著者
山本 誠子 奥村 麻里 大場 智美 為積 沙奈絵 松岡 博厚
出版者
一般社団法人 日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.42, no.5, pp.309-314, 2009 (Released:2015-01-23)
参考文献数
14
被引用文献数
1

生姜搾汁の牛乳凝固性について塩化カルシウム添加脱脂乳を基質に用い検討した。生姜搾汁の乳凝固活性は調製後不安定であった。生姜搾汁に1mML-システインと1mML-アスコルビン酸の添加により-18℃~-20℃で9~11週間貯蔵後も約80%の乳凝固活性が保持された。乳凝固活性は脱脂乳5mlに対する添加量が生姜搾汁0~0.4mlの範囲内で直線的に上昇し,0.5mlにて飽和に達した。乳凝固活性は脱脂乳へ塩化カルシウム0~15mM添加の範囲内で直線的に上昇した。乳凝固活性はカルシウム濃度に依存していた。乳凝固活性は温度とともに上昇した。最高乳凝固活性は70℃であった。生姜搾汁を60℃,10分間加熱処理後の乳凝固活性は約50%減少し,70℃で完全に失活した。しかし,70℃,1分間の加熱処理後には乳凝固活性の83%が保持された。
著者
内薗 明裕 森山 一郎 山本 誠
出版者
耳鼻と臨床会
雑誌
耳鼻と臨床 (ISSN:04477227)
巻号頁・発行日
vol.60, no.6, pp.238-243, 2014-11-20 (Released:2015-11-01)
参考文献数
6
被引用文献数
1

デキサメタゾンシペシル酸エステルは、デキサメタゾンに脂溶性官能基を導入することにより、ステロイド骨格が有する抗炎症作用を保持しつつ脂溶性を高めた薬剤であり、 2009 年に本剤を有効成分とした本邦唯一の 1 日 1 回投与が可能な鼻噴霧用粉末ステロイド製剤(エリザス®カプセル外用 400 μg)が発売された。発売時のカプセル製剤では、患者が投与ごとに専用噴霧器へのカプセルのセット、穴開け、カプセルの取り出しといったやや煩雑な操作を行う必要があり、カプセルと専用噴霧器をともに管理する手間も考えられた。これらの点を改善すべく 2012 年には定量噴霧式製剤が発売された。そこで今回は新たな定量噴霧式製剤とそれ以前のカプセル製剤との操作性を中心とした使用印象に関する比較アンケート調査を行った。また、処方する医師の立場においても噴霧器の操作性ならびに患者への噴霧指導のしやすさという点について比較アンケート調査を実施した。 噴霧器の使用感については、患者、医師ともに 73.7%が操作が簡単になったと回答した。 さらに、患者においては、効果が強く、刺激感が少ないという印象が多数を占め、63.1%の患者が継続使用を希望した。噴霧指導については、85.7%の医師がしやすいと回答した。以上の結果から、定量噴霧式製剤はカプセル製剤と同様の特性(効果の強さ、刺激感の少なさ)を保ちつつ、噴霧器としての操作性が向上しており、良好な服薬コンプライアンスの達成・維持に有用な剤型であると考えられた。
著者
中川 聖一 山本 誠治
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-情報処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.79, no.12, pp.2139-2145, 1996-12-25
被引用文献数
9

本論文では,対話方法と被験者の違いによる振舞いや主観の違いの検討を行うために,"Wizard of Oz法"でインプリメントしたシステムを用いて評価実験を行った."Wizard of Oz法"とは,システムに精通した人(ウィザード)がシステムの代わりに処理を行うことによって,あたかもシステムが存在しているかのように見せかける実験方法である.評価実験で用いたタスクは,"富士五湖周辺の宿泊施設案内"で,対話方法としてはシステム主導型とユーザ主導型の二つを用意した.また,被験者として情報工学系の学生と工学系でない一般の女性を選び,合計16人で実験を行った.評価実験で得られた対話データをもとにユーザの平均発話数,1発話当りのユーザのシステム占有時間,聞き直し,間投詞,言い直し,単語カバー率について詳しく検討した.その結果,ユーザの平均発話数はシステム主導型の方が多くなるが,ユーザのシステム占有時間はユーザ主導型の方が長くなることわかった.また,間投詞,言い直しはユーザ主導型の方が多く出現することわかった.更に,システム主導による入力の方がユーザ主導に比べて使用される単語にかなりの制限が加えられることが確認できた.
著者
隅田 英一郎 佐々木 裕 山本 誠一
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.46, no.5, pp.552-557, 2005-05-15

