著者
佐藤 和紀 高橋 純 安里 基子 齋藤 玲 吉野 真理子 堀田 龍也
出版者
一般社団法人 日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.41, no.Suppl., pp.041-044, 2018-03-01 (Released:2018-03-01)
参考文献数
11

教員養成大学の学部1・2年生を対象に,情報モラル教育の基礎知識を学び,現職教員による模範授業映像を視聴した上で,情報モラル教育の授業設計を学習させるための講義を開発し実施した.講義の事前事後に情報モラル指導の自信を測定する質問紙調査を行った.その結果,全質問項目の得点の上昇が見られた(研究1).自由記述では,スモールステップで指導案を作成するワークシート(以下WS)の効果が期待された.そこで研究2は,足場かけの有無によるWSを2種類用意することにより,効果を調べたところ,1年生には足場かけ無しWS が,2年生に は足場かけありWS が効果的であった.
著者
佐藤 和紀 齋藤 玲 堀田 龍也
出版者
一般社団法人 日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.42, no.1, pp.43-53, 2018-07-10 (Released:2018-07-10)
参考文献数
20

本研究では,メディア・リテラシー教育実践の継続,メディア接触,教師経験が,小学校教師のメディア・リテラシーに与える影響を調べることを目的とした.教師向けのメディア・リテラシーを育成するためのトレーニングプログラム(佐藤ほか2015,2016)を受講した若手教師とベテラン教師を対象に追跡調査を実施した.その結果,研究の目的1:トレーニングプログラム後のメディア・リテラシー教育の授業実践が教師のメディア・リテラシーに影響を与えていた,研究の目的2:トレーニングプログラム後のメディア接触が教師のメディア・リテラシーに影響を与えていた,研究の目的3:教師経験がメディア・リテラシー教育の授業設計に影響を与えていた,という3点が明らかになった.
著者
齋藤 玲 和田 裕一
出版者
一般社団法人 日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.40, no.Suppl., pp.185-188, 2017-01-15 (Released:2017-03-06)
参考文献数
6

インターネット技術の発展に伴う情報機器やその関連コンテンツの普及が人間の認知や行動を変えているという見方がある.しかしながら,その見方を議論するまでの知見の蓄積は不十分である.そこで本稿では,この見方を,個人のインターネットを含めた各種メディアの利用傾向とテキストの読みとの関係から検討した.具体的には,メディア利用傾向がテキストの課題成績や読み時間に及ぼす影響について,相関分析と重回帰分析から検討した.その結果,日常的なSNSの接触頻度が高いほど,テキストの課題成績が低くなることが見出された.この結果は,インターネットの利用傾向の違いがテキストの読みのあり方に影響を及ぼしている可能性を示唆した.
著者
薫 一帆 井上 茂 高宮 朋子 町田 征己 小田切 優子 福島 教照 菊池 宏幸 天笠 志保 林 俊夫 齋藤 玲子
出版者
日本運動疫学会
雑誌
運動疫学研究 (ISSN:13475827)
巻号頁・発行日
2021

<B>目的</B>:新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行下に運動を実施するには,運動時にも感染症予防対策が必須である。しかし,運動時の個人の感染予防行動に関する研究は乏しい。本研究の目的は,主に自宅外で運動する運動習慣者における運動時の感染予防行動の実態を明らかにすることである。<BR><B>方法</B>:インターネット調査を用いた記述疫学研究を実施した。2020年2月に初回調査を実施した関東在住日本人2400名のうち,同年6月,7月に実施した追跡調査に回答した2149名において,運動場所,運動種目,運動時感染予防行動8項目を尋ね,運動場所や運動種目毎の感染予防行動の実施割合を算出した。<BR><B>結果</B>:運動習慣者は636名(29.6%),このうち自宅外で運動する者は431名(67.8%)であった。8項目中,運動を「体調が悪い時には行わない」は,屋内で運動する者で83.3%,屋外で91.5%であった。運動場所,運動種目によらず,「運動後は手を洗う」の実施割合が高く,「運動中のマスクやネックゲーターなどの着用」が低かった。「人との距離を保つ」は,むしろ屋外より屋内で低く,室内球技や武道等実施者で低い割合を示した。<BR><B>結論</B>:本研究の結果より,体調不良時の運動自粛の徹底,屋内運動実施時の飛沫感染予防策の実施等の課題が明らかになった。感染流行が長期化する中,運動時の感染予防行動について今後も普及啓発の必要がある。
著者
薫 一帆 高宮 朋子 町田 征己 小田切 優子 福島 教照 菊池 宏幸 天笠 志保 林 俊夫 齋藤 玲子 井上 茂
出版者
日本運動疫学会
雑誌
運動疫学研究 (ISSN:13475827)
巻号頁・発行日
pp.2104, (Released:2021-04-21)

