著者
森 定雄 高山 森 後藤 幸孝 永田 公俊 絹川 明男 宝崎 達也 矢部 政実 高田 かな子 杉本 剛 清水 優 長島 功 長谷川 昭 仙波 俊裕 大島 伸光 前川 敏彦 杉谷 初雄 大関 博 中橋 計治 日比 清勝 大谷 肇 中村 茂夫 杉浦 健児 田中 鍛 荻原 誠司 勝野 保夫 大久保 哲雄
出版者
公益社団法人日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.45, no.1, pp.95-101, 1996-01-05
被引用文献数
10 6

SEC専門部会傘下26測定機関でサイズ排除クロマトグラフィーによる高分子の分子量の共同測定を行った.試料はポリスチレン(PS)4種類, ポリメタクリル酸メチル(PMMA)2種類である.較正曲線作成用標準試料を配布し, 試料溶液の濃度, 注入量を規定するとともに, クロマトグラムベ-スラインの引き方を統一し, 又較正曲線は3次近似とした.その結果, かけ離れた数値を棄却した場合の相対標準偏差(RSD)はPSでは数平均分子量で13.7〜15.8%, 重量平均分子量で5.0〜5.8%.PMMAではそれぞれ11.9〜13.3%, 10.9〜11.3%であった.前回のラウンド口ビンテストと比較し, RSDが改善された様子は認められなかったが, 測定条件の不備による, 大きくかけ離れたデータがなくなった意義は大きい.RSDが改善されなかった理由の一つはベースラインに引き方の統一が完全でなかったことである.異なる検出器を使用した場合, 又異なるメーカーの標準試料を用いた場合, RSDが大きくなるようである.
著者
袖山 研一 目 義雄 神野 好孝 浜石 和人 國生 徹郎 関 博光
出版者
公益社団法人日本セラミックス協会
雑誌
日本セラミックス協会学術論文誌 : Nippon Seramikkusu Kyokai gakujutsu ronbunshi (ISSN:18821022)
巻号頁・発行日
vol.106, no.1231, pp.333-338, 1998-03-01
被引用文献数
7 6

Preparation and some properties of 20 and/or 30 mass% Shirasuballoons(diameter 6.6, 10.4 and 31.5 μm)added lightweight pottery were studied to develop their high strength with high porosity. Mixed slip of Shirasuballoons and pottery clay was prepared by adding 0.3 mass% water glass. The green compacts consolidated by a slip casting were dried at 110℃ and sintered at 1150-1250℃ for 1h in air. Bulk density of the lightweight pottery was decreased by addition of Shirasuballoons. Closed porosities of the lightweight pottery were almost independent on diameters of Shirasuballoons. Open porosities of the lightweight pottery, however, were affected by the diameter of Shirasuballoon. The open porosity of the lightweight decreased with the addition of 20 and 30 mass% Shirasuballoons in diameter of 6.6 μm, compared with that of without Shirasuballoons, but they increased with the addition of 20 mass% Shirasuballoons in diameter of 10.4 and 31.5 μm. Flexural strength of the lightweight pottery do not decreased with the addition of Shirasuballoons in diameter of 6.6 μm ; compared with that of original pottery clay, but decreased with the addition of Shirasuballoons in diameter of 10.4 and 31.5 μm.
著者
関 博紀
出版者
Japanese Cognitive Science Society
雑誌
認知科学 = Cognitive studies : bulletin of the Japanese Cognitive Science Society (ISSN:13417924)
巻号頁・発行日
vol.20, no.2, pp.204-223, 2013-06-01