機械翻訳に対する増大しつづける需要とその翻訳品質に対する期待に現時点の技術は応じきれていない.しかし,最近,機械翻訳技術の研究は大きく変わった.1つは,翻訳品質を自動的に評価する手法が提唱され普及したこと.もう1つは大量の対訳から翻訳知識を学習する手法が盛んに研究され,短時間に低コストで機械翻訳システムを構築する技術が開発されたこと.この2つが相まって,機械翻訳システムが長足の進歩を遂げ社会の需要と期待に応える日は近い. 本稿では,特に,翻訳品質の評価に焦点をあてて,(1)代表的な人手評価の手法,(2)最も広く利用されている自動評価の手法,(3)評価型国際ワークショップの1つであるIWSLT,(4)自動評価の応用と展望について述べる.
著者
武田 昌一 桐生 昭吾 山本 誠一 吉田 友敬
出版者
近畿大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

人間の感性メカニズムを解明する研究の一環として、音楽や音声を聴くだけではなく音楽に合わせて手を叩く、百人一首かるた競技時に読手の発声を聞いてかるたを取るなど、能動的動作が伴うときの脳の情報処理に関するいくつかの新しい知見を脳血流や脳波計測、聴取実験などの方法により取得した。更に、感性に関する応用研究の一環として、感情の強さまで自由自在に表現できる日本語感情音声合成方式を初めて実現した。
著者
沖山 誠司 吉田 実 山本 誠 森井 まどか 野首 孝祠
出版者
社団法人日本補綴歯科学会
雑誌
日本補綴歯科學會雜誌 (ISSN:03895386)
巻号頁・発行日
vol.40, no.4, pp.710-717, 1996-08-01
参考文献数
22
被引用文献数
27 5

当講座では,形状と物性が規定された試験用グミゼリーを開発し,義歯装着者の咀咽能率の評価に用いている.一方,咀咽能力が義歯装着者より一般的に優れている有歯顎者に対しては,より硬さの増したグミゼリーを用いた咀咽能率の評価が必要と考えられる.本論文では,硬さの異なる試験用グミゼリーを用い,硬さの違いおよび被験者の咬合接触状態が,咀咽能率診査結果に及ぼす影響について検討し,本診査法が被験者や目的に応じて広く応用できることが示された.今後,この種々の硬さのグミゼリーを用いた咀瞑能率診査法により,被験者の食品咬断能力,補綴治療にょる咀喉機能の回復度の詳細な評価が可能になるものと期待される.
著者
山本 誠子 栗山 尚子 小宮山 冨美江
出版者
社団法人日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.52, no.1, pp.17-22, 2001-01-15
被引用文献数
1

The physical properties were investigated and a sensory evaluation made of imo-mochi with added potato starch (0-40%). Textural and tensile rupture measurements were made with a Rheoner, and the sensory evaluation was rated by the scoring method. The hardness, cohesiveness and extension of imo-mochi increased with increasing potato starch added. Although the hardness increased, the cohesiveness and extension decreased with increasing storage time at 23-25℃. The sensory evaluation clarified that imo-mochi with 30% potato starch was the most preferable, having high elasticity and extension.
著者
山本 誠子 鈴木 和歌子 鈴木 香緒里 山岸 冨美江 谷口 沙奈絵 小林 三智子
出版者
一般社団法人 日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.35, no.3, pp.242-249, 2002-08-20 (Released:2013-04-26)
参考文献数
16
被引用文献数
1

