著者
石井 徹
出版者
日本社会心理学会
雑誌
社会心理学研究 (ISSN:09161503)
巻号頁・発行日
vol.20, no.3, pp.224-252, 2005

Regulative functions of common sense seem to be an interesting phenomena worth investigating, but very few studies have addressed the matter. In this article, we discussed the normative influence of common sense from the perspectives of both common sense as knowledge, and common sense as a norm. A review of the literature was conducted from these perspectives, reflecting upon how they apply to real life. In particular, we discussed the latter perspective with respect to its significance, suggesting research approaches, and raising future directives for research. After reviewing the concepts involved in the study of normative influence of common sense, we discussed the potential contribution of such studies toward our social lives.
著者
石井 徹
出版者
島根大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1994

我々はふだん、一方では他者と向かい合って協力したり、逆に競争したりしている。しかし他方では結構長い時間、他者に身を委ねたり、逆に自己を主張したりして暮らしている。前者を「向かい合う信頼」、後者を「並んで座る信頼」と呼ぶ。本研究は、Garfinkel(1963)を直接の起源とする。一度崩壊した「信頼」を放ったとき、あらたにどのような「信頼」が生まれるかを探った。本研究は仮想状況を用いた実験的調査である。すなわち(a.)パーソナル・コンピュータのディスプレイ上に展開する仮想迷路と仮想アドバイザーへの対応データに基づいた(b.)具体的な意志決定パターンの変化から、(c.)信頼の形成・崩壊過程を実証的に描き出すことを試みた。本研究は平成6年度から平成8年度にかけて、実験による資料収集とその基礎解析を行った。また平成8年度は、さらに全体的分析を行った。被験者は132名(6年度49名、7年度45名、8年度38名)。18歳から25歳までの男女大学生(男子45名、女子86名)および男子社会人(38歳)1名。練習試行の後、被験者は、5回迷路をさまよった。被験者は第4試行と第5試行では迷路内に発生する「火災」を避けながら脱出した。このとき行われる「相棒」の誘導を受け容れるか否かは自由だった。第4試行で火災に3度遭遇し脱出に失敗した98名(男子28名、女子70名)のデータを分析した。分散分析の結果から、第5試行において被験者が第4試行と同様の誘導パターンを示したことを見いだした。これは特に第5試行の第2四半期以降に現れた。既知のものに対する安心と、心理的慣性の法則という二つの観点を提案し、直前に脱出失敗をもたらした意志決定パターンを被験者が再度くり返した現象について考察した。
著者
石井 徹哉
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータセキュリティ(CSEC) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1999, no.24, pp.37-42, 1999-03-05
被引用文献数
1

警察庁および郵政省は「不正アクセス」を禁止・処罰する素案を提示し、今国会において法案を提出する予定である。しかし、そこで問題とされるサーバへの「不正アクセス」行為はその内容が不明確であり、その規制は実質的な処罰根拠を欠くうえ、規制効果の点でも問題がある。むしろ個人の情報コントロール権に基づく情報セキュリティの侵害、情報のインテグリティの侵害として無権限アクセスを位置づけ、データに対する無権限アクセスの規制および処罰が必要であり、それが情報処理の信頼性の確保につながるものといえる。Last year, each of NPA and MPT made their proposal of the act against "Irregular access" to a computer system, and they will be present the legilative bill together. But "irregular access" to a computer system, which is issued there, is vaguely, its criminalization has no essential reasonable reason, and I have some doubt about the deterrant to crime by "irregular access". It is necessary for a better deterrant to criminalize unauthorized access to data in computer system and transfered data with the reason, why it violates Data Security or Dara Integrity depended on personal right of contraling our own information. This way of lagislation leads to securing reliability of information processing.
著者
石井 徹哉 渡邊 卓也 矢野 恵美
出版者
千葉大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

情報通信技術の進展は,めぐるましく,クラウドコンピューティングがその主流となりつつある。また,今後「モノ」のインターネットが情報通信技術の中心へとなることが予想される。こうした状況にあっては,現在の情報の保護に関して,情報の化体した媒体を財物として解釈し,その保護を図っていくという保護のあり方は,弥縫策としての限界を露呈している。こうした状況を打破するには,情報の化体する媒体という財物概念を放棄し,情報それ自体の管理・支配の侵害を直接処罰する刑事立法が必要といえる。また,児童ポルノの刑事規制は,その保護法益の理解に問題があり,児童の権利・自由を直接保護するものに改められるべきである。
著者
石井 徹哉 渡邉 友美
出版者
日本刑法学会
雑誌
刑法雑誌 (ISSN:00220191)
巻号頁・発行日
vol.53, no.3, pp.450-455, 2014-04-30 (Released:2020-11-05)
著者
中尾 理恵 石井 徹
出版者
島根大学法文学部
雑誌
社会文化論集 : 島根大学法文学部紀要. 社会文化学科編 (ISSN:18802184)
巻号頁・発行日
no.11, pp.55-70, 2015

本研究では大学生にとって動機付けの高い就職活動の場面を用いて、自己呈示方略の使い分けについて検討した。エントリーするいくつかの部門に提出するエントリーシートに記入する際、我々は部門やその場の規範によって呈示したい自己のイメージや呈示する程度を変化させるという仮説のもとに調査を行なった。その結果、エントリーする部門によって呈示したい自己のイメージは異なっていた。また呈示する内容によってはその場の規範にただ従っているのではないことが明らかになった。これらの結果は、我々は相手の求めるものに応じて、かつその場の規範も考え合わせて自己を呈示していること、さらに、呈示したい内容との関わりにおいても柔軟に対応していることを示した。
著者
石井 徹子
出版者
東京女子医科大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2003

本研究では、未熟肺動脈平滑筋細胞を用いて、1)脱分極やイノシトール3燐酸刺激による細胞内Ca濃度変化と小胞体からのCa放出を調べ、2)小胞体においてCa制御に関わっている蛋白質(リアノジン受容体、Ca-ArPase, Calsequestrin, Phospholamban)のmRNA発現、蛋白発現を調べた。実験動物:胎生31日の胎仔家兎、生後5日の新生仔家兎、生後6-12ヵ月の成獣家兎を用いた.実験標本:肺動脈単離平滑筋細胞をもちいた.各年齢群の肺動脈で径200ミクロン以下の血管よりコラゲナーゼを用い細胞を単離した.細胞内Ca分布:共焦点蛍光顕微鏡を用い、小胞体のCa分布を調べた.細胞内のCa貯蔵器官からCaを放出させる働きをもつ、カフェインやノルアドレナリンを使用して細胞内Ca貯蔵量を変化させ、細胞内Ca貯蔵量を測定した.小胞体のCaは胎仔、新生仔で、成獣に比べおおかった。カフェインで放出されるCaの量も未熟平滑筋でおおかった。分子生物学実験:肺動脈抵抗血管平滑筋における小胞体においてCa制御に関わっている蛋白質(リアノジン受容体、Ca-ArPase, Calsequestrin, Phospholamban))のmRNA発現をin situ hybhdizationにて調べた。また定量RT-PCRを施行し、PCR産物を定量したが、リアノジン受容体、Ca-ATPase, Calsequestrin, Phospholambanともに新生仔で成獣に比べおおく発現していた。このことは、新生仔ではすでに肺動脈平滑筋小胞体Ca制御機構が完成し、活発に作動していることを示唆する。