著者
飯澤 恒 坂部 俊樹 酒井 正彦 草刈 圭一朗 西田 直樹
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SS, ソフトウェアサイエンス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.129, pp.25-30, 2005-06-17
被引用文献数
3

プログラミング言語Malbolgeは, 意図的に言語仕様を難解に設計し, その言語上でのプログラムの作成や解読を困難にすることを目的とした, 難読(難解)プログラミング言語である.本研究では, ソフトウェア保護技術であるプログラムの難読化に応用することを目的として, Malbolge上で高度な機能を実現するためのプログラミングの指針を示す.
著者
酒井 正樹
出版者
日本比較生理生化学会
雑誌
比較生理生化学 (ISSN:09163786)
巻号頁・発行日
vol.29, no.1, pp.26-32, 2012-01-31 (Released:2012-10-17)
参考文献数
8
被引用文献数
3

私は,ながらく岡山大学で教鞭をとり,退職後も現在特命教授として教育に従事している。しかし,それもそろそろ終わりになりつつある。それで,これまで自分がやってきた講義のなかで,学生からよく出た質問や学生が陥りやすい誤りなどについて,書き残しておきたいと思っていた。かって十数年前,私が本誌編集長をしていたとき,大学での講義について,指導方法や教材などを紹介してもらう欄を企画したことがあった。そういうものを復活してもらえないかと考えていた折も折,私たちの学会で教育の向上をはかるための議論がおこってきた。そこで,黒川編集長と相談のうえ,ここに書かせて頂くことになった。
著者
酒井 正樹
出版者
日本比較生理生化学会
雑誌
比較生理生化学 (ISSN:09163786)
巻号頁・発行日
vol.29, no.2, pp.76-86, 2012-04-30 (Released:2012-10-17)
参考文献数
7
被引用文献数
2 1

今回は細胞の興奮をとりあげる。興奮とは,生理学では細胞が活動電位を発生することと同義である。生きている細胞は,すべて静止膜電位をもっているが,体をつくる多くの組織細胞,たとえば肝細胞や上皮細胞などは活動電位を発生しない。一方,神経細胞(ニューロン)や筋細胞などは活動電位を発生する。活動電位とは,細胞内電位が一定の値よりも浅くなったとき,それに続く一過性の大きな電位変化のことである。活動電位発生のしくみは,静止電位のしくみを理解しておれば,さほど難しいものではない。しかし,学生には静止電位のときと同じく,知識不足や誤解があり,また誤ったイメージをもっている者がいる。それらは,高校の「生物」によるところが大きく,ぜひ正しておかねばならない。では授業をはじめよう。5つのコラムは,必要のない方にはとばしていただいて結構である。
著者
酒井 正樹
出版者
日本比較生理生化学会
雑誌
比較生理生化学 (ISSN:09163786)
巻号頁・発行日
vol.29, no.3, pp.135-150, 2012-09-20 (Released:2012-10-17)
参考文献数
10
被引用文献数
1

今回はニューロンにおける活動電位の伝導をとりあげる。ここでいう伝導とは,軸索起始部で発生した活動電位が,減衰することなく高速で軸索を伝わって行くことである。伝導のしくみについては,活動電位のしくみがわかっておれば,それなりに理解できる。ただし,十分納得しようとすると実はそれほど簡単ではない。それは,伝導には静止電位や活動電位であまり問題にならなかった空間という要素があるからだ。活動電位の発生では,電位変化は球形の細胞膜全域で同時均等に起こっているものとして扱えた。だから,電位の時間的変化だけに注目しておればそれでよかった。また,イオンの電気的作用についてみても,細胞膜を挟んだ近接領域おそらくナノメータ(10–9m)オーダーの範囲でよかった。これに対し,伝導では活動電位の空間的ひろがりを考えねばならない。そのひろがりは,細い軸索の長軸方向に沿ってミリメートルからセンチメートルオーダーにもなる。そして,そのひろがりにおける電位の時間的変化が問題となるのである。このように時間と空間という2つのパラメーターが同居していると,一方のことを考えていると他方のことを無視してしまいやすい。また,伝導においては,電位の変化速度も問題になってくる。さらに,電流の速度と,電流を運ぶ荷電体の速度は別物であるという“電気の常識”も知っておく必要がある。ここでは,前2回の講義を受けているとの前提で話をすすめていくが,一般解説書にあるような事実の紹介はなるべく避けてイメージによる直感的理解をめざす。今回も,コラムについては読みとばしていただいて結構である。
著者
酒井 正子
出版者
川村学園女子大学
雑誌
川村学園女子大学研究紀要 (ISSN:09186050)
巻号頁・発行日
vol.16, no.2, pp.123-142, 2005-03-15