This study attempted to describe detailed observations of the actual process of ar-<br>chitectural design, which have been performed by a professional architect in Japan.<br> The observations were made on the basis of two surveys: a document survey and an<br> interview survey. The following results were obtained.<br> First, a proposal was composed of multiple modifications that emerged simultane-<br>ously under the different constraints. Second, the emergence of one modification could<br> lead to another, which was called the 'linkage between modifications'. Third, the link-<br>age was observed not only at the level of the modifications, such as 'making the ceiling<br> form like steps' to the next modification 'changing the ceiling height', but also at the<br> level of proposals which were made at intervals of few days. The linkage at the proposal<br> level, which was called the 'coupling of the modifications', tended to include qualitative developments. <br> These results show that understanding the activities involved in architectural design<br> can be one method to pick-up and realise the potentialities of developing architectures<br> that are intrinsic to the building site and not merely a reflection of the architects '<br>aesthetics,self-centredness or calculating activities. This issue might be worth dis-<br>cussing in connection with the concept of 'dwelling perspective', which was presented<br> in anthropology with an ecological perspective by Tim Ingold (2001).
著者
奥田 稔 深谷 卓 小林 恵子 伊藤 依子 調所 廣之 設楽 哲也 八尾 和雄 小川 浩司 橋口 一弘 佐伯 哲郎 山越 隆行 濱田 はつみ 川崎 和子 石井 豊太 鳥山 稔 増田 哲也 杉山 博 川端 五十鈴 川島 佳代子 八木 昌人 田部 浩生 岡村 浩一郎 木場 玲子 斉藤 晶 安藤 一郎 野村 恭也 吉見 健二郎 窪田 哲明 大谷 尚志 波多野 吟哉 竹山 勇 上杉 恵介 林崎 勝武 鈴木 淳一 澤木 誠司 石塚 洋一 古屋 信彦 安達 忠治 坂井 真 新川 敦 小林 良弘 佐藤 むつみ 山崎 充代 斎藤 洋三 舩坂 宗太郎 斉藤 啓光 石井 正則 浅井 和康 森山 寛 遠藤 朝彦 小林 毅 関 博之 林 成彦 石井 哲夫 窪田 市世 水谷 陽江 荒 牧元 大竹 守 北嶋 整 上田 範子 山口 宏也 牛嶋 達次郎 坊野 馨二 菊地 茂 佐橋 紀男 臼井 信郎 原 俊彰 宮川 晃一 田中 康夫 喜友名 朝盛 井上 庸夫 八木 聰明 大久保 公裕 服部 康夫 町野 満 大塚 博邦 稲葉 真 島田 早苗 添野 眞一 星 慎一 頼 徳成 大橋 和史 村山 貢司 飯塚 啓介 市川 朝也 冨田 寛 小山 明 山内 由紀 渡辺 健一 佐藤 かおる 山田 久美子 木田 亮紀 牧山 清 亀谷 隆一 藤田 洋祐 井上 鐵三 田村 悦代 野原 理 阿部 和也 水野 信一 岩崎 真一 小川 裕 加賀 達美
出版者
The Society of Practical Otolaryngology
雑誌
耳鼻咽喉科臨床 (ISSN:00326313)
巻号頁・発行日
vol.88, no.6, pp.797-816, 1995-06-01
被引用文献数
6 3

To evaluate the effectiveness, safety and utility of Emedastine difumarate (ED) in the treatment of Japanese cedar pollinosis, a multicentered, double-blind comparative study was performed in 290 patients in 1994.<br>Patients with Japanese cedar pollinosis were divided into two groups; the first group was treated with ED at a dose of 4mg/day starting two weeks before the season and continuing for the whole season. The second group was given an inactive placebo instead of ED during the pre-season and the early portion of the season and then replaced with ED during the later portion of the season.<br>As a result, the final improvement rate was significantly higher in the first group than that in the second group.<br>All subjective symptoms such as sneezing, nasal discharge, nasal obstruction and eye itching were suppressed due to ED treatment.<br>In conclusion, it was better to continuously administer ED to patients with pollinosis from the preseasonal period till the end of the season.<br>However, when the ED treatment was started in the midseason, the outcome was good, although less satisfactory than the outcome of continuous treatment given throughout the entire pollen season.
著者
牛川 憲司 板垣 英二 丸山 雅弘 半田 桂子 大塚 大輔 下山 達宏 関 博之 小澤 幸彦 山口 真哉 滝澤 誠 片平 宏 吉元 勝彦 石田 均
出版者
杏林医学会
雑誌
杏林医学会雑誌 (ISSN:03685829)
巻号頁・発行日
vol.36, no.1, pp.74-82, 2005
参考文献数
19
被引用文献数
3