The physical properties were investigated and a sensory evaluation was carried out on imo-mochi containing various starches and starch gels.Textural and tensile rupture measurements were made with a Rheoner, and the sensory evaluation was rated by the scoring method.The physical properties of Imo-mochi containing a starch gel vary according to the kind of starch. Imo-mochi is considered to have a texture like rice cake because of its higher elasticity than that of a starch gel.The results of physical measurements showed that imo-mochi containing different starches could be classified into two groups: it had higher cohesiveness and extension when mixed with potato, tapioca, sweet potato or kuzu starch than with corn or wheat starch.The former group of imo-mochi is considered to be preferable.The sensory evaluation clarified that imo-mochi containing potato starch was the most preferable among four in the first group, having high transparency, extension, a texture like rice cake and low stickiness.
著者
山本 誠子 栗山 尚子 小宮山 冨美江
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.52, no.1, pp.17-22, 2001-01-15 (Released:2010-03-10)
参考文献数
11

ゆでたじゃがいもにデンプンを加えたための物性の変化がいももちの特徴であるので, じゃがいもデンプン添加量の異なるいももちについて, テクスチャー特性の測定, 破断特性の測定 (レオナーによる) と官能検査 (評点法による) を行い, 比較・検討した結果を要約すると以下の通りである.(1) いももちはデンプン添加量が多いほど硬く, 凝集性が大きく, 破断応力, 破断エネルギーも大きく, 強靭になった.また, 伸長破断による伸びは大きくなるが, 伸ばすのには大きな力が必要となった.出来たてはやわらかく伸びは大きい.しかし経時変化に伴い, 硬く, 凝集性は小さくなり, 破断応力, 破断エネルギーは大きいが, 伸長破断による伸びは小さく, 伸びなくなった.(2) 官能検査では30%が一番, 次に20%が好まれた.30%は適度な弾力とかたさ, 伸びがあり, もち感が感じられ, いももちとしてのイメ門ジに非常に近かった.(3) 官能検査と機器による客観測定値について相関係数を求めたところ, かたさと原硬さ, 弾力と凝集性, 弾力と破断ひずみとに高い相関がみられた.
著者
横山 諒 加藤 恒夫 山本 誠一
出版者
ヒューマンインタフェース学会
雑誌
ヒューマンインタフェース学会論文誌 (ISSN:13447262)
巻号頁・発行日
vol.21, no.3, pp.325-334, 2019-08-25 (Released:2019-08-25)
参考文献数
13

Flick text entry on smartphones is so popular that a majority of users prefer it to the more conventional QWERTY keyboard. Yet, the typing speed and accuracy of such text entry varies greatly depending on the individual. Focusing on eye-gaze behavior, we analyzed typing data of 33 individuals recorded with a touch logger and eye tracking data of 31 individuals recorded with a glass-type eye tracker to clarify what causes the individual variability. Correlation analysis revealed the following four findings. 1) The typing speed and the reciprocal of time interval from a release to the next landing showed a high correlation over 0.90. 2) The higher the gazing ratio at the keyboard was, the slower the typing speed and the higher the accuracy tended to be. 3) Some expert users achieved a fast typing speed and a high accuracy. 4) The majority of errors were landing errors to adjacent keys. On the basis of these findings, we propose a keyboard layout that considers eye gaze.
著者
山外 功太郎 山本 誠一
出版者
神戸市立工業高等専門学校
雑誌
研究紀要 (ISSN:09101160)
巻号頁・発行日
vol.38, no.1, pp.7-9, 1999-08-30

In this paper, we describe the comparison of Rn-222 concentrations between wooden house and reinforced concrete apartment. The portable Rn-222 monitoring system, which can measure the maximum 4 sites simultaneously, was employed for this survey. The indoor Rn-222 concentration level of the wooden house was almost equivalent to that of the outdoor. In the reinforced concrete apartment, the maximum indoor Rn-222 concentration was more than 150[Bq/m^3], about 10 times higher than that of the wooden house.