日本本土の葬儀は一般に厳粛さを尊ぶ。対照的に琉球弧(奄美・沖縄)の島々では,死者に対して声をあげて泣き,うたい,語りかけることは別れに不可欠な行為とされた。声をかけることは情けをかけることであり,それにより死者も鎮まると考えられていたのである。本稿でとりあげる<葬送歌>とは,死後四十九日ころまで葬送に直接関わってうたわれる,無伴奏の歌謡群である。それらは葬儀での儀礼的な<供養歌>と,死後四十九日頃までの個人的な<哀惜歌>に分けられ,様式的には泣きじゃくりに近い不定型な弔い泣きから,有節的な短詞型歌謡までを含む。歌謡の生成と様式化を考える上でも,また「死の受容」を考える上でも重要なジャンルであるが,1970年代以降しだいにうたわれなくなっている。中でも最も廃れている沖縄諸島の<葬送歌>の習俗を,文献から検証する。幕末のフランス人宣教師の記録,国王やノロ(神女)そして一般庶民のための葬送のウムイ(神歌),ムヌイーナチ(物言い泣き),別れあしび(若者仲間の葬宴)などに言及し,琉球弧の他地域と比較しつつその位置づけをさぐる。また明治近代化による沖縄的習俗の撲滅運動の一環として「泣き女」がやり王にあげられた背景を,ジェンダー的な視点から考察する。
著者
酒井 正俊 飯田 三郎 森下 愛文 吉田 健 橋口 治 赤星 玄夫 藤仙 重俊 相良 勝郎 佐藤 辰男
出版者
一般社団法人 日本肝臓学会
雑誌
肝臓 (ISSN:04514203)
巻号頁・発行日
vol.28, no.9, pp.1238-1243, 1987-09-25 (Released:2009-07-09)
参考文献数
20
被引用文献数
2 1

市販鎮痛剤の乱用によると考えられる劇症肝炎の39歳女性の1救命例を報告した.20歳頃より生理痛・頭痛のため,ブロム剤を20錠/日服用していた.36歳時,突然頭痛,全身痙攣を来たし,近医にて頭部CT上脳萎縮を指摘された.以後,セデスAを多い時で40錠/日服用するようになった.1週間来の全身倦怠感,頭痛,下痢に気付き,肝障害・prothrombin時間の延長あり,劇症肝炎を疑われ昭和60年8月18日当院に入院した.血漿交換,glucagon・insulin療法により救命し,第26病日の腹腔鏡下肝生検では急性肝炎再生像であった.しかし,第12病日よりJackson型の痙攣が出現し,第80病日の頭部CTで前頭葉の萎縮を認めた.劇症肝炎の成因として,IgM-HBc抗体およびIgM-HA抗体は共に陰性であることより,乱用していた鎮痛薬に含まれるacetaminophenの関与が推測された.脳萎縮はすでに3年前にみられており,稀であるがブロム剤によるものと思われた.
著者
酒井 正樹
出版者
日本比較生理生化学会
雑誌
比較生理生化学 (ISSN:09163786)
巻号頁・発行日
vol.29, no.4, pp.243-261, 2012-12-20 (Released:2013-01-22)
参考文献数
19

