著者
篠田 知和基 吉田 敦彦 丸山 顕徳 松村 一男 中根 千絵 鈴木 正崇 不破 有理 服部 等作 山田 仁史 立川 武蔵 後藤 敏文 荻原 真子 木村 武史 後藤 明 廣田 律子 近藤 久美子 竹原 新 坂井 弘紀 諏訪 春雄 小松 和彦 鷹巣 純 栗原 成郎 依田 千百子
出版者
広島市立大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2009-04-01

世界神話の基本的な二元構造を日本神話、ギリシャ神話、エジプト神話、インド・イラン神話、オセアニア神話、シベリア神話、アメリカ神話などにさぐった。明暗、水中の火、愛の二元性、罪と罰、異界と常世などのテーマでシンポジウムをおこない、それぞれの論文集を刊行した。生死、善悪の問題はそのつど検討された。最後は聖と穢れについて総括討論会をおこなった。その結果、世界神話は聖なるものを水中の火のような矛盾した概念のなかに追及するものであることがあきらかになった。
著者
廣澤 春任 名取 通弘 紀伊 恒男 高野 忠 橋本 樹明 大西 晃 井上 浩三郎 村田 泰宏 三好 一雄 井上 登志夫 野田 隆彦 栗林 豊 田嶋 隆範 近藤 久美子 佐々木 崇志 箭内 英雄 萩野 慎二 小倉 直人 岡本 章 杉山 祥太郎 HIROSAWA Haruto NATORI Michihiro KII Tsuneo TAKANO Tadashi HASHIMOTO Tatsuaki OHNISHI Akira INOUE Kouzaburo MURATA Yasuhiro MIYOSHI Kazuo INOUE Toshio NODA Takahiko KURIBAYASHI Yutaka TAJIMA Takanori KONDOH Kumiko SASAKI Takashi YANAI Hideo HAGINO Shinji OGURA Naoto OKAMOTO Akira SUGIYAMA Shohtaro 中川 栄治 NAKAGAWA Eiji
出版者
宇宙科学研究所
雑誌
宇宙科学研究所報告 (ISSN:02852853)
巻号頁・発行日
vol.101, pp.1-27, 1998-06

科学衛星「はるか」は, スポース VLBI に必要な工学諸技術の実験ならびにスペース VLBI による電波天文観測を行うことを目的として, 1997年2月12日, 宇宙科学研究所の新型ロケット M-V の初号機により打ち上げられた。「はるか」では数々の工学的課題への取り組みがなされたが, それらの中で, ケーブルとメッシュからなる, 有効開口径8cmのパラボラアンテナの軌道上での展開が, 最大の工学的課題であった。打ち上げ約2週間後の2月24日から28日にかけてアンテナ展開実験を行い, 展開に成功した。本稿は「はるか」のアンテナ展開実験を, 衛星システム全体としてのオペレーションの観点から詳述するものである。
著者
後藤 千佳 木村 紀美 米内山 千賀子 近藤 久美子 福島 松郎
出版者
一般社団法人 日本看護研究学会
雑誌
日本看護研究学会雑誌 (ISSN:21883599)
巻号頁・発行日
vol.8, no.1, pp.1_95-1_100, 1985-04-01 (Released:2016-03-31)
参考文献数
8

術後に発症する円形脱毛症,頭部の褥瘡(alopecia)については,全身麻酔後に認められる小合併症のひとつとして,1950年頃から注目され始めた。今回,術後のalopeciaの原因のひとつであろうと推察されている手術中の圧迫状態を,頭部の体圧の面から検討するため,それを測定した。その結果,次のような結論を得た。1. 5種類の枕のうち,後頭部の体圧を最も低下させたのは,弘大式麻酔枕で平均27.6mmHgとなった。2. 心・大血管手術群のうち5例に術後膨張がみられ,麻酔時間,人工心肺使用時間が長く,中枢温と末梢温の較差が大で,後頭部皮膚温も低かった。3. 理想的な枕のない現在,30分から2時間おきに,頭の位置を変えることが適当な処置と思われる。
著者
近藤 久美子
出版者
日本中東学会
雑誌
日本中東学会年報 (ISSN:09137858)
巻号頁・発行日
no.3, pp.43-73, 1988-03-31

叙事詩には、ふつう、ことばの上でもまた内容的にも繰り返しが多くみられる。ホメロス学者のミルマン・パリーは、なぜ同じことばで同じことを何度も繰り返す必要があるのか、を問題にした。ホメロスが後世の、あるいは現代作家と同じように、紙とペンを使って書いたのであれば、むしろ繰り返しを避けたのではないか。つまりホメロスは文字を使わずに、あのように長く、複雑な物語詩を作り上げたのである。繰り返し使われる詩句は、特定の意味を伝えると同時に、詩行の特定の部分を埋めるよう工夫されている。したがって詩人は、そのような定型句をモザイクのように巧みに組み合わせることによって、口頭で、しかも一定の速度で物語らなければならないという要求に答えたのである。パリーの研究によると、ホメロス作品はすべて定型句から成っているという。しかも意味と定型句の関係は、ほぼ一対一対応である。何世代にもわたって受け継がれ、練り上げられてきた定型句、いわば叙事詩のことばを、用いたからこそ、ホメロスは素晴らしい叙事詩を残すことができたのである。小論は、以上のようなパリーの口頭詩論にもとづいて、フェルドウスイーの『シャー・ナーメ』が口頭詩の技術をもって作られていることを明らかにするものである。イランの代表的叙事詩とされながらも、『シャー・ナーメ』は、著者自ら文字資料に言及しているため、これまで狭義のliteratureとして扱われ、叙事詩としての特徴は、特に問題にされることもなかった。それどころか、先に述べたような口頭で作られた叙事詩に特有の語句やテーマの繰り返しは、文学作品として規定されているため、欠点として指摘されている。そこで、小論はパリーの後継者、アルバート・B・ロードが挙げる、口頭詩であるか否かを決める三つの規準、(a)定型句が使われていること、(b)一詩行内で文が完結していること、(c)一行が定型句から成るように物語がテーマの組み合わせによって作られていること、にそって『シャー・ナーメ』がどのように作られているかを順次考察していく。この手続きを経て初めて『シャー・ナーメ』を理解することができると考えるからである。
著者
萬宮 健策 堀 一成 松本 健二 石島 悌 平松 初珠 片桐 真子 米田 信子 藤家 洋昭 山根 聡 宮本 マラシー 竹原 新 竹村 景子 高橋 明 近藤 久美子 長谷川 信弥
出版者
東京外国語大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010

言語横断的な会話文および語彙データベース作成が、本研究の最大の目的であった。言語によってデータベースの大きさにばらつきは出たものの、多言語間での語彙や短文の簡易検索や、一部の言語における映像資料との連携などが可能となった。日本では商業ベースで注目されることが少ない、いわゆるLCTL(LessCommonlyTaughtLanguages)の外国語教育への応用も含め、これまでにあまり例を見ない使用に耐えるデータベースが構築され、当初の目的は概ね達成できたと考える。