著者
松原 壱樹 和田 圭二 鈴木 敬久
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会論文誌D(産業応用部門誌) (ISSN:09136339)
巻号頁・発行日
vol.142, no.2, pp.95-103, 2022-02-01 (Released:2022-02-01)
参考文献数
41

There has been an increasing interest in biological effects owing to magnetic field exposure, because wireless power transfer systems for electric vehicles are expected to be widespread in the 85kHz band. Therefore, it is necessary to develop a magnetic field generator and evaluate the biological effects through experimental verification. In particular, the exposure area needs to be expanded for the development of magnetic field generators to offer sufficient number of exposure subjects. This paper presents the design procedure of a two-winding inductor for expanding the exposure area of a magnetic field generator. Two-winding inductors connected in series and in parallel are shown, and circuit configurations using these inductors are presented. It is revealed through impedance analysis that the difference in circuit parameters restricts the operable frequency band in a magnetic field generator with a two-winding inductor connected in parallel. The two-winding inductor connected in parallel can expand the exposure area to 321% of that of a conventional magnetic field generator. Moreover, the validity of impedance analysis is confirmed through the experimental verification rated at 100V.
著者
豊田 敏裕 門奈 哲也 鈴木 敬明 小浜 朋子
出版者
一般社団法人 日本色彩学会
雑誌
日本色彩学会誌 (ISSN:03899357)
巻号頁・発行日
vol.41, no.6+, pp.12-14, 2017-11-01 (Released:2018-02-20)
参考文献数
4

【目的・背景】ソムリエは,ワインを視覚的に評価する際,ワイングラスを傾けて,白い紙など高反射率の背景にかざした時に液面に現れるグラデーションなどからワインの産地や品質を確認している.この一連の評価について,分光測色によりその意味について考察した.【方法】ソムリエが色合いを分類した5種類の赤ワイン(ガーネット系3種類,ルビー系2種類)を試料とした.まず,厚さ10mmの光学セルを用いて分光透過率を測定し,CIELAB値(D65,2度視野)を求めた.次に,透過率の低いガーネット系の試料(3種類)を,精製水(イオン交換水)で2倍,4倍,8倍,16倍に希釈した試料を用いて,光学濃度の変化を,測定光路長の変化とみなして,ワイングラスを傾けた場合に,どのような色彩の変化が伴うかを調べた.【結果】試料の測色値は,全て同じ色相で,彩度の異なる分布を呈し,試料の測色値とソムリエによる色合いの分類の間には,明度以外に明確な関係は見られなかった.また,ガーネット系の試料3種類すべてについて,希釈による光学濃度の変化により,彩度と明度の関係に非線形性がみられた.
著者
田沢 純一 鈴木 敬介 三宅 幸雄
出版者
The Geological Society of Japan
雑誌
地質学雑誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.127, no.2, pp.79-90, 2021-02-15 (Released:2021-05-15)
参考文献数
81
被引用文献数
4

飛騨外縁帯本郷の荒城川層中部から産出した腕足類フォーナ(本郷フォーナ)を記載し,時代と古生物地理について考察した.本郷フォーナは以下の5属6種からなる:Pugilis sp., Marginatia sp., Fluctuaria undata, Fluctuaria sp., Actinoconchus sp., Imbrexia sp. このフォーナは前期石炭紀(ビゼー期後期)を示す.したがって荒城川層中部は上部ビゼー階に対比される.古生物地理学的に本郷フォーナは東北日本(南部北上帯)と中国西北部(新疆)の前期石炭紀腕足類フォーナに類縁がある.このことから,ビゼー期後期には北中国地塊とシベリア地塊の間の広大な地域を占める中国北方区(North China Province)に属していたと推定される.また,ビゼー期後期に本郷地域を含む飛騨外縁帯は中央アジア造山帯(CAOB)に含まれていたと推定される.岩相層序と化石相において荒城川層は南部北上帯の石炭系に似ているが,それは飛騨外縁帯と南部北上帯の構造的連続を支持する一つの証拠となる.
著者
鈴木 敬夫
出版者
専修大学緑鳳学会
雑誌
専修総合科学研究 (ISSN:13418602)
巻号頁・発行日
vol.24, pp.1-20, 2016-10-20