今回はシナプス伝達をとりあげる。シナプスとは,簡単に言うとニューロンとニューロン,あるいはニューロンと筋細胞や腺細胞とのつなぎ目のことであり,シナプス伝達とは,つなぎ目を越える信号の受け渡しである。これまで,本シリーズ3回の講義を受けた学生にとって,シナプス伝達はとくにむずかしいとは思われない。事象の説明には,活動電位伝導のときのようなモデルや比喩は必要なさそうである。それに高校で生物を学んでおれば,細胞や蛋白質の一般知識が役に立つ。たとえば,シナプス小胞からの伝達物質の放出は,ホルモン分泌で見られる小胞や膜状嚢の開口放出として,また伝達物質が受容体に結合してイオンチャネルが開く機構は,低分子物質と酵素の結合で生じるアロステリックな反応として理解できる。 とはいえ,シナプス伝達のしくみを,個々の実験事実にもとづいて理解しようとするとそれほど容易ではない。まず,第1に実験材料がある。材料にはそれぞれに特徴があり,結果も異なってくる。第2に実験条件がある。シナプスの研究においては,しばしば伝達を減弱させたり,増強させたりする処置がとられる。そのことをよく知っておかねばならない。第3に伝達にかかる時間がある。シナプスでは,きめて短時間に一連の事象が進行するが,それぞれの反応には開始とピークと終了がある。第4に記録部位の問題がある。シナプスで発生した電位は,ニューロンのどこで記録するかによって,その大きさや時間的変化の様子が大きく異なってくる。このことも知っておく必要がある。第5には伝達物質と受容体である。これらは複雑かつ多様であり,正しく覚えておくことはむずかしい。いきおい学ぶ側も教える側も材料や条件は脇へ置いて,結果だけを単純な模式図ですましてしまう。そうすると,シナプスは,たんなるニューロンとニューロンの接続部分で,シナプス伝達は信号の中継にすぎなくなってしまう。しかし,シナプスは,信号の連絡と同時に統合の場であり,学習・記憶の要であり,毒物・薬物の作用部位であり,精神疾患や遺伝病とも深く関わっている。だから,シナプスは正しく理解しておかねばならない。では,講義をはじめよう。
著者
酒井 正子 小林 公江 久万田 晋 小林 幸男
出版者
川村学園女子大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

沖縄本島北部に伝承される「手踊りエイサー」は、現在盛んな太鼓の群舞とは全く異なるスタイルのエイサーである。殆ど知られていないその実態を調査し、全体像と芸能史的な位置づけを探った。その結果約60集落で伝承を確認、曲目や歌詞、演奏スタイルの違いなどから、いくつかの系統や地域性が見出された。また近代には舞台芸能や流行歌を取り込み、戦後は太鼓エイサーへと進化し、1980年代以降は創作エイサーの強い影響を受けるなど、芸能の変遷とダイナミズムが明らかになった。
著者
安藤 隆之 粟倉 宏子 酒井 正志
出版者
中京大学
雑誌
文化科学研究 (ISSN:09156461)
巻号頁・発行日
vol.1, no.1, pp.1-71, 1989-12-16
著者
長坂 哲 酒井 正彦 坂部 俊樹 草刈 圭一朗 西田 直樹
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SS, ソフトウェアサイエンス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.227, pp.55-60, 2010-10-07
被引用文献数
2

Malbolgeは最も難解なプログラミング言語として知られている.本研究では,飯澤らが提案したプログラミング手法に基づいて,Malbolgeが弱チューリング完全性を持つこと示す.そのために,チューリング完全性を持つ正規形のNプログラムをMalbolgeコードに変換できることを示す.ここで,本稿で示す性質が弱チューリング完全性であるのは,Malbolgeが固定されたメモリ空間およびレジスタ長の仮想機械により意味が定められているためである.
著者
市川 康夫 平田 一成 新井 寿枝 酒井 正雄
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.801-806, 1959-11-15