症例は54歳, 男性。平成7年頃に糖尿病と診断されていたが放置していた。平成13年8月末より腰痛を認め, その数日後より右下肢に浮腫が出現した。さらに左下肢にも浮腫を認めるようになったため同年9月20日当科入院となった。身体所見では両下肢の圧痕性浮腫と両側の側腹部に表在静脈の怒張を認めた。胸部〜大腿部造影CTでは, 肝静脈流入部より中枢側ならびに腎門部より末梢側の下大静脈は正常に存在していたが, 肝静脈流入部から腎門部にいたるまでの下大静脈は欠損しており, 著明に拡張した奇静脈および半奇静脈が描出された。なお, 腎門部より末梢の下大静脈は第3腰椎レベルで下行大動脈の背側を横切り半奇静脈に連なっていた。さらに, 両側の大腿静脈, 外腸骨静脈, 総腸骨静脈および腎下部下大静脈, そしてそれに連なる半奇静脈の血管内腔には器質化した血栓が連続性に充満していた。また, 胸腹部MRAでは腹腔内に側副血行路と考えられる無数の静脈が描出された。以上より, 広範な深部静脈血栓症を伴った肝部から腎部におよぶ下大静脈欠損症と診断したが, 本例は側副血行路の著明な発達, 増生により両下肢の浮腫は保存的治療のみで自然に軽快した。下大静脈欠損症では, 血管の走行異常による血流うっ滞をきたす可能性があるにも関わらず実際に静脈血栓症を合併することは稀である。本例において広範な深部静脈血栓症を合併した原因としては, 高度の腰痛により食欲不振をきたし脱水傾向となったことから血液粘稠度が増加し, その状態で臥床状態が続いたこと, それに加えて合併する糖尿病による凝固亢進状態が関与した可能性が考えられた。
著者
関 博美 兒玉 憲一
出版者
広島大学大学院教育学研究科附属心理臨床教育研究センター
雑誌
広島大学大学院心理臨床教育研究センター紀要
巻号頁・発行日
vol.11, pp.86-96, 2013-03-20

The relationships of rumination and reflection with self-focus, se1f-efficacy, self-esteem and depression, as well as gender differences in these relationships were investigated. Results indicated that women ruminated more than men and that men reflected more than women. Moreover, reflection had a negative effect on depression in men, whereas it had no effect on depression in women. Previous research has suggested that reflection does not have an effect in alleviating depression. Results of this study indicated that rumination had a positive effect on depression without regard to sex. However, rumination had a negative influence on self-efficacy and self-esteem in both sexes. It is concluded that negative and persistent ruminations lowers the self-efficacy and self-esteem.
著者
黒牧 謙一 竹田 省 関 博之 木下 勝之 人見 祐子 前田 平生
出版者
社団法人日本産科婦人科学会
雑誌
日本産科婦人科學會雜誌 (ISSN:03009165)
巻号頁・発行日
vol.46, no.11, pp.1213-1220, 1994-11-01
被引用文献数
10

産科における輸血の必要性と他家血輸血の危険性を考慮すると自己血輸血法の確立は不可欠である. 今回産科症例に対して自己血輸血を行い, 採血及び輸血による妊婦の血液性状の変化につき検討し, 妊婦の自己血輸血の臨床効果とともにその有用性と問題点につき検討した. 分娩時に出血が多量になる可能性の高い, 前2回帝切例, 前置胎盤や稀な血液型の妊婦, 34例を対象とした. 採血1週間前より鉄剤の投与を行い, 自己血採血は1週間ごとに300mlずつ3回行うことを基本とした. 分娩後は出血量に応じて自己血輸血を行った. 採血後エリスロポエチン値は上昇し, 同時に網状赤血球数は増加し, 脱血後急速に赤血球を増産していることが判明した. ヘモグロビン(Hb)値は900mlの採血で平均0.6g/dlの低下であった. ヘマトクリット(Ht)値, 総血漿蛋白(TP)値もHb値とほぼ同様の動きを示した. またその他の血液検査には大きな変動を認めず, 母児に対しても採血による影響は認められなかった. 分娩時の出血が多量であっても, 自己血の返血を行うことにより同種血輸血は必要なく, 正常産褥経過症例とほぼ同様の血液所見を示した. 輸血後は倦怠感やふらつきなども軽減し, 乳汁分泌も良好であった. 産科領域においても妊婦の自己血輸血のための採血及び輸血の安全性と有用性が確認された.
著者
牛川 憲司 板垣 英二 曽野 聖浩 関 博之 小澤 幸彦 山口 真哉 丸山 雅弘 滝澤 誠 片平 宏 吉元 勝彦 住石 歩 海野 みちる 石田 均
出版者
杏林医学会
雑誌
杏林医学会雑誌 (ISSN:03685829)
巻号頁・発行日
vol.34, no.1, pp.24-30, 2003-03-30