目的:新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行下に運動を実施するには,運動時にも感染症予防対策が必須である。しかし,運動時の個人の感染予防行動に関する研究は乏しい。本研究の目的は,主に自宅外で運動する運動習慣者における運動時の感染予防行動の実態を明らかにすることである。 方法:インターネット調査を用いた記述疫学研究を実施した。2020年2月に初回調査を実施した関東在住日本人2400名のうち,同年6月,7月に実施した追跡調査に回答した2149名において,運動場所,運動種目,運動時感染予防行動8項目を尋ね,運動場所や運動種目毎の感染予防行動の実施割合を算出した。 結果:運動習慣者は636名(29.6%),このうち自宅外で運動する者は431名(67.8%)であった。8項目中,運動を「体調が悪い時には行わない」は,屋内で運動する者で83.3%,屋外で91.5%であった。運動場所,運動種目によらず,「運動後は手を洗う」の実施割合が高く,「運動中のマスクやネックゲーターなどの着用」が低かった。「人との距離を保つ」は,むしろ屋外より屋内で低く,室内球技や武道等実施者で低い割合を示した。 結論:本研究の結果より,体調不良時の運動自粛の徹底,屋内運動実施時の飛沫感染予防策の実施等の課題が明らかになった。感染流行が長期化する中,運動時の感染予防行動について今後も普及啓発の必要がある。
著者
呉人 惠 齋藤 玲子
出版者
北海道立北方民族博物館
雑誌
北海道立北方民族博物館研究紀要 (ISSN:09183159)
巻号頁・発行日
vol.14, pp.063-092, 2005 (Released:2020-07-31)

As has often been pointed out, the indigenous peoples in the north make wide use of plants in spite of limited vegetation which consists mainly of bushes, grasses, fem and lichen. In No.13 reindeer-herding brigade which is located in the northernmost part of the Severo-Evensk district, Magadan region, reindeer-herding Koryak make use of a number of plants for sustenance, housing, clothing, medicine, rituals, and amusement. The present paper aims to make an ethnobotanical description of plant use among the reindeer-herding Koryaks in No.13 brigade, based on linguistically exact descriptions of each Koryak plant name along with each plant's biologically exact identity.
著者
佐々木 史郎 吉本 忍 日高 真吾 齋藤 玲子 右代 啓視 宮地 鼓 ベレズニツキー セルゲイ マイコヴァ ナジェージュダ ソコロフ アンドレイ ペルヴァーク ヴィクトリア シャグラノヴァ オリガ プタシェンスキー アンドレイ
出版者
独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2014-04-01

本研究では日本とロシアの博物館に収蔵されているシベリア、極東ロシアの先住諸民族と日本の先住民族アイヌの織機と布製品を調査し、北方寒冷地域における織布技術の分布と布の機能を明らかにしようとした。その成果として、以下の2つの結論を得ることができた。第1には、北方寒冷地域における独自の織布技術と布の分布が、当初の予想に比べてはるかに北に広がり、種類も豊富だったことである。第2には、アイヌの事例が他の北方諸民族と比べると特異で、近代化の波に洗われたのにもかかわらず、独自の織布技術と布を現代まで継承してきた点である。それはそれらが民族アイデンティティと結びついていたからではないかと考えられる。
著者
齋藤 玲 多羅尾 史明
出版者
公益社団法人 日本化学療法学会
雑誌
日本化学療法学会雑誌 (ISSN:13407007)
巻号頁・発行日
vol.44, no.Supplement1, pp.221-228, 1996-03-25 (Released:2011-08-04)
参考文献数
13

新規プロドラッグ型キノロン系抗菌剤NM441の吸収に及ぼす牛乳の影響について, 健常成人男性志願者6名を対象に検討した。NM441 200mg (活性本体NM394として200mg含有) 空腹単回投与時のNM394血清中濃度は, 水200mlでの服薬時および牛乳200mlでの服薬時で, それぞれCmaxが1.43±0.27μg/mlから1.00±0.26μg/mlに, AUC0~∞が7.60±1.47μg・h/mlから5.19±1.72μg・h/ml (平均値±SD) に, 約30%有意に低下した。24時間までの累積尿中排泄率も43.9±5.8%から30.8±5.4%と約30%低下した。Tmax, T1/2については大きな差は認められなかった。以上の結果より, 牛乳での服薬はNM441の吸収を低下させることが確認された。
著者
齋藤 玲子
出版者
筑波技術短期大学学術国際交流委員会
雑誌
筑波技術短期大学テクノレポート (ISSN:13417142)
巻号頁・発行日
no.8, pp.247-254, 2001

過去に日本で用いられた数学点字記号を資料に基づいて収集整理し、現行体系成立の過程を調査した。明治時代から現在に至る日本数学点字記号の歴史的変遷を年代順に一覧表に示す。2002年向け暫定改訂版も併せて示す。
著者
齋藤 孔良 齋藤 玲子
出版者
順天堂医学会
雑誌
順天堂醫事雑誌 (ISSN:21879737)
巻号頁・発行日
vol.59, no.1, pp.41-48, 2013-02-28 (Released:2014-11-26)
参考文献数
18

インフルエンザワクチンは抗インフルエンザ薬とともに日本におけるインフルエンザ対策の要になっています. 日本を含む世界の多くの国々で使用されているスプリットワクチンは, ほぼ毎シーズンごとに抗原性が変化するウイルス膜蛋白質ヘマグルチニン (HA) が主成分であるため, 毎シーズンごとに世界規模のインフルエンザサーベイランスと各国の流行状況や抗体保有状況を考慮に入れたワクチン株の見直しが必要です. この総説では, 現在日本および世界各国で使用されているインフルエンザワクチンの性質, ワクチン株が毎年どのように決定されるか, ワクチンの投与量, スプリットワクチン以外の新しいワクチンの開発について説明します.