Ⅰ.まえおき わが国の過去の脳炎流行を振返つてみると,まず1918年のいわゆるスペイン風邪の世界的流行に引続いて起つたEconomo型類似脳炎の多発が挙げられる。文献によると,それは,若年者に多く発病し,経過は緩慢または潜在性で,多くは嗜眠状を呈し,複視が認められ,脳膜症状は軽度であつた1)2)3)4)。それらは,「嗜眠性脳炎」の流行として記載されたが,その病原体に関しては不明のままである。また周知のように1948年には,東京を中心として日本脳炎の全国的流行がみられた5)。ところで日本脳炎とEconomo型脳炎との異同については,Economo型脳炎の病原が不明であり,その後この型の脳炎の流行をみないので,今日未解決のままである。しかしいずれにしても臨床的には両者の病像はかなり異つているとされている5)6)。すなわち流行期によつて多少の差はあるが,Economo型脳炎が成年者を侵すのに対して日本脳炎は小児と老人に好発し,経過は遙かに急激で,1週間前後の高熱期を有し,意識溷濁がより強く,譫妄と昏睡が認められる。またEconomo型脳炎と異つて眼症状は軽度で,複視はまれであつて,脳膜症状が比較的著明である。流行状態は,Economo型が小流行であるのに対し,日本脳炎はしばしば大流行を示す。以上がわが国の流行性脳炎のおもなものであるが,その他に地域的な日本脳炎の流行,季節はずれの日本脳炎の散発,ポリオヴィルスによる脳炎の発生,また冬季の脳炎の散発7)などが報告されている。ところが独逸でも最近インフルエンザ流行に一致して多発した脳炎の臨床報告8)があつたが,それはわれわれの経験に甚だ近いものであることは面白い。 さて,周知のように1957年の春から秋にかけてA57型インフルエンザの全国的流行があつた。この流行と時を同じくして脳炎の疑いのおかれる患者が多数発生したとみられるが,われわれはこの時期にかなり著明な精神症状を呈する患者を少なからず診察する機会をえた。これら患者の多くは,急性期にはインフルエンザと診断され内科的に治療されたにもかかわらず,月余にわたつて精神神経症状が治癒せず,当科を訪れるにいたつたものである。これら患者のある者では,長期間にわたつて,幻聴,幻視,妄想などが前景に出て,自閉的で寡言,顔貌は硬く,支離滅裂で一見精神分裂病を想わせるほどであつた。こうした極端な例はそれほど数多くはなかつたが,これらの患者とインフルエンザ流行との関連は,われわれのヴィルス学的追求が満足とは言えないながら,多くの示唆を含んでいた。われわれは,これらの経験を過去の流行性脳炎の臨床と比較しながら,二,三の考察を加えてここに報告する次第である。
著者
酒井 正士 片岡 豪人 工藤 聰
出版者
公益社団法人 日本油化学会
雑誌
オレオサイエンス (ISSN:13458949)
巻号頁・発行日
vol.2, no.2, pp.85-90,66, 2002-02-01 (Released:2013-04-25)
参考文献数
38

ホスファチジルセリン (PS) は脳に存在する主要な酸性りん脂質であり, 古くから脳機能との関連で研究が進められてきた。1986年にはDelwaideらが, 牛脳由来ホスファチジルセリン (牛脳PS) を老人性痴呆症患者に経口投与することにより症状が回復することを初めて報告した。これ以後, 欧米で10件を超える二重盲検試験が行われ, いずれの場合にも老人性痴呆症に対する有効性が確認されている。特に494人の老人患者を対象としたイタリアにおける臨床試験では, 抗痴呆剤として牛脳PSを摂取することにより, 副作用は認められず行動と知的能力のパラメータが改善されることが示されている。しかしながら, 牛脳には感染性スポンジ脳症を媒介する恐れもあることから, 安全性の観点から見て食品素材としては適していない。また, 牛脳から得られるPS量はそれほど多くなく, 安全で充分な量を確保できる天然素材は他に見当たらない。この問題を解決するため, ホスホリパーゼDを用いて大豆レシチンとL-セリンとを原料にPS (大豆転移PS) を製造する技術が開発された。大豆転移PSの脂肪酸組成は牛脳PSとはかなり異なるが, 牛脳PSと同様にスコポラミンで誘発した齧歯類の記憶障害を回復させた。さらに, 老齢ラットに大豆転移PSを連日投与した結果, 牛脳PSと同様に水迷路試験の成績が回復したことから, 大豆転移PSも牛脳PSと同様の効果を持つことが期待される。
著者
酒井 正樹
出版者
日本比較生理生化学会
雑誌
比較生理生化学 (ISSN:09163786)
巻号頁・発行日
vol.29, no.1, pp.26-32, 2012-01-31
参考文献数
8
被引用文献数
3