The aim of this paper is to examine the "Carl Schmitt controversy" in contemporary China, guided by the value relativism advocated by German legal scholar Gustav Radbruch and the Confucian human rights theory of China's Du Gangjian (杜鋼建). By describing this controversy, another aim is to criticize the attitude of certain Chinese scholars who, espousing the ideas of C.Schmitt, classify people as either friends or enemies of the state. This paper sets out to question Schmitt's "friend-enemy divide", in which anyone with ideas or beliefs that differ from those of the state is castigated as a heretic. The targets of criticism are the viewpoint of raising the "identity of the party-state and the people" in acceptance of Schmitt's nationalism, and the intolerant attitudes of anti-liberalism, anti-democracy and anti-parliamentarianism. In resisting Nazism, Radbruch declared that "Relativism is general tolerance - only not tolerance of intolerance" (1934). This paper is based on the standpoint of this relativism tolerance theory.In commenting on Schmitt's particular political and legal thought, with its dependence on "political theology", many suggestions were received from excellent prior research by Bernd Rüthers, Keita Koga (古賀敬太), Wang Qian (王前) and other scholars. The author would like to express his thanks to them.
著者
中橋 史衡 田中 周 武藤 友和 吉田 真一 佐藤 貴子 鈴木 敬二 森豊 浩代子 鈴川 活水
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.46, pp.E-171_1-E-171_1, 2019

<p>【はじめに・目的】</p><p>乾,山口,實はChungらによる被殼出血症例の出血部位を血管支配領域別に分けた6分類を用いて,それぞれ回復期病棟,急性期病棟の独歩獲得率を調査している.しかし,同分類と被殻出血症例に対する装具処方の関連を調査した報告はみられない.今回被殼出血症例における当院退院時の独歩獲得率及び装具処方との関連を各部位間で調査し先行研究との比較検討を行った.</p><p>【方法】</p><p>2011年~2018年の間に入院した被殻出血患者87名を対象とした.男性56名,女性31名,年齢平均58.52(±12.59)歳,損傷側は左側36名,右側51名であった.既往歴に脳血管疾患や整形外科疾患を有する症例は除外した.急性期頭部CT画像と回復期入院 時頭部CT画像(撮影日:発症後平均25±11日)を用いて出血位置を確認しChungらが報告している6タイプ(前方タイプ,中間タイプ,後内側タイプ,後外側タイプ,外側タイプ,大出血タイプ)に分類した.退院時Functional Independent Measure(以下;FIM)移動項目1-5点を独歩不可能群,6-7点を独歩可能群とし,独歩獲得率を求めた.各タイプの割合,年齢平均,独歩獲得率,退院時FIM移動項目およびFIM認知項目の点数,BRS,内包後脚への進展の有無を比較した.統計学的解析はJ-STATを用い,独立した多群の差の検定としてKruskal Wallis検定を行い,多群比較としてscheffe法を行った.有意水準はいずれも p<0.05とした.</p><p>【結果】</p><p>分類別の症例数は前方タイプ3名(3.4%),中間タイプ7名(8.0%),後内側タイプ2名(2.0%),後外側タイプ30名(34.4%),外側タイプ21名(26.4%),大出血タイプ22名(25.2%).各タイプでの年齢・性別の有意差なし.独歩獲得率(装具処方)は前方タイプ100%(処方なし),中間タイプ100%(処方なし),後内側タイプ100%(処方なし),後外側タイプ93.3%(AFO43.3%,KAFO23.3%),外側タイプ90.4%(KAFO9.5%),大出血タイプ54.5%(AFO13.6%,KAFO86.3%,その他9.0%).大出血タイプにて有意に独歩獲得率およびBRSの低下が認められた.内包後脚への進展は後外側タイプ,大出血タイプにおいて有意にみられ,この両タイプ間の比較では大出血タイプに有意な進展を認めた.</p><p>【考察】</p><p>山口によると独歩獲得率は後外側タイプにて50%,大出血タイプにて13.4%と有意に低下しているとされるが当院では大出血タイプのみに有意な低下が認められた.また,当院での独歩獲得率は後外側タイプ93.3%・大出血タイプ54.5%と先行研究に比べ良好であった.当院では発症から回リハ病棟入棟までの入棟期間が短く(平均25±11日),また当院入院後比較的早期の装具処方(平均11.3±18.5日)と起立訓練の実施により積極的な立位・歩行訓練を実施している.実際に大出血タイプ症例の86.3%に早期にKAFOが処方されておりこれらが良好な独歩獲得率に寄与した可能性が示唆される.タイプ別の装具処方数については内包後脚および放線冠への進展がみられやすい後外側タイプ,大出血タイプにおいて多くの装具が処方されたことが考えられる.</p><p>【倫理的配慮,説明と同意】</p><p>本研究はヘルシンキ宣言の基準に従い、データは研究以外の目的には使用せず、個人が特定されないよう匿名化した。また当院の規定に基づき個人情報の取り扱いには十分配慮して行った。</p>
著者
鈴木 敬介 栗原 敏之 植田 勇人
出版者
一般社団法人 日本地質学会
雑誌
地質学雑誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.125, no.4, pp.307-322, 2019-04-15 (Released:2019-08-08)
参考文献数
43
被引用文献数
5

