著者
菊池 健一郎 荒川 薫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SIS, スマートインフォメディアシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.677, pp.55-60, 2006-03-15
被引用文献数
3

月齢3-4ヵ月の低月齢乳児の啼泣の周波数解析を行うことにより啼泣の原因を推定するシステムを提案する.著者らは先に月齢5ヶ月以上の高月齢乳児の啼泣に対し、「空腹」「眠気」なる二つの原因を取り上げ,周波数解析により、その原因を約8割の正答率で推定できることを示したが、4ヵ月以下の低月齢児の啼泣はその周波数成分が異なるので、同じルールでこれらの原因を推定することができなかった。本稿では、新たに月齢3-4ヵ月児の「空腹」「眠気」「眠気空腹」「不快」に置ける啼泣を周波数解析し、それぞれの啼泣理由に異なる特徴があることを明らかにした.そこで,この性質を用いて,それぞれの啼泣理由を分類するルールベースシステムを構築し、実際の月齢3-4ヵ月児の啼泣に適用し,約80%の正答率で正しく識別することができた.
著者
相澤 仁志 松橋 浩伸 菊池 健次郎
雑誌
THE CIRCULATION FRONTIER (ISSN:13432036)
巻号頁・発行日
vol.9, no.2, pp.55-57, 2005-06

著者最終原稿版88歳女.座位保持困難を主訴とした.入院後,右片麻痺と嚥下障害が徐々に出現し,脳MRIで左橋に梗塞巣を認めた.D-マンニトールおよび塩酸オザグレルによる治療を開始したが,麻痺の改善はみられなかった.その後,肺炎を併発したため抗生物質を使用した.入院9日目に著明な下痢が出現し,検査によりMRSA腸炎と診断し,塩酸バンコマイシンの内服を開始した.翌日,著明な発汗と悪寒・戦慄を伴う40〜41度の発熱が持続し,血液培養で大腸菌とS.simulansを検出した.菌血症と判断し,更に抗生物質の追加投与を行った.入院13日目にJCSで200の意識障害が出現し,血糖値や血圧に著変はなかったが,その後,敗血症によるショックで一時的に血圧が低下した.入院16日目に脳MRIでは,両側淡蒼球にT2強調像で高信号の病巣を認めた.橋病変に変化はみられなかった
著者
藤澤 正視 稲村 哲也 渡部 森哉 福山 洋 菊池 健児 高橋 浩 五十嵐 浩也 山本 紀夫 川本 芳 大山 修一 大貫 良夫 阪根 博 ワルテル トソ セノン アギュラール カルロス サバラ 鶴見 英成 藤井 義晴 阿部 秋男
出版者
筑波技術大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2007

ラス・シクラス遺跡の発掘を実施し、同遺跡の中核的遺構の北マウンドの様態を解明した。マウンド上部の建築群は形成期早期(紀元前2900~1800年)の神殿建築であり、少なくとも8回の神殿更新が認められた。その過程で多量のシクラが使用されたのがこの遺跡の特徴である。シクラ構造を模擬した試験体で振動台実験を行った。その結果、一定の制振効果をもつことが確認される一方で、ある条件のもとでは、その効果がなくなるという特徴が示唆され、シクラを持つ神殿の地震動に対する挙動と被害軽減効果を確認した。
著者
菊池 健太郎 宮川 浩 阿部 和裕 北澤 絵里子 藤川 博敏 川口 直美 永井 孝三 賀古 眞
出版者
The Japan Society of Hepatology
雑誌
肝臓 (ISSN:04514203)
巻号頁・発行日
vol.39, no.8, pp.533-538, 1998-08-25
被引用文献数
16 7

HBV genotype A初感染後キャリア化した夫より夫婦間感染した妻の急性B型肝炎の1例を経験した. 症例は43歳, 家婦で, 1994年4月にトランスアミナーゼの高値を指摘され入院となった. HBs抗原は陽性, IgM-HBc抗体cut off indexは8.1で, 急性B型肝炎と診断した. 一過性の経過で肝障害は改善し, HBs抗原は陰性化した. 感染源と考えられる夫は1991年1月, 急性B型肝炎に罹患し, 以降トランスアミナーゼは正常化しているが, HBs抗原, HBe抗原はともに消失せず, HBV-DNA ponymerase活性の高値が持続し, HBVキャリアとして経過観察していた. 夫婦のHBs抗原のsubtypeはともにadwで, HBV-DNAの解析でも完全に一致し, 日本人で報告のないHBV-genotype Aと最もhomologyが高く, さらに, ユニークな4つの点突然変異を認めた.