私は,ながらく岡山大学で教鞭をとり,退職後も現在特命教授として教育に従事している。しかし,それもそろそろ終わりになりつつある。それで,これまで自分がやってきた講義のなかで,学生からよく出た質問や学生が陥りやすい誤りなどについて,書き残しておきたいと思っていた。かって十数年前,私が本誌編集長をしていたとき,大学での講義について,指導方法や教材などを紹介してもらう欄を企画したことがあった。そういうものを復活してもらえないかと考えていた折も折,私たちの学会で教育の向上をはかるための議論がおこってきた。そこで,黒川編集長と相談のうえ,ここに書かせて頂くことになった。
著者
鈴木 信哉 中林 和彦 大河内 啓史 畑田 淳一 川口 真平 酒井 正雄 佐々木 徳久 伊藤 敦之
出版者
The Japanese Respiratory Society
雑誌
日本胸部疾患学会雑誌 (ISSN:03011542)
巻号頁・発行日
vol.35, no.1, pp.61-66, 1997-01-25 (Released:2010-02-23)
参考文献数
19

閉鎖環境の条件が厳しい潜水艦において感染性が低い結核患者の周囲の乗員に結核感染が疑われた例を経験した. 本症例は艦艇の環境と感染性及びその対策を考える上で貴重な症例と考えられたので, 考察を加えて報告した. 症例は35歳男性の潜水艦乗員. 定期健康診断の間接胸部X線で異常陰影を指摘され精査した. 咳嗽なく喀痰塗抹陰性であったが,胃液検査にて塗抹陽性であった. 定期外集団検診時のツベルクリン皮内反応 (ツ反) では強陽性者が, 発見2ヵ月のツ反では陽転者が発生源の周囲に多くみられた. 発生源と離れた場所に居住し接触があまりない乗員にも感染が疑われたので, 閉鎖循環方式の空調が関与した可能性も示唆された. 閉鎖環境における結核発生例に対しては環境の的確な把握が必要であり, 化学予防は積極的に行うべきで環境の除染には薬品による消毒よりも換気及び紫外線照射が有効であり, 艦艇には防疫対策として標準装備されることが推奨される.
著者
坂梨 元軌 河邉 翔平 酒井 正彦 西田 直樹 橋本 健二
雑誌
研究報告ソフトウェア工学(SE) (ISSN:21888825)
巻号頁・発行日
vol.2017-SE-196, no.24, pp.1-6, 2017-07-12

難読プログラミング言語 Malbolge は,その解析困難性により知的財産権の保護などに役立つと考えられているが,命令が特殊であるためプログラムの作成は非常に困難である.そのため,Malbolge プログラムを生成するための中間言語として制御付き疑似命令列が提案されているが,C などの通常の言語と比較すると依然としてプログラミングが困難である.本稿では,整数型と真偽型を扱え,while 文などの基本的な制御構造と再帰関数を定義できる C 言語のサブセットのプログラムから Malbolge コードへのコンパイラの実現法を述べる.コンパイラの実現のために,まず,既存の制御付き疑似命令列に配列構文と関数構文を追加し,それにあわせて既存の制御付き疑似命令列から Malbolge への変換系を拡張する.さらに C 言語のサプセットから制御付き疑似命令列へ変換する方法を提案する.
著者
西村 幸満 酒井 正 野口 晴子 泉田 信行
出版者
国立社会保障・人口問題研究所
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

「団塊の世代」という日本のベビー・ブーマー(以下、BB)は、人口規模の大きさから戦後一貫して文化的・思想的異質性を強調されてきた。欧米(主に米)が消費の担い手としたのと対照的である。世代の特殊性・異質性を過度な強調は、引退過程にも見られた。本研究は、BB世代の引退過程に注目し、就業分布、健康・介護要因が前後の世代と比較して異なるかを検証した。結果から判断すると、BB世代が特殊な傾向をもつとはいえないが、人口規模の大きさによる社会的な対応は避けられない。法改正による就業延長が規模の効果を吸収したようにみえるが、そもそも引退パターンも前世代と変わらないため、法改正の効果と認めることはできなかった。