飛騨外縁帯の岐阜県高山市本郷地域に分布する,従来,ペルム系森部層に一括されていた砕屑岩層について岩相層序とジルコンのU-Pb年代を検討し,これらを森部層と堂殿層(新称)に区分した.両層の砂岩には火山岩片が豊富に含まれていることから,ジルコンのU-Pb年代において,最も若い年代の集団の年代値が堆積年代である可能性が高い.U-Pb年代の検討の結果,森部層下部~中部の堆積年代の下限は約263~256Maで,中期~後期ペルム紀に堆積した可能性が高い.森部層上部のジルコン年代値の最も若いピークは前期三畳紀を示し,同層の年代は前期三畳紀にまで及ぶ可能性がある.堂殿層の堆積年代は,砂岩中のジルコンのU-Pb年代に基づくと,約186~181Ma(前期ジュラ紀)である可能性が高い.堂殿層は,下部ジュラ系来馬層群の漏斗谷層上部~北又谷層および蒲原沢層上部に対比できる.
著者
吉原 大作 藤原 範子 崎山 晴彦 江口 裕伸 鈴木 敬一郎
出版者
兵庫医科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2017-04-01

本研究の目的は、「フェロトーシス(Ferroptosis、鉄依存的細胞死)の分子機構」を明らかにして、加齢による生体機能の低下(=老化)に鉄が果たす役割を解明することである。 フェロトーシスは、鉄キレート剤によって阻害されることから、鉄依存的な「制御された細胞死(Regulated cell death:RCD)」であると定義されている。RCDは、生体恒常性を維持する上で非常に重要な機構で、老化との関連も深い。研究代表者らは、加齢に伴う鉄代謝異常が老化を促進する背景には、フェロトーシスが関与しているのではないかと考えている。しかしながら、どのような鉄代謝異常がフェロトーシスを引き起こすのかということは未だに明らかになっていない。これまでに、研究代表者らは、フェロトーシスが誘導される際に、細胞内の鉄量が増加していること、鉄代謝調節タンパク質IRP1が顕著に減少していることを見出している。 平成29年度には、培養細胞を用いて、フェロトーシスの誘導機構に関する検討を行った。その結果、これまでにフェロトーシスの誘導剤として知られていたErastin以外にも、酸化ストレスを誘導する薬剤によってフェロトーシスに類似した細胞死が誘導されることを見出した。また、二価鉄イオン特異的な蛍光プローブであるRhoNox-1などを用いて、Erastinや酸化ストレスによって細胞死が誘導される際の鉄イオン動態を解析した。
著者
鈴木 敬
出版者
美術史學會
雑誌
美術史 (ISSN:0021907X)
巻号頁・発行日
vol.30, no.1, pp.p1-11, 1980-11
著者
鈴木 敬治
出版者
公益社団法人 東京地学協会
雑誌
地学雑誌 (ISSN:0022135X)
巻号頁・発行日
vol.97, no.4, pp.271-278, 1988-08-25 (Released:2011-02-17)
参考文献数
13
被引用文献数
3 2