうでない沢の被害の様相は大きく異なりこのような状況を調査し更なる対応への提言としてとりまとめている。