2 0 0 0 OA 腹壁血腫の3例

著者
山本 誠己 尾野 光市 浅江 正純 稲生 誠樹 西野 伸夫 戸田 慶五郎
出版者
一般社団法人日本消化器外科学会
雑誌
日本消化器外科学会雑誌 (ISSN:03869768)
巻号頁・発行日
vol.20, no.9, pp.2257-2260, 1987-09-01
被引用文献数
1

咳嗽や体位変換時の急激な腹筋の収縮によって筋断裂や血管損傷をきたし,腹壁に血腫を形成することがある.このような病態は古くHippocratesの時代より知られているがまれな疾患であり,その存在を知らないと腹腔内疾患と誤診されることもある.一般には腹直筋領域に多いため,腹直筋血腫,hematoma of the rectus abdominis muscle,腹直筋症候群,rectus muscle syndromeなどと呼ばれているが,内外腹斜筋領域にも同様の血腫形成をみることがあり,広く腹壁血腫と称する方がよいとするものもある.著者らは典型的な腹直筋血腫の2例と,右内腹斜筋損傷による右季肋部腹壁血腫の1例を経験し,その診断に腹部超音波検査,腹部computed tomography(以後CT検査と略す)が有用であったので報告する.
著者
菅谷史昭 竹澤 寿幸 隅田 英一郎 匂坂 芳典 山本 誠一
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.43, no.7, pp.2230-2241, 2002-07-15
被引用文献数
12

ATR音声翻訳通信研究所(ITL)が研究開発した音声翻訳システムATR-MATRIXのシステム概要,コーパス収集,評価結果などについて,研究開始当初の目標や研究経緯に則して述べる.コーパスベースの技術を全面的に取り入れたATR-MATRIXの要素技術の詳細については文献を参照し,システムに特徴的な技術について本論で述べる.対話実験による総合評価を実施し,利用分野は限定されるものの,タスク達成率が90%となることを確認した.また,対話実験において実験を重ねるに従って,同一タスクに対する性能が向上するなど,ATR-MATRIXを介した対話実験結果について述べる.ATR-MATRIX speech translation system was developed at ATR Interpreting Telecommunications Research Laboratories (ATR-ITL).In this paper we explain the system's outline and its development process including the initial objective, corpus collection and its overall evaluation.Each of three major components of the system: speech recognition, language translation, and speech synthesis, introduced an innovative corpus-based technology.In the paper, however the explanation is focused to major topics in the overall system, while rendering appropriate references to detail explanations of specific technology.We also explain some experimental results: additional sessions improve the performance of the same task.
著者
池田 千里 山本 誠一 田口 收 鯨井 千佐登
出版者
宮城工業高等専門学校
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
1996

平成8〜9年度の2年間、計画に沿って以下の研究を遂行し、一部は図書、学術誌等で公表した。1.奈良〜平安時代にかけての、東北地方の鉄生産の代表的な遺跡として、青森県の杢沢、宮城県柏木、福島県武井の各遺跡に着目し、現地での文献調査や出土資料収集も行った。2.古代からの日本周辺地域との交流の歴史の中で、朝鮮半島からの九州および畿内、日本海沿いへの影響、特に伽耶地方の古代製鉄遺跡遺構のの分布・立地状況の確認、文献資料収集と現地研究者との討論を行い、東北への鉄文化や製鉄技術の移入の経緯を探った。3.鉄器文化の中で、近世まで継続してきた「刃物」に着目し、古来の「鉄系クラッド材」として、種々の鉄と鋼について、鍛造および圧延による接合加工(鍛接)を行った。結果として、接合界面に微細な動的再結晶の形成と鍛錬組織の繰り返しなどの、変形特性や接合性に及ぼす加工率、温度、強度差、含有成分等の効果について系統的な金属学的依存性が認められた。4.上記1、2、の基盤を背景に、遺構の製鉄関連出土の鉄滓について、地理的・歴史的特徴をふまえ、化学成分関係、顕微鏡組織など、材料工学的見地から、比較・検討を行った。その結果、各地域での製鉄技術や炉内反応の共通点、相違点を明らかにすることができた。すなわち、鉄かんらん石の存在は、鉄収率は大幅に低減させていること、酸化チタンも、スラグに移行するときにウルボスピネル(Fe_2TiO_4)やイルメナイト(FeTiO_3)などを形成し、これらの化合物の形態と分布の相異に関連性があること、などが明らかになった。さらに、出土層位が異なる鉄滓組織の比較によって、酸化チタンの含有量の比較ができ、たたら製鉄の操業レベルが時代とともに向上していること、が確認できた。