症例は40歳女性。平成12年12月30日より38℃台の発熱を認め,数日後には右前頚部に有痛性の腫瘤が出現した。近医で投薬を受けたが症状の改善がないため平成13年1月7日当科に入院。体温38.9℃,右前頚部に3×3cmの圧痛を伴う腫瘤を触知した。白血球増多,CRP高値,軽度の甲状腺機能亢進と,血中サイログロプリンの著増を認め,頚部CTでは甲状腺右葉に境界明瞭な低吸収域の腫瘤を認めた。腫瘤の穿刺では膿性の液体が採取され,細菌培養は陰性であったが好中球を多数認めたことから急性化膿性甲状腺炎と診断した。抗生物質の投与で症状は消失し,頚部腫瘤も縮小した。咽頭喉頭ファイバー,咽頭食道造影のいずれでも下咽頭梨状窩瘻は確認されなかった。本症のほとんどは小児期に初発し,しかも罹患側は発生学的理由から圧倒的に左側に多いことが特徴であるが,我々は中年期に初発し,かつ右側に発症した稀な一例を経験したので報告する。
著者
森 定雄 西村 泰彦 高山 森 後藤 幸孝 永田 公俊 絹川 明男 宝崎 達也 矢部 政実 清田 光晴 高田 かな子 森 佳代 杉本 剛 葛谷 孝史 清水 優 長島 功 長谷川 昭 仙波 俊裕 大島 伸光 前川 敏彦 中野 治夫 杉谷 初雄 太田 恵理子 大関 博 加々美 菜穂美 上山 明美 中橋 計治 日比 清勝 佐々木 圭子 大谷 肇 石田 康行 中村 茂夫 杉浦 健児 福井 明美 田中 鍛 江尻 優子 荻原 誠司
出版者
公益社団法人日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.44, no.6, pp.497-504, 1995-06-05
被引用文献数
9 9

サイズ排除クロマトグラフィーによる分子量測定において, 異なる測定機関における分子量測定値がどれくらい異なるかを知る目的で, 傘下26測定機関で共同測定を行った.試料はポリスチレン(PS)3種, ポリメタクリル酸メチル(PMMA)2種で, 被検試料の測定条件と較正曲線作成条件は各測定機関で用いている要領で行った.その結果, 各測定機関での相対標準偏差は1〜3%と良好であったが、26測定機関による全平均値の相対標準偏差は13〜32%となった.測定データを吟味し, 望ましい測定条件からかけ離れているデータを除外した場合, PSのRSDは数平均分子量で13.6〜15.5%, 重量平均分子量で6.0〜9.4%となり.又PMMAではそれぞれ14.3〜16.0%, 7.8〜12.2%であった.
著者
森 定雄 高山 森 後藤 幸孝 永田 公俊 絹川 明男 宝崎 達也 矢部 政実 高田 かな子 清水 優 大島 伸光 杉谷 初雄 大関 博 中橋 計治 日比 清勝 中村 茂夫 杉浦 健児 田中 鍛 荻原 誠司
出版者
公益社団法人日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.45, no.5, pp.447-453, 1996-05-05
被引用文献数
7 2

較正曲線作成用標準試料の相違が平均分子量計算値にどのような影響を与えるかを比較し検討した.ここではポリスチレン(PS)試料の重量平均分子量(M_w)で, 示差屈折計で得られた値のみについて比較した.較正曲線作成に同一供給会社の標準試料を用いた場合(9測定機関)の第1回ラウンドロビンテスト(RR-1)(分子)と第2回テスト(RR-2)(分母)のM_wの比は平均値で1.03〜1.04となった.このうち最も大きい比は1.17,最も小さい比は0.95であった.高分子領域の標準試料濃度を低くし, 1溶液中の標準試料混合数は3〜4点とし, 同じけた数の分子量領域では標準試料使用数は少なくとも2点用い, 適切なカラム組み合わせのもとで測定することによりこの比は1.01〜1.03とすることができた.較正曲線作成用標準試料の供給元が異なっても, 測定点を通るスムーズな直線ないし三次式が求められる限り, 試料の分子量測定値に大きな差が認められないことが分かった.いいかえると, 同一標準試料を用いても, 測定点をスムーズに通らない較正曲線では分子量測定値に大きな差が認められた.比較検討の結果, 不適切なデータを除いたRR-1とRR-2の全平均値のRSDは約3.9%となり, このときの三つのPS試料のM_wは次のようになった.PS-1 3.98×10^5,PS-2 2.40×10^5,PS-3 1.66×10^5.これらの数値は標準試料の供給元の相違によらず, 現時点における適切な測定条件を考慮して得ることができる平均分子量値とRSDであると結論付けられる.